宇宙になぜ、生命があるのか の商品レビュー
解明されてない謎へ、どんなアプローチで挑むのか、そしてどんな結論が導きだされるのか、期待を込めて読む。原子、分子といった要素から化学結合だけで、非生物的な構成から、どうして生命が誕生していくのか、それには生命とは何か、といった定義が重要になってくる。著者は、遺伝情報をもったRNA...
解明されてない謎へ、どんなアプローチで挑むのか、そしてどんな結論が導きだされるのか、期待を込めて読む。原子、分子といった要素から化学結合だけで、非生物的な構成から、どうして生命が誕生していくのか、それには生命とは何か、といった定義が重要になってくる。著者は、遺伝情報をもったRNAが自己複製能力を持ち出す最小限の条件が非生物的な反応から生み出されるのか、に着目している。この複製という化学反応は、ノーミスで実施されると進化が起こらない、ミスが予期せぬ進化を育むという事実に、不思議さの根本要因がありそう。地球外に知的生命体はいるのか、想像を絶する宇宙サイズからは地球だけという偶然性には懐疑的になるが、著者の論旨からは、それもあり得そうであることに気がつく。そもそもパンスペルミア説という、地球生命の起源を地球外の宇宙に求める説もあり、生命の種由来にも謎が広がる。読後感としては、新たな謎に深入りした感が残る。
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タイトルの宇宙になぜ生命があるのかに対しての答えは、生命の発生はごく稀にしか起こらないことではあるが、宇宙のスケールを─特に観察できる範囲の外まで宇宙が広がっていると考えれば、その可能性は0ではない、といったところ。身も蓋もないと言えばそれまでなのだが、そこに到るまでの科学的な思...
タイトルの宇宙になぜ生命があるのかに対しての答えは、生命の発生はごく稀にしか起こらないことではあるが、宇宙のスケールを─特に観察できる範囲の外まで宇宙が広がっていると考えれば、その可能性は0ではない、といったところ。身も蓋もないと言えばそれまでなのだが、そこに到るまでの科学的な思考を楽しむ本だと思う。
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この本の最大のポイントは、我々が観測出来る範囲の宇宙内で、現在の生物が発生する確率は非常に低いので、何かしら神頼みにならざるを得ない気がするが、実際には、生命の誕生する範囲は、観測出来ない先まで含めてあり得ると考えれば、あながち生命の誕生は奇跡では無いとする点に在る。 宇宙物理学...
この本の最大のポイントは、我々が観測出来る範囲の宇宙内で、現在の生物が発生する確率は非常に低いので、何かしら神頼みにならざるを得ない気がするが、実際には、生命の誕生する範囲は、観測出来ない先まで含めてあり得ると考えれば、あながち生命の誕生は奇跡では無いとする点に在る。 宇宙物理学者ならではの発想だ。
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戸谷先生は物理学者ながらこの本。Pivotの番組で話が非常に面白く買ってみた次第。生物には素人ながらと断りつつ、前半はほぼ生物の教科書。戸谷先生が論文でも発表した、ならではの話は後半出てくる。 宇宙における生命の存在確率。どうでしょう、昔は科学的観点からは非常にバカバカしいと思え...
戸谷先生は物理学者ながらこの本。Pivotの番組で話が非常に面白く買ってみた次第。生物には素人ながらと断りつつ、前半はほぼ生物の教科書。戸谷先生が論文でも発表した、ならではの話は後半出てくる。 宇宙における生命の存在確率。どうでしょう、昔は科学的観点からは非常にバカバカしいと思える問だったけど、今ではこの広い宇宙の中、地球だけに生命がいると考えるほうがおかしくて、宇宙人だって網に引っかからないだけでいるのはいるよね、というのが普通のコンセンサスではないか。 しかし本書の結論としては結局生物が自然発生する率はとってもとっても低く、銀河系でも地球だけという可能性があるくらい低いが、しかしインフレーション宇宙論の立場からして、宇宙はとんでもなく広くて、とんでもない星の量があるので、いくら低い確率でもその広さがあればどこかでは誕生しているかも、という。 なんだよ、それが科学的に正しいとしたら、宇宙から知的生命体由来の電波を探るSETI計画とか壮大な無駄よね…で、そこが肝ではあるのだが、そうでない可能性としてはパンスペルミア学説と。つまり、地球の生命も実は宇宙からもたらされたという学説。以前はかなりとんでも論だったけど今は一定以上の支持を受けており、というのも小惑星からでも有機物が見つかるからであって、確かにそれなら生命の起源論は一旦棚上げされて、宇宙に生命が複数箇所で生き延びているという意味ではずっと可能性が上がる。それにもしかしたら地球由来の生命が太陽系や他の恒星系にも恐竜を滅ぼした隕石衝突などをきっかけにばらまかれている可能性だってあると。それはちょっとロマン。でもまあやはり生物の誕生ってのは奇跡的に小さい確率なのかあ。。と残念な気持ちにもなる本です。面白いけど。
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難しすぎてよくわからない。わかったのは、生命は身近な存在でありながら、どこからやってきたやかさっぱりわからないということ。
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第一章: 生命とは何か - 非平衡とエントロピーの概念: 物理系の科学者が生命を理解するためには、非平衡やエントロピーといった物理学の概念が重要であることが強調されている。 - エントロピーの定義: - エントロピーは「乱雑さ」を示す指標であり、物体や状態が「組織化さ...
第一章: 生命とは何か - 非平衡とエントロピーの概念: 物理系の科学者が生命を理解するためには、非平衡やエントロピーといった物理学の概念が重要であることが強調されている。 - エントロピーの定義: - エントロピーは「乱雑さ」を示す指標であり、物体や状態が「組織化されている」か「無秩序である」かを評価するものである。 - ボルツマンの公式に基づき、エントロピーはS = k log Wで表される。 - 生命の特徴: - 生命は高度に組織化された形態を持ち、細胞などが正確に複製されることが特徴である。 第二章: 化学反応システムとしての生命 - DNAの構造と機能: - DNAは二重らせん構造を持ち、遺伝情報のコピーとタンパク質の合成に関与する。 - DNAの塩基配列は、遺伝子を形成し、これが生物の特性を決定する。 - 遺伝のメカニズム: - DNAの複製は既存のDNAのテンプレートに基づいて行われる。 - 発現は特定の遺伝子が実際に生物に現れる過程を指す。 第三章: 多様な地球生命とその進化史 - 地球生命の分類: - 生物は真核生物と原核生物に大きく分類される。 - 地球生命は共通の遺伝子コードを持ち、共通の祖先から進化したと考えられている。 - 生命の起源: - 最初の生命はどのように誕生したのか、そしてその後の進化についての探求が行われる。 第四章: 宇宙における太陽と地球の誕生 - 恒星の役割: - 恒星は重い元素を生成し、生命の基礎となる化合物を供給する役割を持っている。 - 超新星爆発が生命の材料を宇宙に散布する。 第五章: 原始生命誕生のシナリオ - 有機物の生成: - 宇宙空間に存在する有機分子が原始生命の材料となる可能性がある。 - 地球に降り注ぐ隕石からもアミノ酸などの有機物が発見されている。 第六章: 宇宙に生命は生まれるのか - 原始生命の発生確率: - 原始生命が誕生する確率を考察するために、地球の歴史や環境の変化を考慮する必要がある。 - 生命の発生は一度だけでなく、他のケースも存在したかもしれない。 第七章: 宇宙はどこまで広がっているか - 観測可能な宇宙: - 宇宙は非常に広大であり、地球外生命の存在可能性を探るための様々な方法が考えられている。 - 地球外生命の探査には、微生物や化石の痕跡を探すことが重要である。 第八章: 地球外生命は見つかるか? - 生命の痕跡の探査: - 地球外から流れ込む微粒子に生命の痕跡が含まれている可能性がある。 - 微粒子を捕らえる技術の発展が期待され、地球外生命の証拠を得る手段として注目されている。 終章: 生命の神秘さはどこからくるのか - 物理法則と生命の関係: - 生命を可能にする物理法則の理解が進む一方で、生命の起源についての謎は依然として残っている。 - 知的生命体の存在可能性を示唆する物理法則が奇跡的であるとの見解が示されている。
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生物が存在しうるのかを宇宙物理の観点から書かれた本。 内容は論理的だけど、読んで考えれば考えるほど、結局生命が存在している理由がわからなくなってくる。 神様って本当にいないのかなと思ってしまう
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・1回通読。高校生でも分かるように、基本から順に生命の起源について解説してくれる良本 ・前半は、高校物理、化学、生物、地学をおさらいしつつ、生命の定義について学べる ・後半は、生命発生のメカニズム、発生確率について語り、観測可能な宇宙の範囲では殆ど起こり得ないと考えられることも、...
・1回通読。高校生でも分かるように、基本から順に生命の起源について解説してくれる良本 ・前半は、高校物理、化学、生物、地学をおさらいしつつ、生命の定義について学べる ・後半は、生命発生のメカニズム、発生確率について語り、観測可能な宇宙の範囲では殆ど起こり得ないと考えられることも、インフレーション宇宙、観測外の宇宙規模で見れば起こり得ることと捉えられることを解説 ・非生命からの生命発生を物理法則で説明できたとしても、100塩基のRNAから自己複製能力発現につながること、知的生命まで進化することも、神秘だよねというのはほんとそれ。 ・量子力学、マルチバースも気になるけど、宇宙自体も生命のように小さな変化と共に自己複製を繰り返して今に至るのでは?みたいな妄想が捗る
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
陽子中性子を結ぶ核力が働き核融合反応が進むが、原子核が大きくなると陽子が増え電気的な反発力が強くなる、重い元素は分裂して軽い元素になりたがる 鉄は最も安定している元素で、融合しようとも分裂しようともしないため核エネルギーとなり得ない。重い恒星の中心に鉄コアができるのはそのため 原始地球は石などから酸素が豊富で窒素や水素、炭素は酸化物になりやすい環境、水や二酸化炭素で安定してしまうので有機物、生物を合成しにくい
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タイトルの通り、たまらんくらい興味深いテーマで、全般的には知的好奇心を刺激してとても面白い。 でも結論については、大変壮大で、大変肩透かし。 「何も分からない」と言っているに等しいので・・・。 いや、分からないものは分からないからしょうがないんだけど。笑 まず本書の特長は、生命...
タイトルの通り、たまらんくらい興味深いテーマで、全般的には知的好奇心を刺激してとても面白い。 でも結論については、大変壮大で、大変肩透かし。 「何も分からない」と言っているに等しいので・・・。 いや、分からないものは分からないからしょうがないんだけど。笑 まず本書の特長は、生命の起源に迫る以上、天文学、物理学が専門の著者が、専門外の生命系化学に足を踏み入れたがゆえに、著者自身も初学者として学び・習得した生命科学系の基礎を、一般の読者同様(知的レベルは遥かに高いが)初学者の立場から平易に解説することに努めている部分である。 著者と共に生命科学の基礎を習得したうえで、著者の専門たる天文学の観点から、宇宙に生命が存在するのは何故か、そして地球外生命体は存在しうるのかという謎に迫っていく。 その本書の構成自体はとても意欲的だし、壮大な範囲の必要知識を、完全に門外漢の私にも分かりやすく説いている部分も素晴らしいと思う。 ただ、そういった周到な前提知識の整理をもとに行った「生命はどうやって誕生したか」という核心部分については、理屈のうえではこうだが厳密には結局どう発生したかよく分からん。という結論。 生命誕生は、地球だけに起きた奇跡的な現象だったのか、割と普遍的な現象だったのか(≒宇宙に他にも生命体が存在するか)という問いに対しては、あり得ないくらい低確率の話だが宇宙はあり得ないくらいデカいので確率論的にはどこかで起こってると言えなくはないよね。という結論。 煮え切らねえ~~~~。 まあ、繰り返しになるけど、分からないものは分からないんだからしょうがないんだけど。。。。 未知の世界を切り拓いていこうとする、研究者の情熱みたいなものは節々に感じられるため、知的エンタメとしては大変面白かった。
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