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待つ の商品レビュー

3.8

34件のお客様レビュー

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2026/05/09

学生時代、『待つ』を読んだ時に、この短い文章でこれだけ不安定な心情を表現できる文豪の才に衝撃を受けた記憶があったのと、乙女の本棚シリーズの本が欲しいなと思っていた頃にたまたま書店で見かけたので購入。 最初の数ページは、百年前の太宰の語りと、現代調のイラストに隔たりを感じたが、し...

学生時代、『待つ』を読んだ時に、この短い文章でこれだけ不安定な心情を表現できる文豪の才に衝撃を受けた記憶があったのと、乙女の本棚シリーズの本が欲しいなと思っていた頃にたまたま書店で見かけたので購入。 最初の数ページは、百年前の太宰の語りと、現代調のイラストに隔たりを感じたが、しだいに、じわじわと、この作品で語られている心許なさとイラストの虚無な眼をした少女が重なってきて、何度も読み返してしまう。眺めれば眺めるほど、小説世界を深掘りしていく耽美で病みを抱えたイラスト。 関係ないけど、ゲスの極み乙女の「id1」という曲に「ぼくらは少しだけ明日を待ちすぎてる気がする」という歌詞があるのを思い出した。戦争が始まって世の中に置いてきぼりにされたように感じて、生きづらさを拭ってくれる突破口を求めている。 この作品の最後の一文に、学生時代の私はただならぬものを感じたのだが、歳をくってから読むとそこまでの衝撃はない。ただ、確かに、どこかしらの駅に、こういう若い子はいるだろうなと思った。昔は私もそういう子どもだったかもしれない。そして、そういう頃の感性を忘れないでください、と語りかけられている気になった。

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2026/03/16

駅のベンチで、毎日、流れる群衆の一部になりたいと思うのか、それとも距離を取りたいのか。 しかし『待つ』は、受け身。 いつか、出会う誰かとの覚悟を秘めているようです。 誰かと寄り添いたい気持ちと、世間体を気にする自意識の間で揺れる繊細な少女の心のように感じます。 『私を忘れな...

駅のベンチで、毎日、流れる群衆の一部になりたいと思うのか、それとも距離を取りたいのか。 しかし『待つ』は、受け身。 いつか、出会う誰かとの覚悟を秘めているようです。 誰かと寄り添いたい気持ちと、世間体を気にする自意識の間で揺れる繊細な少女の心のように感じます。 『私を忘れないで』は自己主張。 これは、『出会う誰か』に言ってるのか、それとも自分自身へなのか… 和の文体と、絵が心地よくて、さらりと読むことができました。

Posted byブクログ

2025/08/11

言葉は悪いけれど、とてもメンヘラな世界。そのダメダメな世界にまた絵がこの上なくマッチしている。こういうトーンは、一部の若者にはウケが良いでしょう。 この、自分がなく、その自分に酔いまくっている浮いた状態を、若い頃は自分もそれとなく好み、近い心境だったと、読んでいて恥ずかしくなっ...

言葉は悪いけれど、とてもメンヘラな世界。そのダメダメな世界にまた絵がこの上なくマッチしている。こういうトーンは、一部の若者にはウケが良いでしょう。 この、自分がなく、その自分に酔いまくっている浮いた状態を、若い頃は自分もそれとなく好み、近い心境だったと、読んでいて恥ずかしくなった。甘ったれてるなぁ〜と。そして今も、こんなに甘ったれて生きられたらイイなぁなんて思ってしまう、まだダメダメなままの自分。 この世界観、似たメンタルを持っている人間は、堕落の道へ誘われてしまうでしょう。そちらの方のメンタルと接点がない方は、「何を言っとるんだ!」と苛立つかもしれません。

Posted byブクログ

2025/06/29

今井キラさんのイラストは初オネェです♡ 先に夜汽車さんの鮮やかで華やかなイラストを見ちゃったので、ちょっと素朴な感じに見えましたわ 夜汽車さんが大都会なら今井キラさんは田舎って感じかしら♡ 都会には都会の、田舎には田舎の良いところがあるから甲乙はつけがたいですが、『オネェの本...

今井キラさんのイラストは初オネェです♡ 先に夜汽車さんの鮮やかで華やかなイラストを見ちゃったので、ちょっと素朴な感じに見えましたわ 夜汽車さんが大都会なら今井キラさんは田舎って感じかしら♡ 都会には都会の、田舎には田舎の良いところがあるから甲乙はつけがたいですが、『オネェの本棚』では都会の方が好みかしら (〃∇〃) 確か宣言したはずですが、ほんと内容については一切触れてないな…(^.^; ま、いっか! 引き続き『乙女の本棚』はイラストを楽しみますわよ♡        ──イラスト評価★2──

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2025/05/06

乙女の本棚シリーズの一冊。 太宰治といえば『人間失格』「走れメロス」のイメージが強い。しかし、この本を読めば、太宰治に対するハードルがだいぶ下がるのではないだろうか。

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2025/01/04

見開きの半分がカラーの挿絵で、これなら読めるかなと思って。文章だけ読んでる時よりちょっと気は散る気もするけどページを捲るハードルは下がってる気はする。イラストは刺繍糸とか物の絵は結構好きだなって思って眺めてた。 太宰は何言ってるか全然わからんな…うだうだしているのは共感できないな...

見開きの半分がカラーの挿絵で、これなら読めるかなと思って。文章だけ読んでる時よりちょっと気は散る気もするけどページを捲るハードルは下がってる気はする。イラストは刺繍糸とか物の絵は結構好きだなって思って眺めてた。 太宰は何言ってるか全然わからんな…うだうだしているのは共感できないなと思う。

Posted byブクログ

2024/12/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

乙女の本棚シリーズで一番好きな組合せだと思います。 太宰治の書く不安定な若い女の心情と、今井キラさんの描くアンニュイな表情が見事にマッチしていると思います。 あと、今井キラさんのイラストはどれも背景の色まで美しいイメージがあるのですが、この絵本でも文字のページまでちゃんと淡い綺麗な色を使ってくれていて、イラストレーターの世界観がちゃんと反映されているなと感じました。 話はとっても短いですが、たくさん挿絵がありますし、花や女の子のポーズが異なるのでどのページも見応えがあります。 私たちもいつかどこかの駅でこの女の人に会うんだろうなと思わせられるラストがすごく好きです。 図書館で借りた本を読みましたが、これは本屋で買いたい絵本です!

Posted byブクログ

2025/06/14

久しぶりの乙女の本棚シリーズ。イラストで名作短編を楽しめる。 小さい駅で誰かを待つ少女。虚ろな眼差しの少女とレトロな色合いと品々が不安感を募らせる、今井キラさんのイラスト。戦時中の不安定な生活におびえる様子もうかがえる。 色鮮やかな様々な花の絵がまた美しい。少し眠気を誘うような文...

久しぶりの乙女の本棚シリーズ。イラストで名作短編を楽しめる。 小さい駅で誰かを待つ少女。虚ろな眼差しの少女とレトロな色合いと品々が不安感を募らせる、今井キラさんのイラスト。戦時中の不安定な生活におびえる様子もうかがえる。 色鮮やかな様々な花の絵がまた美しい。少し眠気を誘うような文体。 どこかで少女を見かけるかもしれないと駅構内を見てしまいそう。 「私は、人間をきらいです。いいえ、こわいのです。」 「私の今までの生活に自信を失ってしまったのです。」 「ああ、私は一体、何を待っているのでしょう。」 「私を忘れないで下さいませ。」

Posted byブクログ

2024/10/24

この短編は初めて読んだ。やはり太宰府の描く少女は好きだな。いじらしいし、いやなことはいやだと言うし。 少女に共感しつつ読んだ。

Posted byブクログ

2024/10/13

太宰治の女の子視点のお話って、なんかかなり乙女な感じがしてかなり好き。これも不安定な乙女な雰囲気でよかった。

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