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検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? の商品レビュー

4.1

97件のお客様レビュー

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2023/12/27

歴史的事象を現在の価値観を俯瞰しながら、資料を元に丁寧に解説している。当時の状況を知るだけでなく、短絡的に自己中心的な狭い視野で物事を捉えないことの大切さとも学べる。

Posted byブクログ

2023/12/25

読みやすく、コンパクトにまとめられていて、まさに入門書という感じ。結論から言うと良いことは全然していない。 一見良いように思える政策も、それはあくまでマジョリティ側にとってであって(しかも本当は良くない)、マイノリティ側にとっては逆効果のものばかり。 甘い言葉やキャッチーな言葉...

読みやすく、コンパクトにまとめられていて、まさに入門書という感じ。結論から言うと良いことは全然していない。 一見良いように思える政策も、それはあくまでマジョリティ側にとってであって(しかも本当は良くない)、マイノリティ側にとっては逆効果のものばかり。 甘い言葉やキャッチーな言葉にすぐ飛びつくのではなく、自分が「ふつう」じゃない側になったときも幸せに生きられるか?をじっくり慎重に調べて判断できるようになりたい。

Posted byブクログ

2023/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かったと言ってはいけないのかもしれないが、とても本を読んでいるという楽しさを味わって新たな学びを得たので読んで良かったと思った。薄さに比べて内容がとてもあつい。何かを発言するときには、心地良さやすっとするという感覚に飲み込まれないようにしたい。

Posted byブクログ

2023/12/22

失業対策 アウトバーン 歓喜力行団 フォルクスワーゲン 家族政策 環境保護 健康政策 戦争とホロコーストを引き起こした非道ナチスも、 酷いことばかりやっていたわけではない。 こんないいこともやっていたではないか、という言説に対し、 一つ一つ丁寧に否定しているのがこの本。 話題...

失業対策 アウトバーン 歓喜力行団 フォルクスワーゲン 家族政策 環境保護 健康政策 戦争とホロコーストを引き起こした非道ナチスも、 酷いことばかりやっていたわけではない。 こんないいこともやっていたではないか、という言説に対し、 一つ一つ丁寧に否定しているのがこの本。 話題になっているのでてにしたが、その薄さに驚く。 しかし内容は分厚いものであった。 アウトバーンはナチスが作ったもの、それも戦車が通れるように、 と思い込んでいたが、この本によれば、ナチス時代のそれは まだ道も細く、弱く、さらにブツ切れで、 現状のそれとは違ったということには驚き。 家族、環境、健康などといえばいいことしているようだが、 あえてそれを認めるとしてもそれは民族共同体の範囲。 ユダヤ人を反社会分子、共同体の敵とし、 彼らから収奪したもので成り立っていた。 そんなものは善政でもなんでもない。 そもそも、これらの動きはドイツの発明でもなんでもなく、 ヨーロッパ全体で起こっていたことの真似に過ぎないと。 ナチスだからできた、ことなどないのだ。 ユダヤを排することでできたことは多々あるが。 それは許されないこと。 ・・・ しかし、このユダヤの考え方、 今の日本にも感じられるから怖い。 日本エライ。民族主義。 男系に限ると天皇の血筋だけに着目し、 少しも敬意を示さない自称保守派、 アメリカのポチたち。 やったふりして国民の人気を摂ろうとする政権。 そっくりではないか。 ならずもの国家。 昨今のキックバックはまさにならずもの。 何でもあり。 これは止めなくてはいけない。 それができるのは検察ではない。 選挙民なのだ。

Posted byブクログ

2023/12/21

これを読めばはっきりとナチスの計画がわかり、タイトルに対してNOと確実に言える。 良いことと言われている対策は、結局戦争が目的の対策であって、偽りだ。

Posted byブクログ

2023/12/08

ナチスに対する功罪を検討している。 初心者にも、ナチ党が展開した 「国民社会主義」とはいかなるものなのか、 それが罪深いものなのかを検証した作品。

Posted byブクログ

2023/12/05

Audibleにて。話題のブックレットがAudibleで聴けるということで飛びつきました。岩波ブックレットがAudibleになるなんて、相当ですよね? 何回も泣きました。(※泣ける本ではないです) 無知の怖さ、無知のまま発言している日本人が恥ずかしくて泣きました。 私は、ナチスの...

Audibleにて。話題のブックレットがAudibleで聴けるということで飛びつきました。岩波ブックレットがAudibleになるなんて、相当ですよね? 何回も泣きました。(※泣ける本ではないです) 無知の怖さ、無知のまま発言している日本人が恥ずかしくて泣きました。 私は、ナチスの本は何冊か読んでおり、聴講生として大学の先生に師事してナチスに関するの外国語文献を読んだりしてきました。また、フランクフルト学派やアーレント、レヴィナスなども(詳しくはありませんが)調べています。フランクルは大好きです。 先哲たちが強く、深く考えてきて経緯を考えて、また泣きました。 結局のところ、一面的な理解で、あれこれ傍から言うことほど愚かなことはないな、、というのが感想です。 批判を恐れずに言うならば、日本でもアメリカでもない第三国が「日本って原爆落とされて良かったよね。早く戦争終わったもんね?ウクライナやイスラエルにも原爆落とせばいいのにね!」と言っているような感じです。 ナチスの政策については、「悪い面もあったけど、良い面もあったよね」分けて考える性質のものではないという印象です。アウシュヴィッツのあとでは、詩を書くことすら野蛮なのですから。わたしたちがここから学ぶべきことは、「何が良くなかったのか」「どこで間違えたのか」のような気がします。 Audibleで聴きましたが、数字がたくさん出てくるので、手元に本があったほうが良かったなと思ってます。買おうかな。 こういう気概のある本が話題になっていて嬉しいです。

Posted byブクログ

2023/12/05

歴史学から見て、ナチスに評価できる点はあるか? 評価したくないですよね。普通に。 しかし、景気対策としてのアウトバーン建設、フォルクスワーゲンの開発、労働者福利厚生としての余暇組織「歓喜力行団」、家族政策、環境保護、健康施策など、評価できる点もあるという人もいる。 そういう...

歴史学から見て、ナチスに評価できる点はあるか? 評価したくないですよね。普通に。 しかし、景気対策としてのアウトバーン建設、フォルクスワーゲンの開発、労働者福利厚生としての余暇組織「歓喜力行団」、家族政策、環境保護、健康施策など、評価できる点もあるという人もいる。 そういう不正確な情報や怪しげな俗説を、専門的な研究成果として徹底的に退けていく本。 正直、かたくて、あまり面白い本ではない。 ただ、たまにはこういう本も読んでおいて損はないかな。 ♫ If You Tolerate This Your Children Will Be Next/Manic Street Preachers(1998)

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2023/11/21

世の中に、「ナチスってボコられてるけど、ええこともやったんちゃう?」という論があるらしくって、それに、アホかという主張。 具体的に主にネットで「良いこと」と挙げられている政策を挙げ、「オリジナル性」「目的」「結果」の観点からボコる。 まあそうなんだろうな、と思う。 ただところ...

世の中に、「ナチスってボコられてるけど、ええこともやったんちゃう?」という論があるらしくって、それに、アホかという主張。 具体的に主にネットで「良いこと」と挙げられている政策を挙げ、「オリジナル性」「目的」「結果」の観点からボコる。 まあそうなんだろうな、と思う。 ただところどころ、なんだかなあ、と思うところはあって、「良い」というのを道徳的に「良い」と言ってるけど、そうではなくて、政党として当時の政策としての判断だと思うし。 浅学を批判するのはいいが、「反ポリコレ」と決めつけてレッテル貼ってるのもどうかと思うし、大体、ポリコレではないと思うし。 なんで、相手の立場を勝手に推定して論ずるのかなあ。 じゃあ仮に、ナチスが、「ホロコースト」やってなかったらどう評価するか。 全てが戦争に向けての施策だって、そりゃそうだろうとしか思わない。 オリジナルではなく、それを思い切った規模でやっただけというが、量は質に転換すると思うし。 一番頷いたのは、「事実」と意見の間に「解釈」があるという論。 これまでの色んな研究の文脈を無視して、一次資料からいきなり「意見」に飛ぶと専門家でも間違う。 割と好きだった先生が、最近ネットで色々変なこと言ってて、なんだかなあと思ってたので、全力で頷いた。

Posted byブクログ

2023/11/20

入口としては良い内容。そもそも歴史を解釈する上でどんな観点が必要なのか教えてくれる。論の展開も簡潔なので読みやすい。ただこれだけ読んで終わりとしては材料が足りなさすぎるので、推奨されるように参考文献まで読んだ方がいい。

Posted byブクログ