タイタン の商品レビュー
最初は、未来のアメリカ映画みたいな内容で、後半は、ちょっと、考えるところがあって、まぁまぁ面白かったかなぁ。
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“不便”という事態の不快感 “手間をかける”という行為の煩しさ “快適”という状態がもたらすもの 見たくない聞きたくない触りたくない物全てを知らないでいたら、本当に“快適”なのか。 その果てにあるものは“依存する”“指示を待つ” 物語は「仕事とは何か」を禅問答のように掛け合い...
“不便”という事態の不快感 “手間をかける”という行為の煩しさ “快適”という状態がもたらすもの 見たくない聞きたくない触りたくない物全てを知らないでいたら、本当に“快適”なのか。 その果てにあるものは“依存する”“指示を待つ” 物語は「仕事とは何か」を禅問答のように掛け合い、探り進めていく。 その過程は決して不快なものはなく、論理的で心理的でもある。 未来SF物語ではあるが心理学的アプローチが新鮮で、今の自分につい投影してしまう。 終盤のアクションシーンは蛇足、と思う。
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良かった。自分は面白いSF小説を読んだことがないだけだった。 初心者にとっては地雷とされているSFを読んでしまっていて、単純に爆死していただけでした。 とにかく世界観が綺麗だった。摩周湖に聖地巡礼してみたくなった。 物語全体を通してのテーマとミステリー要素も良かったし、コイオ...
良かった。自分は面白いSF小説を読んだことがないだけだった。 初心者にとっては地雷とされているSFを読んでしまっていて、単純に爆死していただけでした。 とにかく世界観が綺麗だった。摩周湖に聖地巡礼してみたくなった。 物語全体を通してのテーマとミステリー要素も良かったし、コイオスの機能不全の原因を知った時はビビった。 完っ全にSFハマった。 本当にこの作品を読めてよかった。 野崎先生、ありがとうございました。
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労働から解放された世界ってものすごいユートピアじゃないかと思うけど、仕事があって趣味がある生活が結局理想的な生活スタイルだったりするのかも。どっちかがなくてもダメなのかもしれない。でもこの作品を読んでるとそんな考えさえ吹っ飛ぶくらいに、AIに頼りっぱなしになる未来を様々な角度からイマジネーション豊かに書かれててすごかった。リアルにそこにあるかのよう。ラストは神話になれ。#よむーく四季さんぽ
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AIの社会が進んだ160年後位の話しで想像できるくらい、いい線行ってると思います。 仕事が忙しかったんだけど、早めに帰って読みたくなる作品で、実際すぐに読み終わってしまいました。
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AI技術の大きな発展の影響で、現代とは色々なものの概念も変わった、未来の話。 物語としてはものすごく胸を打たれるとか、ドラマチックな展開とかは無かったけれど、映像化したら面白そう。 SiriやChat GPTなどAIに対する「従順で素直でちょっと可愛い」という感覚をコイオスがちゃ...
AI技術の大きな発展の影響で、現代とは色々なものの概念も変わった、未来の話。 物語としてはものすごく胸を打たれるとか、ドラマチックな展開とかは無かったけれど、映像化したら面白そう。 SiriやChat GPTなどAIに対する「従順で素直でちょっと可愛い」という感覚をコイオスがちゃんと表してくれてたのはよかった。コイオスかわいい。
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一昔前なら”ディストピア小説”として描かれていたテーマが、現代では”ユートピア小説”として作られたことは一つの時代の変遷なのかなぁ、とかなんとか。 『タイタン』の世界観は今より進んだ未来なので、その価値観の是非を問うことはもちろん出来ない。100年前には男色が罪だった国があるように、100年後の自分たちが「仕事をするなんて!」と言わない可能性なんてどこにもないのだな。 そしてそういった当たり前の価値観が消え去るからこそ、「仕事」というモノの意義が改めて問われる。「仕事とは──影響すること」なんてのは、シンプルながら納得しかないね。答え自体より答えを出す過程に意味はあったわけで。 表題の『タイタン』だけど、ヴォネガットの『タイタンの妖女』を意識している部分もあるのかな。あっちはあっちで「使う/使われるというのは愛すること」なんて作品だし、テーマ的な繋がりもあるだろうね。
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図書館で借りた本。 AIタイタンにより社会が平和に保たれた未来。 人類は仕事から解放され、悠々自適に暮らしていた。しかし、心理学を趣味とする主人公の元に、就労者ナレインから仕事を頼まれる。その仕事とは機能不全に陥ったタイタンのカウンセリングだった。 仕事とは何かをAIを通して語られた物語。 最終的には人間により、AIが改造されており、主人公たちを止めるためにあらゆる手を使い、追ってくる。急にバトルもの?の様な展開になり、ついていけなくなった。
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AIタイタンが世界をコントロールし、人が働かなくなっている未来、一機のタイタンが変調をきたし、その解決を通じて「仕事」とは何かを考える。個人的にはあらゆる「欲」の要素を過小評価してると感じた。しかしAI発達により気づけばしなくなっている事は今後増えると思われるし、一つの仮想世界を...
AIタイタンが世界をコントロールし、人が働かなくなっている未来、一機のタイタンが変調をきたし、その解決を通じて「仕事」とは何かを考える。個人的にはあらゆる「欲」の要素を過小評価してると感じた。しかしAI発達により気づけばしなくなっている事は今後増えると思われるし、一つの仮想世界を通じて未来を想像するいいきっかけになった。
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2205年。 「仕事」という概念がほぼ無くなり、AIが代わりに人間の「仕事」を担う世界。 主人公は心理学博士の内匠成果(あくまで「趣味」の範囲で講演なども行っている)。 不便さや不快なものは、AIにオーダーすれば解消してくれる、穏やかな毎日。 そんな主人公のもとに、ある日突然、...
2205年。 「仕事」という概念がほぼ無くなり、AIが代わりに人間の「仕事」を担う世界。 主人公は心理学博士の内匠成果(あくまで「趣味」の範囲で講演なども行っている)。 不便さや不快なものは、AIにオーダーすれば解消してくれる、穏やかな毎日。 そんな主人公のもとに、ある日突然、知能拠点管理局の人間が、スカウトにやって来る(ほとんど脅しのような形で)。 巨大なタイタンAI「コイオス」に、機能低下が見られ、その対応計画として、「コイオス」本人に原因を聞き出せ、というのだ。 内匠にとって生まれて初めての「仕事」。 それも人類の生死に関わる極めて重大な。 SFを読み慣れていないので、単語の一つ一つが上手くイメージできず、読むのにひどく時間がかかったけれど、初めて体感するスケール感に、ぐんぐん引き込まれていった。 クライマックスの描写は圧巻。 壮大なのに妙な静けさを感じた。 特筆すべきは、コイオスの愛おしさ。 この感情は何だろう。 (初めて内匠さんと一緒に写真を撮る場面や、日付変更線を越える場面が特に好き) もし、「タイタン」の世界のように、ほとんどの人間が働かなくても良い世の中になったら、私はどうするだろう。 夢想することはある。 衣食住やお金の心配が全く無いとしたら、本当は自分は何がしたい? それでも、私は何か「仕事」らしきものを続けている気がする。 それは、約1年かけて転職活動をしていた時期に、「あ、私って、働いていたいんだ」と気づいてから。 あんなに嫌だった職場を辞めて清々していたというのに。 「誰にも何も与えないことより、誰かに何かを与えた方が”正しい仕事“だと私は感じている」 内匠さんの言葉。 私は、自分の今の仕事を、誰かに何かを与えている、とまでは思えていない。 代わりはいくらでもいるだろうから。 (すぐ退職することになったら周りはちょっと困るかな、くらいの自負はあるけれど) けれど、日々私は働いていて、そしてそれは大なり小なり周囲に影響を及ぼしている。 そしてそれは誰であってもそうなんだろう。 未来の私はどんな仕事をしているだろうか。 やっぱり、どこまでも働いている自分を想像している。
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