Q の商品レビュー
持ち歩くの大変だった。 Q、どんだけ魅力的なんだろう。 みんなのその後が知りたいな。続編でないかな。
Posted by
663ページに及ぶ大作で、図書館の返却期限までに読み終えられるか心配したが一週間で読了した。 それだけ読ませる力はあったのだと思う。 誰もが圧倒されるダンスを踊る少年、キュウ。 義姉「ロク」と「ハチ」の過去の行状がキュウの未来に影を差すのではないか。キュウを守らなければならない...
663ページに及ぶ大作で、図書館の返却期限までに読み終えられるか心配したが一週間で読了した。 それだけ読ませる力はあったのだと思う。 誰もが圧倒されるダンスを踊る少年、キュウ。 義姉「ロク」と「ハチ」の過去の行状がキュウの未来に影を差すのではないか。キュウを守らなければならない。 キュウに対する異常なほどの感情は愛だろうか。 キュウのゲリラライブに向けて怒涛のように準備が始まり、そしてライブは終わりを迎える。 ラストの文章は印象深い。 「ハチ」は職場に向かった。 事務所が見えてくる手前、電信柱の下に金髪の少年がうつむきかげんに立っている。 少年の肩がリズムを刻みだし、リーボックが動き始める。じょじょに強く地面を打つ。身体が揺れる。 朝陽が差し込みかけた路地、夜と夜明けのあいだの時刻。少年はどこかを見つめ、何かを口ずさんでいる。音楽が聴こえだし、腹の底が不気味にざわめく。まるで夢のつづきのような、そのステップ。
Posted by
『Q』呉勝浩: 衝撃の結末と複雑な人間関係が描く、現代社会の闇 【はじめに】 今回は、ブクログで話題となっていた呉勝浩氏の『Q』を読んだ感想をブログ記事としてまとめたいと思います。 事前情報なしで読み始めた本作は、予想をはるかに超える衝撃と深みのある物語でした。特に、芸能界の裏...
『Q』呉勝浩: 衝撃の結末と複雑な人間関係が描く、現代社会の闇 【はじめに】 今回は、ブクログで話題となっていた呉勝浩氏の『Q』を読んだ感想をブログ記事としてまとめたいと思います。 事前情報なしで読み始めた本作は、予想をはるかに超える衝撃と深みのある物語でした。特に、芸能界の裏側をリアルに描き出しつつ、現代社会が抱える問題点を鋭くえぐり出すその描写に、私は強いインパクトを受けました。 【ストーリー紹介】 主人公は、それぞれ異なる境遇を持つ3人の姉妹と弟。過去に起きた殺人事件、そして家族の失踪という2つの大きな謎が物語を陰惨に彩ります。 特に、主人公の一人であるQの芸能界デビューを目指す過程で巻き起こる出来事には目が離せません。華やかな芸能界の裏側で繰り広げられる陰謀や策略、そして登場人物たちの複雑な人間関係が、読者を物語の世界へと引き込んでいきます。 【各要素の評価】 •テーマ性: 現代社会が抱える闇、特に芸能界の光と影を描き出し、読者に深い問いを投げかけてきます。 •新規性: 芸能界の裏側を題材にした小説は数多くありますが、本作はインフルエンサーマーケティングやSNSの活用など、現代的な要素を盛り込み、新鮮な視点で物語を展開させています。 •ドラマ性: 予想外の展開の連続で、最後まで目が離せません。特に、主人公たちの葛藤や苦悩は、読者の共感を呼び起こします。 •暴力描写: 暴力描写は物語の重要な要素の一つですが、決して過剰な表現ではなく、物語全体のテーマを際立たせる役割を果たしています。 【深掘り分析】 ・タイトル「Q」の意味 タイトルの「Q」は、主人公の一人の通称であり、謎多き存在を象徴しています。 物語の中で、Qは徐々にその謎を解き明かされていきますが、同時に新たな謎も生まれ、読者の好奇心を刺激し続けます。 ・芸能界の裏側描写のリアルさ 本作は、芸能界の裏側を非常にリアルに描き出しています。 マネージャーとの駆け引き、メディアへの露出戦略、そしてファンとの関係性など、芸能界で生きる人々の姿を克明に描写することで、読者はまるでドキュメンタリーを見ているような感覚を味わえます。 ・インフルエンサーマーケティングの戦略 物語の中で、主人公のQはインフルエンサーとして成功するために、様々な戦略を立てていきます。SNSを活用した情報発信、ファンとの交流、そしてメディアへの露出など、現代のインフルエンサーマーケティングの手法が巧みに描かれています。 ・現代社会の問題点との関連性 本作は、単なるエンターテイメント作品にとどまらず、現代社会が抱える様々な問題点を浮き彫りにしています。家族の崩壊、社会の不平等、そして人間の心の闇など、読者は物語を通じて、現代社会の複雑さを深く考えさせられます。 【総評】 『Q』は、衝撃的な結末と複雑な人間関係が印象的な作品です。芸能界の裏側をリアルに描き出すだけでなく、現代社会が抱える問題点を鋭くえぐり出すその深さに、私は感銘を受けました。読後には、自分自身の人生や社会について深く考えさせられることでしょう。 この作品は、ミステリー小説としても、社会派小説としても楽しむことができるでしょう。特に、現代社会に興味がある方や、芸能界の裏側(あくまでフィクション)を知りたい方には、ぜひ読んでほしい一冊です。
Posted by
ロクとハチとキュウ 血の繋がらない姉弟。 ダンスの天才!カリスマ性を持つQを世界へ 壮大なゲリライベントに殺害予告が! 爆弾を読んでスズキタゴサクの狂気にハマって呉先生2冊目です。グロいけど面白かった! コロナとQ「感染」していく様はある意味同じ、動画配信、SNS、何が本当か...
ロクとハチとキュウ 血の繋がらない姉弟。 ダンスの天才!カリスマ性を持つQを世界へ 壮大なゲリライベントに殺害予告が! 爆弾を読んでスズキタゴサクの狂気にハマって呉先生2冊目です。グロいけど面白かった! コロナとQ「感染」していく様はある意味同じ、動画配信、SNS、何が本当か本物か判断の難しさ、登場人物が変人だらけ、Qはラウール、ロクは松本若菜がいいと思います 結局のテーマは「愛」でしょうか?
Posted by
カリスマ性の魅力を持つ【Q】 彼に魅了された周りの者たち。彼のためなら犯罪も仲間を裏切ることも辞さない…。 600P超えの長編だけど、面白くて止まりませんでした。 登場人物全員イカれてる笑 グロいシーンもあるので読む人選ぶかな? でもおすすめです!
Posted by
24/09/02読了 660ページ読ませる面白さはあるけど、のめり込むようなものではない。愛の話…なのかな、リアルなようで虚構なようで、なんかへんな読み心地だった。 ハチ、有吉、ロクに肩入れしちゃう、それなりに普通に生きたいように生きてくれと思っちゃうね
Posted by
『爆弾』で知った呉勝浩先生の作品を追いかけ、『スワン』を読み、そしてこの作品に行き着いた。 少し次元が違うというのか、あり得そうであり得ない世界線とでもいうのか。 ストーリー的にはアクションも満載でなかなか読み応えがあったように思う。 『爆弾』の時に感じたけれど、作品の中に読...
『爆弾』で知った呉勝浩先生の作品を追いかけ、『スワン』を読み、そしてこの作品に行き着いた。 少し次元が違うというのか、あり得そうであり得ない世界線とでもいうのか。 ストーリー的にはアクションも満載でなかなか読み応えがあったように思う。 『爆弾』の時に感じたけれど、作品の中に読者を引き摺り込む力が凄まじいと思った。 その作品ごとの登場人物が語る思い、思想が私たち読者の誰かに刺さり、そして引き摺り込む。 この熱量というか凄まじい文章力は呉先生だからこそなんだろうなと思った。
Posted by
パワー系。冒頭のしょぼくれ感から想像できない展開のスピードと内容で、分厚いけど読ませる。回収されない伏線もたくさんで粗さは感じるけど、細えことはいいんだよ的に読むのが良いと思う。終盤はなんとなくハンターハンターのキメラアント編の終盤を思わせる緊迫感のあるタイムラインで良い。
Posted by
圧巻の700ページ。一人の天才に賭ける人々の物語。不穏な事件から展開していく息をもつかせぬ思惑が交錯する物語。一つも作品とは思えないほど多彩な顔を持つ。「退屈で、平穏な日常」を望めない人々が織り成す狂想曲。その深層にあるのは純粋な愛情であったのか。ハチとロクとキュウの本当の想いは...
圧巻の700ページ。一人の天才に賭ける人々の物語。不穏な事件から展開していく息をもつかせぬ思惑が交錯する物語。一つも作品とは思えないほど多彩な顔を持つ。「退屈で、平穏な日常」を望めない人々が織り成す狂想曲。その深層にあるのは純粋な愛情であったのか。ハチとロクとキュウの本当の想いは何だったのか、真実は何であったか、明かされることはないが、それが本作の良さともいえる。 作品ごとに燃焼し切り、「次回は本作を超えるのは難しいのでは?」と思わせながら、『スワン』『おれたちの歌をうたえ』『爆弾』と圧倒的迫力の長編を幾つも上梓し、三作品連続で直木賞候補。本作でいよいよ受賞なるか。期待したい。
Posted by
全663ページ、図書館の返却期限までに読み切った! 第一の感想がこれ。それほどに重くて分厚かったです。 ダンスの天才的才能を持った少年キュウこと侑久に魅了され陶酔した人々の破滅の物語といったところでしょうか。 まず魅せられたのはキュウとは血の繋がりがない姉2人。ロクこと睦深、そ...
全663ページ、図書館の返却期限までに読み切った! 第一の感想がこれ。それほどに重くて分厚かったです。 ダンスの天才的才能を持った少年キュウこと侑久に魅了され陶酔した人々の破滅の物語といったところでしょうか。 まず魅せられたのはキュウとは血の繋がりがない姉2人。ロクこと睦深、そしてハチこと亜八。キュウをスターにするため2人は人を殺めることすら厭わない。 コロナ禍の閉塞した世界で、キュウは動画配信を利用して知名度をあげていく。キュウに熱狂する人が増えていく。 キュウの過去を隠すため、キュウを輝かせるため、姉2人は時に手を組みながら、それぞれの方法で彼を守ろうとする。 私自身、誰かの大ファンになったことがないせいか、いまいちのめり込めませんでした。 一方的に知ってるだけの有名人にそこまでできる?そんな感情抱けるの?と。 睦深と亜八の2人は義理とはいえ家族ですが、キュウに抱く感情はやはり異質としか言えません。亜八の方がそれを自覚して自制しようとしてるだけ理解できる部分もあるかな。 3姉弟が育ってきた環境の劣悪さ、後半明らかになる関係性などはよく練られているなと思いました。そして何より天才的なダンスを言葉だけでここまで書き上げた呉さんの表現力の高さは流石です。 ただ、小説として面白かったと言えるかというと普通かなぁ。つまらなかったわけではないのですが。 付録も読みました。 これが1番理解できたかな、凡人寄りの話なので。
Posted by