名探偵じゃなくても の商品レビュー
前作に続き、人間ドラマものとしてストーリーがおもしろくあっという間に読んでしまった。『夏への扉』、『たんぽぽ娘』読んでみたくなりました。
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参った。一風変わった安楽椅子探偵ものだが、ここまでのアイディア、トリックを盛り込んでくるとは思わなかった。ヒッチコックにブラッドベリ。あちこちに散りばめられた小ネタに踊り出しそうなほど喜んだ。 あっと驚くサプライズもあり、何と言っても一人の人が悪夢から立ち直ろうとする姿がよく描か...
参った。一風変わった安楽椅子探偵ものだが、ここまでのアイディア、トリックを盛り込んでくるとは思わなかった。ヒッチコックにブラッドベリ。あちこちに散りばめられた小ネタに踊り出しそうなほど喜んだ。 あっと驚くサプライズもあり、何と言っても一人の人が悪夢から立ち直ろうとする姿がよく描かれている。 一人の人間にやがてやって来る、決して逃げられない宿命と戦うのではなく、静かに受け入れる──小説とは娯楽であると同時に人生を見つめる作品なのだ。 筋の通った推理小説である。面白い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作の「名探偵のままでいて」がとても素敵なお話だったこともあり、続編の本作も手に取ってみました。 短編集ということもあり、一つ一つのお話は軽い感じですが、心温まる物語の中にあるミステリー感を楽しむことができました。 次作品にも期待しています。
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『このミステリーがすごい!』第21回大賞を獲得した「名探偵のままでいて」の続編で、主人公の楓の身の回りで起こる謎を解決していく物語です。タイトルには名探偵が入っていますが、この小説が指している名探偵は主人公ではなく楓の祖父で、レビー小体型認知症を患っています。しかし、楓の周りで巻...
『このミステリーがすごい!』第21回大賞を獲得した「名探偵のままでいて」の続編で、主人公の楓の身の回りで起こる謎を解決していく物語です。タイトルには名探偵が入っていますが、この小説が指している名探偵は主人公ではなく楓の祖父で、レビー小体型認知症を患っています。しかし、楓の周りで巻き起こった謎について話聞かせると知性が生き生きと働き始め、その巻き起こった謎について語り始めるのです。私自身ミステリーを久々に読みましたが、その謎自体も凄く面白いです。例えば、この本の第一章のタイトルは「サンタクロースを見た男」。サンタクロースを子供の時に見たという話から始まります。そのサンタクロースはベランダの方にいたそうですが、近づくとすぐに消えてしまったそうです。そのサンタクロースがなぜ消えたのかそこから物語がうごきはじめます。今巻き起こっている謎じゃなくて子供の頃の記憶を解いていくというのがとても新鮮で面白かったです。イメージとして探偵系は殺人事件ばかりだと思っていましたが、それ以外もあるのかという発見にもなりました。子供の頃の謎を大人になってから解決してくれる名探偵も素敵だなと思いました!
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前作を読んだ際の自分が書いた感想を確認してみると今回と全く同じような思いを感想として書いてたw キャラが確立してるのは安心。でもこんなに少ない情報のみで解決できる碑文谷のおじいちゃんそれホントですのん?な感じは拭えず。名探偵だからなのか。 前作の時も非常に感心したのは碑文谷お...
前作を読んだ際の自分が書いた感想を確認してみると今回と全く同じような思いを感想として書いてたw キャラが確立してるのは安心。でもこんなに少ない情報のみで解決できる碑文谷のおじいちゃんそれホントですのん?な感じは拭えず。名探偵だからなのか。 前作の時も非常に感心したのは碑文谷おじいちゃんの病気の症状に関する記述のリアルさだったことも思い出しました。前作もとても丁寧にこの病について書かれていて驚いたのですが、今回初めてこの辺りについてググってみたところ、実際に小西さんのお父様がレビー小体型認知症となり介護生活を経験されてたようで至極納得しました。これはアッパレとしか言いようがない。 そして最後に楓を射止めたのは四季君なのかガンちゃんなのか。恐らく第三作目もあるだろうから、私はやはり四季君が王道とは思いつつ脇役キャラっぽいガンちゃんを推しておきます。 今回も沢山のミステリーの古典が紹介されておりどれもこれも読んだ方がいいって思えてしまいますw 追記; おじいちゃんの描写に関しては非常に繊細で本当に切なくなります。私はそこにとても胸を打たれる。
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「名探偵のままでいて」の続編。 ミステリ in ミステリ、は継続中。 深刻だけれども、深みにはまっていく感じでない。 そこそこ重いものが読みたいけど、あんまり重いのはちょっと・・・、な方にはちょうどいいストーリー。 わたしの注目は楓と岩田先生と四季の三角関係。 2作目でも決着...
「名探偵のままでいて」の続編。 ミステリ in ミステリ、は継続中。 深刻だけれども、深みにはまっていく感じでない。 そこそこ重いものが読みたいけど、あんまり重いのはちょっと・・・、な方にはちょうどいいストーリー。 わたしの注目は楓と岩田先生と四季の三角関係。 2作目でも決着はついていません。笑 これ、いつ決着つくんだろ?? まだ決着ついてないって事は、続編もあるのかな? なんて、次回作に期待を寄せてたりもします。 今回気になるフレーズがありましたので ご紹介を。 ”祖父がいうように、世の中のすべての出来事は”物語”なのだ。” この世の喜びも苦しみも”物語”に置き換えると、自分の事を客観的に見ることが出来ませんか?? 勿論、主人公は自分です。 喜び、苦しみは点で見るとその瞬間、瞬間ですが、人生という長い目で見ると全部つながっている! もし、今苦しんでいる時期なのだとしたら、それを乗り越えられるのは自分しかない!のですよねぇ。 そんなことを考えてしまいました。 この小説は普段は認知症のお祖父ちゃんが、謎解きとなると覚醒して名探偵になる、といったちょっと現実離れしたところが魅力的でもあります。 ただね、身近にお年寄りがいらっしゃる方は共感していただけると思うのですが、そこが辛く、切なくもあるのです。 本来のお祖父ちゃん(覚醒中のお祖父ちゃん)はもう戻ってこないんだよな・・・、と。 謎解き部分は前作に引けを取らぬ人情味たっぷりの内容となっております。 一押しは岩田先生のお父さんのストーリー。 こちらは泣けます。 兎にも角にも楓と岩田先生と四季の三角関係は決着がつくのでしょうか?! 女心は秋の空・・・。 続編が出たら読んじゃうんだろうなー。
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このミステリー、すごい…! 「名探偵のままでいて」からの続編。 ミステリーは得意ではなかったけど、このシリーズは物語に引き込まれるしハマる。 楓先生と岩田先生、四季くんのトリオがなんとも微笑ましくてお互いを大事にしていることがよくわかる。 親バカさんが出てきたのはこわかったけども...
このミステリー、すごい…! 「名探偵のままでいて」からの続編。 ミステリーは得意ではなかったけど、このシリーズは物語に引き込まれるしハマる。 楓先生と岩田先生、四季くんのトリオがなんとも微笑ましくてお互いを大事にしていることがよくわかる。 親バカさんが出てきたのはこわかったけども、四季くんが身を挺して守ってくれたこと、岩田先生も守ってくれたことが尊い。楓先生がいかに大切にされてるのがわかった…! 楓先生がどちらを愛する人と言っているのか、表現がうまくどちらにも当てはまるのでものすごく気になるところ。登場人物の関係性、ミステリー、恋模様すべてよかった…!
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シリーズ第2弾。 ミステリーでもあり、少し恋愛要素も入ってて楽しみながら読めます! ただ、主人公の好きな人が結局2人のうちどちらなのか.... うやむやになってるからこそ面白いのかもしれないけど気になり過ぎます....(・・;)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作と続けて読めるという積読のメリット万歳 どうやら新キャラ登場。ヒロインを巡る争いに参戦する三人目のメンバーなのか? 古典ミステリを押し出した作風は相変わらずで、今作はヒッチコック推しも強め。読んでみよう観てみようと思う読者も多そうだが、どちらにもハマらない人には厳しいか。 どの章もトリックの気になる点が目についてしまうが、ドラマチックな展開につられて読み進めた。もはやミステリではなく人間ドラマ。ちょっと好みのルートからは外れている。なので三章までの評価は切り上げて⭐︎3 四章は好物。クライマックスに相応しい内容。求めていたのはこれですよ。 終章 人間ドラマに逆戻り。最後に持ってきたトリックも年齢誤認ではインパクトが弱かった。 このシリーズは果たしてこの先も続くのだろうか。ヒロインが愛する男は九分九厘あっちだろうけど、なぜか明かされないんだよなあ。 古典ミステリも映画ネタもまだまだ掘り起こせそうだし、人間関係も発展しそうだしきっと続くのでしょう。 問題はゴロワーズのタバコが2022年に販売終了となっていることか。どうなる碑文谷!
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前回同様、カバーイラストがかわいい。 短編の締めくくりに認知症の祖父が謎を解き明かして おしまい、というパターンも前作と変わらず。 過去に出版された名作ミステリーや映画作品が たくさん登場するので それらも気になりチェックしたくなる。 ドラマチックな演出や 映像が浮かんでくる...
前回同様、カバーイラストがかわいい。 短編の締めくくりに認知症の祖父が謎を解き明かして おしまい、というパターンも前作と変わらず。 過去に出版された名作ミステリーや映画作品が たくさん登場するので それらも気になりチェックしたくなる。 ドラマチックな演出や 映像が浮かんでくるような描写が得意な作家さん。 ただ、人物に関しては少し型にはまり過ぎていて 人間的な深みに欠けるように思うことも。 作られた世界であっても ほんとにその人物が生きて、存在しているかのように感じられる作品が、わたしは好きだなぁ。 ミステリーや謎解きをライトに楽しむ分には 良い作品だと思う。
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