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自由慄 の商品レビュー

3.8

25件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    3

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2025/01/15

ホラー気分をサクッとつまみ食いしたい人にオススメ。 物語としての形はほぼ無く、脈絡のない短文が綴られています。 ストーリーやキャラへの感情移入をしっかり楽しみたい人には向きませんが、短文のひとつひとつが誰の日常にも染み込める普遍的な気味の悪さを持っているのがとにかく良い。 雰囲...

ホラー気分をサクッとつまみ食いしたい人にオススメ。 物語としての形はほぼ無く、脈絡のない短文が綴られています。 ストーリーやキャラへの感情移入をしっかり楽しみたい人には向きませんが、短文のひとつひとつが誰の日常にも染み込める普遍的な気味の悪さを持っているのがとにかく良い。 雰囲気が抜群。 「おばけが出たよ」とは書かず、 「室内のハンガーが揺れた。」とだけ書くこの…結果だけで原因(おばけ)の存在を想像させる這い寄りホラーがセクシーッ…! これぞアジアンホラー。いい出汁です

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2024/12/19

想像してちょっと嫌な気持ちになる、ゾワっとする、そんなフレーズ、自由慄が大量に収録されている。ふとした時になんとなくパラパラみて楽しめる。

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2024/12/18
  • ネタバレ

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連作…というには繋がりもない断片集。 女子高生の廻し手紙のように、幽霊になったであろう友人とのやり取りする…というコンセプトは面白いと思いつつ、形式に則った短文を無理矢理当てはめた感じが拭えなかったので、うーん…という感じ。 考察部分がいくつかありつつも、解釈したところで行き着くところは、大した話じゃないような気がして……

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2024/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全体的に暗く、じめじめした雰囲気なのだが、終盤の「心中の招待コードが届いた」という小タイトルでなんだか冷めてしまった。 唐突なネタバレを食らった感じ。 こんな直接的なタイトルにしなくても、、、 総じて、よく分からなかったが、よく分からないのを楽しむ作品なのだと思う。

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2024/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自由律俳句初心者でも楽しめるような遊び心に満ちていて、しかもちゃんと怖い。短い単語の連なりがここまで怖くできるのかと感心してしまう。なんでエピローグから始まるのかを考えながら読み進めるのもワクワクする。 楽しい思い出になれなかった、大切だった記憶に、その残滓に苦しめられる様を断片的な言葉たちから自発的に想像させる構成に惚れ惚れ。

Posted byブクログ

2024/09/02

ホラーを詩で表現するという初めてのジャンル。 まだ読み途中だけど、たったたった十数から数十文字の文字列でここまで不安や恐怖をかき立てられるとは思わなかった。 単語と単語は普通なのに、組み合わせでここまで不穏にできるという衝撃がすごい。 詩の合間に挟まる散文?もぞわぞわする。...

ホラーを詩で表現するという初めてのジャンル。 まだ読み途中だけど、たったたった十数から数十文字の文字列でここまで不安や恐怖をかき立てられるとは思わなかった。 単語と単語は普通なのに、組み合わせでここまで不穏にできるという衝撃がすごい。 詩の合間に挟まる散文?もぞわぞわする。なんというか、もう読みたくない!という強い恐怖ではなく、お化け屋敷のお化けがまだいないゾーンをさまよってる感じ。 これからお化けが出るって分かってるのに、どこから出るのかいつ出てくるのかわからず、半泣きで進む感じに近い。

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2024/08/12

前から読んで、後ろから読んで。 ああこう言うふうに紙を折って手紙にするの、やったなあ。そういう懐かしさと、死の気配と不穏さ。 こんなに短い言葉がこれ程、不安な空気を生み出すの、すごいですよね。死への招待とか不安定な感じとか、すごい。一気読みしました。

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2024/08/10

死に魅了された人たちの、呪いのような美しい散文。まるで褪せたり朽ちたりしないよう、永久冷凍保存した恋文のような。なんとなく現代の太宰味を感じた。 25時59分 屋上で「答辞」と叫ぶ声が聞こえた こっそりと拾った傘の内側に書かれた幾つもの謝辞 いつまでも釘を打つ音がする ...

死に魅了された人たちの、呪いのような美しい散文。まるで褪せたり朽ちたりしないよう、永久冷凍保存した恋文のような。なんとなく現代の太宰味を感じた。 25時59分 屋上で「答辞」と叫ぶ声が聞こえた こっそりと拾った傘の内側に書かれた幾つもの謝辞 いつまでも釘を打つ音がする もう木も、呪いたかった人すらもそこにいないのに 「けのび」という俗称がついている死体 自宅の窓に外側から張り付いている男児が こちらを見ていたので、蝶かと思ったって言ったら、 その子が満足したみたいに笑って、消えた 「あの先輩に告白しなくてよかった、ずっと後悔できるから」 といった意味の話を、泥酔した勢いでされたことがある わたしはそのひととその故人の共通の知人だった もういいよ、という言葉が、 これから起こるとてもわくわくする出来事の 合図だった期間について

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2024/07/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怖いよりも懐かしさ、寂しさ、儚さを感じる詩集。 この年齢特有の心の不安定さがうまく描写されていると思いました。 各章を見ていて気づいた。 ・プロローグ 詩歌・小説・戯曲などの前置きの部分 ・エピローグ 詩歌・小説・演劇などの終わりの部分。 これが逆になっているという事と日付を見て読者は逆方向に読んでいるのかな? そうなると読んだ後の感じ方が変わるので面白い

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2024/06/15

ルーズリーフを折りたたんで作った可愛らしい手紙に綴られているのは、自由律の句のようにも詩のようにも思える断片の数々。短くシンプルながら、そのすべてに恐ろしいものを感じてしまいます。その断片からどのような物語が生まれるのか、それは読む人の数だけあるのかもしれません。 「どうか幸せに...

ルーズリーフを折りたたんで作った可愛らしい手紙に綴られているのは、自由律の句のようにも詩のようにも思える断片の数々。短くシンプルながら、そのすべてに恐ろしいものを感じてしまいます。その断片からどのような物語が生まれるのか、それは読む人の数だけあるのかもしれません。 「どうか幸せに見える家庭でありますように」とか、何気ない文章に見えるけれどじわじわと怖くなってきます。他のものもあからさまに怖いものからじわじわくるものまで、盛りだくさん。少しずつ、ひっそりと読みたい一冊です。

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