クローズドサスペンスヘブン の商品レビュー
ミステリ大賞の最終選考に残った作品なので、ストーリーのメインは「犯人捜し」の謎解きである。が、根本的な設定が「死後の世界」で、謎解きに活用される「手段」も、この世では起こりえないことなので...ファンタジーとしてみました。 かなり血なまぐさい描写も出てきたりはするのですが、不思...
ミステリ大賞の最終選考に残った作品なので、ストーリーのメインは「犯人捜し」の謎解きである。が、根本的な設定が「死後の世界」で、謎解きに活用される「手段」も、この世では起こりえないことなので...ファンタジーとしてみました。 かなり血なまぐさい描写も出てきたりはするのですが、不思議と「乾いた」飄々とした文体のおかげか、読んでいてあまり悲惨な印象は受けないかな。ある意味独特なテイストと言える。 登場人物たちみんなが「死んでいる」状態で、自分たちがなぜ、誰に殺されたのか、を話し合うシュールな世界。割と自在に死んだり生き返ったり、半ばを過ぎてから最重要人物が新しく登場したりと、ある種「ミステリのお約束」をすべて自分から破りに行っているような(^ ^; もしや「本格好き」みたいな人には、アレルギー起こす人もいるのでは。 私は、ファンタジーとして楽しく読めました(^ ^ ストックホルム症候群のように、登場人物たちの間に芽生えるある種の連帯感のおかげで、最後のシーンなんかはうっかりちょっと感動させられてしまったり(^ ^; かなり実験的なの作品なので、「出オチっぽい」というか、同じ手法で次の作品を書くこともなかろうし、あまり読もうとも思わないかな(^ ^;
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道尾秀介先生、湊かなえ先生のお墨付きとのことですが……お墨付けんほうがいいと思います。 既に全員死んでるミステリーで設定が面白いが、読んでいて何故か入ってこない。私的につまらない。
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殺された6人が蘇ってどうして殺されたのかを推理する.天国か地獄か知らないが昇天するための待機場所みたいな設定はユニーク.
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「安心してください。メイドさんに死んで貰う気なんてありませんよ。演技です。殺人犯を見つけるために殺人をしたら本末転倒だ」
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密室に閉じ込められたすでに死んだ者たち という設定はとても目新しく目を惹きます。 また、不明瞭な世界を徐々に解き明かしていく ことで、自分達が何故殺されたのか、そもそも 自分達は何者かが分かっていく後半のたたみ かけてくる感じは、読んでいてワクワクします。 また、天国という現実離...
密室に閉じ込められたすでに死んだ者たち という設定はとても目新しく目を惹きます。 また、不明瞭な世界を徐々に解き明かしていく ことで、自分達が何故殺されたのか、そもそも 自分達は何者かが分かっていく後半のたたみ かけてくる感じは、読んでいてワクワクします。 また、天国という現実離れした設定にも かかわらず、結局のところ人の些細な感情が 事件の鍵というのがなんとも言えないです。
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舞台は死後の世界。同じ屋敷内で殺されたこと以外、自分の名前さえわからない六人の死者が、あの世で具現化された屋敷(天国屋敷)に滞在を余儀なくされ、成仏目的に謎解きするのが斬新。現世の常識が通用しない不思議な環境下でストーリーが破綻せず、綺麗にまとまっていると思う。特殊設定のため、登...
舞台は死後の世界。同じ屋敷内で殺されたこと以外、自分の名前さえわからない六人の死者が、あの世で具現化された屋敷(天国屋敷)に滞在を余儀なくされ、成仏目的に謎解きするのが斬新。現世の常識が通用しない不思議な環境下でストーリーが破綻せず、綺麗にまとまっていると思う。特殊設定のため、登場人物たちにいまいち共感しづらいが、クローズドサークルにあるまじき緊迫感のなさが少し笑える。
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斬新!! 斬九郎!新右衛門!(何が言いたいんや) 最初から登場人物全員シンディ・ローパーじゃなかった死んでいる!ってめちゃくちゃ斬新ですよね なので逆に勿体無い この「斬新」を最後までもたせられなかったなぁと思ってしまいました 多分ね 作者ものすごいええ子なん違うかな〜っ...
斬新!! 斬九郎!新右衛門!(何が言いたいんや) 最初から登場人物全員シンディ・ローパーじゃなかった死んでいる!ってめちゃくちゃ斬新ですよね なので逆に勿体無い この「斬新」を最後までもたせられなかったなぁと思ってしまいました 多分ね 作者ものすごいええ子なん違うかな〜って思うんです もっと狡猾で良かったんかなと だって登場人物全員最初からシンディ・ローパーじゃなかった死んでいる(1回でいいわ!)って相当ズルいじゃないですか なのになんか後半にいくほど「納得してもらいたい」って気持ちがにじみ出てる気がしたんです なので「驚き」が結末にいくほど萎んでいくっていうか 結末こそ最大級の「驚き」が来るべきなのに最後の「驚き」が最初の「驚き」を超えられてないんです これってミステリーとしてはだいぶ減点ですよね ズルいまま突っ走ればよかったのにな〜って 誰もが納得できない設定で誰もが納得する結末を迎えるって相当な筆力が必要だと思うんです 納得いかない結末の方がこのお話には合ってたんじゃないかなと思いました うん、でもすごく読みやすくてボリュームもそんなでもないんで、東京〜大阪間のこだまとかにいいかも!(限定的すぎるわ!)
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道尾秀平、湊かなえが帯で推薦!? これは買わずにはいられない 死んだあとの世界で犯人探しの世界観ってすごい ラストは時代の世論を感じます
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まず一言だけ、ヒゲオにイラつく。 では本作『クローズドサスペンスヘブン』の概要と感想を綴りたいと思います。 本作は所謂フーダニットになるかと思いますが、最後の最後まで真相は分からず、それでいて穏やかな終わりを迎える珍しい展開でしたね。 概要ですが、天国屋敷と呼ばれる館で6人...
まず一言だけ、ヒゲオにイラつく。 では本作『クローズドサスペンスヘブン』の概要と感想を綴りたいと思います。 本作は所謂フーダニットになるかと思いますが、最後の最後まで真相は分からず、それでいて穏やかな終わりを迎える珍しい展開でしたね。 概要ですが、天国屋敷と呼ばれる館で6人の遺体が発見されたという事件が起きた。その被害者の1人であるヒゲオは、おそらく天国なのかと思わせる世界で、現世と同じ天国屋敷に辿り着き、自分を含めた6人と出逢う。 (自分を殺した犯人は、この中にいる!!) そう確信したヒゲオは探偵気取りで天国屋敷の住人と生活するのだが、その真相は動機を含めて意外な内容であった………。 6人それぞれに癖があるキャラクターですが、天国屋敷での暮らしぶりは何故か楽しそうで、優しいサスペンスといった印象でした♪
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現世で惨殺された男女6人が、記憶を無くし天国屋敷に返り咲く─ 全員もう死んでいると言う状況、天国での不思議な現象の数々、そして犯人は一体誰だったのか…真相を突き止める手がかりは毎朝届く新聞と、朧げに思い出される記憶の欠片。 さて、どうなってしまうのか?途中ちょっと複雑になって、何回かその箇所を読み直したり。やや読みづらい箇所もありつつ、設定のユニークさでラストが気になって、割とスイスイと読み進められた。 終盤に向かうにつれてLGBT(本作ではトランスジェンダー、トランスセクシャル→ゲイ)を取り上げた点はストーリーに納得感を持たせるために、もうちょっと掘り下げても良かったようには思うものの、それをしてしまうと作品全体のバランスがあまり上手く取れなくなってしまうのかも知れず、結果的にこういった触れ方が良かったのかも。
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