ベスト・エッセイ(2023) の商品レビュー
好きな作家さんのエッセイがたくさん読める、と手にとって、印象に残ったのは全然知らない、自然科学や医療系の分野のエッセイだった。稲垣栄洋「雨が降るって本当に不思議です。えっ、不思議じゃありませんか?」と中山祐次郎さん「間違えてはいけない問題」知らない世界を垣間見たようで嬉しい出会い...
好きな作家さんのエッセイがたくさん読める、と手にとって、印象に残ったのは全然知らない、自然科学や医療系の分野のエッセイだった。稲垣栄洋「雨が降るって本当に不思議です。えっ、不思議じゃありませんか?」と中山祐次郎さん「間違えてはいけない問題」知らない世界を垣間見たようで嬉しい出会いであった。コロナ前の生活に少し戻りつつあ?2023、日常も少し色づいてきた感じ。林真理子の日大話はちょうどタイムリーすぎ。
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文章が書けるってなんて素敵なことだなと、、。 小説を作り出す側の小説家さんや政治家、名前や作品以上のイメージがなかった彼等の印象が広がって行くのがとても楽しかった。 個人的にエッセイは具体的で個人的であればあるほど面白いなと感じた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
私にとって、この本はチョコレートのアソート。ちょっと苦手な味のものがあっても気にせずバンバン食べていたらあっという間に食べ終わっちゃった…みたいな感じ。 今年の年頭に2021を読んですっかりハマり、2022年も読み、発売日を狙って2023年版が出てすぐに図書館で予約したが、半年近くかかってようやく手元にきた。 今回は付箋を持ち歩いて、「あー、この感じ、いいわぁ」と思ったところに貼っていった。でも読み終わってから誰のエッセイが印象的だったか思い返すと、意外と付箋貼ったものではないのが思い起こされたりもして。食べ終わったあとのチョコレートの包み紙を見て「この紙に包んであったやつ、おいしかったねぇ」と思う感覚にとても似ている。 さて、ここからがネタバレの感想。 星を5つつけたいところだけど、アントニオ猪木の追悼が2つ入っていて、もう私の中で「ベストエッセイ2023=猪木」になってしまったのがとても残念だったので、星を減らした。猪木は好きでも嫌いでもないのだけど、私は全部味の違うアソートのチョコレート詰め合わせを楽しみにしていたわけで。違う色の包み紙なのに、食べたら同じ味。しかもそれがめちゃくちゃ好きな味ってわけでもない…という感じ。 1年に3年分読んでしまったので、もしかすると舌が肥えてしまったのかもしれない。近所のスーパーでも買えるアソートパックでもいいんだけど、やっぱり高級ブランドチョコのアソートがいいよね、みたいな。 「なんか追悼のエッセイが多くない?」というのは、2022年版を読んでも思った。たしかに、毎年編纂されているベストエッセイとしては、その年に亡くなった人を偲んでいる点で、世相というか、選ばれる理由はなんとなく理解できる。大物が何人も亡くなった年は、どうしても偲ぶ内容が多くなりがちになるのもわかる。 でもなぁ…あんまり多いようなら、いっそのこと「ベストエッセイ偲ぶ版」みたいなまとめ方にしていただいたほうがありがたい。それを親しい人を亡くした時に読みたい。「塩味系のアソートチョコです」と言ってもらってるようで、それならそれで味比べできるし食べてみたい。ただし、重ねて言っちゃうけど、あくまでも亡くなった方はお一人ずつ違う方をチョイスしていただきたい。いや、でもそれはそれで編纂が難しいか…。偲ぶ版なら、同じ人のことが書かれていても気にならないかもしれない。猪木と瀬戸内寂聴だらけになっても困るけど。 なんだかんだ文句言っちゃったけど、2024年版の発行も楽しみだし、2023年のうちにこれを読めたのはうれしい。
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2022に続いて2023も。 <印象的だったエッセイ> 小池昌代 みなしご 大辻隆弘 漕代駅 岸本佐知子 栗 小池真理子 月の光とクリスマス 林真理子さんのエッセイを読んだらタイムリーすぎて(日大の学長らが色々暴れている報道を聞くこの頃)、母校に就任された時はこんなお気持ちだ...
2022に続いて2023も。 <印象的だったエッセイ> 小池昌代 みなしご 大辻隆弘 漕代駅 岸本佐知子 栗 小池真理子 月の光とクリスマス 林真理子さんのエッセイを読んだらタイムリーすぎて(日大の学長らが色々暴れている報道を聞くこの頃)、母校に就任された時はこんなお気持ちだったのだな…早く大学が正常化するといいね…と感じざるを得なかった。 綿谷りささんのエッセイは日本語が時々、?となる文章だったので気になって集中して読めず、ある意味印象的だった。小説ではそんなことないのかもしれないけど。
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日本文藝家協会のエッセイ集。よかった。初出はさまざまあれど、単行本として組み直されたエッセイを読むのはたのしい。乗代さん、岸本さん、浅田さんのがお気に入りだ。
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1人あたり平均3ページほどのエッセイが70数人分、一気読みできる。内容はほんとに雑多で、興味ないものは飛ばし読みすればいいかなと思ってたら、全部きっちり読めてしまった。やはりそれなりな方の視点はそれなりに興味深く、記憶に留めておきたい言葉や雰囲気があるものだなぁ、と感心してしまっ...
1人あたり平均3ページほどのエッセイが70数人分、一気読みできる。内容はほんとに雑多で、興味ないものは飛ばし読みすればいいかなと思ってたら、全部きっちり読めてしまった。やはりそれなりな方の視点はそれなりに興味深く、記憶に留めておきたい言葉や雰囲気があるものだなぁ、と感心してしまった。 ※以下に中でも気に入ったものをメモ ========== 浅田次郎 アジフライの正しい食べ方 佐藤洋二郎 生きてるだけで幸福 古川真人 あぶない、落ちるぞ! 本田秀夫 「絆」に二つの意味 岸本佐知子 栗 武田砂鉄 (笑)でこの笑いは伝わるか 藤沢周 白紙の手紙
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「ベスト・エッセイ」と銘打つだけあって、どれをとっても驚きや感動もあればしんみりさせたり笑わせられたり‥人選や内容もバラエティに富んでおり尚且つ、その頃何があったかを思い出せるのも年に一度のシリーズならでは。 初めましての書き手に会えるのも楽しみのひとつ。中でも赤木明登(塗師)「...
「ベスト・エッセイ」と銘打つだけあって、どれをとっても驚きや感動もあればしんみりさせたり笑わせられたり‥人選や内容もバラエティに富んでおり尚且つ、その頃何があったかを思い出せるのも年に一度のシリーズならでは。 初めましての書き手に会えるのも楽しみのひとつ。中でも赤木明登(塗師)「工藝家の夢」とシンガーソングライターの七尾旅人「犬の暮らしの手帖」が忘れられない。編纂委員の作品には(これをベストエッセイに?)と首を傾げるものもあったけれど‥きっと慣れぬ役職でお忙しかったんでしょう。
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まさかのきたやまおさむの エッセイ 自死した加藤和彦について 今でも精神科医のあなたが側にいながら なぜ止められなかったのかと 問われるという 同じ空を見ても 心と心が通わない つらいね 面白かったのは鹿児島大学医学部卒業の 医師国家試験の必修問題 8割出来ないと不合格 ...
まさかのきたやまおさむの エッセイ 自死した加藤和彦について 今でも精神科医のあなたが側にいながら なぜ止められなかったのかと 問われるという 同じ空を見ても 心と心が通わない つらいね 面白かったのは鹿児島大学医学部卒業の 医師国家試験の必修問題 8割出来ないと不合格 看護師と同じ その5択の問題で悩んだ過程が面白かった
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2022年に新聞・雑誌等に掲載された中から選出された75篇。 個人的に印象に残ったもの。 気分はビヨンセ/石田夏穂 これはwこんなに赤裸々に淡々と事実(すかしっ〇について)を語る…、草を生やすほど導入部にインパクトがありました。石田さんは兼業なんですね。 ただそれだけで/沢木耕太郎 旅をしているときに地元の人にお店を聞く。一生忘れられない思い出になる。良くも悪くも。(我が家は今年は悪い思い出ができてしまい居たたまれない…)。 おいしい物語/今井真実 物語に出てくる食べ物は現実より5割増しでおいしいんじゃないだろうか。6歳の息子さんが「かいけつゾロリ」を読むなんて羨ましくて仕方ありません。(うちの息子は本当に本を読まない…。想像力が一般人より欠けているので。) ぼくらの第二次世界大戦/小川 哲 終戦から続く戦後のこと。『地図と拳』、読んでみたいんですがなんせボリュームがすごい(汗 「伏線」と「回収」/細馬宏通 確かに伏線は回収されすぎても物語を胡散臭いものにするように思う。起こった出来事がそのままでその物語が閉じることがあってもいいんではないかと。 耕せど 風は冷たい春/佐伯一麦 2022年はなにをしててもロシアのウクライナ侵攻が頭をよぎっていた。そんな記憶。 このエッセイは私の2022年ととても近い。 クリスマスローズの原種の1つがウクライナが自生地だったとは。『園芸家12ヵ月』も再読したいなぁ。 “オンラインアグネス”、登場/酒井順子 私もこの友人の世代なので気持ちは分かります。自分の子どもがより良い時代に生きてくれる可能性を報酬と思って頑張りたい。 木を見て、鳥も見ること/荒俣 宏 熱海では長い期間桜が咲いているなんて知りませんでした。あたみ桜と河津桜を観るために熱海に行きたいなぁ。 隠れマッチョ/内田春菊 NO MORE 自分語り。NO MORE 無自覚マウンティング。 「石原慎太郎」という物語/青来有一 都知事のイメージが強いですが(あと遠藤周作のエッセイに出てきますね)、本当のところどんな方だったのでしょうか。この夏、市立小樽文学館に設置されていたコーナーで見かけたので少し気になりました。 「絆」に二つの意味/本田秀夫 そうそう、「絆」って「きずな」だと「すっごく良い」ものっぽいのに「絆される(ほだされる)」と訓読みになると「あかん」ものになるとずっと思ってました。 雨が降るって本当に不思議です。えっ、不思議じゃありませんか?/稲垣栄洋 良質なエッセイ。エッセイとはこうあるべき、という最適解のような。本好きの小学生高学年の子なら読めるかな? 栗/岸本佐知子 裏技とライフハックは正解と幸せをもたらすか。一晩冷凍+熱湯は試してみようかなー。 教えてあげたい/乗代雄介 「教えたがりおじさん」と思われたくはないけれど。 女ともだち/桐野夏生 ともだちができた!と思ってもその人はともだちではないのかもしれない。 (笑)でこの笑いは伝わるか/武田砂鉄 この文字の使い方の難しさよ…。絵文字があって助かるけど、使いすぎるとおじさん構文と言われる世の中(泣 どう考えてもおかしい/内澤旬子 「うちにはヤギが五頭いる。」(P265)から始まる。おかしくないわけがない。冷静に語られてるけどやっぱり可笑しい( *´艸`) 6月発売だったので林さんのエッセイは今読むとなんだか気の毒です(´;ω;`)
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小説とはまた違った発見が見つかるエッセイである。バラエティーに富んだ総勢75名のエッセイが集結。滑稽話やしんみりした話、気づきの話、昔話など、視点が豊富だった。
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