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超国家権力の正体 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2024/07/24

バスコ・ダ・ガマを始めとする大航海、探索の時代に繰り返された虐殺と強奪、戦国大名とキリスト教の布教、奴隷についての話から、現代における超国家権力の存在とキリスト教国における信仰、神についての考え方を読み解き、それにどう対抗するかという提案がされている。 何年に誰が何をしたと受験...

バスコ・ダ・ガマを始めとする大航海、探索の時代に繰り返された虐殺と強奪、戦国大名とキリスト教の布教、奴隷についての話から、現代における超国家権力の存在とキリスト教国における信仰、神についての考え方を読み解き、それにどう対抗するかという提案がされている。 何年に誰が何をしたと受験で学んだ、自分の生活とは程遠い歴史とは違って、わかりやすく歴史の流れが説明されており、例えば薬とグローバル企業のつながりやマセソン商会からの香港上海銀行、マンダリンオリエンタルなどの現在の大企業につながっているところなども、現実として捉えやすかあった。 これが本当であるなら、超国家権力の支配層は、神を自分たちの都合のいいように解釈を捻じ曲げ、信仰のためという建前を使いつつ、欲望のままに暴走している印象を受ける。 彼らが神のために行なっていると本当に信じているなら、そんな狂信者達に世界は乗っ取られているのかと愕然とする。 印象に残ったのは以下の部分。 世界経済フォーラムは、私企業が提出するアジェンダを各国代表が持ち帰り、政策に組み込むという超国家勢力が世界を動かしていることの表れ。 民主主義の敵は資本主義である。 (資本主義は国民よりお金が上であるとう状態になっているため) 資本主義は神に許された行為 カルヴァン派(聖書原理主義) 生まれた時から運命が神によって決められている 仕事=天職、神はお金に興味がないので、 天職のために儲けたお金を使う=再投資  再投資を容認 →(お金を不浄としていたこれまでの教義と違い)商人達に受け入れられた。 グレートリセットとは結局、ヨーロッパの権力者達が好き勝手できた大航海時代にリセットしようということではないかという。 あとがきの部分では、奴隷資本主義をおこなってきた経済覇者は人口削減を口にしているが、 そうすると奴隷人口が減ってしまうという矛盾が生じるが、 その理由として、悪魔との契約を挙げている。 筆の勢いに任せて、大胆な仮説を書いたという印象を受けた。

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2024/04/01

2024年25冊目。満足度★★★☆☆ 理系の博士の本なので、テクノロジーの話が多く出てくると思いきや、完全に歴史の本でした。 想像していた本とは全然異なる内容でした。

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2024/02/22

グローバリズムというものがどのようにできたのかを紐解く世界史が学べる本。 帯に書かれているワクチン、SDGs、昆虫食については最後のほうで出てくる程度なので、そちらの解説を目的に読むと少し期待外れに感じるかもしれない。 いま彼ら(世界の1%の大富豪支配層)が地球の99%を新たな...

グローバリズムというものがどのようにできたのかを紐解く世界史が学べる本。 帯に書かれているワクチン、SDGs、昆虫食については最後のほうで出てくる程度なので、そちらの解説を目的に読むと少し期待外れに感じるかもしれない。 いま彼ら(世界の1%の大富豪支配層)が地球の99%を新たな形で奴隷にしようとしている。 欧米ではこれに反発して大規模なデモがあちこちで行われているが、敗戦国日本、支配層追従の日本ではなにも報道しない。 報道しない国なのだから、こうした書籍からぜひ情報を得てほしい。

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2023/12/26

グレートリセットのことを知りたくて読んだ。歴史の話が多かったが、内容は興味深い。この著者の本は初めてだが、他の著書も読んでみたい。

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2023/11/20

現代経済を読み解くための、中世の奴隷貿易やキリスト教などの解説 相変わらず、世の中に広がっていない説が非常に説得力を持って展開されている。しかも、わかりやすい。 中世のヨーロッパの力関係や日本の状況、キリスト教の様子を伺えて、そしてそれが今日に繋がっていると知れて興味深さと驚...

現代経済を読み解くための、中世の奴隷貿易やキリスト教などの解説 相変わらず、世の中に広がっていない説が非常に説得力を持って展開されている。しかも、わかりやすい。 中世のヨーロッパの力関係や日本の状況、キリスト教の様子を伺えて、そしてそれが今日に繋がっていると知れて興味深さと驚きと怖さを覚える。

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2023/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

コロナワクチンや太陽光発電、コオロギ食などあまりにも国民を無視した馬鹿馬鹿しい方針が打ち立てられる昨今。その背景には、定期的に世界経済フォーラムを開催し、各国の代表を呼び寄せ、実現目標(アジェンダ)を伝えるグローバル企業の存在がある。そういった国家よりも力を持った私企業の面々を著者は超国家権力と呼ぶ。 新たな支配者層である超国家権力は、なぜ人々を無視した好き勝手な実現目標を掲げるのか。そこを探るため、著者は大航海時代にまで遡り、バスコ・ダ・ガマがインド洋の国々とは正式に貿易はせず、武力を通して略奪していく、その残虐な行為をする自分を許せてしまうメンタリティに着目する。そこにはキリスト教という信仰があり、そもそも彼らにとっては残虐な行為も善意である、というホラーよりも恐怖な展開が待っている。 この本は一度目を通しておいた方が良いように思う。巷の陰謀論と内容は被るところもあるが、陰謀論では終わらない何かがある。有名企業である三菱重工も、今や株主の30%強が外資になり、そのために会社の方針にも欧米の横槍が入る。実際、最近三菱重工が国産ジェットの開発を断念したのも、日本が国として儲かり力を持つような事業には横槍が入る1つの例であるらしい。そういった仕組みで経済的に支配されていくのかと恐怖を覚える。 それら権力に対抗するには、我々が「革命権」を行使すること。まずは選挙で世界経済フォーラムのアジェンダに迎合しない議員に投票することから始まるとある。

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2023/07/29

はじめに 第1章 超国家の歷史 アジアに戦争をもたらしたヨーロッパ 「発見の時代」「探検の時代」 未開人扱いだったバスコ・ダ・ガマ 未開の地ヨーロッパ 最悪のカブラル 災厄のダ・ガマ 傲慢さの極みトルデシリャス条約 神が認めた領土 ポルトガル海上帝国の誕生と実態 オランダ東インド...

はじめに 第1章 超国家の歷史 アジアに戦争をもたらしたヨーロッパ 「発見の時代」「探検の時代」 未開人扱いだったバスコ・ダ・ガマ 未開の地ヨーロッパ 最悪のカブラル 災厄のダ・ガマ 傲慢さの極みトルデシリャス条約 神が認めた領土 ポルトガル海上帝国の誕生と実態 オランダ東インド会社の登場 バンダの殺戮者 イギリス東インド会社EICの登場 東洋との出会いで初めて贅沢品を知ったヨーロッパ人 第2章 戦国大名とキリスト教 なぜ、キリスト教だけが禁教となったのか? 宣教師たちは日本征服を企んでいたのか? 一枚岩ではなかったイエズス会 スペイン宣教師とポルトガル宣教師は会派が違う 布教の天才オルガンティーノ登場 日本人嫌いの宣教師カブラル登場 宣教師ガスパール・コエリョの野望 ジャパン・コンクエスト キリスト教は日本征服を考えていたのか? 秀吉のフィリピン征伐 キリスト教は「本当に」日本征服を考えていたのか? 第3章 奴隷と資本主義 キリスト教宣教師と日本人奴隷 『日葡辞書』に記された奴隷関連の言葉 二枚舌のコエリョ 天正遣欧少年使節団の真実 答えを保留にしたロヨラ 奴隷売買にお墨付きを与えた宣教師 カトリック教会と奴隷 無意味で白々しい勧降状 奴隷化の残虐性を訴えたドミニコ会のラス・カサス カトリック教会が最も世俗的になっていた時代 プロテスタントとカトリック、ヨーロッパを二分する勢力 奴隷こそが資本主義の根幹 第4章 銀の時代 カトリック勢力の金庫番 王たちに融資するのは愚の骨頂 自分で自分の首を絞めるスペイン ネーデルラントの乞食団 スペイン銀の意義 常に奴隷が絡むヨーロッパ経済 銀を欲した明の事情 暗躍する明の密貿易商人たち 「グローバリズムは1571年に始まった」 徳川方についたオランダが日本の銀を独占 イギリスによるインド支配 アヘンを売る自由 第5章 神と超国家 残虐行為の正当性 神をわかったつもりになっている私たち オランダ人はなぜ、ローマ教皇に逆らうことができたのか? カルヴァン派の聖書原理主義 カルヴァン派を強烈に支持した商人たち 資本主義は神の教えに適っていた なぜ、オランダは最後に勝利できたのか? 2つの権威 神の存在とそれを支える論理 誰がための国家か 超国家勢力の誕生 資本主義とは「国民よりもお金が上」 超国家勢力は神の御心に従っているから強く怖い 超国家勢力が信じる神とも対抗できる「革命権」の行使こそ おわりに あとがき

Posted byブクログ

2023/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お馴染みの苫米地先生。 苫米地さんの本は何冊か読んでるけど、今回は超国家権力の話。 最初にネタバレしてしまうと、超国家権力=グローバル企業、ってことなんだけど、大航海時代からの流れで解説してくれているから腑に落ちやすい。今のグローバル企業は、15〜16世紀の植民地を作りまくってた覇権主義国家(株式会社)と同じで、その思想的バックボーンは宗教(キリスト教)にあるわけだ。なるほどね。 民主主義の敵は資本主義、って言葉もハッとさせられた。 資本主義=お金至上主義、と言い換えても良い。 宗教的な価値観がない日本は特にそうだけど、拝金主義が跋扈してる。お金持ってれば偉い人、みたいな。それは単に「お金儲けが上手い人」であって、「尊敬できる人」とは違う。そんな当たり前のことすら忘れられている。子供達の夢がYoutuberな社会だもんな。。 「革命権」の話は納得。 自然権≒基本的人権と読み替えても良いだろうが、革命権は自然権ではなく、神が認めた行為、という信条(言い訳)か。たしかに、狂信者に立ち向かうには、こちらも神を持ち出すくらいの強固な思想的バックボーンは必要なのかね。一神教を信じろ、って話ではなく、要するに「敵」はそれをマジガチで信じてる奴ら、ってこと。ある程度大人になるとわかるが、結局強いのは「本気でやってる人」だ。それがどんな思想で、歴史的に見ると結果的に正しくないことだとしても。「本気でやる人」が制度(ルール)を作る。流されやすい人や思想的強度を持たない人は勝ち目がない。そういう話だろう。 めっちゃ簡単な結論として、「選挙に行け」はわかりやすく、かつ、実行しやすくて良い。 革命は現実感がないけど、選挙は普通に行われている。今の政府を倒すことだって本来はできるんだから。政治についてちゃんと教えてもらってない若い人には、なかなか伝わらないんだけど。 最後の陰謀論的な話は余談として読んでおけば良いと思うけど、死んだら地獄行き決定だから不老不死を求める、って理屈は面白かったな。なるほど、そういう考え方もあるのか、と。 全体的に読みやすくて、納得感のある本でした。

Posted byブクログ

2023/07/09

中高生でも読めるとてもわかりやすい内容で、大航海時代やキリスト教による日本での活動の歴史を捉え直すことができる。 「民主主義の敵は資本主義」という考察は面白い。 しかし5章以降の内容については若干消化不良。 西欧における神の正義に基づく行動にくらべて「悪魔との契約行動」がイマイチ...

中高生でも読めるとてもわかりやすい内容で、大航海時代やキリスト教による日本での活動の歴史を捉え直すことができる。 「民主主義の敵は資本主義」という考察は面白い。 しかし5章以降の内容については若干消化不良。 西欧における神の正義に基づく行動にくらべて「悪魔との契約行動」がイマイチ理解できない。 ここの部分を陰謀論的解釈(自分の欲望のために生きる強欲な人間だから)ではなく理解したいと思う。

Posted byブクログ