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半導体戦争 の商品レビュー

4.4

47件のお客様レビュー

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2024/08/15

原題Chip War、鉄鋼と石油(と愛国心教育)が20世紀80年代までの軍事の要だったように、チップには一般語で「木っ端/つまらないもの」の意味があるが縦横10mmぐらいの半導体チップは21世紀の世界支配の要となっている 、65ムーアの法則「年間2倍」提唱の見事な長期的実現/回路...

原題Chip War、鉄鋼と石油(と愛国心教育)が20世紀80年代までの軍事の要だったように、チップには一般語で「木っ端/つまらないもの」の意味があるが縦横10mmぐらいの半導体チップは21世紀の世界支配の要となっている 、65ムーアの法則「年間2倍」提唱の見事な長期的実現/回路は三次元となり線幅2nm加工には超紫外線が必要/中国が世界一になるには進歩の速いチップ技術で最先端となる必要がある。それは軍事でもAIなど最新の応用に決定的な基幹 各章が瞠目すべき歴史的展開点となりうるエピソード 序章 原油を超える世界最重要資源 第Ⅰ部 半導体の黎明期 第1章 戦後の技術者たち 第2章 トランジスタの誕生  ’48トランジスタ発明、 第3章 シリコンバレーの始祖と集積回路 58集積回路発明(キルビー特許) 第4章 軍に半導体を売りつける アポロ計画が開発を後押し、 第5章 半導体を量産せよ 第6章 民間市場は存在するか 第Ⅱ部 半導体産業の基軸になるアメリカ 第7章 ソ連版シリコンバレー 第8章 コピー戦略 第9章 日本の経済復興 第10章 どこで半導体を組み立てるか 第1章 ベトナム戦争の誘導爆弾 第12章 太平洋を超えたサプライ・チェーン 第13章 インテルの革命 第4章 チップを載せたスマート兵器 第三部 日本の台頭 第15章 成功しすぎた日本 第16章 日米経済戦争 28 第17章 「最高に熱いハイテク企業」、日本に敗れる 第18章 「1980年代の原油」と化した半導体 第15章 シリコンバレーとロビイング 第20章 パックス・ニッポニカ 第V部 アメリカの復活 第2章 アイダホ州のハイテク企業 第22章 インテル再興 第23章敵の敵は友韓国の台頭 第4章 ミードとコンウェイの革命 第5章 コピー戦略の末路 第35章 思考する兵器無能 第7章 湾岸戦争の英雄 第8章 日本経済の奇跡が止まる 193 第V部| 集積回路が世界をひとつにする 第 20章 TSMCの隆盛 第30章 全員で半導体をつくるべし 第33章 中国に半導体を届ける 第2章 リソグラフィ戦争 第33章 携帯機器の市場規模 第3章 アメリカの驕り E 第1部 イノベーションは海外へ 第235章 工場を持つべきか 第36章 ファブレス革命 第37章 モリス・チャンの大同盟 第38章 アップルの半導体 第39章 EUTリソグラフィ 第40章  7ナノメートル・ブロセス 第41章 イノベーションを忘れたインテル 第Ⅶ部 中国の挑戦 第42章 中国指導部の方針転換 第43章 半導体の自給自足 第44章 サーバ向けチップを攻略せよ 第5章 台湾の秘宝 第6章 ファーウェイの隆盛 第1章 5Gの未来 第6章 「知能化」する戦争 第四部 武器化する半導体 最後に 謝辞 注 索引 第4章 半導体の支配という土台 第50章 福建省晋華集積回路 第 章 ファーウェイ排除 第2章 中国版スプートニク・ショック 第3章 半導体不足とサプライ・チェーン ま 第5 章 台湾のジレンマ

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2024/05/06

ここまで重要な半導体に対してなぜ今まで無知だったのか!と気付かさせる良書。 半導体をめぐる世界情勢の理解、投資で話題の半導体の今後を見据える上でも、必読だと思います。

Posted byブクログ

2024/05/03

サムスン、ASML、東芝、エルピーダ、テキサスインスツルメンツ、インテル、エヌビディア、ファーウェイ、TSMC、、、 それぞれが、それぞれの国を背負って、半導体戦争を行っていた経緯が、克明に記されていて、とても興味深かった。 いま、TSMCとエヌビディアが天下を取る世界を、30年...

サムスン、ASML、東芝、エルピーダ、テキサスインスツルメンツ、インテル、エヌビディア、ファーウェイ、TSMC、、、 それぞれが、それぞれの国を背負って、半導体戦争を行っていた経緯が、克明に記されていて、とても興味深かった。 いま、TSMCとエヌビディアが天下を取る世界を、30年前に予測するのは、難しかっただろうなぁ。。 いま、ソフトバンクがARMを持っているわけで、エルピーダの技術や、周辺作業の厚みを考えたら、日本が、覇権を握ることも出来たのでは、、、と、少し残念にも思った。

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2024/04/29

2024.4.19、TSMCの四半期決算が発表され過去最高の増収増益決算であった。売り上げは四分の1を占めるアップル向けスマホからエヌビデアなど生成AI向けサーバー需要(24年10%前半から28年までに20%以上に)の高単価先端品に移行中でAMD・メタなどからも広く受託生産を増や...

2024.4.19、TSMCの四半期決算が発表され過去最高の増収増益決算であった。売り上げは四分の1を占めるアップル向けスマホからエヌビデアなど生成AI向けサーバー需要(24年10%前半から28年までに20%以上に)の高単価先端品に移行中でAMD・メタなどからも広く受託生産を増やしている。最先端の2nm品は25年量産を目指し開発中で台湾で2拠点、米アリゾナで3工場建設中、「先端パッケージング」も台湾で増産・・・『日経新聞』の当日の記事である。 この決算発表の日、この本を読み終えた。 『半導体有事』に続いて面白く読めた。 半導体は人類の未来を左右するキーファクターだ。 序章に書いてある、「典型的なチップは日本企業が保有するイギリス拠点の企業アームの設計図を使い、カルフォルニア州とイスラエルの技術者チームによって、アメリカ製の設計ソフトウェアを用いて設計される。完成した設計は超高純度のシリコン・ウェハーや特殊なガスを日本から購入している台湾の工場へと送られる。その設計は原子数個分の厚さしかない材料のエッチング、成膜、測定が可能な世界一精密な装置を用いてシリコンへと刻み込まれる。こうした装置を生産しているのは主に5社で1社がオランダ、1社が日本、3社がカルフォルニアの企業だ。その装置がなければ先進的な半導体を製造することは基本的に不可能だ。製造が終わると半導体はたいてい東南アジアでパッケージングとテストが行われ次に中国へと送られて携帯電話やコンピュータへと組み立てられる。」、半導体サプライチェーンのあらましである。      又、「台湾製のチップは毎年世界の新たな計算能力の37%を生み出している。2社の韓国企業は世界のメモリ・チップの44%を生産している。オランダのASMLという企業は最先端の半導体の製造に欠かせない極端紫外線リソグラフィー装置を100%製造している。それと比べるとOPECの産油量の世界シェアなどとたんに色褪せて見えてくる。」とも書いている。 世界経済における半導体産業の重要性と開発競争の凄まじさ、地政学的駆け引きと日本メーカー復活の可能性など歴史や技術的細部もさらに掘り下げる。 ATTベル研究所のウイリアム・ショックレーが真空管を凌ぐトランジスタを発明し半導体研究所をパロアルトに設立することが口火を切る。テキサスインスツルメント社(TI)のジャック・ギルビーが半導体集積回路を発明する。ショックレーのもとを離れた「8人の反逆者」がフェアチャイルドセミコンダクター社(FT)を立ち上げシリコンバレーの始祖となる。 ベンチャーキャピタルのセコイアを創業するクライナー・パーキンスもその一人である。 ロバート・ノイスがジーン・ハーニーとメサ型(台形)をプレーナー型(平板)にして複数の電子部品をまとめる集積回路を作りそれを他の電子部品と結合してシリコンチップに統合する。ゴードン・ムーアらがその集積回路をNASAのアポロ計画や軍用ミサイル開発用に技術開発を進める。フォトリソグラフィという工程で配線をプリントし集積度・性能を向上させ「ムーアの法則」といわれる集積化の指数関数的進化が始まる。FT社のアンデイ・グローブやTI社のモーリス・チャン(TSMC創業者)らが集積化を進め、購買者を宇宙開発・軍用から民間の大衆市場向けに転換する。 「金持ちになりたい」をエネルギー源としたエリート達の凄まじい競争が展開される。 大型コンピュータ時代のIBM、PCのIntelとMicrosoft、スマホのARMとAppleとTSMC、AIのNvidea等々人や企業の多彩なビッグネームが次々と登場し、スタンフォード大学やMITも人材供給や技術開発のバックグラウンドになる。シリコンバレー発のドキュメンタリーパノラマは興奮ものだ。 技術や人、国の政策や企業の戦略についての徹底した調査と研究をふまえて、正確・冷静な描写で読み手を引き込む表現は絶妙で滑らかな翻訳も手伝いノンフィクションでありながら本格的な科学冒険小説を読んでいるようだ。 急速で不可逆なデジタル社会の進展下、最も重要で本質的な心臓部品である半導体にフォーカスし、将来の社会を洞察するための価値ある一冊であった。 クリス・ミラーのこの作品を五つ星の評価とした。

Posted byブクログ

2024/04/06

ライフラインが石油から半導体に変わりつつあり、故に世界の勢力図も不安定になり国家間の争いも段々と表面化してきているように思います。 世界で起きている国家間の争いを半導体の視点でみるとまた違った見え方ができるのではと思いました。

Posted byブクログ

2024/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【ハードウェアの中身】 あらためて、私たちは無形のサービスではなく、物理的な資源やモノがあって初めて生活が成り立っているのだと考える。 この本の原題『Chip War: The Fight for the World's Most Critical Technology 』で、チップという形で人間が発明した半導体という技術作品が、いかに私たちの生活品の中に組み込まれていて、その半導体の技術の発展と普及が、地政学的な展開上に成り立っていることを示している。 例えば今現在私たちが使用しているスマートフォンの製造には、様々な国をまたぐサプライチェーンから成り立っていることは、「グローバル化」についての授業などでよく聞く話だけれど、 今回提示されているのは、半導体を必須とするこれらの生活用品は、東アジア、とくに台湾への依存が進んでいるということ。 一つの機器の製造が複雑化する分、サプライチェーンはグローバル化しつつも、中核となる部品においては、多角化ではなく一点集中、競争からの独占、といった現象が生じていること。 これを、特に筆者の国、アメリカの視点から、安全保障上のリスクとして警鐘を鳴らしている。 20世紀半ば、シリコンバレーの創設者とされる人々の手により発明されたこの技術は、当時の冷戦を背景に、一時は国防のための技術としても発展してきた。 半導体チップのチップ当たりのトランジスタ集積密度の指数関数的な増加を予測する「ムーアの法則」という言葉を生み出したのも、当時のシリコンバレー創設者たちであった。 その予測を実現する形で、今日私たちが使っている半導体チップは1平方センチメートル当たり100億個のトランジスタを搭載するものとなっていると知る。 つまり、半導体チップの微細化がムーアの法則に従って進んできた。 本書では、その過程で突破口を見出してきた個々人について、そして国家間の関係性の移り変わりについて、具体的な人物を紹介しながら論じられている。 当初は、アメリカとソ連間で繰り広げられた戦争は、 今日、米中間に主戦地を移している。 半導体サプライチェーンが、台湾という地政学的な要所を核として武器化していること、 これは米中関係にとどまらず、世界の国際秩序を揺るがすリスクを含んでいるものであり、日本は最も高リスクな関係上に位置していると考えざるを得ない。 インターネットやソフトな技術が注目されてきたIT革命だけれど、半導体の今を知ることで、本当に現実主義的な国際関係が見えてくる。 だからと言って自分に何ができるかと問われると答えられないけれど、 日々使っている技術が、常にあるものとは限らないこと、国際関係のバランスゲームは、私たちの普段の生活を簡単に揺るがしかねないものであることを教えてくれる

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2024/03/03

面白いけど内容は難しい。 冒頭に用語集があったり読みやすさへの配慮はあるが、歴史やIT知識、国際情勢への理解がある人のほうがより一層楽しめる1冊。難しい箇所は読み飛ばしてしまったが、技術の奪い合いでスパイを紛れ込ませるも、実物を盗んだのに中身が難しすぎて技術まで真似できなかったエ...

面白いけど内容は難しい。 冒頭に用語集があったり読みやすさへの配慮はあるが、歴史やIT知識、国際情勢への理解がある人のほうがより一層楽しめる1冊。難しい箇所は読み飛ばしてしまったが、技術の奪い合いでスパイを紛れ込ませるも、実物を盗んだのに中身が難しすぎて技術まで真似できなかったエピソードなどただ箇条書きにするような本とは違って、登場人物に人間みもある(ただヒトもいっぱい出てくる…)。 株をやっている人にもオススメ。各国の誰しもが聞いたことのある有名企業の盛衰を辿ることができる。

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2024/03/07

クリス・ミラー著の半導体関連のビジネス書。本書はビジネス書として圧倒的な人気を誇っており、加えて、自身が春から半導体関連メーカーで働くため、読まない理由はなかった。本書は戦後から現在に至るまでの半導体の歴史を一冊にまとめた書籍である。産業の中心の米国目線で物語が書かれているため、...

クリス・ミラー著の半導体関連のビジネス書。本書はビジネス書として圧倒的な人気を誇っており、加えて、自身が春から半導体関連メーカーで働くため、読まない理由はなかった。本書は戦後から現在に至るまでの半導体の歴史を一冊にまとめた書籍である。産業の中心の米国目線で物語が書かれているため、日本のビジネス書にはない新鮮な目線で楽しみことができた。例えば、日本が米国から半導体の覇権を奪った1980年台では、日本国内では賞賛や歓喜といった喜ばしさ一色の記され方をされると思うが、本書では日本をかなり目の敵にしていて面白かった。本書が素晴らしい理由は圧倒的な文献引用数にあるといえる。そのため、なぜ出来事や発展衰退が起こったかが、あまり専門知識を有さない私にも非常に分かりやすく理解できた。また、現在起こっている半導体バブルの原因も、ただ漠然と記事を読むだけでは決して理解できない理由も、本書を通じて多少理解ができるようになった。このように、様々な分野のインプットを行うことで、世の中の流れの解像度高くなることは非常に会館であり、死ぬまで続けていきたいと再確認した。さらに、本書を通じて半導体や技術の歴史やトレンドに加えて、地政学に対する関心が非常に強くなった。メーカー就職する前に読んでいて本当に良かった思わせる1冊だった。

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2024/02/20

2024年2月20日読了。「電流によりオン・オフを切り替える」素材に過ぎない半導体の発明が巨大な企業を生み出し、コンピューティングにスマホ、車の発展を支え、米中日ロ各国の産業の浮き沈みさせ、軍事兵器の心臓部となり「半導体生産・流通をコントロール」することがイコール軍事戦略的にも最...

2024年2月20日読了。「電流によりオン・オフを切り替える」素材に過ぎない半導体の発明が巨大な企業を生み出し、コンピューティングにスマホ、車の発展を支え、米中日ロ各国の産業の浮き沈みさせ、軍事兵器の心臓部となり「半導体生産・流通をコントロール」することがイコール軍事戦略的にも最重要の手段になる、とは…。本書の内容が単なる歴史ではなく、今・まさにこの現代の世界をドライブする要素であるということが空恐ろしくてならない。ソニーや東芝といった日本のプレイヤーも本書のある時期を彩るが、ほとんどの企業が単に一時期の時流に乗っただけであっという間に姿を消すなど、強烈に諸行無常・栄枯盛衰を感じる…。「半導体は産業のコメ」という言説をかつて見かけたが、レトリックでなく本当にそうなのだな…ということが実感として理解できた。非常にスリリングで面白い本だった。

Posted byブクログ

2024/02/09

物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください

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