宗教右派とフェミニズム の商品レビュー
先日読んだ「反中絶の極右たち」は世界中で展開された反中絶・反ジェンダー・反LGBTQの運動について記録しているが、本書は安倍政権前後の日本での動きについて記録している。体系だった報道がない中でこのようにわかりやすく流れをまとめてくれた筆者には頭が下がる。 いわゆる「右派」はすべ...
先日読んだ「反中絶の極右たち」は世界中で展開された反中絶・反ジェンダー・反LGBTQの運動について記録しているが、本書は安倍政権前後の日本での動きについて記録している。体系だった報道がない中でこのようにわかりやすく流れをまとめてくれた筆者には頭が下がる。 いわゆる「右派」はすべてつながっていて、戦時下の日本軍の加害の歴史から、ジェンダー平等(男女共同参画)、LGBTQの権利、そして性教育や中絶の権利までを否定する。そこには、自助・自己責任の名の下、女性を家事労働と再生産のみに押し込める家父長制の思想が強く現れている。 そういった動きにある意味足をすくわれ、フェミニストであるのにトランス差別を展開する人々についても、その根本要因として各団体や個人がシングルイシューのみ関心を持って取り組み、基盤となる人権や、インターセクショナリティの概念が欠如していたことを本書は指摘する。 自分自身、日本のジェンダー平等を推進したいと思っていまの仕事をしているがその組織がバックラッシュに(主体でないにしろ間接的に)加担しているような歴史を改めて認識しじゃあどうしたらいいの…と暗い気持ちにもなるが、イシューをこえたインターセクショナルな連帯は必須なのと、宗教団体とべったりの右派議員を落としていくしかないだろう。
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豊富なデータと分析に基づいた読みやすい文章だった。外でも顔に出てしまうくらいめちゃめちゃ最悪!と思いながら読んだ。 自民党と、彼らが密接に連携する宗教右派(統一教会、日本会議、神道政治連盟等)がいかに差別的・後退的・前時代的な政策を進めていて、かつ、それが大きく批判されず、市民に...
豊富なデータと分析に基づいた読みやすい文章だった。外でも顔に出てしまうくらいめちゃめちゃ最悪!と思いながら読んだ。 自民党と、彼らが密接に連携する宗教右派(統一教会、日本会議、神道政治連盟等)がいかに差別的・後退的・前時代的な政策を進めていて、かつ、それが大きく批判されず、市民に十分に認知されることもなく、日本社会で追認されてきていることがよく分かった。自民党内でまともな意見が出たとしても潰されていることも。右傾化がこれだけ進んでいて、わたしたちの生活に侵食しているのに、危機感は共有されていないと感じる。 政治家・宗教団体・研究者・知識人・メディア・市民団体など、右派は緊密な連携や根回し(?)がめちゃめちゃうまいんだなと思う。中央⇔地方で相互に強化し合っていることも分かる。 彼らは「女性」を大義名分として都合良く大きく出してくるからこそ、フェミニストが有効に闘っていかないといけないと理解しつつ、フェミニズム以前の問題として認識を広げていく必要があるとも思った。 同性婚反対、選択的夫婦別姓反対、差別撤廃への反発、ジェンダー平等の後退、包括的性教育反対、経口中絶薬反対、日本の戦争責任を否定する歴史修正主義、個人の人権ではなく家族主義を強める憲法改正、デマを基に仮想敵を肥大させて主張を展開していく常套手段、の本当に最悪フルコンボ! 自民党・滅!!!!!!!!!と心底思うし、投票だったらとっくにやってるけど、それ以外にどうやって抵抗したらいいんだろう。周りと話すとか情報をシェアする以外に何ができるんだろうと思う。街道やオンライン上での意思表示(デモとか)をもっとやっていくとかなのかな…
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山口智美が以前Xにポストした 「これは朝日新聞に呆れ果てるしかない。 野沢直子氏に依頼し、取材した記者も、 これを掲載するに値するとした人たち、 許可出した人たちも、 そしてこれをすごいとツイートしてしまう記者も、 みんなダメすぎると思う。 なぜこんなことになったのか検証してほし...
山口智美が以前Xにポストした 「これは朝日新聞に呆れ果てるしかない。 野沢直子氏に依頼し、取材した記者も、 これを掲載するに値するとした人たち、 許可出した人たちも、 そしてこれをすごいとツイートしてしまう記者も、 みんなダメすぎると思う。 なぜこんなことになったのか検証してほしい くらいだがそれもできなさそう。」 指摘されたのは、2024年5月18日の( 悩みのるつぼ) 「世界の理不尽に我慢できない」。 その野沢直子の回答。 ちょっと驚いた。 個人的にはこの人生相談は、上野千鶴子ばり個性的で 面白かったので。 何が言いたいかというと、山口智美の物言いは 歯に衣着せないということ。 でも本書はかなり学術的だ。 「はじめに」にも 「市民による勉強会などでも使えるように 多くの画像資料を入れた」(P15)とある。 本書を読もうと思ったきっかけは、 よく思い出せないが、 栗田隆子の『ぼそぼそ声のフェミニズム』を 2023年12月に読んだ関連か、 津田大介のコラムと関係あるかなと思う。 統一教会がフェミニズムや男女共同参画に 否定的なことはなんとなく知っていたが、 その理由を知りたかった。 「ジェンダーやセクシュアリティ、家族をめぐる 政治課題に熱心に取り組み、男女共同参画や性教育、 LGBTQ+の権利などに反対し、政治への はたらきかけをずっとおこなってきた団体」(P13) 折しもアメリカのイーロン・マスクはトランプと 同じくD・E・I(多様化・公平性・包摂性)を 攻撃している。 イーロンはテック右派と呼ばれ、 ドイツの右翼AfDの支持を表明してる。 保守派、右派はフェミニズムを嫌う。 その根っこにあるものは何だろうと知りたかった。
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期待して読んだが、昔ながらの保守右派とリベラル左派の対立を見せられてる感じで、なんだかなぁ、、 最近の質の良いフェミ本はひとつ上の視座から論じてて好きなのだが、これは違った。
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少しジェンダーを齧った気でいたが、ポリタスTVの視聴者同様、知らないことばかりの内容で衝撃だった。怒りを感じながら読まずにはいられなかった。 しっかり勉強して、情報をキャッチアップして、その情報を精査して、かつ「報道されない」事実にも心を向けないと、一部の人だけが進めたいとんでも...
少しジェンダーを齧った気でいたが、ポリタスTVの視聴者同様、知らないことばかりの内容で衝撃だった。怒りを感じながら読まずにはいられなかった。 しっかり勉強して、情報をキャッチアップして、その情報を精査して、かつ「報道されない」事実にも心を向けないと、一部の人だけが進めたいとんでもない方向に、この国が進んでいることに気づけない。 伝統的な家族・家父長制礼賛、夫婦別姓を選択する」ことさえ叶わない、頓珍漢な少子化対策…。 未来の子どもたちに「あの令和の時代に生まれなくて良かった」と言ってもらえるように変えていかないといけないのでは、と感じる。
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ようやく読んだけど、今まで宗教右派がやってきたことがあまりにもひどいというか、女性のことは子どもを産む肉袋としか思ってないんだろうし、性的マイノリティの人たちのことはとことん透明化してこの社会に存在することを無視しようとしているということだけがひたすらに伝わったし、先の戦争に関す...
ようやく読んだけど、今まで宗教右派がやってきたことがあまりにもひどいというか、女性のことは子どもを産む肉袋としか思ってないんだろうし、性的マイノリティの人たちのことはとことん透明化してこの社会に存在することを無視しようとしているということだけがひたすらに伝わったし、先の戦争に関する歴史を都合よく修正して海外に触れてまわっていたりと、本当になんてことをしていたんだ…と具合が悪くなった 日本国籍の成人男性以外を人間として扱う気がまるでない 文章自体は淡々と事実を述べているけど、それだけにひどさが際立つ。ここ30年弱で日本の男女平等や子どもたちへの教育が後退していったかを流れも含めて知ることができる
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出版社(青弓社)のページ https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787235251/ 概要と目次 「朝日新聞」書評(20231202) https://digital.asahi.com/articles/DA3S15807283.ht...
出版社(青弓社)のページ https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787235251/ 概要と目次 「朝日新聞」書評(20231202) https://digital.asahi.com/articles/DA3S15807283.html
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独身未婚中年男性の自分が読んでみました。 非常に優れた内容だと思いました。 一方で、タイトルがややミスリードな印象でした。「宗教右派」の話があまり前面に出ていなかったような気がするので、もう少し宗教団体にフォーカスした話も読んでみたいです。 どちらかというと、「伝統的家族観」を...
独身未婚中年男性の自分が読んでみました。 非常に優れた内容だと思いました。 一方で、タイトルがややミスリードな印象でした。「宗教右派」の話があまり前面に出ていなかったような気がするので、もう少し宗教団体にフォーカスした話も読んでみたいです。 どちらかというと、「伝統的家族観」を信奉する宗教団体が自らの団体を票田として右派政治勢力に食い込んできた、政治とジェンダー政策状況の日本戦後史(現在までを含む)、という感じでした。 以下、ちょっと思ったことを。 p61 ジェンダーフリーになると売春が肯定されてしまうからよろしくない、という主張について。もし、ジェンダーフリーになると売春を肯定するというのであれば、「男社会」での買春も当然批判されるべきなのですが、その点は宗教右派や保守政党はどう考えているのかな、なんて思いました。 p75 「日本文化を伝える」云々について。結局、今の日本の若者に、「日本の文化」が良いものだと思ってもらえていないことが問題のような気がしました。だいたいそういう文脈でお偉いさん方は「じゃあ愛国心教育をしよう」とか短絡的な発想をするんですが、それで押しつけたら余計逃げるに決まってるって・・・。今の日本って、国が若者を駒と思っているのに、一方的に若者に国を愛すことを求めるなんて、ジョークが過ぎます。 どんな人も、幸せに過ごせる日本社会になってほしいものです。
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基本的に既に知っている内容ながら,こうやってまとめて読んでみると,何と悍ましい事か… 安藤優子さんの『自民党の女性認識』と合わせて読むとその気持ち悪さが一層認識できると思う. ただ,「宗教右派」と言う枠組みからはちょっとピントがずれてしまっていて残念.安藤優子さんの著書の方が寧ろ...
基本的に既に知っている内容ながら,こうやってまとめて読んでみると,何と悍ましい事か… 安藤優子さんの『自民党の女性認識』と合わせて読むとその気持ち悪さが一層認識できると思う. ただ,「宗教右派」と言う枠組みからはちょっとピントがずれてしまっていて残念.安藤優子さんの著書の方が寧ろ,宗教右派と自民党はじめ右派政治家,日本政府の連動を的確に描いていて,本書を読んだのち『自民党の女性認識』へと読み進めるのがオススメ.
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もともと本書出版のきっかけになったポリタスの配信はライブで見ていたし、それ以降もおふたりのTwitter(敢えて今の名前で呼びません)を追いかけていたので、時系列や名称などの事実を再確認する資料として読みはじめたのだけど‥ 今更ながらここ何十年もとんでもない政治状況だったこと、そ...
もともと本書出版のきっかけになったポリタスの配信はライブで見ていたし、それ以降もおふたりのTwitter(敢えて今の名前で呼びません)を追いかけていたので、時系列や名称などの事実を再確認する資料として読みはじめたのだけど‥ 今更ながらここ何十年もとんでもない政治状況だったこと、それがまだ続いていることに改めてドン引きしている。いやダメだ。ドン引きしてる場合じゃない‥世間は今、芸能ニュースに翻弄されていて、そっちももの凄く重要だけど、だからこそ、ここでちゃんと踏ん張って仲間と繋いだ手を離さないよう、おかしい事はおかしいと言い続けないと。
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