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千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないまま ルーマニア語の小説家になった話 の商品レビュー

3.9

74件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    34

  3. 3つ

    15

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

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2026/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

就活に失敗し、千葉で引きこもっている作者が独学でルーマニア語を学び、自身で書いた小説や詩をルーマニア語に訳してルーマニアの文壇にデビューする。3冊しかないルーマニア語の本と、Netflixのルーマニア映画と、Facebookでルーマニア人と友達になりまくって築き上げたルーマニア語メタバースを武器に、独自の日系ルーマニア語を磨き上げていくその勉強法がすごいし、クローン病になってから一年で1000冊読んだという読書量とその幅広さもすごい。教養に圧倒されるけど完全なる話し言葉で書かれていて、私とまさに同い年なのでなんかこのノリの人いるよなって思う。大学生になったところで震災と原発事故があって鬱になるのもすごく分かる。シオランもルーマニア人なの知らなかった。東欧文学面白そうで、私も読んでみたい。

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2025/12/08

ブラック企業とかブラックユーモアとかそういう言葉は、アフリカ系の人に失礼だから止めようっていうのが叫ばれている。 この視点はなかった。反省。

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2025/11/16

トントン拍子で進んでいく展開が爽快で心地よい。前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』、鈴木俊貴『僕には鳥の言葉がわかる』に通じるものを感じた。一方で、難病を患っているとのことでその点はとても心配。ルーマニアの作品にはなかなか手が伸びなそうだけど、本書の続編でも出たら読みたい...

トントン拍子で進んでいく展開が爽快で心地よい。前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』、鈴木俊貴『僕には鳥の言葉がわかる』に通じるものを感じた。一方で、難病を患っているとのことでその点はとても心配。ルーマニアの作品にはなかなか手が伸びなそうだけど、本書の続編でも出たら読みたいと思う。

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2025/09/16

おもろー。この人すごいわ。 俺人称で、語り口調で書かれていて、読みやすいような読みにくような文章なんだけど、魂の熱さがすごい。在野の研究者の底力というか、本当に自分の興味のまま突き進んでてボリュームがすごい。 日本がダメならルーマニアでいいじゃない、的にルーマニア語で小説書いてる...

おもろー。この人すごいわ。 俺人称で、語り口調で書かれていて、読みやすいような読みにくような文章なんだけど、魂の熱さがすごい。在野の研究者の底力というか、本当に自分の興味のまま突き進んでてボリュームがすごい。 日本がダメならルーマニアでいいじゃない、的にルーマニア語で小説書いてるんじゃ??と思いながら読んだけど、それに対する自身の葛藤もきちんと書かれてて、やはりルーマニアへの愛を感じた。 病気になり、ルーマニアへ行けない(千葉から出られない)ことがもはやこの人の強みで、言語に対する感覚を磨き上げるインセンティブになっているように見えた。かえって自由度が増しているといったような。 エッセイなので、思うまま、思いの丈を語ってて、それがいいんだけど、この人の新書を読んでみたい。もっとメタ視点でこの人の思想体系を知りたい。

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2025/08/28

まだ読んでる途中なので今読んで見ての感想。 まず、抽象的な比喩が多用されていて、言いたいことはわかるがなんか胡散臭い。話を盛りすぎているような気さえしてくる。 文体が実に映画好きが書きそう(映画秘宝とかに載ってそう)なマッチョな感じがして、読んでいて鼻につく。本人もスラングが...

まだ読んでる途中なので今読んで見ての感想。 まず、抽象的な比喩が多用されていて、言いたいことはわかるがなんか胡散臭い。話を盛りすぎているような気さえしてくる。 文体が実に映画好きが書きそう(映画秘宝とかに載ってそう)なマッチョな感じがして、読んでいて鼻につく。本人もスラングが好きって書いてるし。 それは別として、目的に到達するための行動力や判断力、やり遂げようとする力は驚嘆に値する。何より物事に対して能動的に動けるというのはある意味で才能と言っていいと思う。一般的な人間には難しい。 自分の得手不得手を理解した上で、自分ができることを精一杯やろうとする姿は学ぶべきところが多い。 読み終わった。 「俺」という一人称を使っている意図が最後の方に書かれていた。どの一人称を使うかは個人の自由だが、トランスジェンダーの男性が「俺」を使うことと、シスジェンダーの男性が「俺」を使うことは「同じ」ではないだろう。作者はそれを理解した上で書いていることは重々承知しているが。 自分自身、この本を読み始めた時に「マッチョ思想のシス男性が書いた鼻につく本」という印象だったので、そこでリタイアする読者もいただろうなぁという藁人形を作ってしまった。 本当に、文体や一人称って相手に偏見というフィルターをかけさせる一番有効な手段だね。 それはそれとして、巻末の映画と音楽のリストは興味深かったので活用させてもらおうと思う。

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2025/08/22

表紙と長いタイトルに惹かれて購入。万博でルーマニアパビリオンに行ったのをきっかけに読み始めた。 東欧の国というのは知っていたけれど、印欧語族のロマンス語に属しているという言語属性は知らなかった。 多分、ナルシストっぽい、自慢げな文章で綴られる、俺スゲー日記なのだろうと、ちょっとナ...

表紙と長いタイトルに惹かれて購入。万博でルーマニアパビリオンに行ったのをきっかけに読み始めた。 東欧の国というのは知っていたけれど、印欧語族のロマンス語に属しているという言語属性は知らなかった。 多分、ナルシストっぽい、自慢げな文章で綴られる、俺スゲー日記なのだろうと、ちょっとナナメに読みかかったけれど、そういうのではなかった。難病をかかえながらも、日々を切り裂きながら、ルーマニア語をインプットして、アウトプットしていく努力の日記だった。 なんでルーマニア語なのかってところは、はじめはなんかカッコ良さそうみたいなノリで始めてるみたいだけれど、不思議と嫌なかんじもせず、ひたすらに言語に向き合う努力と人と繋がっていく努力が、嬉しい結果に繋がっていってるかんじの日記だった。 日本語では豊富にある一人称、ルーマニア語には品詞に性別があることが、特徴であり、ぶつかる壁でもある。ここに切り込んでいく視点は面白かった。 頑張ってほしいけど、日本語で彼の小説が読みたいなーという気持ちになった。

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2025/07/20

千葉で引きこもりながらルーマニア語で小説家になるまでを描いたノンフィクションエッセイ。 読む前は、タイトルにある「引きこもり」「ルーマニア語」「小説家」のワードに、フィクションに思えるほどの距離感があった。 しかし、読んでみると、ゴリゴリのノンフィクション。 著者の並々ならぬ...

千葉で引きこもりながらルーマニア語で小説家になるまでを描いたノンフィクションエッセイ。 読む前は、タイトルにある「引きこもり」「ルーマニア語」「小説家」のワードに、フィクションに思えるほどの距離感があった。 しかし、読んでみると、ゴリゴリのノンフィクション。 著者の並々ならぬ工夫と努力の結果、ルーマニアで作品を掲載するに至ったということがわかる。 「どんな状況でも出来ないことはない」と思わせてもらえた一冊。 新しい言語の学び方という面でも勉強になった。 是非、著者にはルーマニア語で本を出版するという目標を達成してもらいたい。

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2025/07/30

飽きっぽい性格で、同じテーマの本や映画は2〜3本も読んだり観たりすると満足して、なんとなくわかった気になってしまう私にとって、こういうふうに「好き」を極めた人は本当に尊敬に値する。 量がすべてだとは思わないけれど、映画や読書の感想を書き続けたノートが積み重なっていくのは素直に羨ま...

飽きっぽい性格で、同じテーマの本や映画は2〜3本も読んだり観たりすると満足して、なんとなくわかった気になってしまう私にとって、こういうふうに「好き」を極めた人は本当に尊敬に値する。 量がすべてだとは思わないけれど、映画や読書の感想を書き続けたノートが積み重なっていくのは素直に羨ましい。本書からも、その圧倒的なインプットに裏打ちされた、「言語にまで突き抜けた熱意」がひしひしと伝わってきた。 私はこれまで旅行好きということもあり、せめて英語はマスターしたいと勉強しようとしては挫折してきた。最近では、もう翻訳アプリがあればいいか、と完全に諦めてしまっていた。言語を、ただのコミュニケーション手段としてしか見ていなかったのだと思う。 しかしこの本を読んで、言語は文化そのものであり、「現地の言葉で考える」ということは、ただ旅行して眺めるだけでは決して得られない感性を育むのだと気づかされた。 「重要なのは俺を取り囲む、このどこまで行っても日本って感じの全てについて、ルーマニア語で考えるってことなんだ。日本語でできた俺の世界を、ルーマニア語でゆっくりと捉えなおすってことなんだ。」 この一文が心に残った。言語そのものに興味を持つきっかけをくれた、ルーマニア“語”旅行記だった。

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2025/05/05

タイトルを見て、何がどうなってそうなった???とめちゃくちゃ興味を引かれて、読んでみました。とても面白かったです。ルーマニア語がスラブ語派ではなロマンス諸語というのを初めて知りました。昔スペイン語を学んでいたので、いっきに親近感がわきました。 情熱を傾けて取り組めることがあるのは...

タイトルを見て、何がどうなってそうなった???とめちゃくちゃ興味を引かれて、読んでみました。とても面白かったです。ルーマニア語がスラブ語派ではなロマンス諸語というのを初めて知りました。昔スペイン語を学んでいたので、いっきに親近感がわきました。 情熱を傾けて取り組めることがあるのはすばらしいですね。読んでいて、モチベをもらえました。

Posted byブクログ

2025/03/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第一印象は正直良くなかった。特にこの、長いタイトル。 何なの?釣りなの?ってかラノベかよ?みたいな。あとペンネームね。鉄の腸って…。 しかし、読み進めていくうちに詳らかになる彼の思い。こいつ、実はすごいかも。これは本にするべき、と感じた次第です。 ・・・ 本なり検索なりすれば分かりますが、済東氏は1992年生まれ、千葉県出身。大学時代に恋愛失敗を主因に、引きこもりを開始し、就職活動も失敗。同時に映画視聴と評論に注力し、「キネマ旬報」への投稿を繰り返す。 そのさなかに出会ったルーマニア映画に衝撃を受け、千葉に居ながらにしてルーマニア語にどっぷりつかり、遂にはルーマニア文壇でデビューを果たす。 なお、難病のクローン病が発症しているとのこと。 ・・・ 本作は、ありていに言えば、筆者の半生記・エッセーであります。 状況を断片的に描写すると(というかタイトル読むと)、一体どういうトリックがあるのか、と考えてしまいます。 引きこもり、クローン病、海外渡航なし、だけどルーマニア語習得、ルーマニア語で作家デビュー。 でもそこにトリックはなかった。 あるとすれば、実存を賭した、語学へのコミットメント、語学愛か。 ・・・ マイナーなルーマニア語を習得するにあたっての工夫がすごかった。 NETFLIXのサブタイトルを利用するというのはその一例。ルーマニア映画のみならず、他の映画(例えば英語のもの)も英語からルーマニア語へどのように翻訳されているかを分析し、語感をつかむ。 Facebookでルーマニア人と思しき人たちに一斉に友達申請する。そしてルーマニア語でチャット。これで現代的なノリや言葉が粗々分かるのでしょうね。 あるいは、VICEルーマニアの本記事とVICE UK, VICE USの英訳記事を両方印刷し、比較していたとか。ちなみにVICEっていうサイトは、日本語版もあり、どういうものだか確認してみましたが、私の語彙だと「裏モノJAPANグローバル版」みたいな。 https://www.vice.com/ja/ 彼の努力はこれに留まりません(いやあすごいですよ)が、ここまでやればかなりの言語力がつくことは想像に難くありません。 そしてマイナーな言語故か、ここまでコミットすると、面白がる人、興味を持つ人、支援してくれる人が出てくる。 彼のルーマニア語への状況は好転してゆきます。 ・・・ 実はですね、「引きこもりが外国語作家デビューできるのならば、オレでも出来んじゃね?」とタイトル読んで当初思っていました。 ただ、彼は作家になるべくしてなった、言葉への並々ならぬ愛に基礎づけられていると感じました。何というか、私程度の人が「読書が好きです、語学に興味があります」なんていうペラペラな自己紹介の遥か上のレベルでのそれです。 詩が好き、試作が好きというのもそうですが、日本語の文芸書のタイトルをルーマニア語に翻訳してみる時の句読点へのこだわりとか、日本語の一人称の翻訳と語調についてとか、応じてLGBTQの立場からした「男らしさ」「女らしさ」への憧憬と一人称の選択とか。 そういうことに紙幅を割いて熱く語れるその熱量よ。 まだまだ発展途上ではあろうかと思いますが、彼の言葉へのこだわりと学ぶ意欲、その豊かな可塑性を、読んでいて感じずにはいられませんでした。 ・・・ ということで済東氏の半生記エッセーでした。 金・情報などのリソースが少ない中での言語習得の参考になること間違いなし。特にマイナー言語ならば猶更。たぶんマイナー楽器なども、氏の方法をなぞることで繋がりを増やしつつ習得ができそうな気がしました。 語学、言葉に興味がある人にはお勧めしたい一冊。

Posted byブクログ