獣の夜 の商品レビュー
不思議な雰囲気の作品でした。 いくつかの長さも異なる短編集。 共通しているのは、日常ぽいスタートからどんどんズレていく、というか、日常では起きそうにない世界に踏み込んでいく。 少しずつあれ、あれ、が続いていつのまにか最初の違和感は消えている、そんな印象の作品でした。 好みは分かれ...
不思議な雰囲気の作品でした。 いくつかの長さも異なる短編集。 共通しているのは、日常ぽいスタートからどんどんズレていく、というか、日常では起きそうにない世界に踏み込んでいく。 少しずつあれ、あれ、が続いていつのまにか最初の違和感は消えている、そんな印象の作品でした。 好みは分かれるかもしれないけど誰しもが読みやすい作品だと思います。 2024.1.12 8
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とてもいい短編集でした。 ふんわりとした雰囲気の中に、実はとても大切なことが隠されているようなお話達。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本としてのテンポがとてもよかった。 この世界のどこかにいる誰かの日常を、 そしてその日常から特別な日に変わる過程を見せてもらえた。 コロナがなかった時代、あった時代、 それによって変わってしまった日常。 何かに合わせて、何かをすり減らす毎日を送っている私たちは、 よく頑張っているんだよと励ましてくれる気がした。 タイトル作品の「獣の夜」が一番好きだったかな。 おいしそうなジビエをがつがつと食べる女二人は まるで獣だし、最期の終わり方も野性味を感じて 二人が解放されたんだなと思って爽快感すら感じた。
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7つの短編からなっていました。不思議がいっぱいのお話しでしたが、私には心に響いてこなかったです。 「雨の中で踊る」「獣の夜」は相手の裏切りに対して、冷めすぎていて、もっと怒りをもったないのか不思議でした。 「あした天気に」が一番不思議な内容だけど、信じたいお話しでした。
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なんて素敵な物語だろう。 どの短編からも、明日へ一歩踏み出す勇気が伝わってくる。 たとえ物がしゃべり出したり、不思議な能力のある人物が登場したって 主人公たちを取り巻く環境は、とことんシビアで現実的だ。 だからこそ、人間の苦悩を簡単に消し去る魔法なんてないんだよなと 自分の力で前...
なんて素敵な物語だろう。 どの短編からも、明日へ一歩踏み出す勇気が伝わってくる。 たとえ物がしゃべり出したり、不思議な能力のある人物が登場したって 主人公たちを取り巻く環境は、とことんシビアで現実的だ。 だからこそ、人間の苦悩を簡単に消し去る魔法なんてないんだよなと 自分の力で前に進むしかないのだと 読んでいてムクムクと力が湧いてくるのかもしれない。 個人的にはたった3ページで終わる「ポコ」が好き。 何度も何度も、繰り返し読みました。
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どの話も面白かった。 1話めの「雨の中で踊る」で、コロナ禍のちょっと風変わりな出来事を綴った短編集?と思いましたが、全然そんなことはなかった。 7編それぞれに人生の切り替え方がシリアスに、時にはユーモラスに描かれていて元気が出る1冊でした。 表題作の、装丁からも怖そうと思った「獣...
どの話も面白かった。 1話めの「雨の中で踊る」で、コロナ禍のちょっと風変わりな出来事を綴った短編集?と思いましたが、全然そんなことはなかった。 7編それぞれに人生の切り替え方がシリアスに、時にはユーモラスに描かれていて元気が出る1冊でした。 表題作の、装丁からも怖そうと思った「獣の夜」が一番好き。 (どこかでジビエフェアやってないか探してしまった) 「太陽」「スワン」も良かった。
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ここ1ヶ月で、夫の浮気で泣いた女性に2人、会っていたので浮気話を軽く扱う話には嫌悪感しかありません。 子供が社会人になったから、浮気相手と一緒になりたい? 出産で入院している間に会う? とか夫も夫だが相手の女も二人の子供を保育園に預けて? もう、心のそこから呪詛したもんね! ...
ここ1ヶ月で、夫の浮気で泣いた女性に2人、会っていたので浮気話を軽く扱う話には嫌悪感しかありません。 子供が社会人になったから、浮気相手と一緒になりたい? 出産で入院している間に会う? とか夫も夫だが相手の女も二人の子供を保育園に預けて? もう、心のそこから呪詛したもんね! 私の大切な人達を泣かせる人間に全身全霊で呪いをかけまくったもんね。 だから、「あした天気に」が 良かったです。 てるてる坊主を、祈りとともに作ってみようと思いました。 本気で晴れてほしい時に。 孫のはじめての運動会とか婆はやるよ~。
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途中までいい感じでほっこりできる本だなーと思っていたらどっこい、一筋縄ではいかないトロミと泥ミのミックス(まあタイトル『獣の夜』だもんね)。ポコ』の簡潔なメッセージに感動
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目の前の現実→行き詰まった今→ある出来事→正面から自分を見据える→ほんの少しの明るい光、こんな短編。好みは「スワン」と「あした天気に」。
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表題作が面白くて好きだった!女の友情というものはときに男のせいで亀裂が入ることもあるが、逆に最低な男のおかげでより友情が深まることもある。森絵都の描く会話の応酬は面白いと思う。
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