違国日記(11) の商品レビュー
数冊前から毎巻泣いてる気がする 笑 今回も胸に刺さる言葉がとても美しくて愛おしかった。人を思うこと、人に思われることは尊いものですね。
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個人の尊厳にかかわる色々なことについての、問題意識を可視化したような作品だったなと思う。毎日なにげなく生きていてもふいに"否定された"と感じる瞬間はあるし、周囲の"普通"になじめず辛さやもどかしさをずっと抱えている人もいる。 一人は寂しいの...
個人の尊厳にかかわる色々なことについての、問題意識を可視化したような作品だったなと思う。毎日なにげなく生きていてもふいに"否定された"と感じる瞬間はあるし、周囲の"普通"になじめず辛さやもどかしさをずっと抱えている人もいる。 一人は寂しいのか?愛したり愛されたりしなければならないのか?女だから、男だから、という鎖は一生外れないのか?今ある社会のカタチに合わないなら涙をのむしかないのか? そういったこと一つ一つをすくい上げ、だれかに当てはめて言葉にして伝えてくれる物語。 自分とは"違う"と感じる相手を、自分の解釈にはめようとするのではなく、ただそのまま認めることは、初手ではとても難しい。でも、朝がえみりを知っていったように、笠町が槙生を知っていったように、不可能なんかじゃない。 私は"普通"というのは多数派という意味で確かに在るとは思っていて、でも普通の中にも差はあるし、一人の人間の中にも、普通の面と変わっている面はあるだろう。両親を亡くした朝は、性格的にはきわめて普通のように描かれているが、本人が"親が死んでるんだから普通じゃない、非凡なものがあってもいいはずなのに"と思うところは印象深い。普通というくくりの持つ曖昧さをあらためて思わされる。この言葉をなくすことはできないと思うけれど、人は是非に二分されるものではないということ、違いを認め合うということ、を物語の中ではずっと表現している。 しかし、槙生は朝に対して、"あなたとわたしは違うんだよ、それを知って"という想いを繰り返し言葉にして伝えてきたけれども、そんな保護者や大人は現実にどれだけいるものだろうか・・・。親子、夫婦、友人、近しい間柄であっても言葉にするのは容易なことじゃない。だからこそ、こうして"物語"が必要なのかもしれないな、と思う。
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最終回にしては、もうちょっと物足りない気がするけど、日常のことだし、そんなへんな事件が起こるわけないし。だけど、あの最期の詩は、とても心に響く。
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何度も読み返そうと思う一冊。 言葉の一つ一つがとても丁寧で、ハッとする事がたくさん。 自分の価値観を中心に考えないように、と自分へ向けて。
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最後まで最高でした、本当にありがとう、、 理屈で考えがちな私は、槙生ちゃんの言葉や思考に共感したり憧れたりする。 朝やえみりや同級生たちのフレッシュで傷つきやすい柔らかな感性へは、羨望とそれを失ってしまった(あるいは当時も持てずにいた)ことへの寂しさ。 本巻での、笠町くんの『...
最後まで最高でした、本当にありがとう、、 理屈で考えがちな私は、槙生ちゃんの言葉や思考に共感したり憧れたりする。 朝やえみりや同級生たちのフレッシュで傷つきやすい柔らかな感性へは、羨望とそれを失ってしまった(あるいは当時も持てずにいた)ことへの寂しさ。 本巻での、笠町くんの『衛星みたいに誰かを見てること』という言葉が光る。衛星みたいに遠くから誰かをずっと静かに見守っていられるのは素敵なことではないか。 でも、話の続きのように、それは衝突を避けた距離なんだろう。誰かに関わるということは、衝突することとほぼ同義なのかもしれない。 離れてしまう方が怖いと思えるくらいの誰かとの関わりが羨ましく、衝突も覚悟の上で人と関わることへの憧れ。 ラストの詩が本当に良くて、本当に良くて(二度言った)、“わたしたち”として“夜明け”を送る人になりたいと、切に思う。
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分かり合えない他者と共に生きるということ。 物語が終わる寂しさでなかなか読めなかったけど、素晴らしい最終巻でラストは涙がとまらなかった。槇生ちゃんの言葉にいつも勇気づけられ、この作品からたくさんのものを受け取った。 思い返しては胸に込み上げるものがある。 衛星のように近づいたり...
分かり合えない他者と共に生きるということ。 物語が終わる寂しさでなかなか読めなかったけど、素晴らしい最終巻でラストは涙がとまらなかった。槇生ちゃんの言葉にいつも勇気づけられ、この作品からたくさんのものを受け取った。 思い返しては胸に込み上げるものがある。 衛星のように近づいたり離れたり。 人と人は違うから、分かり合えず傷つけ合い打ちのめされることを繰り返す。それでも、大切な人とはその隙間を埋めるように対話を重ねていきたいと思う。これからもずっとこの作品を大切に繰り返し読んでいく。素晴らしい作品を描いてくれてありがとうございますという気持ちでいっぱい。 最後の詩で号泣。
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終わっちゃった。 最初から、最後まで、 言葉を噛みしめるように、味わって読んだ漫画だったな。 今まで味わったことないような、 漫画であり、小説であり、詩集であるような。 言葉に浸らせてもらえる、 絵に浸らせてもらえる、 読みながら、「そういえば私は...」って考え事を 始めて...
終わっちゃった。 最初から、最後まで、 言葉を噛みしめるように、味わって読んだ漫画だったな。 今まで味わったことないような、 漫画であり、小説であり、詩集であるような。 言葉に浸らせてもらえる、 絵に浸らせてもらえる、 読みながら、「そういえば私は...」って考え事を 始めてしまう、それも心地よくて、 また、何度も、読み返したい作品。 出会えてよかったな。
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愛するとはどんなこと。生きていくとは何をすること。槙生ちゃんのたどり着いた答えは、朝への最大限のエール。
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大好きな異国日記が終わってしまった。最初から最後まで、言葉が、色んなことへの捉え方が、それぞれの関係性が、本当に素敵で心の奥の奥まで刺さる話だった。 槙生が朝に、自宅へ迎えたときをなぞるような言葉で、でもあの頃とは全く違う気持ちで、ずっといていいよって言うところ、朝のダイブのところでめちゃくちゃ泣いてしまった。どんなに言葉を尽くしても足りないくらい大事なんだよね。 本当に好きで好きでたまらない作品なのに、自分の拙い語彙力ではこのキラキラした感情を表しきれないことが、悔やまれてならない。
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私のなかでは全然終われてない。 ・最終巻だと思わず読んでいたので口があんぐりした。(鳩に豆鉄砲的な。 ・金言が多い、ヤマシタさんの思考?語彙量とか価値観とかどうなっとるんだろうか。はっとすることだらけ。 まだ飲み込めてないからもう一度読む。
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