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月と日の后(下) の商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

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2023/12/02
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国母として頂点に君臨せざる負えなかった彰子。 なんだか、己の親類縁者に振り回されないよう、定子の産んだ子供たちを守ろうとしながらも、思い及ばず。 そして、長生きの家系である彰子は次々と多くの死を見つめることになるのが切ないですね。 友人と彰子の家系は長生きという話をしていたことがあるのですが、それもよし悪しかと(;^_^A 幾度となく炎の災に襲われて、また流行り病に帝が倒れ、何とも言えないですねぇ。 ですが道長亡き後、彼女いなければ道長の家系が衰退するのは早かったでしょうね。 後半、いろいろと武家社会にちかづいてくる兆しも見える物語、大変面白かったです。 『はなとゆめ』が清少納言と中宮定子の友情物語に終始していたことを考えるとこちらは一族の物語でした。 しかし、諸々の事情で読破にこんなに時間がかかってしまった(-"-;A ...アセアセ

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2023/11/19

1000年前の朝廷が舞台の大河小説。主人公の彰子がまだ少女の頃から始まり、環境に負けず一条天皇と心の距離が縮まり愛が深まっていく前半、子供ができ自分の生き方の軸を定め活躍する中盤、相次ぐ不幸と戦う終盤、、あっという間に彰子の一生を追体験してしまった。 また、病気が怨みから来るとか...

1000年前の朝廷が舞台の大河小説。主人公の彰子がまだ少女の頃から始まり、環境に負けず一条天皇と心の距離が縮まり愛が深まっていく前半、子供ができ自分の生き方の軸を定め活躍する中盤、相次ぐ不幸と戦う終盤、、あっという間に彰子の一生を追体験してしまった。 また、病気が怨みから来るとか、物怪が取り憑くなどということが真面目に書かれており、当時の人間の価値観を理解しながら感情移入できた。 とにかく面白かったが、後半は起こった出来事を並べるだけのところもあり、物足りない感もあった。(ただでさえ上下巻なのにもっと長くなってしまうが、、)

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2023/11/18

下巻は、彰子の初産から、摂関政治のゴッドマザーとして87年の生涯を終えるまでを語ります。 子を産んだら用済みと遠ざけられるなんて許せない。彰子が重鎮となって無用の抗争を避けさせようとしなかったら、貴族どうしの宮廷内の争いから武士を取り込んだ武力抗争(保元の乱みたいな)がもっと早く...

下巻は、彰子の初産から、摂関政治のゴッドマザーとして87年の生涯を終えるまでを語ります。 子を産んだら用済みと遠ざけられるなんて許せない。彰子が重鎮となって無用の抗争を避けさせようとしなかったら、貴族どうしの宮廷内の争いから武士を取り込んだ武力抗争(保元の乱みたいな)がもっと早く始まっていたのかもしれないな、と思いました。 でも、この時代の貴族女性として仕方ないことだとは思うけれど、宮廷の外の、相次ぐ火災や疫病、自然災害、地方の叛乱などなどで被災し苦しむ庶民にまでは目が届かない。彰子はただ自分にできることを、長寿にも助けられてやり切ったのでした。現代から見てみると、時代が摂関政治から院政へ推移する直前だったわけですが。 永井路子先生の「この世をば」(彰子の父・道長)、「望みしは何ぞ」(彰子の異母弟・能信)を思い出しつつ読み終えました。

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