シャーロック・ホームズとジェレミー・ブレット の商品レビュー
◼️ モーリーン・ウィテカー 「シャーロック・ホームズとジェレミー・ブレット」 古典的なホームズのイメージを固めたブレット。 1984年に始まったグラナダTVのシャーロック・ホームズ・テレビシリーズはたちまちのうちに一世を風靡したと言える。日本でも大人気となり、繰り返し再放送...
◼️ モーリーン・ウィテカー 「シャーロック・ホームズとジェレミー・ブレット」 古典的なホームズのイメージを固めたブレット。 1984年に始まったグラナダTVのシャーロック・ホームズ・テレビシリーズはたちまちのうちに一世を風靡したと言える。日本でも大人気となり、繰り返し再放送がなされている。今でもホームズといえばジェレミー・ブレットを思い出す人も多いかと思う。 この本は3年前の大晦日に自分へのご褒美的に買ったような。で、積んでいた。読む本が手元になくなってついに手を付けた次第。しかし鈍器本で、持ち歩くにも重いし、電車で片手で持つにはギリギリのこの感じ、たぶん恩田陸「蜜蜂と遠雷」以来かな。混んだ電車で落とそうものならかなり危険。にしても、おも・・。 さて、10年間、6シリーズ全41作の内容とブレットの言動、監督、出演俳優などの声、メディアの批評などを集めたもの。ドラマ化には演出上の変更はつきもので、例えば「ギリシャ語通訳」も原作のように悪党を逃すのではなく、運動、行動が苦手なシャーロックの兄・マイクロフト・ホームズが弟とともに追跡、殺人犯と対決する。 そんなものかと思っていたが、ところがこの本によると、ブレットは常に原作を持ち歩き、覚えてしまい、原作から逸脱しないよう監督ら製作陣と対峙していたという。時には激しい口論にもなったとか。 100点以上の画像とともに、ホームズ譚ドラマ版の各話を楽しく追体験しノスタルジーに浸る。美しき自転車乗り、青い紅玉、ぶな屋敷、赤毛組合、名馬シルヴァー・ブレイズ、プライオリ・スクールに海軍条約文書、そして第二のしみ。マスグレイブ家の儀式書、ではブレット・ホームズがキビキビと歩数で距離を測っていたっけ、などと。 ブレットは現場でスタッフに気配りをし、気持ちよく作品を作り上げるタイプの主役だったという。ホームズを徹底的に研究し、コナン・ドイルの娘さんと自らコンタクトを取って話し合い、数々の細かい表情を駆使して洒脱な芝居をした。 犯罪捜査は天才的、しかし内向的で陰気な変人を演じるのは苦難を伴った。ひどく痩せている、という特徴を出すために極端なダイエットに励み、病魔と戦い、最愛の妻との死別でショックを受けながらも走り通した。 プレッシャーは大変なものだったと思う。この世界一のヒーローの母国で、原作の本格的な映像化。先達の作品もあふれていて、相当シビアな目で見られるだろう。しかしブレットは紛れもなく大成功を収めた。そして最終シリーズ終了の翌年、1995年に61歳の若さで亡くなる。最後のホームズ作品は「ボール箱」だった。 ブレットが目指したのは、原作に忠実でありながらも、ホームズの人間味を出すことだという。クールで怜悧、事件がなく退屈するとコカインを打ったりヴァイオリンをかき鳴らしたり、付き合いにくいホームズを自分の演技により人間的な味付けをする。観ていた当時はそこまで詳しく意識はしなかったけども、ホームズとしての所作の芝居には目を惹くものがあったと思い出す。目の動きと大きさ、手指をつかった細かい演技、なとなど。 さて、実は自分の理想像のホームズは、ブレットではない。背の高い、超然としたところのある感じ・・昔テレビで観た映画「バスカヴィル家の犬」のピーター・カッシングかと思う。本書でも触れられているがブレットはハンサムすぎる笑し、背も高いように見えない気がする。 でもしかしけれども、パロディの多いホームズものの古典劇、そのフィールドでホームズのイメージを見事に構築してみせた、その役者魂に感動してました。次はまた20年後とかかな。時代は進む。でもやはりこの40年間、ホームズの映像と言えばジェレミー・ブレットだし、今後しばらくもそうだろう。
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グラナダTVのシャーロック・ホームズシリーズ、そして、ジェレミー・ブレットを知らない人には意味不明な1冊…逆にそれらを大好きな人には、たまらない1冊。私はもちろん後者。 ホームズ時代のジェレミー・ブレット伝とTVシリーズの解説。難しい病気と戦っていたのに、周囲が全くジェレミーの...
グラナダTVのシャーロック・ホームズシリーズ、そして、ジェレミー・ブレットを知らない人には意味不明な1冊…逆にそれらを大好きな人には、たまらない1冊。私はもちろん後者。 ホームズ時代のジェレミー・ブレット伝とTVシリーズの解説。難しい病気と戦っていたのに、周囲が全くジェレミーの悪い面を言わない…それは前妻であるアンナ・マッセイさえも…涙 バレエ・ダンサーのような身のこなしと運動神経の持主と書かれていて、あらためてわが家に全部録画してあるホームズを観よう!と思ったところです。 はじめに、デビッド・バークのまえがき。すでに心打たれる。 P270の白黒ポートレイトがとても素敵です。 P432の付録の詩も、胸に残ります。 ジェレミー・ブレット(1933.11.3−1995.9.12) 2026年の1冊め。良かった!
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かくも哀しく切ない評伝は初めて読んだ。 ジェレミー・ブレットのホームズは、NHKで見ていたが、当時からめちゃくちゃ格好良かった。本書の中にもあるが、当時の英国マスコミも大絶賛だったとのこと。 しかし、ホームズというある種の狂気を持った推理マシーンを、性格的には真逆の 陽気なジェ...
かくも哀しく切ない評伝は初めて読んだ。 ジェレミー・ブレットのホームズは、NHKで見ていたが、当時からめちゃくちゃ格好良かった。本書の中にもあるが、当時の英国マスコミも大絶賛だったとのこと。 しかし、ホームズというある種の狂気を持った推理マシーンを、性格的には真逆の 陽気なジェレミー・ブレットが演じるのが如何に大変だったか、本文中何度も本人の言葉で出てくる。それでも評伝中の彼はあくまで前向きに描かれており、ホームズと一体化しようとする彼の姿は、どこか取り憑かれているように見える。 ホームズという役の重圧、真逆の性格、それでも周囲の大絶賛、そんなギリギリを走り続けた彼を描いた評伝は、切ない。
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子どもの頃から ホームズは彼。 当時の話、ジェレミー本人の言葉など大人になった今読むと、子どもながら魅了された理由がわかった気がします。
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世間の過剰な反応やイメージの固定化を嫌うあまり、手のひらを返したように“一世一代の当たり役”を毛嫌いしだす役者は、古今東西少なくない。 しかしイギリスではほぼ同時代に、世界に名を馳せる名探偵を、2人の役者がそれぞれ見事に演じきった。 それがこのジェレミー・ブレットとデビッド・スー...
世間の過剰な反応やイメージの固定化を嫌うあまり、手のひらを返したように“一世一代の当たり役”を毛嫌いしだす役者は、古今東西少なくない。 しかしイギリスではほぼ同時代に、世界に名を馳せる名探偵を、2人の役者がそれぞれ見事に演じきった。 それがこのジェレミー・ブレットとデビッド・スーシェ(ポアロ)である。 そしてまた奇妙なことに、ほぼ同時期にこの2つの偉業に関する書籍が刊行された。(ポアロの方はスーシェの自著) 2人は役を演じきったというより、役そのものであった。 当初、ブレットは役を引き受けるにあたり、ためらいを覚えたそうだが、原作に触れるとドイルの描き出した世界に魅了され、以後、原作をバイブルとして持ち歩き、原作を忠実に再現することに努めた。それに際して(たぶん、スーシェも同じと思うが)、原作への敬愛のもと、自分を排し、役になり切ることに徹し、また世界観を大事にするため、共演者やスタッフを大切にした。 これにより作品は大成功をおさめ、私のような東の国の者までもが、家族とともにビクトリア朝の世界を名探偵と一緒に駆け回ることが出来たのである。(余談だが、ホームズ、ポアロともに最高の吹き替え声優がNHKによって当てられた) 「シャーロック・ホームズとジェレミー・ブレット」では、如何にしてブレットがホームズになり、そして彼のホームズが私たちの中で“実像”として記憶に残るまでを記録している。撮影順に、作品のエピソードをまとめているので、ある程度読んだら映像作品を見るという贅沢をすることが出来た。(なので読み終わるまで時間がかかった) この本を購入するまでは、「(高いので)文庫にならないかなあ」と思っていたが、実際に手にすると、満載のカラー写真が秀逸である。 原作の全作品を映像化して欲しかったが、ブレットのプライベートがもたらした失意による病(完全主義からくる演技への疲弊も影響か)と持病の心臓疾患により、我々は突然、この名探偵を失うことになる。ブレットは元来、明るく社交的な性格で、ホームズのような“躁鬱病”的気質は演じにくいと漏らしていたそうだ。だが彼は皮肉にも、その病を患ってしまったのだ。 また意外なことに、ブレットはこの業績に対して何の演劇賞も受けていない。ただ、レジオンドヌール勲章を授与される予定だったが、彼の急逝によって、それも叶わなかった。だがこの勲章、実はいかなる褒章も辞退してきたホームズが、原作の中で授与の通知を受けており、しかしながら「受けた」というワトソンの記述がないという、摩訶不思議な因縁に驚かされる。 このあとは、デビッド・スーシェ著「ポアロと私」を読むことに決めた。(出版社は同じ原書房)
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ジェレミー・ブレットのシャーロック・ホームズシリーズをNHKで視聴し、すっかりファンになった身としては、コロナ禍で完全版Blu-ray Discを購入して再度ハマり、本書でさらに全作の制作風景も分かって大満足です。ジェレミー・ブレット氏の原作へのこだわりが、これ程愛されるシャーロ...
ジェレミー・ブレットのシャーロック・ホームズシリーズをNHKで視聴し、すっかりファンになった身としては、コロナ禍で完全版Blu-ray Discを購入して再度ハマり、本書でさらに全作の制作風景も分かって大満足です。ジェレミー・ブレット氏の原作へのこだわりが、これ程愛されるシャーロックホームズを作り上げたことが分かりましたが、自身は愛妻との死別や心身の病いと闘いつつの撮影だったということも知り、ホームズのどこか影のある佇まいはそうしたことも滲み出ているのかもしれないと感じました。
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彼は私が知るなかで最上かつ最良のホームズ俳優でした…。 昨日(2024年1月6日)購入したが早くも本年購入満足度1位!グラナダホームズ及びジェレミーファンなら3000円をかき集めて購入すべき1冊。内容については多数の方々に読んで頂きたいので触れないがファンなら冒頭から歓喜する構成...
彼は私が知るなかで最上かつ最良のホームズ俳優でした…。 昨日(2024年1月6日)購入したが早くも本年購入満足度1位!グラナダホームズ及びジェレミーファンなら3000円をかき集めて購入すべき1冊。内容については多数の方々に読んで頂きたいので触れないがファンなら冒頭から歓喜する構成である。ホームズ抜きにしてもプロの俳優としての仕事ぶりには敬服するのみ。(他の俳優陣及びスタッフも素晴らしい)。 当然本書では触れられなかったが日本では吹き替えの声優陣の方々の名演もこの作品を不朽の名作にしていると思う。
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