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キッチン常夜灯 の商品レビュー

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171件のお客様レビュー

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    47

  2. 4つ

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2025/02/09

この作品の主人公であるみもざはずっと自分に店長は務まらない、理不尽だとさえ思いながら働いていたけれど、キッチン常夜灯と、ひいてはそこで生き生きと働く城崎シェフや堤さん、そこで出会うお客さんとの出会いを通して自分を見つめ直し前を向いて歩き出した。 300ページ弱の間での成長が眩しい...

この作品の主人公であるみもざはずっと自分に店長は務まらない、理不尽だとさえ思いながら働いていたけれど、キッチン常夜灯と、ひいてはそこで生き生きと働く城崎シェフや堤さん、そこで出会うお客さんとの出会いを通して自分を見つめ直し前を向いて歩き出した。 300ページ弱の間での成長が眩しいし羨ましい。自分の目には我が儘と映る物が誰かには切実な事情だったりもするとこの本が教えてくれたし、そこですぐ反省したり見方を変えるみもざはやっぱり善良で素敵な女性だなぁ。

Posted byブクログ

2025/02/09

東京ドーム付近の路地裏に、夜間から早朝までひっそりと営業している洋食店がある。主人公は職場での責任からくる重圧にたえ日々奮闘するも、自宅のアパートが火事になって住むところも無くなった時にこの洋食店「キッチン常夜灯」に出会う。常夜灯で働く人達の暖かさと、夜中に味わう美味しい料理に励...

東京ドーム付近の路地裏に、夜間から早朝までひっそりと営業している洋食店がある。主人公は職場での責任からくる重圧にたえ日々奮闘するも、自宅のアパートが火事になって住むところも無くなった時にこの洋食店「キッチン常夜灯」に出会う。常夜灯で働く人達の暖かさと、夜中に味わう美味しい料理に励まされ、人生を前向きに建て直していく姿を描く。グルメ小説かと思いきやれっきとしたお仕事小説になっている。終電を逃すまで仕事に励む生き方それ自体は羨ましくは無いけれど、孤独な誰かの力になれるし、その人の笑顔を見ると嬉しい、それが仕事の原動力になっているという生き方はちょっと羨ましい。こんな都会のオアシスみたいな場所を求めるひとはきっと多いのだろうなぁ。

Posted byブクログ

2025/02/07

深夜にいつもやっている常夜灯というフレンチレストラン。美味しい料理と優しいシェフと店員の2人に癒されてクタクタに疲れた心が癒やされていく。今私も心配な事があります。私をまるで妹のようにいつも愛情をかけてくれた叔父さんが胃癌になり治療をしています。離れているし、本人の希望で顔を見に...

深夜にいつもやっている常夜灯というフレンチレストラン。美味しい料理と優しいシェフと店員の2人に癒されてクタクタに疲れた心が癒やされていく。今私も心配な事があります。私をまるで妹のようにいつも愛情をかけてくれた叔父さんが胃癌になり治療をしています。離れているし、本人の希望で顔を見にいくことが出来ていません。常夜灯に毎晩の訪れていた1人の女性客のご主人がやはり胃癌で闘病中で、お店で出されるスープに疲れた心を癒してもらっていました。今まさに私が心を痛めているおじさんの病気とこのお話が重なり、切なくなりました。でも、私より叔父さん本人と連れ合いであるおばあちゃんの事を思った時、私が落ち込むのではなく癒しを与える側になりたいと思うようになりました。私が2人のために出来る事をさせてもらい、そして私自身が常夜灯になりたい心境です。

Posted byブクログ

2025/02/07

キッチン常夜灯、美味しそうすぎる。 主人公みもざちゃんの勤務先ファミリーレストラン、大変そうだなぁ。主人公と周りの人々の成長物語でもあり、楽しめました。あ、シェフとお母さんの会話がなかなか入ってこず、何行かとばしました。(笑)

Posted byブクログ

2025/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

突然の火事で住まいを引っ越すことを余儀なくされた主人公のみもざ。 引越し先の近所の「キッチン常夜灯」で美味しい食事をしながら、シェフやホールスタッフの堤さんと接することにより仕事の悩みから解放されていく…。 第一印象は、とにかく飲食の仕事は大変そう。 そして、女性が人の上に立つことも昔と変わらずこうも大変なのかと。 キッチン常夜灯に通うことで、少しずつ仕事の仕方を修正していく主人公ではあるけれど、心身ともに大変そう……という印象は最後までなくならなかった。 永倉さんとの和解?はとてもよかった。

Posted byブクログ

2025/02/01

南雲みもざは「ファミリーグリル・シリウス」の浅草店の店長だ。 ストーリーは、そのみもざのマンションが火事になるところから始まる。 部屋が放水のせいで水浸しになり、勤め先の倉庫(元社員寮)に仮住まいとなった。 この仮住まいの近所には、夜から朝まで営業する「キッチン常夜灯」というお...

南雲みもざは「ファミリーグリル・シリウス」の浅草店の店長だ。 ストーリーは、そのみもざのマンションが火事になるところから始まる。 部屋が放水のせいで水浸しになり、勤め先の倉庫(元社員寮)に仮住まいとなった。 この仮住まいの近所には、夜から朝まで営業する「キッチン常夜灯」というお店がある。 ひょんなことから、足繁く通うようになった。 女性活躍という方向路線を急に打ち出した社長の一声で、 望んでもいない店長になったみもざ。 忙しい仕事とストレス、迷いなどから段々眠れなくなってきていた。 そんな中での火事。 泣きっ面に蜂だ。 「キッチン常夜灯」では、ソムリエの堤さんの温かな人柄と、美味しい料理を用意してくれるシェフ。 そしてそこに集まってくる常連客。 その人々との出会いや出来事から、少しずつ前を向こうとするみもざの背中が眩しい。 美味しい料理、居心地の良い場所、そんな「キッチン常夜灯」のような場所が私も欲しい。

Posted byブクログ

2025/01/30

近くにこんなお店があったらいいなと思った。 それぞれ色んな事情があるけれど、美味しいものを食べて癒される時間は大切だなと感じた。

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2025/01/30

街の路地裏で夜から朝にかけてオープンする「キッチン常夜灯」。寡黙なシェフといつでも温かく迎えてくれる堤さんの2人とお客さんの物語。 お店での時間を通して仕事や身近な人の存在に改めて向き合うみもざちゃんの姿が頼もしかった。 他者のために自分を犠性にするのではなく、まずは自分で次に...

街の路地裏で夜から朝にかけてオープンする「キッチン常夜灯」。寡黙なシェフといつでも温かく迎えてくれる堤さんの2人とお客さんの物語。 お店での時間を通して仕事や身近な人の存在に改めて向き合うみもざちゃんの姿が頼もしかった。 他者のために自分を犠性にするのではなく、まずは自分で次に誰か。一つ一つ丁寧に向き合えば辿り着く居場所に、いつか出会えるといいな。

Posted byブクログ

2025/01/29

それぞれいろんな場所で日常を戦い抜いて疲れた人達が自分に戻れる暖かい居場所の「キッチン常夜灯」夜から朝まで営業していて、フレンチからお味噌汁まである所 夜中にこんな居場所が実際にあればよいなぁと思った

Posted byブクログ

2025/01/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

美味しいと優しいは、人を幸せにする。 それは、月並みな言葉かもしれないけど、そのパワーは計り知れない。 みもざさんは、「ファミリーグリル・シリウス」の複数ある支店のうち、外国人観光客も多く多忙をきわめる雷門支店に、店長という鎧を無理やり着せられて勤務している。 自宅であるマンションが火災に遭い、自室が水浸しになったその日も出勤しなければならない、店長だから。 この店長という鎧は呪いだ…。 呪いに押しつぶされながらも、一次避難所的に提供された元社員寮の元寮父の金田さんや、キッチン常夜灯のシェフ、千花さん、常夜灯のお客さんたちの優しさに触れて、また、シェフの大切な人を思う気持ちが詰まった料理を食べて、素敵に変わっていくお話し。 キッチン常夜灯が本当の意味での常夜灯で、夜中行き場のない人を優しく迎入れ、朝早くから働く人に寄り添っている。 背中に優しい手の温かさを感じる。 きっと世の中の人は、仕事に対して程度の差はあれど、不満不安やるせなさなんかを抱えながら日々生きているんだろうな。 かくいう自分もそうで、なんとか折り合いをつけながら生きている。 キッチン常夜灯のような店に出会えれば…。 なかなか実際には難しいかもだけど、素晴らしい読書体験のおかげで、自分も元気が湧いてくるから、やっぱり読書って素晴らしいなと思う。 みもざさんみたいに「なんで私が…」って思いや、でもやらざるを得ないから必然的に生まれる「はいはい、私が自己犠牲を払ったらいいんすよねー」という荒み精神で一人抱え込んじゃうんよね。 気持ちが整っていない時は往々にしてそうなりがち。 やっぱり、美味しいと優しいで自分をケアしなあかんなぁ。

Posted byブクログ