令和元年の人生ゲーム の商品レビュー
4章を通し沼田さんが登場し彼が主人公となり話が進む。吉原さん(1章)と寛人さん(4章)は自分に責任を持ち決断をするということができなくなり借りてきた言葉で話す「人生に不真面目な人」。沼田さんはニタニタした表情を常に浮かべ人生を楽しく飄々と過ごしているように見えるが、自分自身が変わ...
4章を通し沼田さんが登場し彼が主人公となり話が進む。吉原さん(1章)と寛人さん(4章)は自分に責任を持ち決断をするということができなくなり借りてきた言葉で話す「人生に不真面目な人」。沼田さんはニタニタした表情を常に浮かべ人生を楽しく飄々と過ごしているように見えるが、自分自身が変わることも他人を変えることもできず人生に存在する交差点にひとり立ちすくんでしまった暗い過去があるのではないかと思う。 特に2章がぶっ刺さりだった。2章の、会社に所属していないのに図々しく関係を続けようとする絵梨も自分が与えた愛の見返りがまったくなく自分のもとから去ろうとする由衣夏も読んでいてすごくイライラしてしまった。同時にイライラしてしまう自分にも嫌悪感を覚えた、、。 ◎人生とは、次々に出くわす交差点をすり抜けて誰かを置き去りにしながら走ってゆく行為の連続なのかもしれない。
Posted by
これが「タワマン文学」ってやつ……なのか?! 帯にあった「Z世代の取扱説明書」はちょっと違うかな 「こじらせ男子沼田くんとそれを取り巻くZ世代の若者たちの物語」って感じ 沼田くんの愛の物語 前作のタワマンは雰囲気ちょっと違うようなのでそっちも読みたいな
Posted by
頭のいい僕たちは、いつだって社会の顔色ばかり窺って、社会が望む通りのことを言って、周りの大人たちを喜ばせて。その隙に適当にサボったりして、でもみんなが納得する一応の成果は出して。そうやって生きてきて、結局そうして今も、就活で人事部に喜ばれそうな、意識高い仲間たちと一緒に、チームワ...
頭のいい僕たちは、いつだって社会の顔色ばかり窺って、社会が望む通りのことを言って、周りの大人たちを喜ばせて。その隙に適当にサボったりして、でもみんなが納得する一応の成果は出して。そうやって生きてきて、結局そうして今も、就活で人事部に喜ばれそうな、意識高い仲間たちと一緒に、チームワークを大事にしながら、ビジネスごっこをしているだけなんじゃないか?… 何を選んで何を残すか、私たちはみんな違う人間なのだ。それなのに、分かり合おうなんて、同じ方法で愛し合おうだなんて、おこがましいのだろう。 私たち 学校や親に言われて塾に行ったり勉強したりする Z世代 大学に受かる、就活のために、そういう経験をしにいく いわゆる、やらない善よりやる偽善なのか? どんな動機だったとしても、たとえ内申点や推薦入試のための嘘だったとしても、結果として正しいことをしてるんだったとしたら、何もしないよりよっぽどマシですよ。完璧で正しい自分でいなくちゃいけないっていう強迫観念?そういうのがみんな強すぎるんじゃないかな。 沼田くんはきっと本気で、さっき言ったとおりに生きるつもりなのだろう。彼は移り気な誰かや、あるいは世界そのものに振り回されて心をかき乱されることを病的に恐れている。しかしそれでいて、誰かや世界との接続を愛し、その接続を捨てることはできず、こうして避暑地にノコノコとついてきたり、落胆の中にある脇谷くんに、まるで彼が抱えている傷の痛みや治し方を知っているかのように、教えを差し出してやったりする。 沼田理想やんて思ってたのに。 なんかやっぱり愛が必要なのかな。損得とか利益関係なく、必要とされること。 これが「刺さってる」「共感できる」世代の人たち、生きるの大変だな。自分も含めて。 ここで描かれるZ世代、敷かれたレールの上を走りませんよ、って顔して、しっかりレールの上走ってる気がする。 令和の人生ゲームの勝者って、何だろうね。 悲しいほどに外からの評価を気にして、与えられる賞賛と愛を欲している。でも当事者となって失敗したり批評されることを嫌い、批評する側でいることに安住したがる。 勝っていても不安、少しでも負けると必要以上に傷つく
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
新しいなぁ…。現代社会への痛烈な風刺として読んだ。不気味。 「正しさ」を追い求めた行く末や、全て他人のせい(おかげ?)としていかにも真っ当そうに生きている人間、それに気づいていながらその人に必要とされたい人間。 歪な形の関係性や無性の愛も。 沼田という人間は、この物語の中の最適解として描かれているのだろうか?
Posted by
Z世代という括りが生まれ社会全体の有り様が変わっても、なべて若者は岐路に際して悩み焦るものという部分を新味のなさと言ってしまえばそれまでだけど、この普遍的な揺らぎが世代間の架け橋になるならこれは意味のある新味のなさだと私は思う。とどのつまりZ世代も求肥が青いだけのただの大福に過ぎ...
Z世代という括りが生まれ社会全体の有り様が変わっても、なべて若者は岐路に際して悩み焦るものという部分を新味のなさと言ってしまえばそれまでだけど、この普遍的な揺らぎが世代間の架け橋になるならこれは意味のある新味のなさだと私は思う。とどのつまりZ世代も求肥が青いだけのただの大福に過ぎない、と感じられたら作者の勝ちなのかもしれない。
Posted by
令和元年の人生ゲーム **著者**: 麻布競馬場 「人生まだに、本気になってるんですか?」――令和時代の新たな働き方や生き方を描いた本作は、意識高いビジネスマンや若者たちの中で一人だけ「何もしない」選択をする沼田くんの物語です。 慶應のビジネスサークル、キラキラメガベンチャー...
令和元年の人生ゲーム **著者**: 麻布競馬場 「人生まだに、本気になってるんですか?」――令和時代の新たな働き方や生き方を描いた本作は、意識高いビジネスマンや若者たちの中で一人だけ「何もしない」選択をする沼田くんの物語です。 慶應のビジネスサークル、キラキラメガベンチャー、Z世代のシェアハウス、コミュニティ型銭湯など、多彩な背景で描かれるキャラクターたちの中で、沼田くんは「クビにならない最低限の仕事をして、毎日定時で上がって、どうやら、皇居ランでもしたいと思ってます」というスタンスを貫きます。彼が選ぶ「何もしない」生き方は、一見すると平成の落ちこぼれのようにも見えますが、実は令和の新しい革命家の姿でもあります。 麻布競馬場のデビュー作『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』に続く本作は、「Z世代の働き方」をテーマに選び、現代の若者たちのリアルを高い解像度で描き出します。その描写は20代から「共感しすぎて悶絶した」との声が上がり、後輩との接し方に悩む人たちからは「最強のZ世代の解説書だ!」と絶賛されています。 読んでいると、ビジネス用語として頻繁に使われる「バリューを出す」「ジョインする」「アジャストする」などの言葉に対する違和感や面白さを感じることができます。これらの言葉が業界特有のものなのか、それとも世代特有のものなのか、どちらにしても、令和時代の働き方や生き方を見つめ直すきっかけとなる一冊です。 - Wikipedia- Z世代(ゼットせだい)、ジェネレーションZ(英: Generation Z)とは、概ね1990年代後半から2000年代に生まれた世代を指すことが多いが、アメリカ心理学会は1998年生まれ以降を指すなど、定義は厳密に決められているわけではない。
Posted by
自分がバブル世代で、Z世代とは関わりがないので純粋な興味から読んでみました。 常日頃から、現代は成長成長うるさいな、のんびり生きちゃダメなんですか・・・と思っているので、2章3章の沼田のスタンスこそ理想的と思って読み進めると、最後、どうした沼田! 吉原の逮捕で壊れちゃったんです...
自分がバブル世代で、Z世代とは関わりがないので純粋な興味から読んでみました。 常日頃から、現代は成長成長うるさいな、のんびり生きちゃダメなんですか・・・と思っているので、2章3章の沼田のスタンスこそ理想的と思って読み進めると、最後、どうした沼田! 吉原の逮捕で壊れちゃったんですかね。 全く同じタイプの銭湯のご主人に出会って依存してるのかな。 それにしてもこの小説の話が実感としてわかる、刺さるという人たちが多いのだったら、生きるのが大変そうだなと思いました。
Posted by
何がテーマだったのか、よく掴めないまま話が終わってしまった。各話に登場する沼田に何があったのかも謎のまま。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Z世代といわれる真っ只中にいて要領良くスルスルと生きてゆく沼田くんを第三者の目線から描いゆく。肩の力が抜けきった、人から後ろ指さされまくる生き方。 人生ゲームの本当の勝者とは。
Posted by
麻布競馬場さんのサインがあると聞き、読み始めた本です 私にはまだ難しかった^^; まだ文理選択をしていない私だが、文系は怖いって事に気づかされた これを機に他の似たような本も読んでみようと思う
Posted by