1,800円以上の注文で送料無料

灰の劇場 の商品レビュー

3.5

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/03/05

図書館。 恩田陸らしい、ファンタジーのようなふわふわ感と、恩田陸らしくない、アスファルトの小石の一粒まで見えるようなリアル感が混在していた。 実験的小説という感じだった。

Posted byブクログ

2024/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恩田さんの作品は圧倒的に「蜜蜂と遠雷」が好きでピアノもやっていないしコンクールとなると更に興味はなかったところへ一気に引き込まれて読んだ強烈な記憶。 そんな新鮮な世界へまた入れるかと期待したけれど少し趣が違った 私との相性があまり合わなかったんだと思う 早く終わらないかなと退屈してしまった

Posted byブクログ

2024/03/03

作家と二人で自殺したMとT。作家はある新聞の三面記事に載っていた橋から飛び降りて自殺した二人の記事に十年もの間、気になっていたのだ。そしてその二人の小説を書く。しかし顔も名前も知らない二人を。その小説は劇の原作になり、作家はその劇が行われている劇場に行く。こうして、作家の話と、自...

作家と二人で自殺したMとT。作家はある新聞の三面記事に載っていた橋から飛び降りて自殺した二人の記事に十年もの間、気になっていたのだ。そしてその二人の小説を書く。しかし顔も名前も知らない二人を。その小説は劇の原作になり、作家はその劇が行われている劇場に行く。こうして、作家の話と、自殺した二人の話が時間を経て行きかう構成だ。なんだか、いつの話を読んでいるのか分からなくなる時があり、本を見返すことが何度もあった。各章の扉に”0”とか”1”とか、あるいは”(1)”とか書かれている。”0”が作家で、”1”が死んだ二人のことかとも思ったけど、まあ、あまり気にせずに読むことにした。

Posted byブクログ

2024/02/24

能だったんだ。この小説は。 あとがきを読んで鳥肌が立ったのは初めての体験。 「ララランド」とか「シンゴジ」とか好きな映画もちょいちょい出てきて楽しかった。

Posted byブクログ

2024/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者とモデルになった2人の視点が 入れ替わり話が進んでいくから 最初少しだけ読みにくかった 2人の女性の日々の小さな絶望や不安が 生々しかった 仲がいいのに比較して安心したり苦しくなったり そういう汚い部分が書かれていて 人間腹の底から仲良しなんてやっぱ無理だよな 実話をベースにしているのかな?おそらく 自分がほぼ無意識でインスピレーションを 受けたものが実は深いところで 己の人生と関わっていたりするのがわかるって 確かに怖いけど面白そう 人はそうやって影響を受けたり引き寄せあって生きてんだろうな

Posted byブクログ

2024/02/17

20年以上前、最初に読んだのが六番目の小夜子で、木曜組曲とかねじの回転とか、上と外とか、大好きだったのだけど。 最近は…蜂蜜と遠雷でさえ読んでいない…笑 歳とったせいだと思うけど「過去の何かを、現在から明らかにする(しようとする)、もしくは本当は何があったかを想像(明らかに)する...

20年以上前、最初に読んだのが六番目の小夜子で、木曜組曲とかねじの回転とか、上と外とか、大好きだったのだけど。 最近は…蜂蜜と遠雷でさえ読んでいない…笑 歳とったせいだと思うけど「過去の何かを、現在から明らかにする(しようとする)、もしくは本当は何があったかを想像(明らかに)する物語」ばかりのような気がしてしまって。 これも、ある意味そういう物語だったから、ぶっちゃけ物語としてはあまり期待していなかったというか(何様だ)、何が核にあるのかよくわからなった… なんだけど、なんだけど! 恩田さんの思考の切れ端もたいなものが、ものすごくよかった!これはもう、エッセイじゃないか?とまで思った。 亡くなった女性は46歳と47歳。これを読んだ私は46歳。恩田さんはこれを書き始めた時で49歳くらい? 6年も連載されていたんだって。 恩田さんも人生後半戦に入って思うところがあるのかなぁと、物語ではないところで色々考えてしまった。 創作についての話も面白かった。 ドラマとか漫画では表現方法が全く違う、作る過程も必要な能力も違うのだという話を最近見ていたから… ずっと昔の記憶、なぜその時のその記憶が今の今まで強く残っているのか?そういう記憶って私もあるからよくわかった。地味に、思い違いをしてた!ってこともあるんだけどね。 作中、印象深かった部分。いっぱい。 でも物語の流れとはあまり関係ない笑 ・社会人になると時系列に鈍くなる。やたらと時間の前後を指摘してくる人がいるがどうだっていいじゃない、と思う。ほんとそれな。 ・若かった当時感じた「老齢の2人」っていう印象だけが残っていた、つまり当時の自分にとって46歳は年老いていると感じてたんだなーと。 ・記事の人名を仮名にするのかイニシャルにするのかの話。そういえば子供の頃は、名前や地名がアルファベットだとちょっと怖かった。夏にやってた怪談のテレビとかがN市とかK県とかだったからかな?笑笑 ・アメリカのパブリックと日本のパブリックが正反対だという話。確かにそうだな! ・仕事が「かりそめ」?え?人生の大半を仕事に費やしているのにそれをかりそめなんていうのは無理がないか?って話 ・歳をとるにつれて、社会生活で身につけてきた後天的な性格、努力して身につけてきた性格が、剥がれ落ちてしまう。地金が出てしまうって話。 これもほんとそう! 三つ子の魂百までと本当に思う。私自身の話だけじゃなくて、私の娘たちみてても感じる。 その時何があったのか? いくら知りたくても知る術はなし、さらにいえば当事者が生きていたとしても言葉で説明してしまうと違うものになってしまうのかもしれないな…

Posted byブクログ