獣の夜 の商品レビュー
初作家さん。短編集。 派手な展開は無いけど、どれも前向きに生きていこう!と励まされる終わり方で元気になる。
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短編集のどれもがテーマはハッキリしていて共通していると思います。 文体としては派手な描写も何もないって感じで割と地味 コメディ要素をポンポンおいてはいるものの そのコント風情な場所も地味。 淡々しているとは別の地味さを持った文体。 地味だな〜思いつつも少しづつ読めて ...
短編集のどれもがテーマはハッキリしていて共通していると思います。 文体としては派手な描写も何もないって感じで割と地味 コメディ要素をポンポンおいてはいるものの そのコント風情な場所も地味。 淡々しているとは別の地味さを持った文体。 地味だな〜思いつつも少しづつ読めて さらに どれも胸にドーンと何か置き土産してくような感覚の残る小説です。 全部、自己との対話なんですよ。 自分のこと分かった気になってるけどわかってないよねて話。 意外に皆さん気を遣って生活してたりしますよね。 わたし、この半年、わりと自分との対話がテーマのもの 小説に限らず読んでいるのですが……… 書く瞑想もですけど、あんまできた試しなてくですね。 アウトプットはしているものの行動としては やってないから その全ての確信的なことは分からないままだし やり方すら覚えてないですよ。 だからバカなのかなと思って。 この本は、それぞれの目を背けてはいけないよな自己との対話が描かれているので地味ながら胸に迫るものがありました。 今年ずっと自分の声を聴くと思ってたのに。 結局はできてなかったこと振り返る羽目になりました。
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「ラン」の小枝ちゃんのスピンオフがあるってことで読んでみました短編集。 これまで「カラフル」「みかづき」「ラン」と読んできて森絵都さんの作風はほんわかしてるイメージがあったんですけど、ファンタスティクに歪んだ感じの森絵都さんの知らない一面を覗き見できた感じで刺激もらえました。 海...
「ラン」の小枝ちゃんのスピンオフがあるってことで読んでみました短編集。 これまで「カラフル」「みかづき」「ラン」と読んできて森絵都さんの作風はほんわかしてるイメージがあったんですけど、ファンタスティクに歪んだ感じの森絵都さんの知らない一面を覗き見できた感じで刺激もらえました。 海パン履いて町から海に行き先替えてTPOにあわせた話はすごく良かった。意識の違いってゆうか海パンだと言わなければ人からは気づかれないところのスリルとゆうかこういったのがゾクゾクくるし、海パンなら下着なしで歩いても良いわけだし、いろんな常識に囚われることなく気持ちよく生きられそうで今度は山に登りに行くとか、そんな期待感がわくわくさせてくれました。 それに、歯医者の話も良かったです。「代替ペイン」って曲のタイトルのようなシャレた病名思いつくような歯医者さんに私も行ってみたい。初めてで評判わからない歯医者に行くのって勇気いりますよね。それに治療中って会話できないから無口な歯医者さん多いと思うのにカウンセリングまでしてくれるってよほど時間に余裕ないとできない気がする。コロナ禍で誰もがマスク付けてて素顔を晒すとか抵抗感じてしまう感覚とか、その痛みの原因が何かのロスにあったとか意外なロスで参りました。 ジビエを食べつくす肉食系女子の話もそれなりによかったかな。ワイルドなネイチャーてこの女子たち善悪で判断しない価値観が素敵すぎ、いずれ山登りはじめそうな予感がしました。 でもって小枝ちゃんのスワンボートにテルテル坊主、ちょっとだけ明日がいい日に思えてくるような感じです。
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迷える人生を前向きに導く本。 雨の中で踊る:嵐が通り過ぎるのを待つな。雨の中で踊れ。vg (傍観者になるな。人生を楽しめ。) 獣の夜:痛快。誕生パーティー参加拒否 明日天気に:テルテル王国,時空超
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表題作を含む7つの短編集。 つまらないと思っている単調な毎日が、何かのきっかけで気持ちが切り替わり前向きになるような話。 このなかで特に気になったのは 「雨の中て踊る」〜リフレッシュ休暇を思うように過ごせず妻の目を気にしている男が、最後の休日に自分の意思で海を目指し、見知ら...
表題作を含む7つの短編集。 つまらないと思っている単調な毎日が、何かのきっかけで気持ちが切り替わり前向きになるような話。 このなかで特に気になったのは 「雨の中て踊る」〜リフレッシュ休暇を思うように過ごせず妻の目を気にしている男が、最後の休日に自分の意思で海を目指し、見知らぬ男と語ったことで…。 弱気にならず自分を解き放ってみてもいいのではと。 「獣の夜」〜女友だちをサプライズパーティーに連れ出す予定が…気儘な彼女に振り回されるもジビエトラップにはまり込み、獣臭まみれで自分を解き放ってしまう。 うだうだと迷わず、目の前の肉にただただ純粋に向き合うことに。 「あした天気に」〜てるてる坊主を作ったという記憶はあるのだが、子どもの頃だったように思う。 そんな懐かしきことを考えながら読む。 少しファンタジーを感じるような話だが、誰かのせいにして今の自分を生きるのは虚しいと。
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『ブレイクスルー』とか『気づき』ってこういうことなんだよな〜と思いました。 『カラフル』を思い出す展開の数々でなんだか懐かしかったです。 自分らしくありのままでいいんだと思える本でした。
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七編が収められた短編集 数ページの短いものから、ちょっと長めのものまで様々なテイストで、どれも希望のあるストーリーなのが良い 疲れた心のサプリみたいな感じかな 「明日も頑張ろう」って思えるものばかり 私が好きなのは── 【太陽】 急に歯が痛くなり歯科医院に行くが、どこにも...
七編が収められた短編集 数ページの短いものから、ちょっと長めのものまで様々なテイストで、どれも希望のあるストーリーなのが良い 疲れた心のサプリみたいな感じかな 「明日も頑張ろう」って思えるものばかり 私が好きなのは── 【太陽】 急に歯が痛くなり歯科医院に行くが、どこにも悪い所は見つからない その診断とは… クスッと笑えてほっこりのストーリー 内服薬の袋に入っていたのはクッピーラムネ(•‿•) 【獣の夜】 表題作 女友だち二人の獣の夜とは… スカッとして思わず笑っちゃう 【ポコ】 最期まで生き抜いた老犬のポコが教えてくれたこと… 短い作品なのに印象的 名言も書ききれない程たくさんあるので、いくつか書き記すと… 〝人生とは、嵐が通りすぎるのを待つことじゃない。雨の中で踊る。それが人生だ〟 〝心の澱は溜めこむよりも、ときどき、かきまぜたほうがいいのです。見て見ぬふりをしていると重くなる一方です〟 〝俺のあしたを晴れにできるのは俺自身だけ〟
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森絵都の世界好き! 案外、いろんな物事、自分の考え方でなんとかなるよねって気づかせてくれる話が多かったかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
獣の夜、ってタイトルが何かと思えばジビエフェス!美味しそうで、お祭り特有のワクワク感もあっていいですね。美也の誕生日会に本人を連れて行けない時はハラハラしましたが、話を知っていくとそんなん行かなくていいじゃない、という紗弓と同じ気持ちになれました。人間は理性的な生き物ですが、この話の登場人物たちはみんなそれぞれ野生的というか、本能のままに行動しているところがあってまさしくタイトル通りと言った感想です。 他の話では「スワン」を読んで、別作『ラン』の番外編とのことで読み返してみました。 『ラン』の方の感想に書きましたが面白かった!!スワンで後日談がわかったのがよかったです。 最後の「明日天気に」も、てるてる坊主が話し出し、天気の願いを叶えてくれるというのがいかにも森絵都さんのファンタジー感だ・・・!と感動しました。
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[1]ヘンな短編のオンパレードで、すれっからしの読者にも対応してます。 [2]でも、妙に後味がよくて素直な読者でも安心です。 [3]背景にコロナ禍があり数十年後にはその切実さがわからなくなっているとは思いますが作品そのものの価値はたぶん減じないでしょう。 ■簡単なメモ 【雨の...
[1]ヘンな短編のオンパレードで、すれっからしの読者にも対応してます。 [2]でも、妙に後味がよくて素直な読者でも安心です。 [3]背景にコロナ禍があり数十年後にはその切実さがわからなくなっているとは思いますが作品そのものの価値はたぶん減じないでしょう。 ■簡単なメモ 【雨の中で踊る】 フットマッサージに行くはずだった永井は短パンのように見える海パンで家を出たせいか海に行こうと思った。そして… 【Dahlia】 「でも、きっとどこかに抜け道はある」 【太陽】 神経を抜いているはずの歯で激痛。歯科医は代替ペインだと言う。 《素敵な犯人です》 【獣の夜】 サプライズパーティーに連れていかなければならないのに友人の美也は肉に惹かれてコントロール不能。いろいろあって女二人、野生が覚醒する。 《結局のところ、起こってしまった過去は不動なわけだから、問われているのは今このときの私自身の心模様なのだ。》 《人はそれぞれのネイチャーのままに生きればいいし、どっちみち、それしかできないんだって》 【スワン】 ハタくんちの別荘の沼で誕生日プレゼントのスワンボートを漕ぐと不思議なことが… 【ポコ】 飼い犬のポコが死んだ。 《ポコをあれほどしがみつかせた何かが、きっと、この世界にはあるはずだ。》 【あした天気に】 てるてる坊主たちのテルテル王国に行った。 《我々は非科学の申し子、てるてる坊主ですよ。》
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