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日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか の商品レビュー

3.7

15件のお客様レビュー

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2024/07/21

東大初の経営学博士、慶応で教授を務める経営学者による日本企業への熱い思いがこもった1冊。 最近英語が使えないと死ぬ環境に移行してしまったので、正直あまり読書の時間を取る余裕はないんですが、内容的に読んでおいた方が良い1冊だなと思って読了。新書だし読みやすかったです。 本著の主張...

東大初の経営学博士、慶応で教授を務める経営学者による日本企業への熱い思いがこもった1冊。 最近英語が使えないと死ぬ環境に移行してしまったので、正直あまり読書の時間を取る余裕はないんですが、内容的に読んでおいた方が良い1冊だなと思って読了。新書だし読みやすかったです。 本著の主張である「日本企業は、強み(=自らが元々持っていた経営技術)を捨て、弱み(=日本企業のノウハウを元に欧米で体系化された経営技術)を取り入れているのではないか」というのは、肯けるような感もありました。 個人的に想起したのは、(↑にバシッとハマるかと言うと微妙ですが)最近流行りの人的資本経営です。 ISOはヨーロッパで形作られ、ジョブ型の雇用制度の中で人材により良く能力を発揮してもらうか、というのが根本思想なように思えます。ただコレって、メンバーシップ型の日本的雇用制度が得ていたような連帯感だったりエンゲージメントだったりを、ある程度ジョブ型でも得るためにはどうするか?というのが前提にあるようにも思え…日本企業が鵜呑みにしちゃって大丈夫なのか?と思ってしまいました。 しかし、読んでいて悩ましいなと感じたところも。 本著の論に沿っていくのであれば、文脈依存型の日本企業は「ウチの例は特殊ですから」的な言い訳を止めて、経営技術を抽象化してコンセプト化し、輸出できるようにしようね!というコトだと私は理解したのですが…、そのしんどーい抽象化、日本企業はペイするのか?とも同時に思ってしまいました。 その企業自体は当該経営技術で既にベネフィットを得た後なので、抽象化の時間は純粋な持ち出しになるのでは。もちろん、外部から経営者を招聘したりもする時代ですし、ベテランの技術の継承が課題ともなっている中なので、全く無駄にはならないと思うのですが、経営学者さん側のベネフィットが訴えられているようにも思ってしまいました。 同じ著者の『世界は経営でできている』を読んだ際にも感じたのですが、読了した上で、企業人として何ができるのか?に関しては明確な結論が出ないように感じました。 著者が解き明かした図式自体は良く理解でき、興味深く読ませていただいたものの、経営学の世界内か、あるとしてコンサル会社までが範囲内なように感じてしまったのがちょっと残念でした。

Posted byブクログ

2024/06/13

つまらん。眠くなるのを我慢して最後まで読んでみたが、取り扱う主題がどうでもいい内容で、そう言う話は経営学者の仲間内でやってよ、って感じ。しきりに『産官学の連携で』と言うが、そもそも経営技術のコンセプト化は『学』の責任領域じゃないの。自分たちの怠慢と無能を棚に上げてコンセプト化で日...

つまらん。眠くなるのを我慢して最後まで読んでみたが、取り扱う主題がどうでもいい内容で、そう言う話は経営学者の仲間内でやってよ、って感じ。しきりに『産官学の連携で』と言うが、そもそも経営技術のコンセプト化は『学』の責任領域じゃないの。自分たちの怠慢と無能を棚に上げてコンセプト化で日本が負けたと言うのは聞き捨てならない。『日本が』じゃなくて『日本の経営学者が』でしょ。企業に自社の経営技術を抽象化して世界に発信するインセンティブはないよ。 これを読んでいて何故日本人がノーベル経済学賞を取れないのか、わかった気がする。日本の経済学者の研究のスケールが、物理学などの自然科学者に比べてあまりにも小さいのだ。 そもそもタイトルがいかがわしい。この本に日本企業が強みを捨てた事例は一例も出てこない。勝手に頭の中で妄想を膨らませておいて、なぜもヘッタクレもあるか!

Posted byブクログ

2024/04/16

同じ表現を繰り返しがちなのが読んでいて少しくどかったものの、とても興味深い内容でした。経営の巧拙で天国と地獄ということは異論の余地はあまりないと思いますが、その巧拙の解釈や、どんなものさしで評価するか、材料とヒントがたくさんありました。学術的な知識がなくても読めるのが新書の良いと...

同じ表現を繰り返しがちなのが読んでいて少しくどかったものの、とても興味深い内容でした。経営の巧拙で天国と地獄ということは異論の余地はあまりないと思いますが、その巧拙の解釈や、どんなものさしで評価するか、材料とヒントがたくさんありました。学術的な知識がなくても読めるのが新書の良いところですね。自分の所属する組織を少し客観的に分析するポイントも得ることができると思います。筆者は平成生まれ。これからも良い研究と発信を期待したいです!

Posted byブクログ

2024/04/02

いろんな組織で働いていて、またいろんな組織論の本を読んでいて感じていた違和感を明確に言語化してくれてスッキリした。 人を大切にする組織作りはまさに日本がやってきた経営ではないか。松下幸之助さんもどんなに経営が厳しくても社員をクビにせず、社員のことを大切に思っていたように、日本らし...

いろんな組織で働いていて、またいろんな組織論の本を読んでいて感じていた違和感を明確に言語化してくれてスッキリした。 人を大切にする組織作りはまさに日本がやってきた経営ではないか。松下幸之助さんもどんなに経営が厳しくても社員をクビにせず、社員のことを大切に思っていたように、日本らしさに象徴されている。 これが小手先の技術によって急速に失われつつあったことに危機感を覚えていたが、著者もその点を指摘されていた。 本書を読んで改めて、自分の目指す道は間違っていなかったという後ろ盾をもらえたので、これからも邁進していきたい。

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2024/03/09

日本の文化なのか阿吽の呼吸、分かるでしょ?そりゃ合理主義的な世界標準にはマッチしないだろう。仕事の質や取り組むマインドなど数値で表せない事を評価する事は難しい。手法を正しく学ぶ事は大切。その上で最後に筆者が経営者の方、従業員の方と書いている項が印象的。

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2024/03/01

コンセプト化する力は、国としてだけでなく個人として必要な要素。1人の発想を自分だけに留めず日本の強みとして発展させていく考えがこれからの日本には必要

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2024/02/27

面白い。 溜まってる本が多いけど、別の本も買ってしまった。 経営教育の普通化とともに、研究マインドの企業人への普及が進むと、コンセプト力も高くなるかな。つまり、大学で真面目に学問の楽しさに触れられる学生さんが増えてくれば、、、

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2024/02/24

サブタイトルが相応しくない。もともとの、日本式経営の逆襲、がしっくりくる。経営技術で日本は他国に劣っていない、足りないのは自信、との指摘はもっとも。各種シミュレーションの結果は非常に興味深く、掘り下げて知りたいと思った。マクロ的な視点とミクロ的な視点の融合が絶品で、非常に学びにな...

サブタイトルが相応しくない。もともとの、日本式経営の逆襲、がしっくりくる。経営技術で日本は他国に劣っていない、足りないのは自信、との指摘はもっとも。各種シミュレーションの結果は非常に興味深く、掘り下げて知りたいと思った。マクロ的な視点とミクロ的な視点の融合が絶品で、非常に学びになった。

Posted byブクログ

2024/02/20

経営の本を読んでいると欧米発の理論が多いが実は日本が発祥で欧米はコンセプトかうまいと伝えている。具体から抽象化することで応用が効くようにしていると。

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2024/02/17

2024年15冊目。満足度★★★☆☆ 東大史上初の経営学博士号を授与された、まだ若い(1989年)学者が著者 期待して読み始めたが、第二章くらいまでは面白く読めたものの、後半は言葉遊びに終始している様に私には感じられた これは「読み手」の問題かもしれない

Posted byブクログ