エレファントヘッド の商品レビュー
誰にでもおすすめはしないけど、好きな人は絶対に好き。これ読んだ?好き??嫌い?で語り合える。これが嫌いな人も話題にしたい。こういう描写は嫌いだけど、ここは面白かったみたいな話で盛り上がれそうだから。 サイコサスペンス×SF×ミステリー。そんでもって逃亡劇。 序盤のまだ何も起きて...
誰にでもおすすめはしないけど、好きな人は絶対に好き。これ読んだ?好き??嫌い?で語り合える。これが嫌いな人も話題にしたい。こういう描写は嫌いだけど、ここは面白かったみたいな話で盛り上がれそうだから。 サイコサスペンス×SF×ミステリー。そんでもって逃亡劇。 序盤のまだ何も起きてないけど、なんか怪しい、どきどきするな、というシーンからサイコパス登場までの切り替わりがほんの一瞬。え?もしかして今人死んだ??みたいな。読む二度見体験。 まっとうな顔して秩序に則った常識的な発言をしてるときと同じ顔のまま、殺人の隠蔽・脅迫・レイプetcめちゃくちゃやることを考えてる。善人と悪人の顔がシームレスで混乱するのが楽しい。もしかして自分の方が変なのか?この世界とは違うルールの世界の話なのか?ついそんなことを疑いたくなるくらい滑らかに犯罪が積み上げられていく。あんまりに滑らかだから、犯罪の中でも嫌悪感強めのものばかりなのにあんまり気持ち悪くなくて、それが余計に混乱する。そんでめちゃくちゃやってるくせに、ちゃんとミステリーやってるから混乱通り越して笑っちゃう。 腐った臓物を煮詰めて出てきた水蒸気を蒸留して作った水を、やめときゃいいのにグラスになみなみと注いでそおっと運んで結局ぶち撒けてるような、救いようもないはずなのにもしかしてどうにかなるかもって期待が捨てられないところが超サイコな主人公でも最後まで憎みきれずにいれる理由かもしれない。
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最後に明かされるトリックがあまりにも美しい。論理や展開にツッコミどころは多々あるが、それらがどうでも良くなるほどの素晴らしさ。令和の『占星術殺人事件』。
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緻密なプロットと伏線回収は見事。 ただ、パラレルワールドで〈死〉と〈死因〉のみが重なるという特殊設定には恣意を感じ、また、その恣意的な部分がメイントリックで活用されてしまっているところがどうしても気になる。
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奇想天外すぎてついていけない。 ノイズが多すぎて本筋がわかりにくい。 冒頭の文哉はほぼ本編に関係なかった。 象山の趣味嗜好が滅茶苦茶すぎる。 ぺぺ子の存在が不思議。 裏島が18回もシスマを使った結果、多数の人格に分裂するのは理解できるが、その結果時間旅行ができるようになったというところが腑に落ちない。 二つの殺人トリックは面白い。 1.舞冬が運転していたのではなく運転手の春が連鎖で死亡し、交通事故となり、後続車に頭を轢かれた。 2.早産した胎児を爆弾で殺したことで連鎖的に彩夏が爆発。 ともに並行世界の連鎖ルールを使ったトリックで秀逸。図解がわかりやすくて親切。 最後、逃亡者の象山が、繰り返す時間に囚われるというのは意外で良かった。
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なんなんこの世界観。 なんでこんなに特殊な設定が思い浮かぶんやろうか。 頭の狂った精神科医が、ある薬によって新たな世界と人格を生まれさせ、これを繰り返すことによって4つの世界と人格を作り出す。 1つの世界の死は連動しており、ある世界で人が死ぬと別世界の者も死亡する。 主人公が大...
なんなんこの世界観。 なんでこんなに特殊な設定が思い浮かぶんやろうか。 頭の狂った精神科医が、ある薬によって新たな世界と人格を生まれさせ、これを繰り返すことによって4つの世界と人格を作り出す。 1つの世界の死は連動しており、ある世界で人が死ぬと別世界の者も死亡する。 主人公が大切にしている家族が殺されていくが、どの世界の人格が殺害したかを探るサスペンスミステリー。 散りばめられた伏線を回収しながら謎解きをしてもまた新たな伏線に気づき、推理の連続。 テニスで劣勢な状況にも関わらず、何本も何本もスマッシュを打たれ続け、なんとか弾き返しているだけのようなしんどさ。 なんやねんこれ。 なんでこんな内容思い浮かぶんやろう。 狂気じみたシーンやグロテスクなところも出てくるから読む人は選ぶんやろうけど、読めないほどではないかな。 殺戮に至る病よりかはグロくはないかと。 何重にも張り巡らされた世界を味わってほしい。 私は好きやわ。こんな複雑な物語。 作者のクセを感じる。 作品を描いてる時、すっごい楽しんではるんやろうな。 赤玉のエリミン、コカインベイビー等、色々出てくる名前もやばい。 私は名探偵のいけにえよりも面白いと言える。 鬼才・白井智之好きです。
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癖が強い。作者は白井智之だし、このジャケットからしてもただのミステリにはなっていないのだろうなという事はよくわかった。 よく挑発的な作品を指して、「着いてこいと言われているように感じる」作品があるが、この作品に関しては「着いてこられるなら着いてきてみろ」と言われているような気がし...
癖が強い。作者は白井智之だし、このジャケットからしてもただのミステリにはなっていないのだろうなという事はよくわかった。 よく挑発的な作品を指して、「着いてこいと言われているように感じる」作品があるが、この作品に関しては「着いてこられるなら着いてきてみろ」と言われているような気がした。 迷宮のような、すぐに破綻しそうな世界で最後まで物語を成立させるのはとんでもない技量だ。癖が強いし、グロテスク、一筋縄ではいかない作品だ。
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オモコロのダ・ヴィンチ・恐山氏が紹介していたので気になって読みました! あまりミステリーに触れないので、ここまで様々な推理、そしてそれをひっくり返す推理、そしてそれを・・・と続いていって凄い!と驚きました。 かなりグロテスクな殺人や人体改造などがあり、人に気軽にはオススメしづらいですが、面白すぎて2日で読み切りました。 文系脳なので量子力学などの話はちょっと難しかったですが、、時間を複数に感じることができるという設定が面白いです。パラレルワールドのようで、多重人格のようで、違う。 複数の「自分」の中から犯人を暴くというストーリーに脱帽です。 最終的に明かされる裏山の正体だけがちょっと突飛すぎて、なんでもありだなーと思ってしまいましたが、、シスマが本当に実在したらこういうこともあるのかな?
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追手門学院大学図書館 蔵書検索OPACへ⇒ https://lib-opac.otemon.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2000661156
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ダ・ヴィンチ・恐山が本屋を巡る動画で紹介してて「本当にドン引きした やめなよ…」みたいな事言ってて読みたいなと思ったので読んだ 面白かった!! SF的な作品も好きなので多重構造ミステリ、最近はこういうのもあるのか!って感じで何だこりゃ????と思いつつ半分くらいからギアかかって最後までノンストップで読みきった マルチバースをミステリに落とし込むとこうなるのかという すごいなー 本当にミステリなのか?と思いながら読んでたけどちゃんと探偵役もいるし皆を集めてさてと言いもある その皆が全部自分なのもめっちゃ面白い時系列がまだちょっと曖昧な部分があるので整理しながら2回目読みたいなあ ただしあまりにも倫理的にヤバヤバヤバすぎるトリックゆえ全くおすすめはできない 人体損壊描写も無駄に緻密だし…笑 私はミステリ小説は論理パズル的面白さを重視してるので(解けないけど)、ある程度登場人物は舞台装置、トリックを成立させるための駒として残虐な事が起きても大歓迎って感じではあるんだけどそれにしたってそれにしたってこれはあまりにもひどすぎて笑う でもこのトリックを成立させるにはドブカスゴミクズ異常性癖罪悪感ゼロサイコパスじゃないと無理…という意味でのキャラ造形は素晴らしいなと思った 本当にクズ クズとか言うレベルではない ここまでぶっ飛んでると最早寓話というか神話的な雰囲気もあって最終的に地獄篇というか… ラースフォントリアーの映画ハウスジャックビルドに似た手触り 最終無間地獄だからまあそうだよねという…
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連鎖反応で死ぬのがなんでやねんと思ったけど、面白いのは面白かった。グロいわキモいわ二度と読みたくない、面白かったけれど。主人公は全ての次元で永遠に苦しんでてほしい。
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