エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造 の商品レビュー
エンタメの仕事に興味ある人は読むべき! 幅広い分野かつ歴史も学べる,内容がわかりやすい。 以下、読書メモ。 ⭐️興行 一度きりの瞬間を売る期待値商売 作り手と観客のノリが神回を生む 人と空間、能や歌舞伎、演劇も漫才もスポーツも。 源流は奈良時代の伎楽になる、現存する演劇で最古...
エンタメの仕事に興味ある人は読むべき! 幅広い分野かつ歴史も学べる,内容がわかりやすい。 以下、読書メモ。 ⭐️興行 一度きりの瞬間を売る期待値商売 作り手と観客のノリが神回を生む 人と空間、能や歌舞伎、演劇も漫才もスポーツも。 源流は奈良時代の伎楽になる、現存する演劇で最古のものは能。600年続くエンタメ。 日本の興行モデルを作り上げた東宝、松竹、吉本。 松竹の歴史、ヤクザを排除。 弱きものが作り上げた、東宝の宝塚と、吉本せいがはじめた漫才。 ハコを乗り換える興行コンテンツ 劇場・テレビからYouTubeへ 2005年にYouTube設立 2011年にヒカキン 2013年にスマホ浸透 2020年にコロナ YouTube 広告は年間約500億円 テレビは1.7兆円 まだまだこれから。 ⭐️映画 ・いまは2600億円ほど。観客動員は60年の10億人をピークに、いまは1.7億人くらい。 冬の時代を乗り切って回復傾向にはある。 ハリウッドに移った時はベンチャーからはじまる、パラマウントもユニバーサルもコロンビアもワーナーも。 日本は1897年に最初の映画が撮影されてる。 ・戦後は大手5社が強いわ土地の価値を高めるために映画を客寄せとして展開する。60年代をピークにテレビが原因で衰退していった映画会社。東宝はマーケティングにこだわって成功して今の地位にいる。 ・中国は法規制でなんとか自国映画を盛り上げているが、日本はそるがないのに自国映画もクリエイティブされている、育まれている、映画大国の一角である。 ⭐️音楽 ・幾度となくつぶれてきた音楽業界。 そもこも権利という概念を獲得し、印税などのビジネスモデルを確立したことで業界として成り立った。メディアが大転換するたびに危機となるが,乗り換えて生き延びている。 ・つい最近までJ-POPは鎖国し、ガラパゴス化してしまった部分は大きい。 ⭐️出版 ・3割を超えるマンガの売り上げ ・マンガは日本独自の発展過程である 浮世絵や紙芝居の絵師が漫画家へ転身したなどの歴史 ⭐️テレビ なぜこんなに強い? 地方局は生き残れる構造、東京で作られたものを流すハコ。 今後はYouTubeやTikTokにお客を奪われる
Posted by
いつの時代も「伝統的」なものから、「より低俗」と言われるものに、お金を媒介して置き換わっていくという構造の再現性が、具体的な事例を通して紹介されていて、とても興味深いかったです。また、どの分野も衰退はするものの、消滅はしないという、人とエンタメの関係について、考えさせられるもので...
いつの時代も「伝統的」なものから、「より低俗」と言われるものに、お金を媒介して置き換わっていくという構造の再現性が、具体的な事例を通して紹介されていて、とても興味深いかったです。また、どの分野も衰退はするものの、消滅はしないという、人とエンタメの関係について、考えさせられるものでした。
Posted by
海外のエンタメビジネスと日本の娯楽文化の商いの対比をさまざまな分野の歴史を考察した今までにありそうでなかった本です。(自分が知らないだけですが...) 海外エンターテイメントに負けるとも劣らない日本の娯楽文化の可能性を感ぜずにいられなくなります。そんな感覚になる歴史的な出来事をい...
海外のエンタメビジネスと日本の娯楽文化の商いの対比をさまざまな分野の歴史を考察した今までにありそうでなかった本です。(自分が知らないだけですが...) 海外エンターテイメントに負けるとも劣らない日本の娯楽文化の可能性を感ぜずにいられなくなります。そんな感覚になる歴史的な出来事をいっぱい紹介しているのと、ビジネス視点での過去のデータが満載です。 そのデータから読み取れるのは、日本の経済規模の限界と凋落という現実。別な見方をするなら過去に隆盛を誇り世界に周知された日本の娯楽文化の財産がいかに尊いものであるかという事実。温故知新の目線で読むと知らなかった事柄や商いの方法がこれからのエンタメに実装できる鉱脈に見えてくる。全史を知った上でやっぱり海外市場へ挑戦しよう!と作者は啓蒙しています。 読了して思ったのは、 日本人に向けてつくられてきた産業の良さを海外進出の商いのために変えることはビジネスの正攻法なのか?この先の日本の人口減少を理由に海外マーケット文脈を取り入れることは、やっぱり免れないことなのか?というエンタメに限らず、あらゆる日本の産業で言えそうな命題のような感想でした。
Posted by
目次から興味持って読んでみた。 全史というだけあり、マンガやアニメだけでなく書籍、テレビやスポーツまでバリューチェーンも示しつつ、その変遷を紹介していく。各章が簡潔にまとめられ、アウトラインを捉える上で、とても分かりやすいと感じた。 まとめでも出ているが、クリエイターは恒常的...
目次から興味持って読んでみた。 全史というだけあり、マンガやアニメだけでなく書籍、テレビやスポーツまでバリューチェーンも示しつつ、その変遷を紹介していく。各章が簡潔にまとめられ、アウトラインを捉える上で、とても分かりやすいと感じた。 まとめでも出ているが、クリエイターは恒常的に誕生する状況は無理に変える必要はないが、マーケティングの強化という点は必要なのかと思う。
Posted by
確かに「色物」といわれ、ナメられているエンタメ業界だが、、、 ここまで体系的に歴史と構造、その変遷を整理したものは初めて読んだので、知らないことだらけで、本当に面白かった。 テレビ局による電波独占、電波使用料はわずか50億円。売上に対する原価率は0.3%。テレビ局の倒産事例はな...
確かに「色物」といわれ、ナメられているエンタメ業界だが、、、 ここまで体系的に歴史と構造、その変遷を整理したものは初めて読んだので、知らないことだらけで、本当に面白かった。 テレビ局による電波独占、電波使用料はわずか50億円。売上に対する原価率は0.3%。テレビ局の倒産事例はなし! 様々な事例をデータをもとに定量的に説明されており、、、エンタメ社会学者を名乗る著者は、本当に凄い!
Posted by
序章、ゲームの章、終章を1時間で読了。サクッと読めた。というか読めてしまった。 これまで本を読むのが苦手でほとんど読めたことがない自分が、転職を機に一念発起して読み始めた記念すべき一冊目であるが、これほどまでにスルスルと読めてしまったのはほとんど知っている内容だったからなのだろう...
序章、ゲームの章、終章を1時間で読了。サクッと読めた。というか読めてしまった。 これまで本を読むのが苦手でほとんど読めたことがない自分が、転職を機に一念発起して読み始めた記念すべき一冊目であるが、これほどまでにスルスルと読めてしまったのはほとんど知っている内容だったからなのだろう。 終章でビジネス人材がエンタメ業界に集まってほしいと書かれているように、ビジネス経験は豊富であるものの、プライベートで自分の好きなエンタメにしか触れていないような、土地勘のない人が最適読者と思われる。平たく言えば、オタクには物足りない本かなと。 とはいえ、エンタメ業界の構造化が目的の本であるため、その意味では網羅的によくまとまっているとも言える。 私も興行やスポーツにはそこまで詳しくないので、その章を読めばなんとなくの知識が体系化され非常に参考になると思う。 そういった意味でこれからエンタメビジネスに取り組まんとするビジネス人材の教科書としてオススメ。 誤字脱字が目立つのは今後の校正に期待したい。
Posted by
興行は作り手と観客で作り上げるもの。CD・映画とは違い、ライブや演劇がそれにあたる。 エンタメビジネスにおいて、日本に足りないのは、クリエイティブではなく、ビジネス側の視点やマーケティング。 ジブリもプロ野球も、昔は欧米と市場規模に大差がなかった。
Posted by
ここまで多岐にわたる芸能・コンテンツの長い歴史・背景を紐解いた書籍はないと言える大作。面白く、ためになり、今後の日本の生きる道を見据えた視点も得られ、かつ読みやすく簡潔にまとまった、手軽で貴重な一冊。
Posted by
エンタメ産業に関して、興行・映画・音楽・出版・マンガ・テレビ・アニメ・ゲーム・スポーツの分野それぞれで市場としての歴史とかビジネスに関してとかが展開されている。業界背景など知らなかったことも多くておもしろかった。水物だなと思うことも多いけど、なんだかんだこの業界で働くことを辞めら...
エンタメ産業に関して、興行・映画・音楽・出版・マンガ・テレビ・アニメ・ゲーム・スポーツの分野それぞれで市場としての歴史とかビジネスに関してとかが展開されている。業界背景など知らなかったことも多くておもしろかった。水物だなと思うことも多いけど、なんだかんだこの業界で働くことを辞められないんだよな。
Posted by
9分野のエンタメ産業の歴史を紐解き分析されており、簡単に浚うのに良い本だと思う。そしてあらためてエンタメはこの国を支えるビジネスコンテンツであり未来を作る技術の固まりであり、人々を支える娯楽であると気付かされる。
Posted by
- 1
- 2