マリエ の商品レビュー
すごく心地よい話だった。結婚、離婚からの喪失の物語っていうの?冷めてるような、抜け落ちてるような中で出逢ったほんの少しのあたたかさが育っていく感じがすごく好きだった
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満たされている時間、不安な時間、その時々の色彩や香りまでが漂って来るような作品。 主人公は四十歳を目前に、理不尽とも思える理由で、夫から離婚を言い渡された桐原まりえ。 結婚していても不倫に走る友人の早希、あらゆる物事を達観して見ている母親と同年代のマキ、結婚相談所で知り合った...
満たされている時間、不安な時間、その時々の色彩や香りまでが漂って来るような作品。 主人公は四十歳を目前に、理不尽とも思える理由で、夫から離婚を言い渡された桐原まりえ。 結婚していても不倫に走る友人の早希、あらゆる物事を達観して見ている母親と同年代のマキ、結婚相談所で知り合った香織。 現実に存在していそうな彼女達の姿を通して、結婚観や人生観について考えさせられた。 自分の人生は自分のもの。 幸不幸は自分が決め、自身の気持ちに正直に生きていけばいい。 上質な香りに包まれながら、心の琴線を震わせてくれる大人の為の恋愛小説。
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今まで多くの作品を読んできたけど 今回の作品の主人公は 千早茜さんに いちばん近い存在のように感じた 40代という年齢_ 無防備に新しいことに 飛び込んでいける年齢を過ぎ 仕事も落ち着き 責任ある仕事も任され 結婚生活もリセットし 自由な生き方を選択することができるよう...
今まで多くの作品を読んできたけど 今回の作品の主人公は 千早茜さんに いちばん近い存在のように感じた 40代という年齢_ 無防備に新しいことに 飛び込んでいける年齢を過ぎ 仕事も落ち着き 責任ある仕事も任され 結婚生活もリセットし 自由な生き方を選択することができるようになる コロナ禍により 今までの夫婦の在り方や 結婚観や恋愛観など新しい価値観にも揺さぶられ… 自分の今後に求める幸せについて 深く問うような物語だった きっと読んだ方のタイミングによって 今後に求める幸せの輪郭は 人それぞれ違うのだろうな… どんなに季節が巡っていこうとも 過去の自分も パートナーとあの時の あの瞬間に 世界を共有し 共に生きてきたことは ずっと忘れずにいたいな…と感じました 大好きな千早茜さん 新刊が読めて 幸せでした!
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そうだなあ、一般的な適齢期には遅いかもだけど、人生で見るとまだ40歳目前 自立してることもあり切羽詰まって焦ってないから、少し反感を買いそうな印象 実際ちょっと面倒くさい ただ、逆によく細かく表現したなあと 言ってることがよくわかる 自分を偽ってまで必要なことは、なんにもないし、相手にしても、ピンとくるものは必ずあると思うので、結局は必要な人しか必要じゃない 油井君の件でギャーギャーしてもまだ時間はあるし、まだまだ惑えばいい
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はじめて読んだ作家さん。 すごくよかった。 言葉が綺麗で淀みがない。 由井くんにきゅんとしながら完読。
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千早さんは物語への引き込み方や没入のさせ方が清らかでさっとしててうまいな、と思う。 この本も、女友達の身に起きた話を喫茶店で一日聞いているような、そういう居心地の良さがあって、一日でさっと読み終えた。 この本は、男性よりも、酸いも甘いも知った30代以降の女性に読んでほしい、とターゲットを勝手に、明確に、思う。 40代手前で人生それなりに生きてきた学びも、それによる守りもあるし、でもまだ感じてないこともあるし、光もあるし、そしてまだまだ揺らぐ、そういう、ぴしっとしてなさがよかった。 (中華料理を作れるあたりは、わたしの現実から程遠いけど、、でも作中の中華料理はどれも美味しそうだった。特に、ガーダスープ) その人と匂いが大丈夫なこと、はすごくすごく大切なことだと、実体験として思うので、匂いで、森崎が無理で由井くんが大丈夫な部分は共感しかなかった。 あと、実写版するなら(突然。)、絶対にマキさんは、夏木マリさんにしてほしい、と思うくらい、ありありとイメージが湧いた。 そして、装丁が今回も美しいと思ったら大久保さんだった…さすがすぎる。 フランスのアンティークな感じで、ユリっぽくて。そして、それぞれの賞ごとにキーワードを3つ並べるタイトル、めちゃくちゃセンスあってわたしはとてもすき…弟子入りしたい。 _φ(・_・ ・頭が知っていることは言語化できるものばかりですが、嗅覚は頭よりずっと多くのことを知っているんですよ。 ・昔はもっとダイレクトに傷ついていた。仕事でも、恋愛でも、友達でも、親子関係でも、日常のちょっとした女性蔑視にも。でも、今は傷ついている自分に傷つく歳になった気がする。 初めて知る痛みは減り、いろいろなことがぼんやりした。その淡さに安心している。 自分自身がのみこまれそうな欲望からは反射的に身をひく。生活が一番大事で、自分だけの巣を守りたい。だから、いちいち傷ついていられない。 ・条件で選んでも出会えた気がしない。出会えたと思えなかったら、その関係を大事にできないと思うんですよ。 ・嫌いですか、という聞き方はずるい ・知っている関係におきかえなくてもいいのよ。どんな人との関係も初めてのものなんだから。かたちなんてないの。 ・私は誰かといて不幸になりたくなかったし、一緒にいる人に不幸だと思われたくなかったんです。 ・誰といても、決めてはいけないのだと思います。 その人の幸も不幸も。それぞれで努力するしかない。結婚していても。 ・わたしがパートナーに望むのは世界を共有することかもしれない。色や匂いを記憶に刻んで、また季節が巡っても思いだしたい。そして、思い出してもらいたい。
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千早茜さんの最新作、図書館で早めに借りられました! 主人公は桐原まりえ、40歳を目前にしながら、夫の森崎から「恋愛がしたい」という理由で離婚することになり、おひとりさまに…。仕事も人並よりも収入もあり、今後の生活には不安を抱くこともない環境にあったが、軽い気持ちで結婚相談所...
千早茜さんの最新作、図書館で早めに借りられました! 主人公は桐原まりえ、40歳を目前にしながら、夫の森崎から「恋愛がしたい」という理由で離婚することになり、おひとりさまに…。仕事も人並よりも収入もあり、今後の生活には不安を抱くこともない環境にあったが、軽い気持ちで結婚相談所に登録し、またひょんなことから年下の恋人もできる…。まりえにとって、恋愛とは?結婚とは? う…ん、まりえに共感できない…のが、正直な感想!こんなに次から次へとうまく立ち回れるものなのか…私が古い考えだからなのかもしれないけれど、これが“おとなの恋愛”なのかな…なんか、違う…とか、感じてしまって、もやもやしちゃう読後です。読みやすくて、一気に読んだけれど…ちょっとだけわかるかなって思ったのは恋愛することに慎重になっちゃうことくらいかな…。あ、モテない女のひがみかも(^-^;)
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ドロドロしていないサラサラの恋愛小説。 まりえは、40歳で離婚したばかり。 色々と不安になるのは当然。 由井くんお手柄。 出血が気になり産婦人科へ。 ポリープがあることがわかり、その診察の時に切除。 由井くんがいなかったら、発見は遅れていたと思う。 食べ物がどれも美味しそう! 恋...
ドロドロしていないサラサラの恋愛小説。 まりえは、40歳で離婚したばかり。 色々と不安になるのは当然。 由井くんお手柄。 出血が気になり産婦人科へ。 ポリープがあることがわかり、その診察の時に切除。 由井くんがいなかったら、発見は遅れていたと思う。 食べ物がどれも美味しそう! 恋は、始まる時が1番ワクワクするかもしれない。 いいなぁ。 私も恋人が欲しいなぁ。 離婚した理由は、 夫の価値観に引きづられて不幸になりたくない。満たされている人を見て腹が立つ夫。寂しすぎる。 由井くんが、ポストに入っていた結婚相談所のお便りを見て「婚活してるの?」とまりえに聞いた。 きっと、とても傷ついたのだと思う。 7歳年下の恋人。 まだ結婚の約束もしていないし、 だから並行して婚活していてもいいと周りは言うが 婚活イコール自分は捨てられる可能性があるということだから やはりショックなのだと思う。由井くん。 でも、これはチャンスでもある。 ハッキリさせよう。 会話して、ずっと一緒にいたい相手なのか? 確認できるチャンス。 2人が仲直りできますように!
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40歳を目前に離婚したまりえ。 夫から「恋愛したいから」と言って切り出され…何それ、意味がわからないというのが本音だったが。 冒頭からその夫と一緒に離婚届けを提出する場面から物語は静かに始まる。 仕事も順調で友人もいて、自分の時間も持てて充実しているのかと思えるのだが、なにか...
40歳を目前に離婚したまりえ。 夫から「恋愛したいから」と言って切り出され…何それ、意味がわからないというのが本音だったが。 冒頭からその夫と一緒に離婚届けを提出する場面から物語は静かに始まる。 仕事も順調で友人もいて、自分の時間も持てて充実しているのかと思えるのだが、なにか不安で迷いがあるような雰囲気である。 周りから恋愛をしろと言われるのだが、よしっ!これからおもいっきり楽しんでやろうというのが伝わってこない。 結婚相談所に登録をし、何人かと会うもののしっくりこない。 同時期に7歳年下の恋人を持つのだが、彼に結婚という気持ちを感じられず… さて、自分は結婚したいのか、恋愛したいのかわからない。 このなかで感じるのが相手の匂いなのである。 別れた夫がつけていた香りは拒否しているのに年下の彼氏だと大丈夫というような。 結婚相談所で会った男性も違うと感じる理由。 それはやはり恋愛しているか、どうかなのでは…。 忘れているのにちょくちょく連絡してくる元夫の結婚っていうかたちがなくても繋がっていられるか試してみたかったというのもどうなんだ?と思ってしまった。 最後にまりえが思うのも色や匂いを記憶に刻んで、思いだしたり、思いだしてもらいたいという気持ちだ。 それは、やはり恋愛相手なんだろう。 惑い惑わされる40歳。
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2023/08/25リクエスト 10 桐原まりえは、夫から恋愛をしたいという理由で離婚を切り出され受け入れる。 そして周りに影響され、なんとなく結婚相談所に入る。 ここまでで、まりえの意志はどこにあるのか、私はわからなかった。 まりえは、周りの状況に合わせて自分を変えていくそんな印象。 キャリアがあり生活できるだけの収入がある。それは婚活で知り合った香織から見たら本当に羨ましいことだろう。香織の事情は最後に明かされるが(いくらなんでも相談所の人が会員の事情を他人に明かすことはないと思うけど)こんな理由で婚活に励むなら、仕方ないし、それが本人の希望ならいいと思う。 マキさんの 『どんな人との関係も初めてのもの。かたちなんてない』 これは、心底納得。 話の本筋とは逸れるが、出てくる食事がとても美味しそう。ガーダスープ初めて聞いた、調べて作ってみたい。 章ごとの3つのキーワード、センスがいいなと感じた。
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