禁断領域 イックンジュッキの棲む森 の商品レビュー
コンゴでの道路建設に関し、貴重な野生動物であるボノボの生態調査を引き受けた霊長類学者たち。ジャングルの奥へ踏み入った彼らを待ち受けていたのは、とんでもない怪物だった。スリルたっぷりのパニックサスペンスです。 UMAとして認識されている「ライオンイーター」が実在するのか、ということ...
コンゴでの道路建設に関し、貴重な野生動物であるボノボの生態調査を引き受けた霊長類学者たち。ジャングルの奥へ踏み入った彼らを待ち受けていたのは、とんでもない怪物だった。スリルたっぷりのパニックサスペンスです。 UMAとして認識されている「ライオンイーター」が実在するのか、ということに関しては、これはもう物語の流れ上間違いなくいるんだよな、でもって怪物の正体もそれだよな、と分かりますが。しかしそれがいったいどういう生物なのか、そしてなぜ残虐な殺戮を繰り広げるのか、といった部分もきちんと掘り下げられていて、リアルな恐ろしさがありました。人間と獣の違いは何なのか、というあたりも考えさせられます。人間だけが賢明で理性的だなんていうのは、ただの思い込みにすぎませんね。 しかし一番印象的だったの、ジャングルでの料理の描写でした(笑)。おいしそうだったり、そうではなかったりするのですが。食べてみたい……とは思わないか?
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うーん…、これは、どうして『このミス』文庫グランプリになったんだろうな…。 設定そのものは面白くなる要素を多分に含んでいる。オープニングで、謎の生物によって学者が殺されてしまうのもその後の展開を示唆していて興味が惹かれるし、コンゴのジャングルやサバンナを舞台に話が展開していくの...
うーん…、これは、どうして『このミス』文庫グランプリになったんだろうな…。 設定そのものは面白くなる要素を多分に含んでいる。オープニングで、謎の生物によって学者が殺されてしまうのもその後の展開を示唆していて興味が惹かれるし、コンゴのジャングルやサバンナを舞台に話が展開していくのも次はどんな展開が待っているんだろうとワクワクする。 しかし、何よりキャラクターの設定が、痛い。主人公の大学院生はかなり現実離れしたマンガのキャラクターみたいでリアリティがなく、セリフに全く感情移入できない。思考が深く描写されることもないので、中身を知って親しむこともできない。また、主人公を取り囲む登場人物達も、B級映画のキャラクターのような、悪い意味でステレオタイプな性格や言動を付与されていて、会話の場面を楽しむことができない。それぞれのキャラ設定を活かし切るところまで達していないというか、すごく表面的な印象を受けてしまった。 また、要所要所でちょっと無理のある強引な辻褄合わせがあったり、凄惨な殺戮現場を経験した割には登場人物達の心理がたいしてダメージも受けず呑気にすぐ元気になっていたりと、「いやいや、一般的に考えてそんなわけないのでは…」と感じてしまうシーンが多くて物語に入り込めなかった。カギとなる少年の設定も、言語能力の問題含めちょっと無理があるように感じた。 思い切って手を入れて映画化とかしたらそれなりに面白いかもしれない。
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ストーリーにとても勢いのあるパニックサスペンス。主人公がかなりの変人で、感情がおいてかれてかれてしまったのが残念。終盤での、人と獣の違いの描写はとても良かった。
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読み終わるのに時間がかかってしまった。 キャラクターの作りがつまらなかった。 ストーリーとしては面白いのかもしれないが、もっとキャラ立ちしていたら違う楽しみ方ができたと思う。主人公の性格に救いがなく、それ以外もあまり人間味を感じる事ができなかった。故に誰が死んでもいまいち感情移入...
読み終わるのに時間がかかってしまった。 キャラクターの作りがつまらなかった。 ストーリーとしては面白いのかもしれないが、もっとキャラ立ちしていたら違う楽しみ方ができたと思う。主人公の性格に救いがなく、それ以外もあまり人間味を感じる事ができなかった。故に誰が死んでもいまいち感情移入ができなかった。
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まあまあ面白かった 主人公の傍若無人なクソガキはじめ主要人物の幼稚なキャラ設定にちょっと読んでて疲れるけど、エンタメ小説としてまあまあバランス良く楽しめたかな 私動物のことは良く知らないですが、主題となった未確認生物の描写に科学的な説得力を感じた 作者さん良く勉強されて書かれ...
まあまあ面白かった 主人公の傍若無人なクソガキはじめ主要人物の幼稚なキャラ設定にちょっと読んでて疲れるけど、エンタメ小説としてまあまあバランス良く楽しめたかな 私動物のことは良く知らないですが、主題となった未確認生物の描写に科学的な説得力を感じた 作者さん良く勉強されて書かれたんだろうなー
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※このレビューにはネタバレを含みます
面白かったが、期待してたのと違った。 主人公を始めとする研究者達の旺盛な探究心が、読者の私にも伝わってきてワクワクしながら読めた。 ただ、題名に禁断領域とあったので、SFホラーを予期していた。 未知の生命に脅かされる手に汗握る展開を期待していた。 実際にはそういう側面はあったが、主人公達は銃を持った屈強なコンゴ人達に守られていたため、私はそこまで恐怖を感じなかった。 また、B級お約束の間抜けな事をして死ぬ人物も出てきたり、展開も全体的に安っぽく感じた。 ただ、人と獣の違いは何か? などのある種哲学的な問いはとても面白かった。 主人公のキカが自分の欲求にとても素直で、獣っぽい側面が強いのも作者は意図しているのかもしれない。 イックンジュッキの設定もすごく練られていて面白かった。 登場人物も、欲望に真っ直ぐな主人公のキカを始めとして本当にみんな魅力的だった。 主人公は尖った性格だから嫌いな人も居ると思うけど、私は好きだった。 全体的に、秘境探索小説としては凄く面白かった。 題名をイックンジュッキの森から、禁断領域イックンジュッキの棲む森にしたのは失敗だったと思う。 今の方が購買意欲は湧くけど。 後書にあった作者の次回作の構想も面白そうだったので、楽しみ。
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「名探偵のままでいて」巻末の、「このミス大賞」の全体選評や、文庫巻末の解説を読むと、この作品はオリジナルからかなり手を入れられているように思われます。ヒロインの基本設定が、(女性の選考委員が嫌悪感を露わにする程)下品極まりなかっただったのが原因のようですが。 そのせいかどうか、は...
「名探偵のままでいて」巻末の、「このミス大賞」の全体選評や、文庫巻末の解説を読むと、この作品はオリジナルからかなり手を入れられているように思われます。ヒロインの基本設定が、(女性の選考委員が嫌悪感を露わにする程)下品極まりなかっただったのが原因のようですが。 そのせいかどうか、は解りませんが、どうにも盛り上がりに欠ける物語のように感じます。 勿論、修正すべき点は修正すべきですが、その弊害で物語の面白さが減衰したのであれば、残念です
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この作品のようなストーリーはとても大好きで、非常に面白かった。 ただ、個人的な意見だが、主人公の女学生の性格が終始、不快だった。 そこさえ適度であったら本当に良作なのに…と心の底から思った。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ストーリーはとても面白かった。 ずる賢くて攻撃力もハンパない猿、怖い。 しかし皆様も書いておられるように、なぜ女性主人公があんなに性格ブスなのか。 真面目な良い子キャラにしても面白くないけど、物語的にも主人公がウザい必要はなく、ただ多くの読者をイラッとさせるだけ。 単なる作者さんの好みかな? 名前忘れたけど、あの異端視されていた学者さんにもうちょっと救いが欲しかったなぁ。 少なくともイックンジュッキの存在を誰よりも早く認めていたんだから。
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生物研究のためにジャングルの奥地へ… そこで出会った「猿でも人でもない人」の恐怖とは #禁断領域 ■きっと読みたくなるレビュー 生物学者と開発業者が奥深いジャングルで生態調査に向かう。その工程で新種の猿に襲われるという、構成としては比較的シンプルなストーリーです。 しかしな...
生物研究のためにジャングルの奥地へ… そこで出会った「猿でも人でもない人」の恐怖とは #禁断領域 ■きっと読みたくなるレビュー 生物学者と開発業者が奥深いジャングルで生態調査に向かう。その工程で新種の猿に襲われるという、構成としては比較的シンプルなストーリーです。 しかしながら霊長類の生物学的情報がてんこ盛りで、しかも物語の後半ではサスペンスもてんこ盛り。クーラーが効いた部屋で、こんなにもハラハラドキドキできる密林サスペンスを読めるなんて幸せです。 中盤から徐々に未知の生き物の出してくるなんざ、読ませるのが上手で、ぐいぐい引き込まれちゃいます。さらに後半に至っては、アクションが激熱ですね。こえーよ。 また本作は、主人公の季華が分かりやすくて好印象。純粋に動物が好きすぎて、どんなことより最優先になる価値観がいいっ ヴィクターとの口喧嘩のシーンなんて最高です!研究者はこのくらい変態性があったほうがリアルで魅力的ですよね~。ただ言動以外にもエピソードや背景も綴ってくれると、より人柄に厚みがでて感情移入がしやすかったんじゃないかなと思いました。 ミステリーとしても、なかなかどうして油断ならず、しっかりやられました…そう来ましたか。新人先生とは思えないほどの力作で、次回以降の作品も期待しちゃいました! ■きっと共感できる書評 境界線って、なんだろう? なぜ人は分類や区別をしたがるのか。 人種、性別、宗教、教育、生活習慣、その他さまざまな価値観を、やたら分類してカテゴリーを決めたがる。 私も社会生活を送るうえで、この人は学者タイプ、この人はコンサバ、この人はビジネス寄り、といったように、少し話しただけで性格や信条をカテゴライズして、物事をうまく進めようと画策します。 なぜそんなことをするのか?…それは失敗が怖いから。 人間は知性があるからこそ、怖がりで弱い生き物。分類することで物事を予見し、リスクを排除し、恐怖感を緩和するのです。 ただこの行為には重要な欠陥があって、価値観や知識をアップデートできず、成長を妨げてしまう可能性があるんです。型にあわないことを排除してしまうのではなく、ときには違った見方も必要です。 我々は『進化する』ということを、忘れないようにしなくてはなりませんね。
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