世界一やばい西洋絵画の見方入門(2) の商品レビュー
絵画の見方入門。各画家の生い立ちなど、エピソードが豊富なのが良い。あと、贋作をめぐるイタチごっこのコラムも良い。
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山田五郎さんのYouTubeチャンネルの内容をまとめたシリーズの2冊目。アーティスト個々人の個性や時代の流れなどがわかりやす紹介されていて、アートに親しみやすくなります。基本的にどれも動画を拝見してますが、その復習としても面白いですし、事前に読むのもあり。良書ですね!
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やばいというより無茶苦茶面白いなあ。それぞれの画家の絵に対する分析も的確で唸ることが多いし、絵にまつわるいろいろ話も豊富。コラムでも、贋作者・贋作斡旋者(メーヘレン、オットー・ヴァッカー、フェルナン・ルグロ、滝川太郎)を取り上げ、ナポレオン、魔女、中世の動物絵画(ボドリー写本76...
やばいというより無茶苦茶面白いなあ。それぞれの画家の絵に対する分析も的確で唸ることが多いし、絵にまつわるいろいろ話も豊富。コラムでも、贋作者・贋作斡旋者(メーヘレン、オットー・ヴァッカー、フェルナン・ルグロ、滝川太郎)を取り上げ、ナポレオン、魔女、中世の動物絵画(ボドリー写本764)など、興味ぶかくて転げまわるぐらいだ。解説の文章は、ユーモアたっぷりで、まあ結構こちらを煽るような大げさなところもあるんだけどね。このへんは好みの分かれるところかな。 ・ジョット「東方の三博士の礼拝」に1301年のハレー彗星大接近が描かれている。1066年の大接近も「バイユーのタペストリー」に描かれている。 ・ウッチェロの人物描写がおざなりで、それが無表情かつ奇妙で、恐怖を誘う。 ・マサイス「醜女の肖像」おいおい怪物かい?テニエルの「不思議の国のアリス」の挿絵のもとねたかもとか。 ・ラファエロ「アテナイの学堂」プラトンとアリストテレスが描かれているのは、ルネサンスの本質が、古代ギリシャ文化とキリスト教の融合にあったことを絵画で示している。この対面に「聖体の論議」が描かれているのもそれを表している。 ・ジャン・ジャコモ・カプロッティ(サライ)の「モナ・ヴァンナ」は、モナ・リザと同じポーズだが裸。 ・ベラスケス「ラス・メニーナス」の技法が神業。視線を誘導するギザギザ構成。王女に合わせたピントは手前後方に行くにつれて甘くなっており、それでも人物が特定できるほどタッチが正確。赤のブロックや白の光点を並べて遠目には精緻な花飾りに見せている。筆のかすれで薄衣感を出し、単色のブロックを並べて明るい色調を生んでいる。印象派の筆触分割を先取りしている。 ・シャルダンの「赤エイ」の血は、キリスト磔刑で流れる血を表している。 ・フュースリ「夢魔」のモデルは画家が38歳で一目ぼれしたスイスの女性。夢で見た妄想を友人に手紙で書いたら、ドン引きされる。その女性は速攻で別の男性と結婚する。 ・ルノワールの世界一有名な少女像「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」は母親がお気に召さなくて、使用人部屋にお蔵入り。下の二人の姉妹は節約で一緒の画面に描かされる。このイレーヌの娘一家、妹一家はナチスに虐殺される。 ・レオ・レッサー・ユリィは初めて知ったドイツの印象派の画家。「夜のポツダム広場」の夜景がいい。 ・ウォーターハウスはハムレットのオフィーリアを彷彿とさせるアーサー王伝説のスピンオフのテニスンの「シャロットの女」の狂気を多数描く。 ・セガンチィーニの生い立ちが余りに悲惨。両親は育児放棄した挙句に早世。引き取られた姉には虐待され、国籍変更の手続きを放棄されて、12歳にして路上生活者になる。窃盗罪で入った矯正院で神父に画才を見出されて、ようやく道が開ける。30歳を過ぎるまで読み書きができず、生涯無国籍。 ・アンリ・ルソーに似たジョージアのピロスマニ。 ・ユトリロの生涯も悲惨。母親のシュザンヌ・ヴァラドンに育児放棄され祖母が育てるが、酒で寝かしつけられて8歳にしてアルコール依存者に。有名になって絵が売れると、自分より2歳年上のユトリロの友人と結婚した母親に張り付かれ、母親はユトリロを「貨幣製造機」と呼んで贅沢三昧。離婚した母親はユトリロを12歳年上の未亡人と結婚させ、その妻に収入を管理させる。毒母が亡くなると、妻と画商の言いなりになって過去の作品の焼き直しを描かせ続けさせられる。 ・古典派と印象派を折衷した画風のラファエル・コランに師事した黒田清輝や久米桂一郎。その外光派は悪くないけどね。 ・日本初の洋画家の山下りん。独自のイコンを描いた。
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美術年表や関係図が最初に載っていて私のような初心者でもわかりやすく、興味を持ちやすい。 ただ、図版や資料が沢山載っていてありがたいが、ページ構成が読みづらい印象を持った。 その画家の生き様や絵の解説を読み進めると、「こいつの生き方嫌いな感じする、けど作品には惹かれる…」みたいな...
美術年表や関係図が最初に載っていて私のような初心者でもわかりやすく、興味を持ちやすい。 ただ、図版や資料が沢山載っていてありがたいが、ページ構成が読みづらい印象を持った。 その画家の生き様や絵の解説を読み進めると、「こいつの生き方嫌いな感じする、けど作品には惹かれる…」みたいなことが多く、「まあ天才どもとはいえ所詮人間だしな」という感想と「こんなん人間手で描けるん? 理解ができない」という感想が入り混じりちょっと情緒が乱れたかも…
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山田五郎先生によるYouTubeチャンネルの書籍版続編。前作と比較するとやや知名度が劣るきらいもあるが内容は十分面白い。前作と異なり自分はまだ見ていないが画家もあったので今度は動画を観るのが楽しみ。なので視聴後に再度感想を述べたいと思う。
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ごちゃごちゃしていてわかりにくいという書評には同意するが、高尚な解説書とは異なる誰もが親しみやすい糸口からの美術解説書であると感じた。個人的に"世界一やばい"などと書いてある本は信用しないことにしているのだが、新しい説なども盛り込まれており予想に反して面白かっ...
ごちゃごちゃしていてわかりにくいという書評には同意するが、高尚な解説書とは異なる誰もが親しみやすい糸口からの美術解説書であると感じた。個人的に"世界一やばい"などと書いてある本は信用しないことにしているのだが、新しい説なども盛り込まれており予想に反して面白かった。
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2では特に好きなベラスケスが登場。「ラス・メニーナス(侍女たち)」はどうみてもマルガリータ王女が主役なのだが・・・。この独特な構図。小さくぼんやりと描いても国王フェリペ4世夫妻とわかる上手さ、王女を取り囲む侍女二人、遊び相手、養育係、お目付け役、そして首席宮廷画家ベラスケス本人が...
2では特に好きなベラスケスが登場。「ラス・メニーナス(侍女たち)」はどうみてもマルガリータ王女が主役なのだが・・・。この独特な構図。小さくぼんやりと描いても国王フェリペ4世夫妻とわかる上手さ、王女を取り囲む侍女二人、遊び相手、養育係、お目付け役、そして首席宮廷画家ベラスケス本人が描かれている。 この絵が名画中の名画と絶賛される理由が詳しく書かれている。考え抜かれた人物配置、200年後に印象派が取り入れた筆触分割を先取り、多くの登場人物を下半分に詰め込んでも窮屈な感じがしない理由。王女にピントを会わせ、その手前も奥もピントを段階的にボカして描く、しかもどんなにボケても人物が特定できる正確なタッチ。 もう全てが素晴らしい。マドリードのプラド美術館へ是非。 あとはエル・グレコ。以前倉敷の大原美術館で「受胎告知」を見て、他に幾つもある受胎告知と違い、とても躍動感のある絵に魅了され部屋にポスターを掛けてある。この本の解説にはグレコの特徴として、引き伸ばされた人体、灰色+3原色、浮遊感、複数視点が上げられているがまさにそれが記されている。 スペイン国王フェリペ2世はグレコの絵はガチャガチャしていて気に入らなかったそうだが・・・。 ルノワールは好きでも嫌いでもないが、会社の倉庫に大事にしまわれていて、監査法人による現物実査の際、毎年箱から出して間近に見ていた。あの「イレーヌ・カーン=ダンヴェール嬢」はユダヤ人で、第一次大戦で息子が戦死、第二次大戦では娘一家と妹が強制収容所で死亡となかなかです。しかもこの絵はナチスに略奪されゲーリングのコレクションとなり、戦後返却されるもすぐイレーヌは売却。手に入れたのはナチスへの武器供与で財をなしたスイス人。なんとも・・・。
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YouTube「山田五郎オトナの教養講座」の内容をコンパクトにまとめた第2弾本。QRコードがついていて、気になる項は該当の動画に飛んで、より楽しむことができる。すごい時代になったな。本と動画が楽しめるなんて。 この本は目次と年表が好き。私はアート初心者なので目次から楽しい。そして...
YouTube「山田五郎オトナの教養講座」の内容をコンパクトにまとめた第2弾本。QRコードがついていて、気になる項は該当の動画に飛んで、より楽しむことができる。すごい時代になったな。本と動画が楽しめるなんて。 この本は目次と年表が好き。私はアート初心者なので目次から楽しい。そして内容も面白い。先駆者?先輩?の絵を並べて提示してある事も多く、私にもそのモチーフがよく分かった。難しい美術用語が優しく説明してあるのも嬉しい。 ごちゃごちゃした絵だなと思っていた絵のその理由がこの本を読んで、「ああ。他視点で描かれているから、ごちゃごちゃ感があるのか」と納得。用語がわからなくて「ごちゃごちゃした絵」だったものが、「他視点で描かれた絵」になりました。自分の頭の中が整理させるのも嬉しい。
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やっぱり昔の絵って面白い!!!ギリシャ神話とかに関係した絵とかさ、読み解くのが面白いんだよね。例えばさ、羊飼いが三美神「アテナ」「ヘラ」「アフロディーテ」で一番美女だと思った女神に金色のリンゴを渡すシーンがあるんだけど、アテナの近くに、アテナが昔討伐したメデューサの首がついてる盾...
やっぱり昔の絵って面白い!!!ギリシャ神話とかに関係した絵とかさ、読み解くのが面白いんだよね。例えばさ、羊飼いが三美神「アテナ」「ヘラ」「アフロディーテ」で一番美女だと思った女神に金色のリンゴを渡すシーンがあるんだけど、アテナの近くに、アテナが昔討伐したメデューサの首がついてる盾が置いてあったり、ヘラの近くに孔雀がいたりとか、色々細かくてっさ。面白いの。
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借りたもの。 冒頭、前巻( https://booklog.jp/item/1/4299032543 )よりも充実した西洋美術史年表とざっくり人物相関図! 1200年代・後期ゴシック~1910年代・エコール・ド・パリまで。 よくある美術入門書では省かれてしまいがちな、後期ゴシック...
借りたもの。 冒頭、前巻( https://booklog.jp/item/1/4299032543 )よりも充実した西洋美術史年表とざっくり人物相関図! 1200年代・後期ゴシック~1910年代・エコール・ド・パリまで。 よくある美術入門書では省かれてしまいがちな、後期ゴシック、ロマン主義、ヴィクトリア朝時代の絵画傾向の象徴主義の神秘的傾向の絵画を乗せてくれるのが嬉しい限り!! ……日本の書籍でこのあたりが取り上げられにくいのは、日本人の印象派好き傾向だから?それは印象派の影響を受けた外光派が日本洋画の主流になったから? 「はじめに」で、著作権使用料(それにかかる更新料)の関係で掲載できなかった作品があること、国公立の美術館に所蔵されている作品で著作権が切れている画像でも我が国に限ってはなぜか民間企業を通じて手数料がかかる点に問題提起をしている。前者は仕方ないにしても、後者は何でだろう? 日本女流画家・山下りんをYoutubeで知ったけど、作風もロシア…正教イコンを写実風に描くという時代背景も相まって斬新なスタイル。 Column1,5,6,7には贋作について言及。 フェルメール贋作王・メーヘレンに日本の美術界を震撼させた贋作事件について。 日本の「本物志向」と「恥」の文化のせいだろうか?贋作をつかまされた事を罪悪とし隠したがる傾向は…山田五郎氏はそれらを隠さず検証のために展示する試みをYoutubeで提案していた。
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