恋できみが死なない理由 の商品レビュー
最果タヒさんの思考を巡る旅のようなエッセイ集で、押し付けがましくない書き方が心地よかったです。短いエッセイは詩のようでもあり、詩は考えて書くものではないという意見に感銘を受けました。私も何か書いてみたい。分かり合えなくてもいいから。
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現代人の女の子が抱えがちな事を言語化してくれている。 タイトルから恋愛にフューチャーしたものかと思っていたが、そういったことはなく最果タヒさんが感じたもの考えたことが書かれている。
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「一生好き」の一生って何?そんな話から始まり、深い深いタヒさんの思考回路に入っていく。好きから嫌いと一見マイナスな変化にさえ楽しみを見出してしまう_私にはとても新鮮で思わず目が見開らく。他作品も気になりすぐにポチりました!
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図書館の本⑧ 解釈が難しい本で、理解するのに再度戻って読み直す、ということがたびたびあった。こんな風に著者の思考もグルグル巡っているのだろうなあ、ということを感じられる文章だったし、人と人は本当の意味で分かりあえたり理解できることはないし、理解できなくてもいい、ということも書か...
図書館の本⑧ 解釈が難しい本で、理解するのに再度戻って読み直す、ということがたびたびあった。こんな風に著者の思考もグルグル巡っているのだろうなあ、ということを感じられる文章だったし、人と人は本当の意味で分かりあえたり理解できることはないし、理解できなくてもいい、ということも書かれており自分も同じスタンスで読むことで、難しくても気軽に読めた。 好きなタイトル↓ 一生じゃない好き/マイ・スイート・派手/ブルベの恋♡イエベの愛♡/ここは永久に恐ろしい孤独/言葉という「暴力」と付き合う。 言葉は意味を定義して、互いにそれを把握している前提で意思表示の道具として用いられるが、別の場所で生きてきた人間が同じ言葉や、感情を表現する際に使う言葉をわかりあえることは絶対にない、という内容が個人的に印象的だった。そのような意味では同じ「好き」も「嫌い」も「嬉しい」でも人によっては全く別の解釈をしていたり、ベクトルが違うかもしれない。でもそれでいいし、生き物は全員一生孤独なのかもしれない。
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とてもリリカルなエッセイ。読んでて文字が頭から抜け落ちてしまうことが多々あり、同じ箇所を何度も読み返しながら読了。 あとがきに「エッセイを書くのは共感してほしいわけでも、賛同してほしいわけでもなくて、むしろ、書けば書くほど、私の輪郭がはっきりして、他の誰とも同じになれないことがわ...
とてもリリカルなエッセイ。読んでて文字が頭から抜け落ちてしまうことが多々あり、同じ箇所を何度も読み返しながら読了。 あとがきに「エッセイを書くのは共感してほしいわけでも、賛同してほしいわけでもなくて、むしろ、書けば書くほど、私の輪郭がはっきりして、他の誰とも同じになれないことがわかるから、それがとてもさみしくて、とても好きだった。」という一文があったけど、まさにそういうエッセイ本になっていると思う。
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ほんとうなら僕らは誰かに言語化してもらう必要なんてない。誰かのタメになる話なんてさらさら必要ない。でも僕らふつうじゃいられない、この感情は辞書にはのってない。だからエッセイがある。
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最果タヒさんの言葉はまっすぐで確固たる自分の意見が通っていてかっこいいと思う。 私もこの人のように揺るがない意志を持ち、自分の頭でちゃんと考えられる人間になりたい。
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人は一生のために生きていない。どんな一生だったのかを語れるものにするために、「一生」という作品を作るために、生きているのではなく、いつも目の前の一瞬だけがリアルで、それを乗り越えて傷だらけになって、わけがわからないまま次の一瞬を迎えている。だから、一生ではなく、あなたの今の一瞬に...
人は一生のために生きていない。どんな一生だったのかを語れるものにするために、「一生」という作品を作るために、生きているのではなく、いつも目の前の一瞬だけがリアルで、それを乗り越えて傷だらけになって、わけがわからないまま次の一瞬を迎えている。だから、一生ではなく、あなたの今の一瞬に向けてだけ、好きだと言えるのが、その刹那な奇跡的な断言が、私にとっての愛情です。 「わかってほしい」愛 私が何を思うかとか、何が辛いかとか、そういうことを何もかも先回りして察知してほしいというわけではなかった。想像で、埋めてほしいわけでもなかった。ただ私はわからない存在であるということを、「わかって」ほしかった。それでもいいと、許してほしかった。それが、私がきっと願っていたこと、「わかってほしい」という言葉で願っていたことだ。優しい人たち、きっと、あなたたちには、永遠にできないことでしょう。 この映画は愛の物語。一人の人間の、愛の物語だ。わかってほしいという感情が、どうしようもなく溢れ、けれど、与えられる「わかるよ」に苦しくなる、何一つ満たされず、ただ溺れてしまいそうになる。そのとき、たったひとり、わかりっこないと知っていながら、それでも、そばにいるひとがいる。何も与えてくれないように見えて、本当に、求めているものだけを、自分と同じように手を伸ばし、みつけてくれるひとがいる。わかる、ってことの恐ろしさを射抜くように一瞬、まっすぐな、愛がやってきていた。わかってほしいと願うこと、そのことが間違っていなかったと思い出させる。これは、そんな映画です。優しさとか理解とか、本当はどうだって良かったんだ。ここにあるもの、それだけでいい。愛だけで、生きていける。 「マイ・スイート・派手」 私は感情の起伏が激しくなんでも気持ちが強まりやすく深まりやすいのだけど、最近これは「心が派手」ということなんだと思うようになった。ド派手なハート。心が派手なので詩人をやっている。思い詰める、とか思い込みが激しいとか、よくある言葉をこれまでは使っていたけれど、詰めてるつもりも込めてるつもりもなくて、私の心の中はいつももっと花火大会なのだ。 わかる、なんて簡単には言えないのが人間だけれど、わからないと見捨ててしまわないで、「わかったかも」と一旦思ってみて見つめてみるのはたぶん愛の第一歩で、やってしまった時に「またやってる」と言えるだけで愛になったりする。心が派手。そう思えただけで、私の人生はだいぶ変わった。私は私であることに躊躇がなくていいな。あとは、もっと優しくなれたらいいね。 「ブルベの恋♡イエベの愛♡」 孤独のままで他者を愛するとは「伝える」という作業でしかやり遂げられない。最初から人はとてもさみしいけれど、さみしいということを発見するためには、他者を信じ抜く日が来ないといけないのかもしれない。 「私をきみの黒歴史にして。」 わからなくなりたい、あのころ大好きだった映画や音楽や本が、今見るとどうしていいと思ったのかちっともわからない、みたいなことが溢れるような人生でありたい。
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最果タヒさんの言葉はなんだか強く感じます。 「今日も、あの歌は歌われる。」や「飽きてOK」を読むと共感というか、あー私もその感じわかります、という気持ちになります。 好きだったものを好きじゃなくなつたり、あの頃は好きだったのになぜ?と自分でも思うのだけど、そう思ってもOKとタヒさ...
最果タヒさんの言葉はなんだか強く感じます。 「今日も、あの歌は歌われる。」や「飽きてOK」を読むと共感というか、あー私もその感じわかります、という気持ちになります。 好きだったものを好きじゃなくなつたり、あの頃は好きだったのになぜ?と自分でも思うのだけど、そう思ってもOKとタヒさんに言われてあぁ、それでいいのかとちょっと楽になりました。 阪神淡路大震災のことを書かれていて、同じ震災を経験していても見ている景色は違うということ。そのことにハッとさせられました。
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最果タヒさんのエッセイはすごく好き。 とても共感できる部分と「そんな視点もあるのか〜」という発見どちらも味わえる。 孤独をきちんと味わって自分を生きていく、そんな風に私も自分と向き合いたい。 表題の「恋できみが死なない理由」の一つの恋を街と影で例えた話はしびれた。
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