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女らしさは誰のため? の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2024/07/10

ジェーン・スー/中野信子 両氏の対談形式で綴られる「女性」テーマの本です。 2019年刊行の『女に生まれてモヤってる!』に加筆・修正したものだそうです。 実体験をもとに現実味が濃く語られるスー氏の考えと、「人間という生き物」の在り方を俯瞰で考えて語られる中野氏の考え。 両者とも...

ジェーン・スー/中野信子 両氏の対談形式で綴られる「女性」テーマの本です。 2019年刊行の『女に生まれてモヤってる!』に加筆・修正したものだそうです。 実体験をもとに現実味が濃く語られるスー氏の考えと、「人間という生き物」の在り方を俯瞰で考えて語られる中野氏の考え。 両者ともに、「あるある」と頷きながらも、ユーモアや「なるほど」と思う目から鱗の考えもあり、楽しんで読み終えました。 特に印象に残ったのは、今、様々なことで悩んでいる「個人的」問題が、実はゲームのルール(=社会構造)の問題である可能性が高い、ということ。 生物学的に見た人類の在り方が変わることによって、ヒトが生殖の考えを転換させ、女性に求められる条件そのものが無意味になるかもしれない、という考えは、一見フィクションのようでありながら、「そうなったら自分はどうしたい?」と仮定の想像を働かせるスイッチにもなったような気がします。 他にも、忘却することで新しく学べるということや、スー氏の父が「いまを生きること」に重きを置いているという話、自分一人では悩んだり考えたりばかりで先に進まないようなことですが、この本をきっかけにヒントを得た気持ちになりました。 女性がジェンダー論について語る、というと「どうせ男を下げてるんでしょ?」と思われがちかもしれませんが、こちらの本は男を下げている、という感じがなく、男女ともに読みやすいのではないかなと思います。 ---<本文からの引用>------------------ バグに気づけると、人にもていねいに対応できるようになります。このバグは女にだけ存在するものではありませんから、自分も「あの人が女だったら言わない言葉」を男に投げかけずに済むようになるのです。 ー 162ページより ------------------------------------------ ※「バグ」≒ジェンダーバイアス、社会的構造における男女の不均衡、押しつけられる「らしさ」のステレオタイプ等々

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2024/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2人の対談が本になっている。女らしさって男の補助をすること?言いたいことを言わないこと?化粧をしてスカートを履いていること?仕事より家庭を優先して守ること?などを2人の話し合いによって掘り下げていく。 初めの方は共感できたり、自分でも自覚していなかった女の枠組みに気づくことができて面白かった。「元気のいい女が職場でウケがいいのははなから男の敵だと思われてないから」「できない女の管理職がいたっていい」という話は自分の中にない視点だった。 後半になると、将来的には子どもを産むこと自体がレジャーになっていくことも考えられる(※倫理的な是非は置いておく)なんていうちょっと現実離れした結婚・出産の価値観の変化についての話になってきてあまり興味を持てなかった。 対談形式で書かれているので、読みやすいor読みにくいが分かれそう。私は結構読みにくいと思った。話の内容自体は難しくない。2人とも金銭面や学問の面など恵まれた環境で育ったからここまではっきり自分の意見を持てているんだろうな…。自分の選んだ道を正解にしていける優秀な女性だからこそ言えることだとは思った。

Posted byブクログ

2024/04/10

読み始めて既視感…と思っていたら「女に生まれてモヤってる」の新書版でした。かつて読んだ本でしたが、再読。 私も歳をとったので「女らしさ」とかいう社会のバグから解放されつつあり、最初に読んだ時よりは幾分か気楽に読めたなぁ。 これから大事なのは「選んだ答えを正解にできる力」、納得しか...

読み始めて既視感…と思っていたら「女に生まれてモヤってる」の新書版でした。かつて読んだ本でしたが、再読。 私も歳をとったので「女らしさ」とかいう社会のバグから解放されつつあり、最初に読んだ時よりは幾分か気楽に読めたなぁ。 これから大事なのは「選んだ答えを正解にできる力」、納得しかない。 理想の社会は訪れないけど、それに向かって不完全を完全に近づけていくのが社会だろう、というのも納得であった。 最初に読んだ時は私自身は独身だったけど今は結婚して子どももいるので特にわかると思ったのは「女同士だからってなんでも分かり合えるわけじゃない」。そして「わかり合えない」イコール「敵」じゃない。ここ大事。

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2024/02/16

中野信子さんの頭が良すぎて少し難解なところもありましたが(笑)、全編通して痛快でした! 思春期〜若手社員時代、比較的女性らしいと思われることの多かった私は女であることを優位に強かに使っていた気でいたけれど、何か違っていたのかもしれない。 何にせよ中野信子さん、ジェーンスーさんのお...

中野信子さんの頭が良すぎて少し難解なところもありましたが(笑)、全編通して痛快でした! 思春期〜若手社員時代、比較的女性らしいと思われることの多かった私は女であることを優位に強かに使っていた気でいたけれど、何か違っていたのかもしれない。 何にせよ中野信子さん、ジェーンスーさんのお2人はカッコいい。自分と違う生き方だからこそ憧れる。

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2024/01/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「女らしく」と言われることに抵抗がある女子校出身者のわたし。 やはり「らしさ」とは、社会が与えた役割と権力の差。 さらに最近感じていた、「女同士で悩みを共有する方が難しい」ということについて。 既婚未婚、仕事のあるなし、子の有無、妊活…ライフステージの分かれ道にいると、女だからこそ共感し合えないのだ。 そもそも性別が同じ=生活がほぼ同じ、という時代ではないし、そうなる必要はない。 ■引用 ・私が女に生まれてよかったなと思えることの筆頭は、皮肉なことに社会からあまり期待されないで生きてこられたことなんです。 ・男女問わずみんなに好かれる「いい子」になろうとすると、自己決定権を手放しがちになるんだよ。自分の意思より親や社会の期待を優先して、職場では同僚から嫌われないように、上司の機嫌を損ねないように振る舞う。割を食っても、頑張る。 ・女は一枚岩じゃない。でも、それでいい」という認識が広まるのは、多様性のある社会を目指すのに必須。ただし、注意も必要 ・性差と言われている「らしさ」の正体は、役割と権力の差が生むものがほとんど。立場が人の発言や行動を作る ・結婚して夫のために生きることも、子どもを産んで子どものために生きることも選べなくて、そんな自分は利己的だと思ってずっと苦しんでいた。そんな自分が生きていていいのかなみたいな自信のなさがあったんですね。でもあれも今思えば、女らしさが解約できなかったからであって、私のせいではなかった。

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2023/12/03

お二人とも元々大好きですが、批判とかではなく単純に属性の違いという意味での、体力あり、能力あり、子ども無し、の女性だとより深く心に突き刺さる内容なのかな、と思いました。 とは言え、先の属性ではない自分にももちろん発見や刺激があり面白い内容でした。 色々の深く深く考える人たちの...

お二人とも元々大好きですが、批判とかではなく単純に属性の違いという意味での、体力あり、能力あり、子ども無し、の女性だとより深く心に突き刺さる内容なのかな、と思いました。 とは言え、先の属性ではない自分にももちろん発見や刺激があり面白い内容でした。 色々の深く深く考える人たちのお話しは面白いです。

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2023/10/10

中野さんとスーさんの子どもの頃に抱いていたモヤモヤ、違和感から 時間をかけて見出してきた「女らしさ」という概念への対峙の仕方やこれからへの展望 確実にやってくる変化への期待も興味深く 性差がきっとなくなっていくからこそ 自分の身の振り方やキャリアについても考えさせられた

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2023/09/27

・最後のほうにある中野さんの地質年代からみる視点の話が一番面白かった。 ・あと学習能力と記憶力はトレードオフ。忘れる能力の方が学習には重要、とか。 ・性別からくると思われる生きづらさを感じている人に読んでみてほしい、かな。

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2023/08/13

ー女の場合、誰かに迷惑を掛けたわけでもないのに、自分らしくあると利己的だと捉えられることがあります。怯みますね。でも、これもプログラムのバグなので、忘れてよいと私は判断しました。固有の問題なのかバグなのかを見極めるのに功を奏したのは、他の女たちと話すことでした。

Posted byブクログ

2023/07/08

スー様名言、納得のピッタリ表現が多発!絶妙でドンピシャな言葉の使い途に感嘆。 例えば、、、あなたのせいじゃない、社会のバグ!!とか選択(決断)→アイロン→正解にしていく。など。クマノミ談義も愉しく、男性の行く末はいかに… 産まなかった、産んでない女性側の心境が良く分かる良書。

Posted byブクログ