うちの父が運転をやめません の商品レビュー
高齢者のドライバーの事故のニュースをよく聞くが、自分はその背景までちゃんとはわかっていなかった。なんで家族が止めないの?と疑問にしか思わなかった。 お父さん頑固だけど、気持ちが分からなくもない。 移動スーパーを始めた主人公の助手席にみんなが乗りたがるのが、なんかとても可愛いか...
高齢者のドライバーの事故のニュースをよく聞くが、自分はその背景までちゃんとはわかっていなかった。なんで家族が止めないの?と疑問にしか思わなかった。 お父さん頑固だけど、気持ちが分からなくもない。 移動スーパーを始めた主人公の助手席にみんなが乗りたがるのが、なんかとても可愛いかった。
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高齢者の事故が問題になっている昨今。 運転を止めない田舎に住む父親を心配して、なんとか運転を止めさせようと奮闘する雅志。 ただ、それだけではなくて、田舎の良さや今と昔の人との繋がりの変化等も見えてくる。 さすが、垣谷さんと言わざるを得ない。 2023.7.8
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高齢ドライバーの父をどう説得して運転を辞めさせるのか、興味津々でよんだけれど、それよりはむしろ、自分の人生について考えたくなる本でした。 見栄や周りがそうしているから、というよりも、直感と自分を信じて生きる大切さや、人との関わりに安心する人間という生き物について書いてありました。...
高齢ドライバーの父をどう説得して運転を辞めさせるのか、興味津々でよんだけれど、それよりはむしろ、自分の人生について考えたくなる本でした。 見栄や周りがそうしているから、というよりも、直感と自分を信じて生きる大切さや、人との関わりに安心する人間という生き物について書いてありました。 垣谷さんの本はいつも最後にほっこりする終わり方なので、安心して読めます。
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垣谷さんの小説は、いつもテーマが現実的でしんどいことなのに、最後は少しほっとする未来が描かれる。この小説もそう。自分の働き方も暮らし方も、立ち止まって考える時間をくれた。
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社会的な問題(高齢者の運転)と現実(車がないと生活できない田舎暮らし)を、笑いあり学びありで描かれている作品。 『亭主が死んで一人暮らしやから、いっつも壁に話しかけとった』 『うちは亭主がおるけど、ロクに返事もせんから壁みたいなもんやけど』 田舎は煩わしいけどおもしろい! 認...
社会的な問題(高齢者の運転)と現実(車がないと生活できない田舎暮らし)を、笑いあり学びありで描かれている作品。 『亭主が死んで一人暮らしやから、いっつも壁に話しかけとった』 『うちは亭主がおるけど、ロクに返事もせんから壁みたいなもんやけど』 田舎は煩わしいけどおもしろい! 認知症テストを受けて、毎日が日曜日の生活の高齢者に曜日を尋ねることに怒る父。確かに、と笑ってしまった。笑 仕事は面白いもの(商いは飽きることがないからあきない)、やりたいことをやる人生、自分が選んでいるということを忘れないように生きること。 自分の人生を考えることができる言葉が、この作品の中にはたくさん散りばめられている。 「いつかやろう」と定年後に楽しみをとっておくのではなく、やりたいことは今やろう!と思える作品。
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50~60代の年代にとっては身につまされる話でした。 なんとなくボンヤリと「そうだよなぁ」て思う様々な課題を取り上げてくれ、このままじゃダメなんじゃない?と明確にしてくれたような気がします。 農業高校に転向した息子さん、これからの人生がうまく行きますようにと願います。 柿谷美雨さ...
50~60代の年代にとっては身につまされる話でした。 なんとなくボンヤリと「そうだよなぁ」て思う様々な課題を取り上げてくれ、このままじゃダメなんじゃない?と明確にしてくれたような気がします。 農業高校に転向した息子さん、これからの人生がうまく行きますようにと願います。 柿谷美雨さんの小説は我々の様な年代にとっては外れがないですね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全体的によかった。 わたしんちも買い物難民なので、軽トラが来てくれると嬉しいなぁ。 ひとつだけ残念。 ご両親がすんなりウィークリーマンションに例え仮にであっても、入居してくれるとは思えず。そのあたりも描いてくれてたらもっとよかった。
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リアルな悩みで一気読み。 確かに田舎で買い物に行くにも必要な地域で車を取り上げることは酷なのもわかるし、でも危険だし、、 若い世代の説得も「良かれと思って」が逆効果なパターンが多く、そこも見事に物語の中で表現されていた。
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本屋さんでタイトルを見つけて思わず手に取った本。 昨今、社会問題にもなっている高齢者の運転に関する問題をテーマにした小説だ。だけど高齢ドライバーに関連した話だけでなく、希薄になりつつある家族関係や、寂れていく田舎の様子などがリアリティを持って描かれていて、とても面白かった。
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上手いなぁ。垣谷さんの作品は切り口が鋭くて考えさせられるうえに、フィクションとして面白い!! 読み終えるといつも唸らされる。 ラストの一行まで楽しませてくれて思わずニンマリ。 高齢者ドライバーの痛ましい事故のニュースを見るたび、両親の運転は大丈夫かと心配で仕方がない雅志。 過疎...
上手いなぁ。垣谷さんの作品は切り口が鋭くて考えさせられるうえに、フィクションとして面白い!! 読み終えるといつも唸らされる。 ラストの一行まで楽しませてくれて思わずニンマリ。 高齢者ドライバーの痛ましい事故のニュースを見るたび、両親の運転は大丈夫かと心配で仕方がない雅志。 過疎化の進む田舎での「免許返納問題」は本当に難しい。 優先されるべきは“人命”だと思うけど、返納したら確実に“買い物難民”となる高齢者にとっては死活問題。 免許証返納→買い物難民・外出が出来ない→家に籠りがちになる→無気力→認知症が進む。 年金暮らしでタクシーなんて贅沢は非現実的だし、そもそも田舎ではそうそう見かけない。 垣谷さんの作品展開はさすがですね。 社会問題を絡めつつの円満な結末。人と繋がることの難しさや温もりも描かれていて安定の面白さでした。
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