いのちの十字路 の商品レビュー
シリーズ2作目。 今作の主人公は野呂先生。 介護者スポットライトがあたっているものが多く、厳しい現実を垣間見た気がした。 家族に対する愛情が深いほど、自分で背負いこもうとするというのは、実際そうかもしれない。 自身もヤングケアラーだった野呂が、同じ過ちを繰り返さないようにと懸命に...
シリーズ2作目。 今作の主人公は野呂先生。 介護者スポットライトがあたっているものが多く、厳しい現実を垣間見た気がした。 家族に対する愛情が深いほど、自分で背負いこもうとするというのは、実際そうかもしれない。 自身もヤングケアラーだった野呂が、同じ過ちを繰り返さないようにと懸命に動く様子に共感した。 まほろば診療所のような地域との連携がとれた温かな病院があったら、ホームドクターをお願いしたい。
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後悔にはいい後悔と悪い後悔があると思う スーパードクター白石先生から主人公の座を引き継いだ元雑用係の新米医師野呂っち まほろば診療所での日々は後悔の連続だ ああすればもっと患者さんの力になれたんじゃないか こうすれば患者さんの家族を救えたんじゃないか 思わずそんなにくよくよ...
後悔にはいい後悔と悪い後悔があると思う スーパードクター白石先生から主人公の座を引き継いだ元雑用係の新米医師野呂っち まほろば診療所での日々は後悔の連続だ ああすればもっと患者さんの力になれたんじゃないか こうすれば患者さんの家族を救えたんじゃないか 思わずそんなにくよくよするなよ一杯どうよって背中をポンと叩いてあげたくなる だけどそんな心配は無用だ 周りの人たちの助けも借りながら 野呂っちは後悔を前に進むための原動力に変えていく 後悔のない人生なんて有り得ない だとしたら野呂っちのようないい後悔をしたいものだ
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老々介護からヤングケアラーまで、介護現場の苦悩、介護医療の難しさ、これでもかと。「睡眠薬ひとつとってみても、患者の味方になるのが必ずしも家族の喜びに繋がらない」「笑顔はつまりあなたは大切な人と理解され受け入れられていますよ、という合図」「自らの意志という幻想の下に搾取され続ける“...
老々介護からヤングケアラーまで、介護現場の苦悩、介護医療の難しさ、これでもかと。「睡眠薬ひとつとってみても、患者の味方になるのが必ずしも家族の喜びに繋がらない」「笑顔はつまりあなたは大切な人と理解され受け入れられていますよ、という合図」「自らの意志という幻想の下に搾取され続ける“いい子たち”」「困難な在宅の継続か、安全だが望まない施設への入所か。本人たちにとって何が正解なのか?」いろいろ頭で考えすぎない事かなぁ。
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著者もドクターだ。と知ったのも夏川草介氏もドクターで小説を著している。ビックリ仰天だ。実に嬉しく内容も素晴らしく肩も凝らない。医療の現場や介護のことなど実に良くわかり楽しく読了!。
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命、介護という重いテーマの物語でした。ヤングケアラーに老老介護。介護する側もされる側も肉体的、精神的に負担が大きく社会問題化しつつある。高齢化が進んでいる日本では、その対応策はまだないのが実情のようです。
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大好きな家族を大好きなまま見送る事が出来れば本望だろう。 認知症による暴言や、出来ない事ばかりが増えていく現実、病気がそうさせていると思ってもやり切れない。 介護者は介護=義務だと認識し、日々世話に明け暮れる。 介護は決して義務ではないのに。 本作の主人公は、自らもヤングケア...
大好きな家族を大好きなまま見送る事が出来れば本望だろう。 認知症による暴言や、出来ない事ばかりが増えていく現実、病気がそうさせていると思ってもやり切れない。 介護者は介護=義務だと認識し、日々世話に明け暮れる。 介護は決して義務ではないのに。 本作の主人公は、自らもヤングケアラーの過去を持つ、まほろば診療所の医師・野呂聖二。 訪問診療で様々な患者に接し、介護の在り方を見つめ直していく真摯な姿勢に胸を打たれる。 介護者が心身共に健康でなければ介護は成立しない。 社会福祉の充実と皆が介護を自分事として捉える必要性を感じた。
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介護関係の話が多かった。金沢を舞台にしているのでついつい手に取ってしまうが、今回特に金沢弁に違和感大ありで…そんな言い方しない、ん?なんだこの言葉、とストーリーの前に金沢弁がめちゃくちゃなのが気になりました。
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医師国家試験に合格し、野呂は金沢のまほろば診療所に戻ってきた。娘の手を借りず一人で人生を全うしたい母。母の介護と仕事の両立に苦しむ一人息子。末期癌の技能実習生。妻の認知症を受け入れられない夫。体が不自由な母の世話をする中二女子。……それぞれの家庭の事情に寄り添おうとするけれど、不...
医師国家試験に合格し、野呂は金沢のまほろば診療所に戻ってきた。娘の手を借りず一人で人生を全うしたい母。母の介護と仕事の両立に苦しむ一人息子。末期癌の技能実習生。妻の認知症を受け入れられない夫。体が不自由な母の世話をする中二女子。……それぞれの家庭の事情に寄り添おうとするけれど、不甲斐ない思いをするばかりの野呂には、介護していた祖母を最後に“見放してしまった”という後悔があった。
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今回はコロナ禍の訪問診療です。誰しもが通る道なのでしょうね。若い人にも是非読んで欲しい1冊です。一つ気になったのは、患者の【辛い】の深さを医師がどれだけ慮ってくれるかという事です。医師の「もう少し辛抱して下さい。」に絶望を感じる事、患者もいる事を医師は理解して欲しい。 介護士の待...
今回はコロナ禍の訪問診療です。誰しもが通る道なのでしょうね。若い人にも是非読んで欲しい1冊です。一つ気になったのは、患者の【辛い】の深さを医師がどれだけ慮ってくれるかという事です。医師の「もう少し辛抱して下さい。」に絶望を感じる事、患者もいる事を医師は理解して欲しい。 介護士の待遇改善も是非して欲しいです。また、自宅で介護する方々への支援も広がると良いなぁと思いました。
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