タスキ彼方 の商品レビュー
駅伝モノは好きで読んでいる方だと思っているが今回は、ひとあじ違う感じの駅伝モノだった。 今年、第100回を迎えた駅伝。第100回を迎えるまでの駅伝に関わった人々の話が描かれていた。 戦時中、箱根駅伝が中止に追い込まれるが、戦地に行く前に駅伝を走りたいという若者の熱い思いで走る駅伝...
駅伝モノは好きで読んでいる方だと思っているが今回は、ひとあじ違う感じの駅伝モノだった。 今年、第100回を迎えた駅伝。第100回を迎えるまでの駅伝に関わった人々の話が描かれていた。 戦時中、箱根駅伝が中止に追い込まれるが、戦地に行く前に駅伝を走りたいという若者の熱い思いで走る駅伝。戦地に行く若者の思いや、スポーツをする若者への戦時中の日本人の気持ち。 令和の駅伝に挑む若者の青春と交互に描かれていたので、最初は読みにくさがあったが、交互に描かれることで謎解き要素もあったりと、読みごたえがある。 最後の方は涙が止まらなかった。ネタバレはしたくないので、ぜひ一読してもらいたい作品。
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タスキシリーズ最新刊は、箱根駅伝第100回大会に紛れて、中止になっていた箱根駅伝の代替駅伝を描いたもの。けっこう調べたんじゃないかと思います。
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タスキシリーズの著者最新作。 ちょこっと外れるけれど、初読の興奮を綴りました。 →「箱根駅伝を想う(一)」 https://blog.goo.ne.jp/rekitabi/e/765e24593822188aeef3e3f8320a3f88
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箱根を守ってきた人達の物語でした。戦時下にあっても走りたい人達がいて、無くならないよう守る人達がいて、の今だと改めて痛感しました。そうそう、昔、踏切で止まってたよね、と、私でさえ忘れかけていた記憶が蘇ってきました。他の大会はずっと見ていられないけれど(ごめんなさい)、箱根だけは延...
箱根を守ってきた人達の物語でした。戦時下にあっても走りたい人達がいて、無くならないよう守る人達がいて、の今だと改めて痛感しました。そうそう、昔、踏切で止まってたよね、と、私でさえ忘れかけていた記憶が蘇ってきました。他の大会はずっと見ていられないけれど(ごめんなさい)、箱根だけは延々見ていられる。未来の彼方までこの大会が続いていきますように。
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Amazonの紹介より 戦時下と現代の熱い駅伝魂を描く感涙小説 ボストンマラソンの会場で、とある選手から古びたボロボロの日記を受け取った新米駅伝監督・成竹と学生ナンバーワンランナー神原。それは、戦時下に箱根駅伝開催に尽力したとある大学生の日記だった。その日記から過去を覗いた二人が...
Amazonの紹介より 戦時下と現代の熱い駅伝魂を描く感涙小説 ボストンマラソンの会場で、とある選手から古びたボロボロの日記を受け取った新米駅伝監督・成竹と学生ナンバーワンランナー神原。それは、戦時下に箱根駅伝開催に尽力したとある大学生の日記だった。その日記から過去を覗いた二人が思い知ったのは、美談でも爽やかな青春でもない、戦中戦後の彼らの壮絶な軌跡。そこには「どうしても、箱根駅伝を走ってから死にたい」という切実で一途な学生達の想いが溢れていた。現代の「当たり前」は昔の人々が死ぬ気で勝ちとってきた想いの積み重ねと知った彼らは・・・・・・・。そして、戦時下の駅伝を調べ、追う彼らに起きた、信じられないような奇跡とは。先人達の熱い想いが襷として繋がり、2024年、第100回箱根駅伝は開催される。 今年が100回目ですが、1920年から始まっているのに、数が合いません。というのも戦争によって中止になったそうですが、その空白な期間に「青梅駅伝」があったことを初めて知りました。まさか実話だったとは。 この小説では、実話をもとに、青梅駅伝の歴史と、いかにして戦後、箱根駅伝が復活をしたのかが描かれています。 額賀さんというと、「タスキメシ」という作品が思い浮かびます。駅伝選手を食事でサポートする話という新たな視点が印象的でしたが、今回はまた新たな視点で面白かったです。 箱根駅伝。なんでこんなに人々を魅了するのか?他の駅伝大会も中継されているのですが、改めて考えると、すごい魔力があるのではと思ってしまいました。 箱根駅伝の知られざる歴史を知ることで、より奥深さを感じました。選手達の箱根駅伝に対する情熱や復活に向けての奔走劇に学生達の「魂」を感じました。 選手だけでなく、走れなかった人や審判、OBなどあらゆる立場から見た箱根駅伝に対する想いに胸が熱くなりました。 架空の大学や固有名詞ではあるものの、あの大学⁉︎と思わせるような言葉でしたので、そういった楽しみ方ができました。 現在パートでは、ある有能な選手が箱根駅伝に通年出たくないと言っているが、果たして今回は出場するのか? 過去パートでは、箱根駅伝が戦争を機に中止になるも、説得して復活できるのか? といった内容が、この小説の糧になっていて、どんな展開になっていくのか楽しみでした。 ただ、個人的には駅伝の描写を詳細に描いて欲しかったです。青梅駅伝の駆け抜ける描写や第100回箱根駅伝の描写がさらっとダイジェストで終わり、第22回の箱根駅伝の描写しか詳しく描かれていなかったので、ちょっと歯痒い思いがありました。 自分の思っていたシーンとは別のシーンが丁寧に描かれていたので、ちょっと拍子抜け感はありました。 駅伝の内容を描いているというよりは、そのメインイベント開催の前後となる場面での選手達の熱き思いを丁寧に描いているので、所々思いが詰まっている内容になっている印象でした。 知らなかった事実でしたので、是非ともドラマ化してほしいなと思いました。
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ここ数年でやっと見るようになった箱根駅伝。 この物語を読んでから見る今年の箱根 戦時下の昭和15年、 第21回まで行ってきた箱根駅伝は中止が決まる。 これから戦争に行くことが決まっている大学生たちは、 どうしても箱根を走ってから死にたい…という 切実な想い...
ここ数年でやっと見るようになった箱根駅伝。 この物語を読んでから見る今年の箱根 戦時下の昭和15年、 第21回まで行ってきた箱根駅伝は中止が決まる。 これから戦争に行くことが決まっている大学生たちは、 どうしても箱根を走ってから死にたい…という 切実な想いが溢れていた。 なんとしてでも箱根駅伝を開催しようと奔走する 関東学連の世良、宮野、及川。 その一人が記した日記が 現代の新米駅伝監督・成竹の元に渡り、 昔の人々が死ぬ気で勝ち取り、 受け継いできた箱根駅伝のことを知る。 −−− 箱根駅伝100回記念の今年。 もちろんその100年の間には戦争もあった。 「幻の箱根駅伝」と呼ばれる代替大会が 実際にあったことをこの本で知った。 その大会や中止前後の箱根駅伝、 そして関東学連の学生たちにスポットが当てられている本書。 どうしてこんなに箱根駅伝は人々を魅了するのか、 この本を読んで分かった気がする。 なんとしてでも箱根駅伝を走りたい、 開催したいという学生たちの切実な想い。 この箱根駅伝が終わったら、 みんなそれぞれ国のために出征していき、 死ぬことが分かっている。 だから「最後の箱根駅伝になる」という覚悟。 戦争のため人数が集まらず箱根駅伝自体に 出られなかった者。 出走者に選ばれなかった者。 それでも審判員や計時員として、「最後の箱根駅伝」に どういう形でもいいから関わっていたいという想い。 それぞれの立場から覚悟や想い、 箱根駅伝を通して生きている…と感じる学生たちに 胸がいっぱいになりとても感動した。 100回という月日、たくさんの学生たちの想いや、 意志、タスキが受け継がれてきたんだと思うと、 なんて素晴らしいんだろうと思うし、 これからもどうか続いてほしいと願うばかり。
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2024年1冊目。年またぎの1冊。 「きっと、この大会は遠くまで飛んでいきますよ。僕達が想像もできないほど、遠くまで」…あと15分で箱根駅伝100回大会が始まる。 声を上げて応援してこよう。
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第二次世界大戦中、箱根駅伝開催のタスキは令和の100回目の彼方へと引き継がれる物語。涙が出てくる。正月のテレビ観戦出来る幸い。有り難さを強く思う世界の状勢。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んで箱根駅伝の偉大さを感じた。そして戦時中の駅伝がやれない事の辛さや苦労がひしひしと感じた。 大河ドラマの「いだてん」の金栗四三のことも思い出しました。成竹一進の祖父と類家進の関係がわかった時の衝撃は計り知れませんでした。世良貞勝の日記にあるつながりや真実に深く感動しました。そしてこの物語を読んだおかげで来年の第100回箱根駅伝の見方がつくづくと違うと感じると思います。
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