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頬に哀しみを刻め の商品レビュー

4.1

64件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    14

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2024/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良かった…。そこに愛はあるんや!これ、映画化してほしい。わかりあえるわけないのは悪い意味じゃないのよね。みんなちがうもん。わかりあえるわけないのよ。そのうえでどうするか。それが人間よ。愛よね。訳が秀逸。辛いけどいい話だった。

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2024/05/17

読み終わって、久々にごっつい作品読んだなぁと思いました。色々重たかったけれども。 暴力は結構有能な解決策だと言う人がいますが(私はあまりよい策とは思えないけれども)、その所為で割を食うのは周囲に居る弱者なんだよなぁと常々苦々しく思っていたので、造園業社長なんて立場の人間が表に出...

読み終わって、久々にごっつい作品読んだなぁと思いました。色々重たかったけれども。 暴力は結構有能な解決策だと言う人がいますが(私はあまりよい策とは思えないけれども)、その所為で割を食うのは周囲に居る弱者なんだよなぁと常々苦々しく思っていたので、造園業社長なんて立場の人間が表に出て、会社とか家は大丈夫かと思ったら結構ちゃんと対策を考えていて、そこに好感を持ちました。結局のところ、暴力って強いものに向かうよりも弱いものに向かう方が多いから。実際問題。 個人的にはそこまでするか?というワルモノの悪行でしたが、そんなに露見することを恐れるならもっと秘匿するか、きちんと相方を囲い込めと思ったり。ナンダカナ、ですよねぇ。 マッチョな世界に生きてきた父親が、自分の息子が同性愛者だったと知り、どう向き合っていいのかわからないという葛藤は読んでいてすごく伝わってきました。背景も育ちも全然違う父親二人のコンビが面白かったです。

Posted byブクログ

2024/05/16

古き良きアメリカの雰囲気がありつつ、現代的なジェンダーの問題を取り込み読者を引き付けていく。 アメ車、モーターサイクルMCも登場し、これぞアメリカン犯罪小説と言ったところか。 ザ・ブラックユーモアもサイコーなので+1

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2024/05/10

久々の犯罪小説を読む。殺戮描写が多くなるのは当然だが、著者は現代のジェンダーとLGBT問題を根幹に含ませて読者を引き込んで読ませていく。

Posted byブクログ

2024/05/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ゲイである息子を殺された父親同士がその死の真相、というか犯人を追いつつ果たされなかった息子との和解を考えるお話。 性的マイノリティだったり黒人だったりの差別問題がふんだんに・・というあたりは若干食傷気味ではありましたが読んでいくうちにそんなに気にならなくも。 エンターテイメント小説としてはなかなかに楽しめましたが、ストーリーの若干の大味さは気になりました。主人公の一人であるアイクの猪突猛進さが。。。最終的に孫娘であるアリアンナが連れ去られるわけですが、そういう「周りに人々への被害の拡大」をまったく想定せずに突っ走ってるのがなあ。素性も隠さずにあれだけやってりゃそりゃそうなるだろうし、もっと早く起こってても全然不思議じゃないし、なんなら何故最後までグレイソンたちが手を出さなかったのか疑問ですらある。息子たちはあんなにも速攻で始末されてしまったのを考えるとここまで大したことされずに放置されたのはストーリー的なご都合主義にすら感じてしまった。

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2024/05/05

オバマ元大統領が2022年に夏の読書リストに挙げ、2024年版「このミス」海外部門1位にも選出された本書。面白い。とにかく面白い。何度でも言おう。掛け値なしに面白い。私はバイオレンス小説は苦手なのだが、一気に物語に引き込まれた。 主人公は二人の中年男性。一人は黒人のアイク。かつ...

オバマ元大統領が2022年に夏の読書リストに挙げ、2024年版「このミス」海外部門1位にも選出された本書。面白い。とにかく面白い。何度でも言おう。掛け値なしに面白い。私はバイオレンス小説は苦手なのだが、一気に物語に引き込まれた。 主人公は二人の中年男性。一人は黒人のアイク。かつて殺人の罪を犯して服役し、出所後は庭園業を営んでいる。もう一人は白人のバディ・リー。アイクと同様に前科があるが、出所後もうまく行かず、妻には逃げられ、アルコールに溺れる日々を送る。 そんな二人が出会ったのは、互いの息子の葬式だった。アイクの息子アイザイアとバディ・リーの息子デレクは同性愛者として婚姻関係を結び、そしてある日、路上で銃殺されたのだ。アイクもバディ・リーも、同性愛者である息子を拒絶してきた。そして、息子との和解の道は突然断たれてしまったのだ。バディ・リーはアイクに、俺たちの息子を殺した犯人を捜さないかと持ちかける。報いを受けさせるのだ。 本書は、LBGTQ、人種差別、親子問題、夫婦問題、貧困など、さまざまなテーマが複雑に絡み合う。しかしそれらがバッティングすることなく、見事に物語に溶け込み、深みを与えている。兎にも角にも、読んだ方がいい一冊。

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2024/05/01

殺人罪で服役した黒人のアイク。出所後庭師として地道に働き、小さな会社を経営する彼は、ある日警察から息子が殺害されたと告げられる。白人の夫とともに顔を撃ち抜かれたのだ。一向に捜査が進まぬなか、息子たちの墓が差別主義者によって破壊され、アイクは息子の夫の父親で酒浸りのバディ・リーと犯...

殺人罪で服役した黒人のアイク。出所後庭師として地道に働き、小さな会社を経営する彼は、ある日警察から息子が殺害されたと告げられる。白人の夫とともに顔を撃ち抜かれたのだ。一向に捜査が進まぬなか、息子たちの墓が差別主義者によって破壊され、アイクは息子の夫の父親で酒浸りのバディ・リーと犯人捜しに乗り出す。息子を拒絶してきた父親2人が真相に近づくにつれ、血と暴力が増してゆき――。 圧倒的なフィナーレ。

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2024/04/27

ハードボイルドな展開に惹きつけられたがアメリカのジェンダー社会も取り上げていて斬新で新しく感じた。これは映画化してほしい。

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2024/04/02

あれっあっけなく終わってしまった。なんかスッキリしないなぁ〜 圧倒的な暴力でした。息子が殺されただけであすこまで暴力に徹底する事でが出来るものだろうか? 言葉遣いが汚いなぁ、読んでいていい気はしませんでした。

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2024/03/31

 政治家のセックススキャンダルに絡んだ殺人事件を端緒に攻撃の応酬が始まる。政治家側は暴走族を母体としたギャング、対抗するのは殺人事件で被害にあった同性婚カップルの父親二人だ。  セックススキャンダルに絡んだ殺人、攻撃とくれば、かつてダーティーハリーに似たストーリーがあったか?小...

 政治家のセックススキャンダルに絡んだ殺人事件を端緒に攻撃の応酬が始まる。政治家側は暴走族を母体としたギャング、対抗するのは殺人事件で被害にあった同性婚カップルの父親二人だ。  セックススキャンダルに絡んだ殺人、攻撃とくれば、かつてダーティーハリーに似たストーリーがあったか?小説の終盤に出てくる拳銃がS&Wの.44口径リボルバーとなれば、リンクさせずにいられない。  “こてこて”がつくほど保守的な父親二人が差別要因の殺人事件の当事者になることにより、差別観に覆われていた自分たちの感情が息子を愛するということに純化していく。  2人が歩くと出くわすのは、LGBTQに対する偏見と白人・黒人の間にある人種差別だ。ただ、この小説には、古典的に存在する男女間の格差・差別は俎上にがってこない。

Posted byブクログ