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黄色い家 の商品レビュー

3.9

787件のお客様レビュー

  1. 5つ

    199

  2. 4つ

    318

  3. 3つ

    171

  4. 2つ

    37

  5. 1つ

    8

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2023/05/10

悲しい話というのが読了後の印象。 そういう世界もあるんだろうな、と。 親から受ける影響についても考えさせられた。

Posted byブクログ

2023/05/09

確かにお金は多く稼ぎたい。 ただ、一線を越えるか越えないかは人次第。 風水って効果あるならやってみたい。

Posted byブクログ

2023/05/07

恩田陸さんの「灰の劇場」を思い出した。 三面記事から物語が始まる構成とか、女性同士の共同生活とかが共通しているからだろうか? 「灰色」と「黄色」。個人的にはなかなか好きな組み合わせ、ではある(どうでもいいけど)。 で、この小説は川上さんぽくないなぁ、と。 最後までしっくり来るこ...

恩田陸さんの「灰の劇場」を思い出した。 三面記事から物語が始まる構成とか、女性同士の共同生活とかが共通しているからだろうか? 「灰色」と「黄色」。個人的にはなかなか好きな組み合わせ、ではある(どうでもいいけど)。 で、この小説は川上さんぽくないなぁ、と。 最後までしっくり来ることなく読了。 登場人物はみなそれぞれに孤独だ。 花は普通の暮らしを手に入れるために、シノギに手を染める。贅沢をしたいがためではなく、ただ同居人との何気ない生活を維持するために。 だけど、お金は人と人との関係性を繋ぎ止める媒介にはなり得る反面、新たな分裂の原因にもなる。 すれ違っていく4人の女性たち… そして 人と人を結びつけるものはなんだろうか? 人は何があれば孤独から逃れることができるのか? そんなことを考えさせられた。 川上さんだから文学的ではあるが、本作はしっかりとエンタテインメント性も持ち合わせる。 だから500ページ超だけど、退屈することはない。 むしろ、一気読み。 途中で眠れなくなるかもしれないから注意が必要。 ♪想い出がいっぱい/H2O(1983)

Posted byブクログ

2023/05/06

川上未映子の新境地の作品。 グイグイ読ませるが、今ひとつ黄美子さんの人物像が結びにくい。発達障害的な人物なのだろうが、最初の登場の力強さの印象が強く、最後までどういうふうに捉えたらよいか迷った。 映水さんも、存在感から、もう少し筋に絡んでくると思ったのだけど、中途半端な絡みに終...

川上未映子の新境地の作品。 グイグイ読ませるが、今ひとつ黄美子さんの人物像が結びにくい。発達障害的な人物なのだろうが、最初の登場の力強さの印象が強く、最後までどういうふうに捉えたらよいか迷った。 映水さんも、存在感から、もう少し筋に絡んでくると思ったのだけど、中途半端な絡みに終わったら感あり。映水さんの過去の話も「アブストラクト」って感じで、雑に思えた。長くならないようにしたんだろうなあとは思うが。 すごく面白かっただけに、瑕疵が目立つというか。 完璧な小説に仕上げて欲しかった、と思うくらい面白かったのだと思う。

Posted byブクログ

2023/05/05

知らない世界、知らない生活を知った 事実はひとつでも捉え方やそうだということにしようという取り決めで如何様にも作り上げることができてしまう それは「ふつうではない人」(たぶん発達障害的な)相手だから でもそれはダメだと自分の中の道徳感が自分自身を押し潰してしまってどうにもならない...

知らない世界、知らない生活を知った 事実はひとつでも捉え方やそうだということにしようという取り決めで如何様にも作り上げることができてしまう それは「ふつうではない人」(たぶん発達障害的な)相手だから でもそれはダメだと自分の中の道徳感が自分自身を押し潰してしまってどうにもならない人もいる あぁ本当に色んな人がいる 生きやすさや生きづらさなんてその捉え方次第なんだろうと思う

Posted byブクログ

2023/05/04

悔しいけど、面白かった 読み進めるのがクソつらかったけど面白かった。帯の「ノンストップ」の通り。ノンストップで地面を這いずり回る主人公たち。執着してるのは、使うこと、使いたいことじゃなくて稼ぐこと 目的と手段が入れ替わるとはこのことか… コロナの現代とバブル崩壊から2000年の、...

悔しいけど、面白かった 読み進めるのがクソつらかったけど面白かった。帯の「ノンストップ」の通り。ノンストップで地面を這いずり回る主人公たち。執着してるのは、使うこと、使いたいことじゃなくて稼ぐこと 目的と手段が入れ替わるとはこのことか… コロナの現代とバブル崩壊から2000年の、臭いを本当に嗅げる 笑 自分は小学生だったけどなんとなく感じた不安感、この辺の幸せで落ち着いておこうか っていう感じが嫌になるくらい感じられます

Posted byブクログ

2023/05/05

600頁の長編を2日間で読了できましたが、 内容が重く疲労感が残りました。 ネット記事をきっかけに知的障害がある女性と共同生活をしていた壮絶な過去を回想している内容。裏社会で生きる人達と出会い、後先考えずお金に支配され犯罪に手を染めていく。人間が一瞬にして堕ちていく様は恐怖でし...

600頁の長編を2日間で読了できましたが、 内容が重く疲労感が残りました。 ネット記事をきっかけに知的障害がある女性と共同生活をしていた壮絶な過去を回想している内容。裏社会で生きる人達と出会い、後先考えずお金に支配され犯罪に手を染めていく。人間が一瞬にして堕ちていく様は恐怖でした。お金は人を狂わせるともいいますが、後半の花の狂気的な言動も怖かった…。 一般的な家庭環境で両親から愛され、経済的に安定した生活を送り、ある程度の教育を受けることができていたら、彼女たちの選択肢も広がり犯罪に手を染めることはなかったのかもしれない…。 親を選んで産まれてくることはできないので、彼女たちをみているとやるせないし、心が苦しくなる。

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2023/05/04

下北沢のヴィレヴァンでこれでもかと棚を占領してオススメしてたので、導かれるままに購入 黄色い家に詰め込まれた記憶が20年後のコロナ禍にパンドラの箱が開くように蘇る どん底から這い上がる中で抗いようのない現実を目の当たりにしながらも、金と黄色だけを信じて生きていく、いわゆるジェ...

下北沢のヴィレヴァンでこれでもかと棚を占領してオススメしてたので、導かれるままに購入 黄色い家に詰め込まれた記憶が20年後のコロナ禍にパンドラの箱が開くように蘇る どん底から這い上がる中で抗いようのない現実を目の当たりにしながらも、金と黄色だけを信じて生きていく、いわゆるジェットコースター小説なんだけど、サリンとかHIDEの死とか90年代半ばから2000年になるあたりの、主人公の少女時代の時代背景が自身の記憶とあざといぐらいにシンクしてくんなーと思ったら、読売新聞の連載小説で納得 新聞おじさん世代の心をくすぐる傑作でした

Posted byブクログ

2023/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

幼い頃からお金に苦労して育った花。 こんな暮らしから抜け出したくて、一生懸命バイトしてコツコツ貯めたお金を母親の別れた男に奪われてしまい絶望し 黄美子さんと再会して一緒に始めたスナックでもコツコツ貯めたお金を母が騙されてできてしまった借金返済のために渡してしまう。そして火事でスナックも消失してしまう。 ここから今までの生活を守るために犯罪に手を染めてしまうが、必死でやればやる程仲間との間の溝が深くなる。 底辺の生活から這い上がる術が無いために、コツコツ頑張っても頑張っても、最後はいつも絶望する結果に胸が詰まる。 そしてお金を不当に稼ぐ色々な方法があるんだなと感心と呆れと複雑な心境。 自分も一つ間違えたらそっちの世界に行ってしまう分岐点もあったのだろうか。 色々な大人に出会うのに、誰も真面な道に導く人もない環境。 這い上がれる訳ないよな。

Posted byブクログ

2023/04/28

多忙な新年度に自分でもびっくりするほどのめりこみがっつり読み切りました。これ…新聞連載だったとはかなりの衝撃内容でした。自分が求めている先の手段がお金だとはっきりしているうちは、人間はもしかしたら(それが罪だとしても)バランスがとれるのかもしれないけれど、その先が、生きていく中で...

多忙な新年度に自分でもびっくりするほどのめりこみがっつり読み切りました。これ…新聞連載だったとはかなりの衝撃内容でした。自分が求めている先の手段がお金だとはっきりしているうちは、人間はもしかしたら(それが罪だとしても)バランスがとれるのかもしれないけれど、その先が、生きていく中でだんだん変化していくとともに、全体的な歯車が狂ってくるのかもしれません。目には見えない恐怖のようなものを感じました。川上氏の表現、読者の吸引力も変わらずさすがです。

Posted byブクログ