ベスト・エッセイ(2023) の商品レビュー
日本文藝家協会のエッセイ集。よかった。初出はさまざまあれど、単行本として組み直されたエッセイを読むのはたのしい。乗代さん、岸本さん、浅田さんのがお気に入りだ。
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1人あたり平均3ページほどのエッセイが70数人分、一気読みできる。内容はほんとに雑多で、興味ないものは飛ばし読みすればいいかなと思ってたら、全部きっちり読めてしまった。やはりそれなりな方の視点はそれなりに興味深く、記憶に留めておきたい言葉や雰囲気があるものだなぁ、と感心してしまっ...
1人あたり平均3ページほどのエッセイが70数人分、一気読みできる。内容はほんとに雑多で、興味ないものは飛ばし読みすればいいかなと思ってたら、全部きっちり読めてしまった。やはりそれなりな方の視点はそれなりに興味深く、記憶に留めておきたい言葉や雰囲気があるものだなぁ、と感心してしまった。 ※以下に中でも気に入ったものをメモ ========== 浅田次郎 アジフライの正しい食べ方 佐藤洋二郎 生きてるだけで幸福 古川真人 あぶない、落ちるぞ! 本田秀夫 「絆」に二つの意味 岸本佐知子 栗 武田砂鉄 (笑)でこの笑いは伝わるか 藤沢周 白紙の手紙
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「ベスト・エッセイ」と銘打つだけあって、どれをとっても驚きや感動もあればしんみりさせたり笑わせられたり‥人選や内容もバラエティに富んでおり尚且つ、その頃何があったかを思い出せるのも年に一度のシリーズならでは。 初めましての書き手に会えるのも楽しみのひとつ。中でも赤木明登(塗師)「...
「ベスト・エッセイ」と銘打つだけあって、どれをとっても驚きや感動もあればしんみりさせたり笑わせられたり‥人選や内容もバラエティに富んでおり尚且つ、その頃何があったかを思い出せるのも年に一度のシリーズならでは。 初めましての書き手に会えるのも楽しみのひとつ。中でも赤木明登(塗師)「工藝家の夢」とシンガーソングライターの七尾旅人「犬の暮らしの手帖」が忘れられない。編纂委員の作品には(これをベストエッセイに?)と首を傾げるものもあったけれど‥きっと慣れぬ役職でお忙しかったんでしょう。
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まさかのきたやまおさむの エッセイ 自死した加藤和彦について 今でも精神科医のあなたが側にいながら なぜ止められなかったのかと 問われるという 同じ空を見ても 心と心が通わない つらいね 面白かったのは鹿児島大学医学部卒業の 医師国家試験の必修問題 8割出来ないと不合格 ...
まさかのきたやまおさむの エッセイ 自死した加藤和彦について 今でも精神科医のあなたが側にいながら なぜ止められなかったのかと 問われるという 同じ空を見ても 心と心が通わない つらいね 面白かったのは鹿児島大学医学部卒業の 医師国家試験の必修問題 8割出来ないと不合格 看護師と同じ その5択の問題で悩んだ過程が面白かった
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2022年に新聞・雑誌等に掲載された中から選出された75篇。 個人的に印象に残ったもの。 気分はビヨンセ/石田夏穂 これはwこんなに赤裸々に淡々と事実(すかしっ〇について)を語る…、草を生やすほど導入部にインパクトがありました。石田さんは兼業なんですね。 ただそれだけで/沢木耕太郎 旅をしているときに地元の人にお店を聞く。一生忘れられない思い出になる。良くも悪くも。(我が家は今年は悪い思い出ができてしまい居たたまれない…)。 おいしい物語/今井真実 物語に出てくる食べ物は現実より5割増しでおいしいんじゃないだろうか。6歳の息子さんが「かいけつゾロリ」を読むなんて羨ましくて仕方ありません。(うちの息子は本当に本を読まない…。想像力が一般人より欠けているので。) ぼくらの第二次世界大戦/小川 哲 終戦から続く戦後のこと。『地図と拳』、読んでみたいんですがなんせボリュームがすごい(汗 「伏線」と「回収」/細馬宏通 確かに伏線は回収されすぎても物語を胡散臭いものにするように思う。起こった出来事がそのままでその物語が閉じることがあってもいいんではないかと。 耕せど 風は冷たい春/佐伯一麦 2022年はなにをしててもロシアのウクライナ侵攻が頭をよぎっていた。そんな記憶。 このエッセイは私の2022年ととても近い。 クリスマスローズの原種の1つがウクライナが自生地だったとは。『園芸家12ヵ月』も再読したいなぁ。 “オンラインアグネス”、登場/酒井順子 私もこの友人の世代なので気持ちは分かります。自分の子どもがより良い時代に生きてくれる可能性を報酬と思って頑張りたい。 木を見て、鳥も見ること/荒俣 宏 熱海では長い期間桜が咲いているなんて知りませんでした。あたみ桜と河津桜を観るために熱海に行きたいなぁ。 隠れマッチョ/内田春菊 NO MORE 自分語り。NO MORE 無自覚マウンティング。 「石原慎太郎」という物語/青来有一 都知事のイメージが強いですが(あと遠藤周作のエッセイに出てきますね)、本当のところどんな方だったのでしょうか。この夏、市立小樽文学館に設置されていたコーナーで見かけたので少し気になりました。 「絆」に二つの意味/本田秀夫 そうそう、「絆」って「きずな」だと「すっごく良い」ものっぽいのに「絆される(ほだされる)」と訓読みになると「あかん」ものになるとずっと思ってました。 雨が降るって本当に不思議です。えっ、不思議じゃありませんか?/稲垣栄洋 良質なエッセイ。エッセイとはこうあるべき、という最適解のような。本好きの小学生高学年の子なら読めるかな? 栗/岸本佐知子 裏技とライフハックは正解と幸せをもたらすか。一晩冷凍+熱湯は試してみようかなー。 教えてあげたい/乗代雄介 「教えたがりおじさん」と思われたくはないけれど。 女ともだち/桐野夏生 ともだちができた!と思ってもその人はともだちではないのかもしれない。 (笑)でこの笑いは伝わるか/武田砂鉄 この文字の使い方の難しさよ…。絵文字があって助かるけど、使いすぎるとおじさん構文と言われる世の中(泣 どう考えてもおかしい/内澤旬子 「うちにはヤギが五頭いる。」(P265)から始まる。おかしくないわけがない。冷静に語られてるけどやっぱり可笑しい( *´艸`) 6月発売だったので林さんのエッセイは今読むとなんだか気の毒です(´;ω;`)
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小説とはまた違った発見が見つかるエッセイである。バラエティーに富んだ総勢75名のエッセイが集結。滑稽話やしんみりした話、気づきの話、昔話など、視点が豊富だった。
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息子は紙に、大きな「0」を書いた。そして、「人間の顔も0の形だよね。地球もそうだ」「ゼロは、地球を作ってもいるし、数は地球を作ってるんだよ!数がなかったら、ものもないんだよ!」/森田真生・さいごのかずは(P.91) 生きるということは、生き残っているということだ。持ち時間が、...
息子は紙に、大きな「0」を書いた。そして、「人間の顔も0の形だよね。地球もそうだ」「ゼロは、地球を作ってもいるし、数は地球を作ってるんだよ!数がなかったら、ものもないんだよ!」/森田真生・さいごのかずは(P.91) 生きるということは、生き残っているということだ。持ち時間が、音を立てて少なくなってゆく。/田中慎弥 生き残った者として(P.109) 以上、心に残った文を引用した。 多種多彩な75人に及ぶエッセイ集。 本書の編纂委員の角田光代氏、三浦しをん氏の作品もまた味わい深い。
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これだけたくさんの作家さんのエッセイが一度に読めるのは、やっぱりお得な気分。 顔ぶれも毎年少しずつ違うので、読んだことのない作家さんを知るきっかけにもなっている。 今回は小川哲さん、髙田都さん、乗代雄介さん、三浦しをんさんが印象的だった。
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岸本佐知子/栗 内澤旬子/どう考えてもおかしい 綿矢りさ/野菜が甘い 大辻隆弘/漕代駅 乗代雄介/教えてあげたい 稲垣栄洋/雨が降るって本当に不思議です。えっ、不思議じゃありませんか? が◎
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2023年発行、光村図書出版の単行本。75編。残念なことに今はエッセイをゆっくり読める精神状態ではなく、少し走り読み気味になってしまった。ただそれでも興味深い話が多くて楽しい。もっとも執筆者の半数以上は見覚えがない人である。 執筆者:きたやまおさむ、三崎亜記、上田岳弘、鈴木伸一...
2023年発行、光村図書出版の単行本。75編。残念なことに今はエッセイをゆっくり読める精神状態ではなく、少し走り読み気味になってしまった。ただそれでも興味深い話が多くて楽しい。もっとも執筆者の半数以上は見覚えがない人である。 執筆者:きたやまおさむ、三崎亜記、上田岳弘、鈴木伸一、平松洋子、赤木明登、黒井千次、石田夏穂、沢木耕太郎、鎌田裕樹、松尾スズキ、今井真実、小川哲、細馬宏通、川添愛、浅田次郎、鯨庭、藤原麻里菜、森田真生、秋田麻早子、佐藤洋二郎、ブレイディみかこ、佐伯一麦、田中慎弥、酒井順子、七尾旅人、荒俣宏、服部文祥、内田春菊、青来有一、小池昌代、久栖博季、柚木麻子、宮田珠己、篠弘、阿川佐和子、柴田一成、古川真人、磯野真穂、沢野ひとし、山内マリコ、細川護煕、藤原智美、神林長平、高田郁、本田秀夫、村田あやこ、佐藤利明、 執筆者(続き):村田喜代子、稲垣栄洋、平岡直子、穂村弘、茂山千之丞、岸本佐知子、夢枕獏、大辻隆弘、関田育子、乗代雄介、須藤一成、小池真理子、郷原宏、桐野夏生、中山祐次郎、武田砂鉄、綿矢りさ、内澤旬子、杉本昌隆、大道珠貴、奥泉光、藤沢周、林真理子、堀江敏幸、三浦しをん、町田康、角田光代、
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