竜胆の乙女 の商品レビュー
これがデビュー作なんて凄いなあ、と思う。舞台の書き分けが上手だし、明治という世界を出すために言葉ひとつひとつも丁寧に選んでいる感じが良かった。 残酷な描写が多いので若い子の読者をターゲットにしているレーベルなのに大丈夫なのかと思っていたら、読後は同年代の人たちに刺さるだろうな、と...
これがデビュー作なんて凄いなあ、と思う。舞台の書き分けが上手だし、明治という世界を出すために言葉ひとつひとつも丁寧に選んでいる感じが良かった。 残酷な描写が多いので若い子の読者をターゲットにしているレーベルなのに大丈夫なのかと思っていたら、読後は同年代の人たちに刺さるだろうな、という感想に。 面白かったです。
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何を言ってもネタバレになる系の話でした。(そんなのばっかり読んでるな……) 読み始めてすぐに、いくつもの違和感と不協和音に気が付きます。それらはわざとらしいほどにくっきりとした存在感を持っていました。勿論、それらは必要があってそこに存在していて、最後にはきちんとあるべき場所に収まりました。 これはファンタジーでホラーで、何より人生の物語でした。あらすじから思っていたのとは、本当に全く違う物語です。
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タイトルの竜胆は、花の「りんどう」。設定も展開も違和感だらけのストーリーが進んだが、後半は頭がよく回ってなかったこともあり、ついて行けず。 主人公の菖子は、病死した父の商いを継いだ。「竜胆」の名で、夜にやってくる怪異「おかととき」を饗すという。そのもてなし方は、不思議を超えて、奇妙。商物(あきもの)の身体を使うのだが、生花を刺したり、爪を剥いだりすることも。夜が明けて宴が終われば、身体の傷は癒えるが、おかとときの機嫌を損ねると、身体の一部や、その機能を奪われてしまうことも。菖子は、初めて務めた宴席で、興を削いでしまい、商物の一人は片腕が傷んでしまう。
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とりあえず父と兄はクズすぎん? 前半、なかなか救われない展開に気持ちがやるせなくなったけど、後半嶺くんが込めた切実な思いに涙が出た。ほんとは嶺くん自身が、隣にいてあげたかっただろうにね。
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物語の力を強く感じた。ギミックの種明かしのあと、この作品が始まったと言っても過言ではないと思う。この手のギミックが物語の威力を増すために使われていて良かった。
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本屋で目についた帯。 世界を一変させる、「ある一行」 ネタバレ厳禁の緘口令が敷かれた最大の問題作 帯の魔力に魅せられ、購入。 舞台は明治時代。父の死去に伴い、家業を継ぐために東京から金沢にやってきた17歳の菖子が主人公。父の仕事は異形の者を凄惨な遊戯でもてなすものであった...
本屋で目についた帯。 世界を一変させる、「ある一行」 ネタバレ厳禁の緘口令が敷かれた最大の問題作 帯の魔力に魅せられ、購入。 舞台は明治時代。父の死去に伴い、家業を継ぐために東京から金沢にやってきた17歳の菖子が主人公。父の仕事は異形の者を凄惨な遊戯でもてなすものであった。父はなぜこの仕事を始めたのか・・・ といったあらすじ。 物語の合間合間に違和感をもたらす一行が登場。その一行は触れられることなく、物語は進んでいきます。そして、終盤の一行で物語は爆ぜます。 世界をひっくり返されたような気持ちになりましたが、その後の展開は、個人的には気持ちが乗りませんでした。 物語の終盤では読解力に乏しい自分は置いていかれてしまいました。 序盤の世界観は好きでした。
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何コレ…世界観とイミフさが強烈!人を残虐に傷つけて異形を接待…怪奇な家業を継いた少女 #竜胆の乙女 ■物語のはじまり 時代は明治の終わりころ、亡くなった父の家業を継ぐため17歳の少女が実家に戻ってきた。父から譲り受けた家業とは、夜おとずれる「おかととき」という異形をもてなすとい...
何コレ…世界観とイミフさが強烈!人を残虐に傷つけて異形を接待…怪奇な家業を継いた少女 #竜胆の乙女 ■物語のはじまり 時代は明治の終わりころ、亡くなった父の家業を継ぐため17歳の少女が実家に戻ってきた。父から譲り受けた家業とは、夜おとずれる「おかととき」という異形をもてなすという不可思議なものであった。しかもそのおもてなしの内容は、人を残虐に傷つけるというな遊びで… ■きっと読みたくなるレビュー 独特の世界観と訳の分からなさが強烈な本作、これは確かに話題になりそうな作品ですね。全体的に若干の青臭さがありつつも、それがまた魅力。その反面パワーと勢いがありありと感じ取れました。 本作とても幻想的な強みに溢れているんですが、物語が混沌としていて、残酷で耽美な描写に優れているからだと思いました。 〇混沌 兎にも角にも、さっぱりワカンナイ。ずっーーーーーと、はてなマークが頭の上についたまま読み進めることになる。何故そんなことするの? この家業は何なの? 彼らは誰なの? おかとときって何モノなの? 【五五分十二秒】って何? 単に謎をいれてるだけでなく、不思議な世界にしっかりと誘ってくれる書きぶりが見事なんですよね。すっかりとストーリーに夢中になってしまいました。 〇残酷で耽美な描写 残忍な描写の数々、強い者から弱い者への厳しい台詞など、不愉快な気分になりまくりですね。ただこの汚らわしさの引力があるおかげで、花や色など細部にこだわった美しさが引き立たされているんです。そして死の世界、永遠の闇に踏み込んでしまったような恐ろしさもゾワゾワと伝わってきました。 そして登場人物では、なにより主人公がいい!圧倒的に推せる。辛い境遇に置かれた主人公なんですが、それでも歩んでいる姿が目に浮かんでくるんです。ラストは主人公を抱きしめたくなってしまいました。 どこにいるのか分からなくなる不思議な物語、先生の今後の作品に期待しちゃいます。 ■ぜっさん推しポイント さて、最大の問題作と名高いこの小説。ここまで何も語ってきませんでしたが少しだけ。 いつも面白い物語を紡いでくれる作家先生の皆さんには、感謝でいっぱいです。ただその物語も、作家先生のアウトプットだけで完成するものではなく、読者も一緒に完成させるものだと思っています。 単に楽しい読書の時間を提供してくれるだけでなく、知らなかったことの学び、新しい価値観の吸収、経験のないことへの挑戦、苦しみや悲しみからの救いなど、様々なことを読者が感じ取って完成となるのです。そして今まで読んできた本、すべてについて何も感じ取れない本などありませんでした。読書って、なんて素晴らしいんだろう… 物語が終盤に入った頃、ずっとこんなことを思いながら読み進めていました。最後の最後まで読んで、あらためて世の中のすべての作家先生に感謝したいと思ったのです。
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うーん、この物語をなんと評していいのか悩む。 十七歳の少女が亡くなった父の代わりに"おかととき"と言う妖を持て成す役割を継ぐのだけど、そのもてなしは残虐かつ危険に満ちていた、という始まりはまさに和風ダークファンタジー。 作中、姿を現さない語り手の私は何者なのか? 竜胆の乙女は窮地をどうやって切り抜けるのか? 様々な想いに満たされ読み進めるのだが、物語半ばで明かされる真相に唖然となった。 まさに世界が逆転する感覚。 これは好きな人は好きそうだけどちょっと人を選びそう。 つまりこの物語は一人の少女の救いの物語であり、物語の力を信じる作者自身の物語でもあるのだ。 電撃小説《大賞》受賞作にして確かにこれは問題作と言えるだろう。
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2024/4/1 読了 次男蔵書より 「あとはあなたが何とかしてください、堀出さん」 この一文を読み終えたとき、「誰?」「やっときたか」など、言葉にできない感想になりました。 読み出した当初から、目線が「私」なのに、一切説明なく、存在なく、違和感があり、先ほどの一文で、「やっときたか、でも、誰?」になりました。 物語は、里栞さんが語り部となる劇中劇から始まり、自分の置かれた立場などを、劇中劇の登場人物に当てはめ、問題を解決していくことで、自分の振る舞いを模索し、どうしていくかを決めていきます。 小説としては、グロテスクな描写があり、苦手な部類なのですが、面白かったです。
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FUDARAKUのデビュー作。大賞作品。 少し甘めの星5。 非常にしっかりとした明治浪漫溢れる世界観で、引き込まれた。 これは下調べせず読んでほしい。 惜しむらくは、似たような形で有名な先行作品があること。その点と、後半の展開が少し駆け足気味で残念。
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