神に愛されていた の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
先輩の冴理が後輩の天音の才能に打ちひしがれ、嫉妬し憎んでいたが……みたいな物語。冴理のパートで「ああこれ天音が冴理のことマジで尊敬して神だと思ってるのに上手く伝わらなくてすれ違っちゃった感じの話なんだろうな」とわかってしまい、天音のパートは答え合わせ感が強かった。一行ごとに段落が区切られている部分が多く、めっちゃ改行するな……と思った。感情描写などがすごく端的で、悪く言えばわかりやすすぎる言葉ばかり使っているなと感じた。「神に愛されていた」というタイトルが、天音の才能や容姿が神に愛されていたという意味かと思いきや、神(天音)に愛されていたのが冴理だった、というダブルミーニングになっていたのはよかった。そこがこの作品で一番好きなところかもしれない。
Posted by
4 文章がとても読みやすい。 そうだろうなというオチだったけど、 淡々と語られる後半を読むうちに これぞ冴理と天音の共著
Posted by
冴理の天音に対する嫉妬心や憎しみが描かれた中盤くらいまでは、さほど面白いと思ってなかったけど、天音の手記の辺りから、俄然面白くなって止まらなくなった。 こんな強い思いが、こんなにすれ違っていたとは‥。 最後の最後、タイトルにグッときた。
Posted by
初めて読む作家さん。 表紙の雰囲気に惹かれて借りてみた。 本を開いたら、文字間隔広め、会話多めの すっきりしたデザインで、一日で読了。 ミステリーのカテゴリーに入れるには その謎が分かりやすすぎたので、 これは二人の女性のすれ違いの物語かな。 うまくいっていればお互いを高め合い...
初めて読む作家さん。 表紙の雰囲気に惹かれて借りてみた。 本を開いたら、文字間隔広め、会話多めの すっきりしたデザインで、一日で読了。 ミステリーのカテゴリーに入れるには その謎が分かりやすすぎたので、 これは二人の女性のすれ違いの物語かな。 うまくいっていればお互いを高め合い、認め合える 最高の関係を築けたかもしれないのに。。
Posted by
Posted by
この物語は2050年から始まります。 平成の回想を中心とした内容や少女小説を感じさせる文体に懐かしさを感じるのに、スピーディーな展開とセンチメンタルになりすぎない潔さが、むしろ新しいイメージの作品に仕上げていました。 近未来からのスタートの謎も最後に納得。 多少強引なストーリー展...
この物語は2050年から始まります。 平成の回想を中心とした内容や少女小説を感じさせる文体に懐かしさを感じるのに、スピーディーな展開とセンチメンタルになりすぎない潔さが、むしろ新しいイメージの作品に仕上げていました。 近未来からのスタートの謎も最後に納得。 多少強引なストーリー展開ではあるものの、甘いのに、どこか苦味も感じさせる本作品はとても好みでした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文字が、こんなにも色鮮やかだなんて、私は知らなかった 黒いだけなんて思い違いも甚だしかった この下りを読んだだけで心が震えました 本好きにはアート好きが多い理由が分かった気がします もっと世に知れ渡って欲しい作品です
Posted by
小説に限らず、何かを創造して世に送り出す仕事をしている人は、こんな風に身を削りながら作品を創り上げているんだろうな。 『最終楽章』を読んだ時の衝撃が凄かった。 ぜひまた読み返したい。
Posted by
若くしてデビューした天才小説家の二人 ♠壊れた母と、汚部屋の隅で小説だけが救いだった 東山冴理は痛みの物語を。 ♣︎世界が輝き、命を与えてくれた出会いから 白川天音は希望の物語を紡いでいた。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 作品を愛し才能を認めながらも 天音に対する...
若くしてデビューした天才小説家の二人 ♠壊れた母と、汚部屋の隅で小説だけが救いだった 東山冴理は痛みの物語を。 ♣︎世界が輝き、命を与えてくれた出会いから 白川天音は希望の物語を紡いでいた。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 作品を愛し才能を認めながらも 天音に対する嫉妬と絶望から冴理は書けなくなる。 それから30年後。ある女性が執筆依頼に訪れたことで冴理は過去を話し始める。 「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」 冴理目線で進んでいきますが、 最後天音の手記であの時はこうだったのか!とすれ違いだった思いと秘密に繋がります。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ ✑ 『狂気』よりも不器用な愛がもどかしい! 気持ちを素直に伝えていたら、、 切ないけれど強い憧れが『神』の存在となり生きる希望になった天音は幸せだったのではないでしょうか。 天才モーツァルトに対するサリエリの嫉妬がモチーフの小説や『別れの歌』という曲も絡めた世界観は光と影が際立つ ⟡.·*. 「あとがき」がまた素敵。 「作品を生み出すというのは、人が生まれるのに似ている」 「この小説がとても好きだ」と、真っ直ぐな情熱を持った木爾チレンさん。作家さん目線の繊細な感情、0から1を生み出す苦しさはきっとリアルなのでしょう ✑ 登場人物と一緒に生きているような感動をこれからも探したいです。
Posted by