検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? の商品レビュー
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いまだに礼賛者が多いのは、ナチの政策がよほど人間の暗黒面に相性がいいのではないかと。ゆえに、怖いと思うのです。昔のこと、ドイツだからといった、小さく評価せずに、未来の我が事として考えてほしいと思うのでした。 日本の優生保護政策なんて、戦後ですら生き残ってましたから。 P4 「ルビコン川」の意味を読者に押さえさせる必要があるかと。 軍隊を入れてはいけない境界線だって P12 国民社会主義。訳語として、国家社会主義より適切 P45 アウトバーンの舗装が薄い わずかな滑走路転用可能な高規格をすくって大がかりな宣伝をしたということ? P48 ライヒスバンク=国立銀行の意味が不明 国立銀行といったら、国立銀行条例で設立された銀行で、銀行券を発券できる銀行のこと。元ネタは合衆国の州法銀行の一形態か。当時は、連邦準備制度がまだだったから。中央銀行なら、そういうふうに書けと。 P66 「善意」の政策など存在しない P67 "ARBEITSFREUDE"=労働の美 意訳なのか、独英訳だと、労働の喜び、楽しみになるけど? P68 「日帰り/数日の国内旅行」ごときに、国家的政策はいる? P72 「たくさん産むと借金チャラ」 日本でもやろうとしていますが P80 米国のニューディール政策の効果もアレで、結局は経済回復は戦争のおかげというのは、悲しい現実 P103 「民族体」 ワクチンを打たないヤツは排除の理論も同じか? P109 専門家にケンカを売るとはね
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ナチスは「良いこと」もしたのだろうか? 本書では時系列を混同したり大雑把に語られがちな「ナチスの功績」をひとつひとつ具体的に整理し数字を上げて検証していく。有無を言わさず“否“と答えは出るのだけど、同時に現代日本の政治状況とナチスとの類似性にも気付いてしまう。 そうかー。ウマミが...
ナチスは「良いこと」もしたのだろうか? 本書では時系列を混同したり大雑把に語られがちな「ナチスの功績」をひとつひとつ具体的に整理し数字を上げて検証していく。有無を言わさず“否“と答えは出るのだけど、同時に現代日本の政治状況とナチスとの類似性にも気付いてしまう。 そうかー。ウマミが有るから彼らは一生懸命「良いこともしたもん」って言いたくなるのか! 2013年に「(ナチスの)手口を学んだらどうか」と発言した麻生氏も、いよいよ政界引退するとのこと。本来ならその時に議員辞職させるべきでした。
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「ナチスは実は良いこともした」という昨今ネット上に流れる言説に対する、専門家からの丁寧な解説書。 歴史は事実と解釈と意見の3つの観点があるため、その事実がなぜ起こったのかという解釈を理解しないと、事実の表面だけをさらって意見としてしまう。この本は解釈の部分を丁寧に解説してくれて...
「ナチスは実は良いこともした」という昨今ネット上に流れる言説に対する、専門家からの丁寧な解説書。 歴史は事実と解釈と意見の3つの観点があるため、その事実がなぜ起こったのかという解釈を理解しないと、事実の表面だけをさらって意見としてしまう。この本は解釈の部分を丁寧に解説してくれている。 ナチスがオリジナルに良いこともしたというのはナチスのプロパガンダでしかなく、当時すでに存在した政策をナチスの手柄として宣伝するのが非常に上手かったのだと思った。そして現代ですらそのプロパガンダを受け取ってしまっている。 良く見える政策であっても、それは戦争準備のためやドイツ民族を優遇することで、そこに入らないユダヤ人なんかを排除するためのものであった。
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話題の本。 歴史学には〈事実〉と〈解釈〉と〈意見〉との三層がある、そして、〈解釈〉の層が極めて重要で、「歴史研究の蓄積を無視して、〈事実〉のレベルから〈意見〉の層へと飛躍してしまうと、「全体像」や文脈が見えないまま、個別の事象について誤った判断を下す結果となることが多い(p.8)...
話題の本。 歴史学には〈事実〉と〈解釈〉と〈意見〉との三層がある、そして、〈解釈〉の層が極めて重要で、「歴史研究の蓄積を無視して、〈事実〉のレベルから〈意見〉の層へと飛躍してしまうと、「全体像」や文脈が見えないまま、個別の事象について誤った判断を下す結果となることが多い(p.8)」という指摘に尽きる。意見を持つことは自由だが、事実を踏まえた上で、解釈の蓄積をおさえておかねばならない。すべての研究において、研究史が重要な所以である。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1691377153252950017?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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話題の本。早くも2刷。ナチに限らず何かを批判するには、それに対して勉強する事が必要かつ重要なんだと思う。
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ナチスの政策の良い面とされる部分を、オリジナルであったか、その目的、歴史的結果から分析、整理したまさに入門書。 文書の平易さや構成のわかりやすさは言うまでもなく。 良いというのは一面を切り取った情報に過ぎないという結論に至る。 個人的にははじめにと終わりにがとても良かった。 ...
ナチスの政策の良い面とされる部分を、オリジナルであったか、その目的、歴史的結果から分析、整理したまさに入門書。 文書の平易さや構成のわかりやすさは言うまでもなく。 良いというのは一面を切り取った情報に過ぎないという結論に至る。 個人的にははじめにと終わりにがとても良かった。 はじめには本書執筆の経緯に軽く触れつつ、歴史と相対するということ、無色透明な100%客観的な歴史などなく、学問的アプローチの中で相互補完的に修正されいくものである、という姿勢について記載されている。 あとがきについては、ナチスの肯定的なツイートにツッコミを入れたら「専門家なのに良いことしてるのも知らねーのか」と炎上したことが書かれていた。 そして、専門家としての責任と現実の狭間で、正しい情報をと執筆してくださった経緯も。 執筆経緯とアカデミア側としての葛藤と責任等、本筋の部分ではないところも含めて興味深く読むことができた。
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ナチ党の様々な施策を検証し、結局どれもこれも良いことではなく、良いことと錯覚させる宣伝を強力に推進していたに過ぎないと示す。今なお「良いこともした」論者がいるのはつまり、この宣伝の効果が今なお持続していることを意味し、こうした論者が現代の(プーチン・トランプらの仕掛ける)プロパガ...
ナチ党の様々な施策を検証し、結局どれもこれも良いことではなく、良いことと錯覚させる宣伝を強力に推進していたに過ぎないと示す。今なお「良いこともした」論者がいるのはつまり、この宣伝の効果が今なお持続していることを意味し、こうした論者が現代の(プーチン・トランプらの仕掛ける)プロパガンダ戦においても脆弱であることが危惧される。
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結論「していない」。 定期的に現れるこれらの言説は、蓄積された研究、歴史学専門知によってほぼ全て否定されているにも関わらず、SNSなどであたかも真実であるかのように拡散されている。 ナチズム研究者が、これらの「良いこともした」を最新の研究成果を踏まえて、検証していく。 ...
結論「していない」。 定期的に現れるこれらの言説は、蓄積された研究、歴史学専門知によってほぼ全て否定されているにも関わらず、SNSなどであたかも真実であるかのように拡散されている。 ナチズム研究者が、これらの「良いこともした」を最新の研究成果を踏まえて、検証していく。 SNSやネット空間にある短くて、切り取られた情報で知った気になるということはよくあることで、とても危ういということがわかる。専門知を丁寧に学んでいくことが必要で、それはナチスに関して、あるいは歴史に関してだけではなく、全て対してそうであって、市民としてはきちんと学び続けることが必要ということだろう。
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感想 ナチスは何をしたのか。どう位置づけられるか。何を考えるか。歴史とは物語である前に事実の列挙である。忘れず謙虚に立ち向かいたい。
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