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歩山録 の商品レビュー

3.4

10件のお客様レビュー

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2024/07/12

ブクログのフォロワーさんが読んでおられたので挑戦してみた。 山を歩く話、まさしく歩山録なのかと思って読み進めたら、だんだん話が迷走しだして…。 少年を探す…ことになってた? どこを目指すんだったっけ? 怪我したんだよね? と思いながらなんとか読み切った。 幻想的な話でした。

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2024/06/20

前情報なしで読み進めたため、途中から村上春樹作品かのような世界観になるとは想像もしていなかったので、いい意味で裏切られた。

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2024/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半、主人公である山田の理屈っぽい部分や、他人を少し見下している感じが好きになれなくて、あまり入り込めずにいたけど、「少年」との出会いや貫太とのエピソードには山田の人間的な魅力が溢れていて、後半を読み進めているときにはもうとにかく山田と少年が無事に下山できることを願いながら読んでいた。

Posted byブクログ

2024/02/22

何だこれは。 読み始めは知識先行型の初心者が縦走にチャレンジする話かと思いきや、途中からはもはや幻想小説。怪しげな登場人物が出てたり熊が出てきたりと、幻なのか現実なのかが不明確。 最終的にはホラー小説のオチ。 もっと山の話だと思っていたので予想外ではあったが楽しく読めた。

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2023/12/19

図書館の新刊コーナーにあり、何の情報もなく読み始める。 製薬会社の営業で入社6年目の山田は6月半ば1週間の休暇を取って、東京、山梨、埼玉、長野県境の山を踏破する計画を立てる。記されている山々を地図を見ながら読み進めるのが楽しかった。がしかし途中、白衣の男が出てきたあたりから幻想...

図書館の新刊コーナーにあり、何の情報もなく読み始める。 製薬会社の営業で入社6年目の山田は6月半ば1週間の休暇を取って、東京、山梨、埼玉、長野県境の山を踏破する計画を立てる。記されている山々を地図を見ながら読み進めるのが楽しかった。がしかし途中、白衣の男が出てきたあたりから幻想的な感じもしてきて、しかし文章は硬くいい味わいで日ごろ目にしない漢字も多用されていて、どういう着地? あるいは? と思いながら、最後はけっこう普通な終了。 地図をみると途中の埼玉山梨県境の雁坂峠はバス旅行で抜けたことがあり、山は深く高く広かった。山田はこの稜線を歩いているんだよなあ。 奥多摩駅から歩き始め、東京、埼玉、山梨の3県境にして東京都最高峰の雲取山(2017m)を越え、埼玉と山梨の県境を成す稜線を歩いて、埼玉、山梨、長野の3県境の甲武信ケ岳(2475m)へ、さらに長野、山梨県境の金峰山(2599m)を踏み、山梨県北杜市で下山しようというのだ。 表紙が中身を物語っています。透明なグミはくまの形。 山田は山で道を見失い、また道に戻り、ああ、安心したと進む。そこでの思考「街とはこの道の集積のこと」・・なるほど。 「群像」2022.11月号~2023.6月号連載 2023.11.7第1刷 図書館

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2023/12/14

図書館の新刊コーナーで、手にした一冊。 何の情報も入れないまま読む。 山田という男の山歩きの本だとしか思わずに読みはじめたのだが… 山で出遭うものはある程度想像できるが、あまりにも奇想天外、予想などしていなかった展開。 何⁇何⁇の連続で…。 山田が異常なのか⁈などと思うほど。 奇...

図書館の新刊コーナーで、手にした一冊。 何の情報も入れないまま読む。 山田という男の山歩きの本だとしか思わずに読みはじめたのだが… 山で出遭うものはある程度想像できるが、あまりにも奇想天外、予想などしていなかった展開。 何⁇何⁇の連続で…。 山田が異常なのか⁈などと思うほど。 奇妙奇天烈というのはこういうことか、と。 ラストであぁ、、。

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2023/12/03

元テレビ東京の名物社員な著者の小説デビュー作。登山サバイバル活劇ということで代表作『ハイパーハードボイルドグルメリポート』の系譜かと思いきや、早々にテイストがガラッと変わって読者の足場がグラグラしてくる不条理劇。怪作『空気階段の料理天国』も感じもある。時にグロテスクですらある表現...

元テレビ東京の名物社員な著者の小説デビュー作。登山サバイバル活劇ということで代表作『ハイパーハードボイルドグルメリポート』の系譜かと思いきや、早々にテイストがガラッと変わって読者の足場がグラグラしてくる不条理劇。怪作『空気階段の料理天国』も感じもある。時にグロテスクですらある表現で生命を描写し、それと対比される形で死の香りも強く漂う。山という大自然を舞台にしながら「役割」を通した批評眼も面白い。 ※私は父をまさに山での遭難事故で亡くしているのですが、似た経験をお持ちの方には辛い描写があるかもしれません。

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2023/12/13

1124 貫太の宗教とマルチ商法 馬陸(ヤスデ)の蠢き 1127 少年と笛 ゴリラとピンクの髄液 1211 p.166 なるほど、希望というのは熱と同じで肉体によって生産されるのだなと山田は知った。 1213 p.173 その正しさとは一体誰の、何のための正しさだったのか。...

1124 貫太の宗教とマルチ商法 馬陸(ヤスデ)の蠢き 1127 少年と笛 ゴリラとピンクの髄液 1211 p.166 なるほど、希望というのは熱と同じで肉体によって生産されるのだなと山田は知った。 1213 p.173 その正しさとは一体誰の、何のための正しさだったのか。 p.198 中央線は東に進む。 車内は山田の他に、おばあさんが1人だけ。 長い座席の端に猫背で腰かけ、何を見るともなく視線を正面に向けている。

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2023/11/16

・登山小説としてはかなりリアルな描写で没入して読めた。 ・作者がこの作品を通して何が言いたくて何を表現したいのかが分からない。 ・一つの作品に色々なネタを詰め込み過ぎていてる。 ・200ページくらいの作品なのに最後まで読み切るのに相当疲れた。

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2023/11/14

素晴らしい小説は、そんじょそこらのビジネス書はもちろん、哲学書すら凌駕する「気づき」をくれるもの。 その意味で、この本は(そもそも小説なのか?という気すらするが)とことん素晴らしい。 主人公は、身体と知性と屁理屈をもって、とことん、ホントにとことん考え抜く。一方で、結論は保留す...

素晴らしい小説は、そんじょそこらのビジネス書はもちろん、哲学書すら凌駕する「気づき」をくれるもの。 その意味で、この本は(そもそも小説なのか?という気すらするが)とことん素晴らしい。 主人公は、身体と知性と屁理屈をもって、とことん、ホントにとことん考え抜く。一方で、結論は保留する。正解はコッチだと決めつけることなく、疑問符を抱きかかえたまま、主人公は歩く、歩き続ける。 登山の話のはずなんだけど、気づけば家族との暮らしや、仕事のこと、人生のことに想いを馳せる導線を、勘弁してくれ!っていうぐらい、引かれてしまう。 他にも色々言いたい魅力はあるけど、紙幅が足りない。例えば途中、「道とは何か」を問いかける箇所は社会学やジャーナリズムをゆさぶる力を持っていた。 登山の魅力のひとつは、とにもかくにも、歩き続けることで、身も心も変わっていくこと。その意味で、本書は登山の魅力の暴露本でもある。 きっと、作者は、山田であり、少年であり、博士であり、熊でありゴリラであったのだろうなと思う。 最後の最後、数日前のニュースが小説内に登場することにびっくりさせられる。この小説は、小説というパッケージに閉じていない。原稿を入稿して、刷りだすその直前まで、きっとこの本の物語は現実世界のドキュメンタルと接続されていた。そんなこともあってか、読後感は、今現在の自分に降り掛かってくる。 良い意味で、帯文には騙された。奇々怪々な謎めいた話の詰め物を食らうもんだと構えて読んだが、一度世界に入り込むとそこには、スーパーサイケデリックというよりも、スーパーヒューマニックな景色が広がっとった。 色々言ってしまったけど、とにかく素晴らしかった。 たっぷり生きよう。たっぷり感じよう。そう思いましたのです。

Posted byブクログ