禁断の罠 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
2024.10.6 読了。 6人のミステリ作家作品の短編集。 名前は知っているけれど未読の作家といくつかの作品を拝読している作家が混ぜこぜだったので、基本的にハズレは無い上にもしかしたらハマる作家さんとの出会いになるかもと思って購入。 どの作品もそれぞれの味わいがあって結果的にお得な一冊でした。 ◉ヤツデの一家 謎解きミステリではなく、人間の内面や愛憎を絡めたヒューマンミステリ。業の深さが生々しくて印象深い作品。 ◉大代行時代 現代的なテーマを扱って皮肉も交えたライトな内容で読みやすかった。ミステリというジャンルでは弱いものの、一冊を通した時に他作品とのバランスが良かった。 ◉妻貝朋希を誰も知らない 事件そのものよりも妻貝朋希という人物が哀しい。周囲からの見え方と彼自身の考えに溝があり、理解されないまま結果的に利用される羽目になったのに、彼の特性から利用されたことすら彼自身はわかっていない。 作品の切り口が鮮やか。 ◉供米 小此木春雪という詩人についてのミステリ。 作中に著名な作家が登場するので、本当に実在した詩人かと錯覚してしまう。 内容、タイトル、話の展開、謎の開陳、全てにおいて一冊の中では1番綺麗にまとまっていると思った。 ◉ハングマン -雛鵜- 著者の「祝祭のハングマン」シリーズの一編。 「祝祭-」を読んでいなくても一つの作品として分からないところもなく読めた。 文章が上手いので読みやすい作家さん。ただ登場人物がチート能力の持ち主なので都合よく話が進む。 ◉ミステリ作家とその弟子 良くも悪くも王道なミステリ。内容の主軸をトリックに求めず、登場人物達の会話の面白さがメイン。 作家が弟子にするレクチャーが本当に興味深い。 桃太郎やウサギとカメがそんな風に改変されたらと思うとむしろそちらを読みたい。
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名だたる作家さんたちの短編集。読みやすい。サクッとサラッと。斜線堂有紀の短編(所謂バカッターの話)が今まで読んだ著者の長編と雰囲気がずいぶん違い皮肉が効いててとっても良かった。
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6人のミステリー作家さんたちの短編集。 どれもこれもとても読みやすく、あっという間に読了。 個人的には、斜線堂有紀さんの「妻貝朋希を誰も知らない」が1番良かった。 結城真一郎さんの「大代行時代」も好きでした。 どの話も続きが読みたいです。
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米澤穂信の「供米」、これほど美しい短編はあっただろうかと思い返す。あったかもしれない。なかったかもしれない。
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有名作家6名によるミステリ短編集。後腐れのない読み切り。面白かった! 普段読まない作家に触れられたのも良い。 火曜サスペンスみたいだなと思った。 中山七里さんの短編の題名は『ハングマンー雛鵜ー』 他の作者の短編は題名と内容が重なっていたけど、中山さんの題名はそうは思わなかったな...
有名作家6名によるミステリ短編集。後腐れのない読み切り。面白かった! 普段読まない作家に触れられたのも良い。 火曜サスペンスみたいだなと思った。 中山七里さんの短編の題名は『ハングマンー雛鵜ー』 他の作者の短編は題名と内容が重なっていたけど、中山さんの題名はそうは思わなかったなあ。どういう意味なのだろう。
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斜線堂さんは現代の病理を描くのが上手いなぁ。本人ですら本当の自分の姿を知り得ないこともある。米澤さんの作品はミステリーとしても読み応えがあり、淡々と続く語り口なのに人情にあふれ、感嘆。とても好きだった。
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短編のミステリーを読みたいと思い手に取った1冊。 読みやすく、面白かったです。 米澤穂信さんの『供米』が個人的に1番好きでした。
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斜線堂有紀先生の短編を読みたくて手に取りました。 やべー奴らしかいない時代になったな…。 いや、なんかほんとに、いろんな意味で。
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新川帆立、結城真一郎、斜線堂有紀、米澤穂信、中山七里、有栖川有栖による禁断の罠の物語。 それぞれ違った趣向で、巧みで悪意に満ちた罠が仕掛けられていて楽しめる。
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