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焔と雪 の商品レビュー

3.6

35件のお客様レビュー

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2024/11/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刀と傘が好きで同じ作者さんだったので購入しました。 面白く無いわけじゃないけどなんか無理があるんだよなあとか思って読んでたら…その違和感をひっくり返してからが本番だった。 鯉城と露木自分がうがってみちゃうからな〜って思ったら本当にそうでよかった笑 全部の真犯人が実は露木まで妄想してたからハッピーエンドでよかった ハッピーエンドかな……

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2024/11/10

スロースターター系ミステリー小説というか、途中まで感じる「なんか違和感が?あれ??これでいいのかな??」が綺麗にひっくり返った瞬間からが本番な一冊。 ミステリーに触れる機会が多ければ多いほど見落としてしまいそうな"意図"が最後にじわじわ来るのがいいなぁ。

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2024/09/28

元刑事の鯉城が大正時代の京都を舞台に、探偵として事件を追う連作短編集。何より彼の幼少期からの友人の露木の助言で事件解決に向かうと言う設定が良かった。

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2024/07/25

大正時代の京都が舞台。元警察官の探偵鯉城と、伯爵の血筋で蒲柳の質ゆえ屋敷に引きこもっている露木の安楽椅子探偵バディモノ……この手の連作短編集を読み慣れていない人ほど純粋に楽しめると思うんだが、悲しいかな、ミステリ読み慣れてる人ほど、途中から不穏な気配を気取って、これは途中からアレ...

大正時代の京都が舞台。元警察官の探偵鯉城と、伯爵の血筋で蒲柳の質ゆえ屋敷に引きこもっている露木の安楽椅子探偵バディモノ……この手の連作短編集を読み慣れていない人ほど純粋に楽しめると思うんだが、悲しいかな、ミステリ読み慣れてる人ほど、途中から不穏な気配を気取って、これは途中からアレがアレする奴では?みたいな勘ぐりが働き出すのが勿体ない(これは読者側の問題。私がそうなっちゃったので)。 東京創元社のシリーズが実在の人物も登場する史実寄りのミステリで、講談社の奴は現代のファンタジー要素も入れたライトな読み物路線。で、今回のハヤカワさんところのはなるほどこの路線で来たかーと。大正時代の男→男のクソデカ感情をここまで織り込んだ作品を仕上げてくるとは。BLかと言われるとそこまではいってないな、って感度ですが、ブロマンスバディものとは違う爆弾を抱えているこの二人の物語は本作のさらに続きを読んでみたいです。 四話のタイトルが秀逸でしたね。あれは、読み終わった後にあの話に登場する人物全員それぞれの視点で考えて、どれでも成立する良いタイトル……。そこで残酷で素晴らしいのが全て矢印の向きが一方通行なのだ……。

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2024/07/06

大正時代の京都を舞台にした探偵バディもの。 元刑事の鯉城(りじょう)が調査を担当し、貴族の隠し子で病弱で家から出られない露木が安楽椅子探偵のように謎を解くという構図。 二人は共同経営者であるが幼馴染。鯉城にとって露木は謎を解き明かしてくれる名探偵であり彼の縁故もまた探偵事務所の経...

大正時代の京都を舞台にした探偵バディもの。 元刑事の鯉城(りじょう)が調査を担当し、貴族の隠し子で病弱で家から出られない露木が安楽椅子探偵のように謎を解くという構図。 二人は共同経営者であるが幼馴染。鯉城にとって露木は謎を解き明かしてくれる名探偵であり彼の縁故もまた探偵事務所の経営に一役買ってくれているのだが、露木にとってもまた鯉城との探偵業経営は外との世界を繋ぐものでもあり、また鯉城との絆を深めるものでもあった。 誰もいないのに騒ぎ声が聞こえる山荘。 ストーカーの焼身自殺。 浮気調査を受けた夫婦とその疑いを受けた男三人の斬殺事件。 社長夫人を脅迫する元夫と現夫の死。 男女の情念が絡んだ事件を、表向きの物語とは違う真相を露木が解き明かすのだが、それが本当の物語かどうかは分からない。 だがこの作品は推理が正しいのかどうかが本筋ではなく、鯉城と露木とのバディとしての物語。特に露木が謎解きをする意味は、露木のそれまでの人生もあって切ない気持ちになる。 それは露木の世話係である溝呂木にも通じるものがあって興味深い。 狭い世界で生きる露木と、外の世界で様々な人たちと交わりながら胸に抱える者もある鯉城との関係は個人的には好きなタイプなので面白く読んだ。 出来れば二人の今後も見たいが、何しろ虚弱体質の露木だけに難しいか。

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2024/06/17

 直線的で、簡単な真相では、本当の解決とはならないことがある。人が生きていくためには多層的な解釈を吟味していく必要がある。  そんなことを読み取らせてくれた。

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2024/05/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大正時代の京都を舞台に探偵業を営む鯉城と病弱ゆえに安楽椅子探偵な露木の幼馴染バディミステリー。 各事件解決に残る違和感に気持ち悪さを感じていたら、やはりそれは『解決』ではなく『物語』な罠。 不実なのに渇望が見えて切なかった。 母親とその母を想う従者と自分、という狭い世界に生きていた露木の前に現れた鯉城。 常に死と隣り合わせな彼の世界にはその3人しかおらず、母も死亡。 となれば、露木が鯉城を恋い慕うのは必然なのだ。 鯉城のためだけに生きている露木の歪んだ愛と献身の物語。

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2024/05/17

大正時代の京都が舞台の探偵モノ。 寺町二条に事務所を構える元警官の探偵・鯉城と、事務所の共同経営者で伯爵の血筋である露木が、様々な謎を解いていく連作五話が収録されております。 京都の風情と、各々の事件の背景に渦巻く“人の業”といった“陰”の気配が絶妙にマッチして、全体的に薄暗...

大正時代の京都が舞台の探偵モノ。 寺町二条に事務所を構える元警官の探偵・鯉城と、事務所の共同経営者で伯爵の血筋である露木が、様々な謎を解いていく連作五話が収録されております。 京都の風情と、各々の事件の背景に渦巻く“人の業”といった“陰”の気配が絶妙にマッチして、全体的に薄暗いけどしっとりとした雰囲気が漂う物語。 で、この雰囲気自体は結構好きなのですが、これは文体との個人的な相性だとは思うのだけど、ちょっと読みにくかったかな・・というのはありました。 さて本書は、外で探偵業務をする鯉城に対して、蒲柳の質で家から出れない露木が、鯉城から事件の情報を聞いて安楽椅子探偵ばりに推理をするという流れなのですが、いわゆる“事件解決”的なものではなくて、あくまで露木の“考察”というか持論的なものを述べている感じなので、その辺りが一般的なミステリとは違って独特な印象を受けました。 なので、第一話から第三話までは露木の推理に対して“仮説”っぽさがぬぐえず、特に第二話「火中の蓮華」での、執着していた女性の家に付け火をしたという疑いを持たれた男が焼死した理由については、もはや推理ではなく露木の妄想では?と、モヤっていたのですが、第四話「いとしい人へ」で語られる、露木の生い立ちと彼の鯉城への想いを読むと、露木が真相云々より“鯉城の為に”謎解きをしていることが判ってくるのですよね。 その辺を理解すると“なるほどねー・・”と腑に落ちると共に何とも切ない気持ちになった次第です。 そして、第五話「青空の行方」では鯉城も露木的なスタンスで“ある人の為の謎解き”をしていましたね。 事件内容が痴情の縺れが絡んだものが多かったという事もあるかもしれませんが、真相を解明するだけではない、人の心情をくんだ“謎解き”というのもある意味アリなのかな・・と思わせて頂いた内容でした。 因みに、鯉城と露木の友情(バディっぷり)も勿論良いのですが、個人的に気になったキャラは、露木家の家令・溝呂木さんが有能&いぶし銀で好きでした~。

Posted byブクログ

2024/04/30

 「刀と傘」で初めて知った伊吹亜門。この本は面白かった。  それに比べるとちょっと落ちるかな?大正時代の京都を舞台とした連作探偵ミステリー。  連作短編で読みやすくはある、

Posted byブクログ

2024/04/29

京都を舞台にした大正時代のミステリー。さほど京都色はない。初めて読む作者さん。どうやんでうちの息子の一つ下か。そういう時代になったんやなね。なぜかちょっと文章が読みにくいんだよなあ~。設定としては面白いが、私には今一つかな・・・

Posted byブクログ