spring の商品レビュー
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バレエダンサー兼振付家である萬春(よろずはる)についての物語。 他者から見たハルと、最後はハル自身の視点で。 それがけっこうギャップがあって。 まぁハルは魅せるプロなのでかなり意図的ではあるんだけど、面白いなぁと。 物語としてはバレエダンサーとしての成長や苦悩、切磋琢磨みたいなのはほとんど描かれてなくて(もちろん成長はしてる)、バレエを作り上げる裏方がフォーカスされてる。 これ興味深くて。 バレエってこんなに自由なんだとびっくり。 ハルが振付けしたバレエ、見てみたいものばかり。 いつかやらないかな、無理かな。 バレエ無知でも興味なくてもとっても楽しめた。 しかしまぁどう考えても恩田さんの趣味全開!ってかんじで、別の意味でも面白かった。 続編も楽しみ。
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2025年本屋大賞ノミネート作品。恩田陸先生といえば芸術テーマで「蜜蜂と遠雷」が有名だが今度はバレエをテーマにした作品。天才バレリーナ兼振付師となる萬春(よろずはる)とそれを取り巻く周りの人々の関わりを描く。章ごとに人を変えて萬春という人物について語っていくという変わった構成。 ...
2025年本屋大賞ノミネート作品。恩田陸先生といえば芸術テーマで「蜜蜂と遠雷」が有名だが今度はバレエをテーマにした作品。天才バレリーナ兼振付師となる萬春(よろずはる)とそれを取り巻く周りの人々の関わりを描く。章ごとに人を変えて萬春という人物について語っていくという変わった構成。 天才・春の凄さを色んな人の目線で見てきて「この人何考えてるんだろう?」っていう登場人物と同じ感覚を抱いたところで最後春目線で伏線回収されていくのが気持ちいい。バレエや音楽、映画など実存する作品が沢山出てきて面白かった。
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やはり読みやすい 前半と後半で萬春に対する印象が大きく変わった こんなにも客観視でき饒舌(心の中)な天才はいるのだろうか イチローみたいな? 世界を戦慄せしめようとする天才
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バレエをテーマにした芸術系恩田陸作品で、2025年の本屋大賞ノミネート作品。 バレエという歴史ある芸術だけど、馴染みがない人も多いだろうこのテーマで、ここまで読ませて本屋大賞にまでノミネートされてしまうのは流石と言わざるを得ない。実際、全く興味がなかったのにバレエの動画を見てみようと思ってしまった。 萬春というダンサー・振付家を、叔父、バレエの先生、パートナーとなる作曲家の目線から描き、最後に萬春本人目線での物語が語られる。構成は『成瀬は天下を取りにいく』に似ていて、天才ダンサー・振付家に接する人たちの話から、その天才は実はこういう人だったということが明らかになっていく。 タイトルの『spring』、そして萬春という名前が一万の春を指すことがおしゃれで、話の中でも春が一人で渡欧する別れ、ユーリエとの死別、色々なダンサーとの出会い、そして最後は廃校になった学校の教室といった別れと出会いが描かれている。ただ物語全体的には結構爽やかな印象で、天才の苦悩みたいな重い展開はなかった。
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天性の身体表現力を持つ「萬春」をバレエ仲間、叔父、元バレエ仲間で今は違うことで春と関わりのある友達の目線で彼を語っていく。 私はバレエのことは全く知識がないけれど、そんな私でも「こんな感じなんだろうな」と想像ができるくらい表現が細かい。春が何を感じそれをどう自分のなかに落とし込ん...
天性の身体表現力を持つ「萬春」をバレエ仲間、叔父、元バレエ仲間で今は違うことで春と関わりのある友達の目線で彼を語っていく。 私はバレエのことは全く知識がないけれど、そんな私でも「こんな感じなんだろうな」と想像ができるくらい表現が細かい。春が何を感じそれをどう自分のなかに落とし込んでどう表現するのかワクワクしながら読んだ。 いわゆる「天才」だけれど、「枠にはまったまま生きる」に違和感を覚え、学校という縛られる存在にも違和感を覚え、心の孤独のようなものを抱えてきた春。読んでいて人との接し方に少し距離がある感じがした。それと遠くにどんどん行ってしまう感じがした。 「改めて考えてみて気付いたのは、人生というのは、綺麗に連続しているわけではない、ということだ。人格だって、必ずしもきちんと筋が通っているとは限らない。人間は多面的な生き物だし、相手によって見せる顔が異なり、齟齬と矛盾がそこここにある」 っていうところがすごく哲学的というか冷静に物事見れてて頭が下がる。 本のページのデザインに遊び心があって、楽しい。読み終わった後ついペラペラっとやってしまった。
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天才バレエダンサー兼振付家を周囲の人々の視点から捉えた作品。 ギフテッドとはこのように周りを惹き付けてしまう人のことを言うんだなあと思った。 あまりにも才能が次元を超え、常人とはかけ離れた存在であると感じさせた上で、最後に春視点の章があるのが良かった。 ギフテッドといえども、いや...
天才バレエダンサー兼振付家を周囲の人々の視点から捉えた作品。 ギフテッドとはこのように周りを惹き付けてしまう人のことを言うんだなあと思った。 あまりにも才能が次元を超え、常人とはかけ離れた存在であると感じさせた上で、最後に春視点の章があるのが良かった。 ギフテッドといえども、いや、ギフテッドであるからこそいろいろ思い悩んでいて、そんな弱さを知り、より春を魅力的に感じた。 あと、何よりバレエ描写がとっても美しい。 バレエの細かな仕草から自然や感情の機微を表現しようとするのすごいなあと思いました。こんなにストーリー性があるものと思っていなくて、バレエ面白いなあと思い、見てみたくなった。 バレエのこと何も知らなかったけれど、分かりやすく書いてくれていたので十分楽しめました。素敵な文化に触れられたのがよかった。 冗長な感じはしたけれど、バレエの魅力を伝えられた素敵な作品だったと思う。
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バレエ界の1人の天才が、友人、叔父、作曲家、本人の視点で描かれる。同じ時期の事も視点によって理解が違い面白いが、作曲家のパートはちょっと冗長で飽きがちだった
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『蜜蜂と遠雷』のような読後感を期待していましたが、全然違うタイプの作品で正直残念…。 基本は、天才ダンサー兼振付家・萬春という人物像を周囲の語りで浮かび上がらせ、最後に本人が語る構成。バレエに強い関心や知識があれば楽しめるのかも知れませんが、門外漢には説明不足で読みづらく感じま...
『蜜蜂と遠雷』のような読後感を期待していましたが、全然違うタイプの作品で正直残念…。 基本は、天才ダンサー兼振付家・萬春という人物像を周囲の語りで浮かび上がらせ、最後に本人が語る構成。バレエに強い関心や知識があれば楽しめるのかも知れませんが、門外漢には説明不足で読みづらく感じました。 とはいえ、花束と樹木の比喩や、舞台を「一度きりの食事」にたとえる表現には光るものもありました。個人的には星2つですが、刺さる人には刺さる先鋭的な作品だと思います。
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登場人物が生き生きしているので、自分もバレエ学校にいるような、臨場感が素晴らしかった。人と違う才能があるのは幸か不幸か。ギリギリのバランスで生きる天才表現者たちから見る世界。技術を超えた表現の道。山岸凉子の「アラベスク」や萩尾望都の「ローマへの道」が好きな方はぜひ!続巻も読みたい...
登場人物が生き生きしているので、自分もバレエ学校にいるような、臨場感が素晴らしかった。人と違う才能があるのは幸か不幸か。ギリギリのバランスで生きる天才表現者たちから見る世界。技術を超えた表現の道。山岸凉子の「アラベスク」や萩尾望都の「ローマへの道」が好きな方はぜひ!続巻も読みたい。
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文字表現って自由だ 作中に登場する振付けが1つ1つ分かることはない。でも、その熱、ダンサーが動かす空気が見えてくる。踊りが見えないのに見えてくる。わたしいま劇場にいる、そう感じた 恩田陸さん、やはり天才を描くのがうまい どの章も好きだけど Ⅱ 芽吹く Ⅳ 春になる が特に好き...
文字表現って自由だ 作中に登場する振付けが1つ1つ分かることはない。でも、その熱、ダンサーが動かす空気が見えてくる。踊りが見えないのに見えてくる。わたしいま劇場にいる、そう感じた 恩田陸さん、やはり天才を描くのがうまい どの章も好きだけど Ⅱ 芽吹く Ⅳ 春になる が特に好きかも。Ⅳはそこまで人間味が薄かった春が、とたんに人間を見せてきて、苦しかった。 踊りたい欲求がむくむくと大きくなった
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