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家で死ぬということ の商品レビュー

4.6

20件のお客様レビュー

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2024/09/23

題名の通り ジャーナリストの著者が 仕事を持ちながらの遠距離介護、看護のリアルな三年間を自分自身の経験を元に書いた作品である。  「親を看取ると言うこと」 「家で死ぬと言うこと 」 綺麗事では済まない三年間だった。 親も子も予想外の事柄に振り回される三年間だった。 親にとって...

題名の通り ジャーナリストの著者が 仕事を持ちながらの遠距離介護、看護のリアルな三年間を自分自身の経験を元に書いた作品である。  「親を看取ると言うこと」 「家で死ぬと言うこと 」 綺麗事では済まない三年間だった。 親も子も予想外の事柄に振り回される三年間だった。 親にとっても子にとっても 全てが初めのこと。 介護保険や医療のことも その場になって見ないとよくわからない。文字通り手探り状態。 ジャーナリストらしい視点から 介護、看護 介護保険、医者の立場、患者の立場、子の立場、    親の気持、子の気持、経済問題などなど 今現在の視点から問題提起を。 とても考えさせられる本だった。 これからそういう状況を必ず迎える身としては。

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2024/08/04

私の父は末期がんで要介護3。筆者の父は要支援2。介護認定がちがうとこんなに苦労するのかといたたまれなかった。介護サービスは思う存分受けさせてほしい。行政は無駄な訪問看護には踏み込めないのに偏りすぎてる。ケアマネが探してくれた訪問医療の医師が素晴らしい。訪問医療を受けていたら救急車...

私の父は末期がんで要介護3。筆者の父は要支援2。介護認定がちがうとこんなに苦労するのかといたたまれなかった。介護サービスは思う存分受けさせてほしい。行政は無駄な訪問看護には踏み込めないのに偏りすぎてる。ケアマネが探してくれた訪問医療の医師が素晴らしい。訪問医療を受けていたら救急車を呼ぶなとか医療業界の勝手なルールは患者置き去りで怒りを覚える。

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2024/06/30

身につまされて一気に読んだ。こんなに克明に読みやすく書かれた親の介護(最期)の本は読んだことがなかったので、とても勉強になった。 自分の思い通り、娘に見守られながら自宅で最後を迎えられたお父様はお幸せだったと思う。 それとは反対に、完全に矛盾しているのだが、両親が施設に入っていて...

身につまされて一気に読んだ。こんなに克明に読みやすく書かれた親の介護(最期)の本は読んだことがなかったので、とても勉強になった。 自分の思い通り、娘に見守られながら自宅で最後を迎えられたお父様はお幸せだったと思う。 それとは反対に、完全に矛盾しているのだが、両親が施設に入っていて、思っていたより制約があり(コロナのせいでもある)かわいそう、申し訳ないといつも思っているのだが、それはそれでまあ良かったのではないかとなんとなく思えた。 子供がいる場合は、助けが必要になった時、その親の暮らしはその子供による、と周囲を見ていても思う。 何歳まで生きるのか、どんな病気で死ぬのか、突然に死ぬのか、わからないことが多い。心構え、準備といっても限界がある。その時その時対処していくしかない。

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2024/06/25

もし親の看取りについて考えている方がいたら、ぜひこの本を読んでみてほしい。 住み慣れた家で最期を迎えることを、理想の死の形として扱われることが多いけれど、 映画や小説の様にそんなに上手くいくものではないだろう。 それなりの財産があり、訪問介護や在宅医療の専門医の豊富な都市部に住み...

もし親の看取りについて考えている方がいたら、ぜひこの本を読んでみてほしい。 住み慣れた家で最期を迎えることを、理想の死の形として扱われることが多いけれど、 映画や小説の様にそんなに上手くいくものではないだろう。 それなりの財産があり、訪問介護や在宅医療の専門医の豊富な都市部に住み、付き添える家族が身近にいる。 もしそれだけの好条件が揃ったとしても、痛みや苦しさに襲われている大切な人を24時間見守り続けなくてはならない恐怖は相当のものだ。 政府のうたう在宅医療の理想とはかけ離れた現実を前に、ジャーナリストである作者は途方に暮れてしまう。 冷静に現在の介護制度の盲点を指摘しつつも大切な父との別れの悲しみも胸を打つ。 天国に召されたお父様は、こんな娘さんを持って幸せな人生だったろうなと思うのでした。

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2024/06/17

病院のベッドで見ず知らずの医者や看護師に囲まれ、身体中にチューブを刺されて、死ぬなんてゴメンだ。死ぬなら住み慣れた我が家の畳の上で死にたい。 そんな一人暮らしの父の願いを叶えるため、介護問題に詳しいジャーナリストである著者は、父親の在宅介護と死を看取る決心をする。医師や介護士、...

病院のベッドで見ず知らずの医者や看護師に囲まれ、身体中にチューブを刺されて、死ぬなんてゴメンだ。死ぬなら住み慣れた我が家の畳の上で死にたい。 そんな一人暮らしの父の願いを叶えるため、介護問題に詳しいジャーナリストである著者は、父親の在宅介護と死を看取る決心をする。医師や介護士、隣人、家族の助けを得ながら、自分の生活とを両立させての介護。そのドキュメントはドラマや小説のような美しい感動のストーリーではない。 排泄物の処理、入浴や着替えの補助、様々な介護保険申請。介護する側の介護が必要と思えるほどの、多くのミッション。在宅介護というのは、介護者の人生を犠牲にしている。 これら著者の経験は今の少子高齢社会では、人ごとじゃない。しかも、1回で終わるとも限らない。なんだか、恐ろしい予言書を読んだ気分だ。

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2024/05/22

大屋壮一賞の候補となったとのことで手に取ってみた。 著者のデビュー直後の本は何冊か読んだことがあったが、描写にいささかの違和感があり、しばらく読んでいなかった(プロに対して不遜ですが)。 タイトルから受ける「在宅死」って、あまりにも知らなかった。テレビや映画で描かれる、ほんわり...

大屋壮一賞の候補となったとのことで手に取ってみた。 著者のデビュー直後の本は何冊か読んだことがあったが、描写にいささかの違和感があり、しばらく読んでいなかった(プロに対して不遜ですが)。 タイトルから受ける「在宅死」って、あまりにも知らなかった。テレビや映画で描かれる、ほんわりとした穏やかなものだと思っていたけれど、そうではないという事実。かなり衝撃で読み進めるのがつらかったし、親を重ねてしまって読むのをやめようかと何度も思った。ただ単に在宅で看取ることのむずかしさってことでなく、父と娘との関係、子どもの頃の記憶とか、お兄さんのことなども描かれていて胸に来た。 最後は本当に声出して泣けた。 ・著者のお父さんは中学の先生だった。具合が悪くなり始めたお父さんのために実家のある伊東に帰ったとき、かつての教え子に会う。お父さんは60年も前のことを驚くほど覚えていて、生徒も感激する。 「ご両親はお元気か?」とお父さんが問うと、その生徒は「二人ともあの世に行きました」と言う。 「先生、長生きしてください」 「お前のほうこそ体に気をつけて元気でいるんだぞ。これからもがんばれよ」 p108 つい忘れがちになるが、隣に立つ人は父と言いうだけの存在ではなかった。私からすれば頑固で、話が通じず、いきなり怒り出す厄介な年寄りでも、私の知らない父を知る人には違う人物として見えている。 これまでの長い人生でかかわったたくさんの人たち、数えきれないほどの喜びや悲しみを経て今の父があった。男であり、夫であり、ひとりの職業人だった人生を、私はほとんど知ってはいない。~~ 私が気づかないところで、父を慕う人もいるのだろう。ふとした折に思い出し、元気なのか、どうしているのかと案じる人もいるのだろう。「長生きしてください」と手をにぎりしめた男性に、「おまえのほうこそ体に気をつけて」と温かく返したのは、父でなく教師の心だった。 ・「病院には行きたくない」「家で死ぬ」ととにかく頑なで、娘である著者はしばしばお父さんと衝突する。だが一緒にいるうちにさまざまなことに気づく。 p253 ひとりでは病院へ行けない。行けても機械化が進んでいて誰かの助けが必要。だけど人には迷惑をかけたくない。便利な世の中に適応できないつらさがあることを察し、頑固な父への見方が変わった。 積極的な治療を拒み、粛々と死を受け入れようとするその内には、長年連れ添った伴侶や親しかった人たちを失った寂しさが潜んでいた。「ずっとがんばってきたけど、もう疲れた……」、そう涙を浮かべた顔を見て、隠されていた孤独に言葉を失った。 気楽なく足を送っているようでいて、本当はひとり闘い、耐える日々を乗り越え、懸命に前をむいていたのだ。 p254 父も、母も、もういない。けれども私の心の奥深く、授かった多くの教えが確かに生きている。 そう、亡くなった人は生きている人の中で生きつづける。だから強く、ひたむきに、自分なりの毎日を歩んでいければと思う。

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2024/04/28

ピンピンコロリ、なかなか難しいだろう。自分の死さえままならないのに、親の介護なんて出たこと勝負以外ない。 この本を読む前に、小笠原医師の本を2冊読んだ。あちらを読んでなんとかなると思えたが、この本を読んで不安になると共に、勉強になり覚悟することのいくつかが浮かび上がった。 苦しむ...

ピンピンコロリ、なかなか難しいだろう。自分の死さえままならないのに、親の介護なんて出たこと勝負以外ない。 この本を読む前に、小笠原医師の本を2冊読んだ。あちらを読んでなんとかなると思えたが、この本を読んで不安になると共に、勉強になり覚悟することのいくつかが浮かび上がった。 苦しむ親を救急車呼ばずに看取れるか、インセンができるのか…。

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2024/04/16

全編にわたって「ほんと、そう!ほんと、それ!」 という感じでした。次から次へと一難去ってまた一難。きれいごとでは済まないリアルが書かれていました。介護中の人、介護終わった人、きっと共感できると思います。

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2024/04/09

・一般社団法人 全国銀行協会 銀行業務に関する相談や消費者との仲裁を行う ・在宅死を叶える、全国各地の在宅療養支援診療所(訪問診療クリニック)は「日本訪問診療機構」HPで検索できる

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2024/03/07

父親を自宅(実家 遠距離)で看取ったジャーナリストの記録。人は簡単には死ねないのだなとリアルに実感した。私も80過ぎの老父、老義父を抱える身なので、とても勉強になった。

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