恐怖の正体 の商品レビュー
恐怖についてあれこれ書かれた本。 著者は精神科医だがほぼ医学的な内容ではないかと思うので、そこは注意。 個人的には恐怖について、グロテスクについて、死についてなど、興味のあるテーマについて著者の色々な考えが読めて面白かった。 恐怖小説や映画もたくさん紹介されていて、気になるのもあ...
恐怖についてあれこれ書かれた本。 著者は精神科医だがほぼ医学的な内容ではないかと思うので、そこは注意。 個人的には恐怖について、グロテスクについて、死についてなど、興味のあるテーマについて著者の色々な考えが読めて面白かった。 恐怖小説や映画もたくさん紹介されていて、気になるのもあったので図書館とかで探してみたいと思う。 あと恐怖対象について、著者は甲殻類や擬態している昆虫、深海魚などがものすごく怖いらしいが、自分自身は大好きなので、恐怖のツボって人それぞれなんだなと改めて思った。 自分自身の恐怖のツボも探ってみれば、また新しい世界が開けそうな気もするので、暇なときにでもやってみたいと思う。
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医者先生による、何がどうして怖いのか?参考文献を添えて解を述べる本。良くも悪くも「個人の感想」であり、体系的だとか学術的だとかいう内容ではない。独自の基準や定義を設定しがち。そのかわり合う部分は本当に合う。そう、私が言いたかったのはそれなの。G永遠(宇宙)と死についてがベネ。 ...
医者先生による、何がどうして怖いのか?参考文献を添えて解を述べる本。良くも悪くも「個人の感想」であり、体系的だとか学術的だとかいう内容ではない。独自の基準や定義を設定しがち。そのかわり合う部分は本当に合う。そう、私が言いたかったのはそれなの。G永遠(宇宙)と死についてがベネ。 それにしても先生怖いもの多いねえ
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様々な「恐怖」を解説されてて面白い。 「重合体恐怖症」のリアルな描写を交えた解説に鳥肌が止まらず、自身がそれであることを認識した…。
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めちゃくちゃ面白い 春日武彦氏の軽妙でちょうどいい塩梅の自虐を含めた語り口が本の没入感になってる。恐怖の諦観者ではなく当事者として立ってくれているので共感が湧き、様々な文学・映画からの恐怖の引用に共に考え納得することができる。5、6章から題材がよりヘビーになるが、むしろここがこの...
めちゃくちゃ面白い 春日武彦氏の軽妙でちょうどいい塩梅の自虐を含めた語り口が本の没入感になってる。恐怖の諦観者ではなく当事者として立ってくれているので共感が湧き、様々な文学・映画からの恐怖の引用に共に考え納得することができる。5、6章から題材がよりヘビーになるが、むしろここがこの本の一番の醍醐味だと思う。恐怖と聞くとまず『死』を連想するがまさに恐怖と死についての見解を聞くことができる。死に恐怖し過ぎる人々に対しての巻末の考察はまさに長年の疑問を解消してくれたようで気分が晴れやかになった。この題材の本を読んで心が晴れるというのは意外に思うかもしれないが。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
恐怖について深掘りするよりは、分類の上で手触りを語っている。タイトルから予想する内容とはズレた、緩めの読み物本。 こうだからと定義するよりも本能が先立つのは、結局人間も動物だからなのかと思う。だが動物として元々持っていた恐怖についてページは割かれていない。偏見からくる嫌悪感と絡まって述べられてもいる。恐怖を単語ではなくザワザワした描写で書く点には珍しさを感じたが、求める知識ではなかった。
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「恐怖」に関する分析もさることながら、筆者の嗜好や生育、体験から生まれてくる恐怖に関する叙述が、本当に興味深く、面白く読むことができました。
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<目次> 第1章 恐怖の生々しさと定義について 第2章 恐怖症の人たち 第3章 恐怖の真っ最中 第4章 娯楽としての恐怖 第5章 グロテスクの宴 第6章 死と恐怖 <内容> 哲学書のような、文学書のような…。怖くはない…。著者は精神科医(元産婦人科医)。結局恐怖を描...
<目次> 第1章 恐怖の生々しさと定義について 第2章 恐怖症の人たち 第3章 恐怖の真っ最中 第4章 娯楽としての恐怖 第5章 グロテスクの宴 第6章 死と恐怖 <内容> 哲学書のような、文学書のような…。怖くはない…。著者は精神科医(元産婦人科医)。結局恐怖を描こうとすると、実際の患者を描くことはできず、自分と体験者(その多くは文学者の著書)から分析するしか無いし、専門的すぎないように書くとこんな感じになるのかな?映像の話が加わるのが具体性が増しているか?ただしそれを描写すれば、結局は文字なんだよね…
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コワイ、キモい、グロいと言う感覚は言葉では簡単に説明できない。なぜそんな感覚になるのかまで、自身の体験を中心に第三者的な視点で分析しています。自分の事にあてはめて共感多々あり。まだまだ物足りない、もっと聞きたいという本でした。
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新書は学術的なエッセイだなとしみじみ感じた。恐怖というと動物的、本能的なものを連想していたけど、この本の中の「恐怖」はもうちょっと高次な感じだった。結構淡々としている。
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著者が怖いと思っているもの(甲殻類、死自体)に対する恐怖が私にはあまりないので、そのあたりはあまりピンとこなかったけど、いろんな事件や映画、詩などについて知れたのは良かった。 特に印象に残ったのは映画『人間魚雷回天』について。 これはあとがきも合わせてかなりインパクトがあった。...
著者が怖いと思っているもの(甲殻類、死自体)に対する恐怖が私にはあまりないので、そのあたりはあまりピンとこなかったけど、いろんな事件や映画、詩などについて知れたのは良かった。 特に印象に残ったのは映画『人間魚雷回天』について。 これはあとがきも合わせてかなりインパクトがあった。 あとは、亡くなったおじいさんを火葬したらお腹から胎児が飛び出してきた話もなかなかすごかった。 結局人間がやることの残酷さが私は一番怖い。 帯の文は京極夏彦。
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