忘らるる物語 の商品レビュー
一般名詞も含めてカタカナ造語のルビが振られた単語が多く、その割に一部はそのままの読み方なので統一感がなく、始終ふんわり読む結果に。 (藩王はジョグルだけど帝はみかど、みたいな) その中で情報提供もやや不親切なところがあるので完全に消化不良ですが、再び振り返りたいとは思えないのでし...
一般名詞も含めてカタカナ造語のルビが振られた単語が多く、その割に一部はそのままの読み方なので統一感がなく、始終ふんわり読む結果に。 (藩王はジョグルだけど帝はみかど、みたいな) その中で情報提供もやや不親切なところがあるので完全に消化不良ですが、再び振り返りたいとは思えないのでしばらく積んでおきます。 書き出しや帯の文句だけを信じてファンタジーだと思って購入すると肩透かし気味かも。
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長い! 環璃の理不尽な運命を描くには、大事なんだろうと思うけど長いなぁ。 女性であるために、決められた運命にどう抗い、受け入れるかに尽きるんだと思った。
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この作品の伝えたいことってなんなんだろうなぁ。最初のうちはついていけたが最後の方、わからなくなってしまった。 物語としては結構面白かったのだけど 2023.7.10 111
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世界観は東洋の後宮に近いけれど、読んだ感想としてはSFのような感じ。 とても面白かった。 女が女であることをここまで突きつめた作品もないと思う。 虐げられ、奪われ、無力であることを強要される。 それでも、それを強いた男の子供を孕んでしか生きられない。 「なんのために生まれたの...
世界観は東洋の後宮に近いけれど、読んだ感想としてはSFのような感じ。 とても面白かった。 女が女であることをここまで突きつめた作品もないと思う。 虐げられ、奪われ、無力であることを強要される。 それでも、それを強いた男の子供を孕んでしか生きられない。 「なんのために生まれたのかわからないまま死ぬくらいなら、なにかに成ってから死ぬ」 選択についての考え方や支配についての思想が深い。 心理学でもあるし歴史書としての面白みもある。 チユギとワリの関係性が最後まで美しい。 純粋な心の通じ合いを感じました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ファンタジーかしら、などと軽い気持ちで読み始めたら歴史大河エンターテイメントで尚かつジェンダー問題を深く突き詰めて考えさせられる本でした。 かといって、立ち上がれ女性たちよ、という内容でもなく長きに渡る人類史、カミとヒトと獣のこれまでとこれからとも。 獣のような男達が一瞬で消え失せる場面に快い胸の高鳴りを感じたのは私だけではないでしょう。 母となり狂う性と呼ばれる女の身で、子どもの事を我が命よりも守りたいと思う女の多いのには納得。 ある意味、歴史書としての楽しみ方も出来たし。ゆっくりこの本を読む時間、大切でした。
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ファンタジーテイストは得意ではないので、読み進めるのに集中を欠くことはあったが、現代の世の中に照らして考えさせられることも多々あった。 理不尽と無力感、ほんの一時爽快感のはざまで揺れ動いた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
辺境の小さな国の王女として生まれ、幸せな結婚をし、息子を授かった環璃。だが、その幸せな暮らしは突如終わりを迎え、広大な大陸を統べる燦帝国の次期皇帝を選ぶ「皇后星」に選ばれ、環璃の国は滅ぼされてしまう。 産まれたばかりの息子は人質に取られ、旦那さんは殺されて、次期皇帝候補の子供を妊娠する為だけに大陸を渡り歩かなくてはならない過酷な旅。そんな中、男に触れただけで塵となる力を持つチユギと出会う事で環璃の運命は大きく変わって行く… 中々ヘビーな展開で、どんよりした気分でしたが、希望を捨てない環璃の強い意識が格好良かったです。 息子も殺されてはいないかヒヤヒヤでしたが、最後まで生き延びていてくれたのは救いでした。 神と共存した環璃の長い年月の先に、また次の物語があるんですよね。次はどんな人に繋がれるのか知りたいです。
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壮大な物語だった。 女と男、支配と服従、変化と停滞……いろんな軸が重層的にこの世界を構成している。どこか多くの幻のような物語であるような顔をしているのに、実は痛いほど現実の物語である。「女は子供を産むことで狂ってしまう。男はいつまでも獣の顔から抜け出せない」本当に覚悟のある表現。...
壮大な物語だった。 女と男、支配と服従、変化と停滞……いろんな軸が重層的にこの世界を構成している。どこか多くの幻のような物語であるような顔をしているのに、実は痛いほど現実の物語である。「女は子供を産むことで狂ってしまう。男はいつまでも獣の顔から抜け出せない」本当に覚悟のある表現。 序盤、環璃の理解の早さ・察しの良さにちょっと戸惑ったが、それに導かれるようにしてぐんぐんとのめり込んだ。 全体的にやや説明過多で長いのがちょっと気になった。もう少しシンプルであればもっと手に取るハードルも下がるのに……と。とはいえ、高殿さんの強い意志が、押せては返す波のように、何度も何度も伝わってくるのはこの上なく濃密で心地の良い読書体験だった。
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