復讐は合法的に の商品レビュー

三日市零(著者)

2024/01/01

「法律の範囲内だけど、道徳の範囲外よ」

合法的に復讐を手伝う弁護士探偵（？）のエリスがめっちゃかっこいい。
最近のトレンドだったり、流行りだったりも取り扱っていて、色々気をつけないとなと思いました。
個人的に最後の話のSNSで過剰に個人を叩く行為。
ここ数年で特に増えてきたなと感じています。
それが嫌で僕はTwitterもインスタも消しました。
行き過ぎた私刑。それを安全地帯で観て楽しんでいるSNSの人々。人の不幸でしか自分の優越感を感じることができないのでしょうか。
もちろん法律で裁けない悪人もいるでしょう。
「だから私刑で裁く」は果たして正しいことなのでしょうか。
正義とは何かなんて話つくされた議論でしょうが、それだけ考えるべきことなんでしょうね。

「正しい意見でも、思いやりがなければ言われた人は傷つく」

2023/12/28

case1〜4まで別れており、仕事終わりの一息つく時間に1caseずつ読んでいました。
どのcaseも面白い。小説で読むのももちろんいいけれど、映像映えする内容なのかなと思いました！
登場人物が実際動いている姿を見てみたい…

ネット社会の今だからこそ、正義とは何か考える一助となる小説だと思います。
悪役とならずして果たせる復讐はないというエリスの考えがグッときました。

2024/05/02

三日市零『復讐は合法的に』
2023年　宝島社文庫

第21回「このミステリーがすごい！」大賞最終選考作品の改題作品の隠し玉。
4編で構成されているのだけど、どれもテンポよくおもしろい！
ミステリーだから当たり前だと思われるだろうけど、一緒に謎解きしている感がかなり強く感じられて、エンタメ性も十分でした！
あくまでも主観だけど同選考で大賞受賞した『レモンと殺人鬼』より僕はおもしろいと思いました。
しかも映画というより連続ドラマ原作にはぴったりと感じます。
構成や内容的にもシリーズ化できる作品なので、ぜひとも続編を期待したいです。
またまた素敵な作品、作家さんと出会えて幸せです。

#三日市零
#復讐は合法的に
#宝島社文庫
#読了

2023/12/27

近くの本屋で発見。
読み終わった後はスッキリするけどいい意味でどこか後味が悪い。
内容は面白かったけど少し無理矢理かな？と我にかえることがあった。

2023/12/25

タイトルに惹かれて読んでみたが、設定とテンポで勝負という感じの最近よくある作品だった。ドラマ化狙いかな、という雰囲気。

2023/12/23

合法的な復讐がテーマの作品。ぜひシリーズ化してほしいと思う。
物語の展開としては面白かったが、犯罪かそうでないか、が一つの基準になっている。そこに少し違和感は感じた(エリスと他の登場人物との違いを見出す部分)
体(てい)、というものがこの世界でかなり重要視されてるし実際もそうだなと改めて思った。
そこを前提にして物語が組まれてたから構成上は問題ないと思った。

メープル(楓)は小学生とは思えない話し方、知識、優秀さでこの作品の中で1番現実離れしていた部分かなと思った。でもそこも面白かった。

1:元彼への復讐
2:携帯店員への復讐
3:小児性愛者への復讐
4:私刑系SNSへの復讐

2023/12/09

私的にこの時の21回このミスで、大賞の〈名探偵のままでいて〉と文庫グランプリの〈レモンと殺人鬼〉を読みましたが、これの方がいいんじゃないかと思ってしまいました…。

オチもしっかりあるし面白いし…。人の感性はわかりませんね笑

続編とか出そうだなと思う終わり方だったので、そうなったら是非エリス様にまた会いたい！

2023/12/05

あかんこれめちゃめちゃ面白い。
法で裁くことのできない悪人。
法で捌いたところでなんの反省もしない悪人。
同じ罪人でもそれぞれ。
『法律の範囲内だけど、道徳の範囲外』
リアルにこんな人がいたら誰かの復讐したいという気持ちを和らげることができるのかな。
犯罪のない世界なんて何年経っても訪れないからこそ、犯罪者にはそれ相応の罰を。
この作家は天才かも。

2023/12/01

隠し玉、ということだったんだけど、確かに読んでて面白かったんだけど、少しおしいな、と思うところがあったかも。
最初の、彼氏に振られたＯＬの復讐の話は結構端折られていて、もう少し丁寧に書いてくれたらもっとハラハラできたかも、と思った。「エリスだからできるやろ」みたいなまとめ方になると、読んでる方も「そっか」みたいな感じになって、ハラハラできないというか。
最後の話は犯人読んでてコイツちゃうか、と何か分かってしまった。どういうトリックを使ったかまでは解らなかったけど。
でも、トリックとかも面白かったし、今後楽しみな作家さんだな！と思った。

2023/11/28

１つ１つの章が短く区切られており、リズム良く読み進めることが出来る。最後は犯人が分かってしまう場面もあったが、変幻自在な弁護士で面白かった。