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黒い絵 の商品レビュー

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106件のお客様レビュー

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2024/01/05

過去にいくつか読んだ原田マハさんの著作とは全然印象が違ってびっくり。読後調べたら著者初のノワール小説とのこと。 艶かしいけど品があって、だからこそゾクっとしたり。原田マハさんならではの持ち味なのかなと思った。 特に印象に残ったのは「指」。

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2024/01/05

 いつもとテイストが若干違っていて不思議な感じで引き込まれていきました。  上品でマハさんの作品はとても好きです。

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2024/01/03

酷評を先に見聞きしてしまっていたので、構えて読んだが、まぁ面白かった。つまらなかったものもあった。いつもの原田先生の作風が好きだけど、この作風も原田先生風に突き詰めていけば面白くなりそうなのでまたこういう短篇集は読みたい。

Posted byブクログ

2024/01/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『黒い絵』という書名から、黒に関する絵画を取り上げた短編集だと思っていたが、黒とは「暗黒」の黒??(°_°) 激しい性的描写があり、こういうことか!?と思ってしまった。ちょっとがっかりしたのも本音。 ですがファンタジーに富んだ作品で、「実際、どういうこと?」と、読んだ後の想像力に委ねる感覚が残る。個人的には、ちゃんと完結してほしいという思いもある。 この本のキーワードは「楽園」かな。 有頂天な思い・期待をこのワードで表現しているように感じた。 わたしが好きな作品は「キアーラ」だった。 片思いしてきた相手の勝手な裏切り。傷ついたことも気づかれない、気持ちの置き場のない切なさ。 でも、リタの才能に惹かれるわたしもいて、これこそ原田マハさんの作品!と思えた。

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2024/01/03

過去拝読してきた原田マハさんの作風とはまた違う一面を見ることができました。 短編集を読むときによく思うのですが、これがもし長編だったならもっと背景やつながりが出てくるのかなと…。 短編の良さももちろんありますが、少し物足りなかった印象です。 アートに精通するマハさんならではのお話...

過去拝読してきた原田マハさんの作風とはまた違う一面を見ることができました。 短編集を読むときによく思うのですが、これがもし長編だったならもっと背景やつながりが出てくるのかなと…。 短編の良さももちろんありますが、少し物足りなかった印象です。 アートに精通するマハさんならではのお話もあり、そこはやはり読みながら画が浮かんでくるので楽しい!

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2023/12/30

原田マハの新境地?6作の短編集なのだが、特に繋がりは無い。絵とエロスを合体させたものだったり中々面白かった。

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2023/12/28

深海魚  いじめられてても押し入れに入れば、海の底で沈む気分。 楽園の破片  妊娠検査薬は陽性。講演会に向かうけど電車は霧の中。 指  室生寺の釈迦如来坐像。なんて官能的な指なんだろう。 キアーラ  地震によるフレスコ画の修復作業。 オフィーリア  「死ぬ間際の女性の絵」から見え...

深海魚  いじめられてても押し入れに入れば、海の底で沈む気分。 楽園の破片  妊娠検査薬は陽性。講演会に向かうけど電車は霧の中。 指  室生寺の釈迦如来坐像。なんて官能的な指なんだろう。 キアーラ  地震によるフレスコ画の修復作業。 オフィーリア  「死ぬ間際の女性の絵」から見える話。 向日葵奇譚  ゴッホを舞台化。主役と脚本家の不思議な話。 私の感想だけだと、何にも思わないと思うけど どの話もダークで重たい感じだったよ。 スッキリしないし、「えっ…」ってなる感じ。 モヤモヤしたい人におすすめですー笑 個人的には「指」が好きだったなー。 なぜなら、「奈良」だからー笑 仏像のことはよく分からないんだけど、室生寺なんて 出てきたら、なんか、もう仏像のこと知りたくなるねー!!

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2023/12/27

 作家には、既存のレールから離れた作品を書きたいという欲望があるのだろうか? 本書はタイトルの通りノワールである。本書は、著者のカラーである美術ミステリーを基調にしながら、人間の影の側の部分である欲望や暴力、死や暴力などネガティブな側面への、いわゆる異常と呼ばれる志向をテーマに綴...

 作家には、既存のレールから離れた作品を書きたいという欲望があるのだろうか? 本書はタイトルの通りノワールである。本書は、著者のカラーである美術ミステリーを基調にしながら、人間の影の側の部分である欲望や暴力、死や暴力などネガティブな側面への、いわゆる異常と呼ばれる志向をテーマに綴られた短編集である。  欲望には様々なものがあるが、そればかりを集めて綴る短編集とは、まさに危険物そのものである。欲望とそれを実行すること。エゴの極致問いも言える暴力とそこへの憧憬。消えてしまいたい。消してしまいたい。殺されてもいい。殺したい。なぶりたい。忍耐ではなく快楽へ。モラルではなくブレーキのない世界へ。暴力へ。そんなものばかりを集めた黒い美術館とさえ思わせる一冊である。  サイコな少女たちのあまりに異常な結末を描く『深海魚』からショッキングなスタート。ゴーギャンの絵のイメージの中で崩壊してゆく女性の日常を描いた『楽園の破片』。室生寺弥勒堂の釈迦如来像を前にして性夢にふける女の時間を描いた『指』。アッシジの連作壁画『聖フランチェスコの生涯』の修復をテーマに衝撃のラストシーンへと招く中編『キアーラ』。溺死する女のイメージをまるで芥川龍之介の文章のような一人称の語り口で不気味に語る『オフィーリア』。ゴッホを主人公にした演劇と、夢と現実の狭間を行き交う幻想的な物語『向日葵奇譚』。  以上が、この明るい作風が多い原田マハの手から生まれた異様な作品群である。陽と陰のせめぎ合いの中で、どうしても書かざるを得なかった部分であるのか、新境地を闇という方向にも求めたい部分がきっとこの作者にはあるのだろう。しかし読者がこの作家に求めるものは、この作品集にはおそらく何一つないのではないか。強いて言えばほとんどの作品が美術に片足をかけているというところ、であるのかもしれない。人間の陰と陽を覗き込むような、好奇心だけが読ませた一冊、といったところだろうか。

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2023/12/25

Amazonの紹介より ついに封印を解かれたのは、著者初の「ノワール小説集」。嗜虐と背徳によって黒く塗りこめられた、全6作品を収録する衝撃作! 深海魚 Secret Sanctuary 高校生の真央は友だちも彼氏もいないうえ、クラスメイトからいじめられていた。そんな真央が安息を...

Amazonの紹介より ついに封印を解かれたのは、著者初の「ノワール小説集」。嗜虐と背徳によって黒く塗りこめられた、全6作品を収録する衝撃作! 深海魚 Secret Sanctuary 高校生の真央は友だちも彼氏もいないうえ、クラスメイトからいじめられていた。そんな真央が安息を得られるのは押入れの中だけだった。真っ暗にすると「海の底」のようで……。 楽園の破片 A Piece of Paradise ニューヨーク発の急行列車は遅れていた。ボストン美術館での講演会でスピーチをする予定の響子は焦る。もうひとりの話者のレイとは7年間の不倫関係を清算したばかりだった。 指 Touch 私は私大の日本美術史博士課程の2年生。家庭を持つ彼の研究室で助手をしている。ある週末に奈良の室生寺を訪れ、ずっと手をつないでいる私たちは、どう見ても不倫カップルだ。 キアーラ Chiara アッシジには10年ぶりの再訪だった。亜季は文化財の修復科のある芸術大学を休学して20歳で渡伊し、長年フレスコ画修復の修業をしていたところ、中部の大地震に見舞われ……。 オフィーリア Ophelia わたくしは絵の中の囚われ人。水に浸ってあとひと息で命が絶えるその瞬間を、生き続けています。ロンドンから日本へ連れて来られたわたくしが目撃した、残虐な復讐とは…。 向日葵(ひまわり)奇譚 Strange Sunflower 超売れっ子の役者・山埜祥哉の舞台の脚本を書きたくて、脚本家の私は、ゴッホが主人公の脚本を完成させる。が、脚本が仕上がった直後に、ゴッホらしき人物の奇妙な写真を入手して……。 芸術に魅了された人たちを描いた短編集でした。時に艶かしく、時に悍ましくと欲望を追求するがゆえの人の描写が生々しかったです。 まさか原田さんがエロティックな要素を盛り込むとは驚きでした。どの作品も、「芸術」と思わせる作品を盛り込みつつ、その描写は想像すると、幻想といいましょうか、不思議な空間にいるような感覚がありました。 前半では、「えっ?ここで終わり!?」と思うような結末でしたので、モヤモヤ感が残っていたのですが、後半につれて、しっかりと終わっている感があった印象だったので、個人的には後半の作品が良かったです。 特に「オフィーリア」という作品は、「地獄変」をモチーフにしていて、ゾッとしてしまいました。斬新な視点や芸術における恐怖さが後を引きました。 芸術を超えた芸術なのか?究極すぎる芸術に、狂気性、異常性をものすごく感じました。

Posted byブクログ

2023/12/24

私が読んだ事あるマハさんの作品とは異なる。短編集で、「思ってたのと違うな」と思いつつも、あっという間に読み終えました。 パッパッパと画面が切り替わる感じ。 それぞれ「ぱっつん」な終わり方なのですが嫌いではないです。 タイトルにある「黒い」感じはあるな。

Posted byブクログ