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星に願いを の商品レビュー

4.2

25件のお客様レビュー

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2024/01/24

 るりかさん2冊目。「14歳、明日の時間割」は面白かったなぁ。 今回も実に軽妙なテンポの良い文体で、時に声をあげて笑いながら読んだ。  おばあさんの日記からはがらりと様相が変わりました。夏目漱石の「こころ」のような。20歳前後の女子大生が書く小説とは思えない内容です。思わぬ展開に...

 るりかさん2冊目。「14歳、明日の時間割」は面白かったなぁ。 今回も実に軽妙なテンポの良い文体で、時に声をあげて笑いながら読んだ。  おばあさんの日記からはがらりと様相が変わりました。夏目漱石の「こころ」のような。20歳前後の女子大生が書く小説とは思えない内容です。思わぬ展開に戸惑いながら1日でのいっき読みでした。けっこう、シリアスなストーリーになりました。はい。

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2024/01/23

鈴木るりかさんの本は初読みでした。ラジオで紹介されていて読んだのですが驚きました。この歳でここまで深くものを見る眼があるんだと。 どんどん引き込まれて、花ちゃんのお祖母さんとお母さんの辛い過去に打ちのめされ、賢人君に少し救いを見る。本当にいい本でした。 デビュー作から読んでみたい...

鈴木るりかさんの本は初読みでした。ラジオで紹介されていて読んだのですが驚きました。この歳でここまで深くものを見る眼があるんだと。 どんどん引き込まれて、花ちゃんのお祖母さんとお母さんの辛い過去に打ちのめされ、賢人君に少し救いを見る。本当にいい本でした。 デビュー作から読んでみたい作家さんです。

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2024/01/13
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※このレビューにはネタバレを含みます

「さよなら田中さん」のシリーズ 4作目 と知ったのは この本を読み終えてからだった・・・ そう 主人公は母子家庭の田中花実。 前半は受験生になった花実の母がひったくりにあった話から展開されていく。 後半は花実の母 真千子の母(祖母)が亡くなり、遺品整理したノートから その生きざまを紐解き 母との関係を知ることになる。 出だしの能天気な母と大家のおばさんの会話はテンポよく (ぁぁ この日常会話がいいんだよなぁ)と感じる。 そこからの ちょっと息苦しくなる同級生の家庭環境や疎遠になっている母と祖母の関係。 文章のリズムが心地よく 読み手を離さないのはこの作家さんの凄いところ。 (そうか もう20歳の大学生になったんだね)とその才能に拍手を送りたい。 そして・・・すっ飛ばしてシリーズ4作目を読んだ私に活を入れたい。 みなさんは 花実ちゃんの成長とともにこのシリーズを読むことをお勧めします。 (そんな うっかりさんは私だけかも・・・ですが)

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2024/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

待ちに待ったシリーズ4作目。前半は花ちゃんの母・真千子さんがひったくりに遭い、それでもたくましい母の姿を見せるが、犯人は意外な人物で物語に若干の影を落とす。後半は花ちゃんの母・真千子さんと祖母のタツヨさんの因縁と壮絶な過去がタツヨさんの遺品である日記の形であかされる。20歳になった作者の経験で書ける話ではないようなあまりに辛い内容に読む手が止まる。この日記を読んだ真千子さんの精神状態が心配でならない。いつも通り豪快で明るいお母さんであってほしい。早くこの続きを、そして花ちゃんに少しでも明るい未来を。

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2024/01/04

鈴木るりかの星に願いをを読みました。 私を月に連れてっての続編です。 今回は、鬼ばばあのお祖母さんが亡くなり、その残された日記が主な内容です。 前回で鬼ばばあの中にもおやとと思わせる部分があったのですが、それを裏づける日記の内容でした。 やっぱり映画になって欲しいかも(^-^)

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2023/12/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「愛情と憎悪」、「赦しと罰」、「生と死」。このアンビバレントな想いが凝縮された1冊。「金の星」では貧乏だけど逞しく生きる花ちゃんの中学生活、母親の愛情をしっかり受けて、前を向いて歩いていく。花ちゃんの言動・行動には確固たるモラルを感じた。香川君が背負った十字架、軽くなるといいな。次に「金の星」、タツヨばあちゃんの「赦しを乞う」話し。絶対に赦されない、でも赦しを乞い続けるしかない。背負った十字架は娘、孫にはどう映ったのか?人生は大小それぞれだが十字架を背負わざるを得ない。愛情と赦しでそれを軽くできるはず。⑤

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2023/12/12

いつも明るく楽しい気分になる「田中さん」シリーズ第4弾。 本作では、涙を流しながらのラスト。 まさかこんなラストを迎えるなんて!  花ちゃんの母・真千子さんの絶縁状態だった母娘の過去に迫る作品でした。 戦後間もない時代、不遇の家庭環境で家族の温かみを感じることのなかった祖母。そ...

いつも明るく楽しい気分になる「田中さん」シリーズ第4弾。 本作では、涙を流しながらのラスト。 まさかこんなラストを迎えるなんて!  花ちゃんの母・真千子さんの絶縁状態だった母娘の過去に迫る作品でした。 戦後間もない時代、不遇の家庭環境で家族の温かみを感じることのなかった祖母。そして母娘が一緒に過ごしたのはほんの短い幼少期だけ。 祖母が遺した日記に記された想いはーー。 花ちゃんの母でもある娘・真千子への愛情と激しい後悔、自責の念が来る日も来る日も綴られていて、苦しくて苦しくて胸が締め付けられる。 「おかーしゃーん」の声が耳から離れなくて堪らない。 祖母への想いを溢れさせる花ちゃんと賢人の会話、言葉の一つ一つが染みる。 花ちゃんが人にはどうにもならない事情や立場があり、それぞれの想いがあること。考え続けることに思いを巡らすシーンに成長を感じた。 これまでの作品とはガラッと雰囲気が異なり、深みのある作品。 切なくて、苦しくて、胸がぎゅっとなる。 感情を大きく揺さぶられる作品でした。

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2023/12/11

なかなかディープなお話しで、育児、金、贖罪と息苦しく読み進めていきました。 今では産後うつとか、メンタルの不調も理解がひろまってきていたり、生活もしやすく感じる部分も増えたように思いますが、それでも悩み苦しむ人は数しれず。 お金や心に余裕が無いと荒みます。 にっちもさっちもいか...

なかなかディープなお話しで、育児、金、贖罪と息苦しく読み進めていきました。 今では産後うつとか、メンタルの不調も理解がひろまってきていたり、生活もしやすく感じる部分も増えたように思いますが、それでも悩み苦しむ人は数しれず。 お金や心に余裕が無いと荒みます。 にっちもさっちもいかなくなる前に、悩みを打ち明けたり、相談出来る人がいたらと思います。 誰とも心が通わず、孤独を感じることほど辛いことはありません。 若手作家さんながら、非常に考えさせられる内容でハッとさせられました。

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2023/12/08

中学生のデビュー作から全て読んでいるが、彼女も大学生か早いものだなと、親戚のおばちゃん感覚で読了。 軽いタッチで読みやすい文章ながら、突然重たい展開に持ち込んでくる。まだ20歳とは思えない語彙力と知識量に驚くばかり。 ちょっと切ない恋心やおばあちゃんとお母さんの悲しい過去もわ...

中学生のデビュー作から全て読んでいるが、彼女も大学生か早いものだなと、親戚のおばちゃん感覚で読了。 軽いタッチで読みやすい文章ながら、突然重たい展開に持ち込んでくる。まだ20歳とは思えない語彙力と知識量に驚くばかり。 ちょっと切ない恋心やおばあちゃんとお母さんの悲しい過去もわかり、彼女の成長と共に花実ちゃんも立派に成長していて、まだまだこのシリーズは続きそうな予感。 このシリーズも期待したいが、大人になった鈴木るりかの書く新たな物語も読んでみたい。

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2023/12/06

『さよなら、田中さん』 『太陽はひとりぼっち』 『私を月に連れてって』に続くシリーズ第四弾。 「金の星」「星に願いを」の二話収録。 一話目は花実の母・真千子がひったくりの被害に遭う話。 ユーモア溢れる軽快な物語を楽しんでいると、二話で一気に壮絶な世界へ誘われる。 見知らぬ女...

『さよなら、田中さん』 『太陽はひとりぼっち』 『私を月に連れてって』に続くシリーズ第四弾。 「金の星」「星に願いを」の二話収録。 一話目は花実の母・真千子がひったくりの被害に遭う話。 ユーモア溢れる軽快な物語を楽しんでいると、二話で一気に壮絶な世界へ誘われる。 見知らぬ女性から届いた花実の祖母・タツヨの訃報。 タツヨが残した日記に書かれていたのは、目を覆いたくなるような凄惨な家族の歴史だった。 負のスパイラル、毒親の連鎖、どこかで断ち切る事は出来なかったのか。 ラストは花実と共に星に願いたくなる。 心揺さぶられる家族小説。

Posted byブクログ