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法廷遊戯 の商品レビュー

3.9

235件のお客様レビュー

  1. 5つ

    56

  2. 4つ

    109

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

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2023/12/04

ロースクールの模擬法定で行われていた無辜ゲーム。その本当の意図は何なのか。同害報復、罪と罰。自らの行動が引き起こしたことの重さと責任の負い方について、答えの出しにくい問が頭の中を渦巻く。

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2023/12/02

法律をここまで面白く、巧みにエンタメとして昇華できることに驚愕する。 専門用語が多数あるものの、都度わかりやすく説明がなされるため、詰まることなくスムーズに読み進められたところが非常に心地良かった。 巧妙に練られ錯綜するストーリーは、刑事物サスペンスとは違った「真実を追求する面...

法律をここまで面白く、巧みにエンタメとして昇華できることに驚愕する。 専門用語が多数あるものの、都度わかりやすく説明がなされるため、詰まることなくスムーズに読み進められたところが非常に心地良かった。 巧妙に練られ錯綜するストーリーは、刑事物サスペンスとは違った「真実を追求する面白さ」があって、読む手が止まらない。そしてその「真実」が司法の場において、あるいは当事者たちにとって、何を意味するのかをとても考えさせられる。 常に何かを問いかけられている緊張感がある反面、バランスを取るように、キャラクターたちに寄り添う優しさも感じられるところが、また素晴らしかったように思う。 『無罪と冤罪の違いは何かーー』 その台詞の意味を、読了後、反芻せざるを得ない。 司法が、法律が、人間というものが、完璧ではないからこそ生まれる歪みに問いを投げかける素晴らしい小説だった。

Posted byブクログ

2023/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

11/23-11/28 読了 映画の予告通り最後で二転三転するから話が面白くて飽きないけど難しい言葉が多くて大変だったから星4つ 永瀬廉くんのファンで映画を3回みた後に本屋さんに立ち寄って読み始めました。 読み終わってみて、映画も原作もどっちも面白くてそれぞれの良さが出ててどっちも好きだなと感じます。 原作は色んな要素が散りばめられていて、色々考えさせられる場面があって、こんなところで繋がるの?の連続でした。 例えば、映画には出てこない権田の話やトオルの生い立ち、サクの背景エピソードなど考えさせられるものばかりでした。 特に、権田の話は奥が深くてそれでいてサッパリとした割り切った関係(?)と言えばいいんだろうか、どうしたらこんな風な話が浮かぶのかと思わざるを得ないストーリー展開でした。 権田と佐沼の関係はどんななんでしょう? また、映画では退学していた賢二が原作では退学しておらず司法試験に向けて頑張っているのも個人的にはよかったです。 原作と映画の相違点について 奈倉教授が原作では若いが映画ではかなりの年配教授として描かれていることについて、原作では年齢がセイギ達と近いことで分かり合えることがあったのかなと解釈しました。 法都大ロースクールが映画ではエリートされているのに対して原作では落ちこぼれとして描かれている。これは原作の設定の方が好きでした。落ちこぼれロースクールになぜエリートの馨が入学したのかが、伏線になっていると解釈。 清義が馨に線香をあげに行ったとき出迎えてくれたのが母親かそれとも叔母さんか。これは映画の加筆修正が秀逸だと感じました。馨が亡くなって元々母親は病死していて父親が自殺している状態では再審請求権はどこにもなくこっちの方が綺麗にまとめられていると感じた。 トオルはなぜ裏切ったのか、 結局悪いのは誰なのか、馨は被害者で美鈴と清義が加害者になるのか。確かに馨は元々は純粋な被害者だったけれど美鈴に仕返しをしている。馨の父もまた知らないうちに美鈴を傷つける言葉を投げている。痴漢冤罪詐欺をしていた清義たちが悪なのか。サクの話を読んでわからなくなった。そうせざるを得ない理由があって私には到底理解できない理由があってそうせざるを得ないとなるとその選択をさせた世間が悪いのか。なんにせよ性犯罪の喜多施設長に関しては擁護することなく全面的に彼は悪。 “同害報復” 目を奪ったものが目の前に現れたとき、殺したくなる。でも自分も相手の目を奪うことで寛容してあげる。“寛容”の理論。 裁かれるべき罪以上の罰が与えられるのも不当である。 とにかく自分のこれまでの生き方や考え方、価値観など考えさせられる本でした。 出会えてよかった。

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2023/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

五十嵐律人さんの作品を初めて読みました。 映画化されるというのを見て手に取りました。 専門用語は多いですがサクサク読めました。 清義・美鈴・馨の3人の関係が、過去の犯罪で繋がっているとは… なんとなく結末が予想出来たので、読み進めたいけど知りたくないような気持ちになりました。

Posted byブクログ

2023/11/25

ロースクールの同級生の間で起きたミステリー、後半は展開が気になりすぎて一気読みだった。セイギと美鈴の過去、そしてお互いを助けたいと思う強い想いが伝わる作品。話題の映画も見てみたいな!

Posted byブクログ

2023/11/25

主人公の清義が生い立ちから法律を目指す理屈はわかった。ただ始まりはわかるのだが、それ以降に重ねる。人生の経過が納得できない。理解できない。そのせいでこの小説にちぐはぐな印象を持ってしまった。

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2023/11/25

難しい法律の話が出てきますが、ストーリーはテンポよく読み進めました。 後半は、え?え?え?とあっという間に読み進め、登場人物それぞれの人間性が濃く描かれていると思いました。 自分ではどうにもならない自分を取り巻く世界。その世界の中でもがき、生きていく。 自分自身の今を見つめ、気持...

難しい法律の話が出てきますが、ストーリーはテンポよく読み進めました。 後半は、え?え?え?とあっという間に読み進め、登場人物それぞれの人間性が濃く描かれていると思いました。 自分ではどうにもならない自分を取り巻く世界。その世界の中でもがき、生きていく。 自分自身の今を見つめ、気持ちの整理ができました。

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2023/11/25

映画化で話題になって気になってた作品。 多分小説で読んだほうが絶対没頭できるなと思って 読み始めましたが久しぶりに一気読みした。 第1部は同じロースクールに通う3人の学生が ゲームの領域を超えた事件について語られ、 第2部はその1年後。 被害者と被告人と弁護人になった3人が、 法...

映画化で話題になって気になってた作品。 多分小説で読んだほうが絶対没頭できるなと思って 読み始めましたが久しぶりに一気読みした。 第1部は同じロースクールに通う3人の学生が ゲームの領域を超えた事件について語られ、 第2部はその1年後。 被害者と被告人と弁護人になった3人が、 法廷の場で真実を明らかにさていく法廷ミステリでした。 法律の専門的な用語が沢山使われているので 最初は頭を抱えながらも気づいたら没頭。没頭没頭 公判の様子は止まらない証人尋問、反対尋問…… 法廷ものの面白さはここだよなぁぁ!!!! と。真相とか、3人の想い、関係性とかは 正直感情移入出来ない部分もあるんですが、 法廷の空気感を感じられるのでとても良いエンタメ。

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2023/11/24
  • ネタバレ

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主人公は弁護士を目指すロースクールの男子生徒。 施設で共に育った同級生の女子生徒と共に学んでいる。 学部内で無辜のゲームというのが流行っており、一際優秀な学生、馨が判事の役目を務める。 卒業後馨が殺人事件に巻き込まれ、その容疑者が幼なじみに、、、

Posted byブクログ

2023/11/24
  • ネタバレ

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期待通りのクオリティ 冤罪の恨みは晴らされるのか? 被害者の息子である法律の専門家が、論理的に罪と罰を構成して同害報復を計画する。 冤罪の恨みは何より深い(個人的感情) しかし、目的を達成させるためには、加害者にその役割を演じさせなくてはならない。しかも法定で… 緻密な設定と伏線、法律の利用と壁。 同じ罪を背負った幼馴染みの男女が向かう結末は罪との向き合い方の違い。 面白い脚本に綿密な舞台、魅力的な役者とミステリー好きの読者が揃って最高の作品になった。

Posted byブクログ