書楼弔堂 待宵 の商品レビュー
本屋に行って帰るだけシリーズ第3弾。 明治30年代後半が舞台。実在した歴史上の人物が登場する。 本当に本屋に行くだけの小説なのだけど、それでも面白い。 歴史ものの新しい形だと思う。
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相変わらず歴史から物理まで幅広い会話が進み、また今回は憑き物落としの感もあり楽しく読む事が出来ました。 そして、最後の龍馬に繋がる流れには驚かされます。ここは是非読んでお楽しみ下さい。
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箸休めにサクッと読んだ。 毎回思うけど、読む度に弔堂へ行きたくなる。 人は自分の人生のある部分に後悔し、それについて抱え込むように悩み、苦しむ。 人間の業でもあり当然だと思うけど、今回はより強くそこにスポットを当てているように感じた。 どう向き合って解消し、消化して、また新たな明...
箸休めにサクッと読んだ。 毎回思うけど、読む度に弔堂へ行きたくなる。 人は自分の人生のある部分に後悔し、それについて抱え込むように悩み、苦しむ。 人間の業でもあり当然だと思うけど、今回はより強くそこにスポットを当てているように感じた。 どう向き合って解消し、消化して、また新たな明るい方向へ己の人生の舵を切るか? 辛く苦しい時に読むとより共感性を帯びる優しい一冊。 次の新刊も楽しみです。
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明治30年代、不味い甘酒屋を営む弥蔵のところに馴染み客の利吉がやってきます。 坂の下の鰻屋に、徳富蘇峰が来て本屋を探していると。 甘酒屋のある坂を上った先に、あらゆる本が揃うという書舗があるらしい、名を “書楼弔堂(しょろうとむらいどう)”。 徳富蘇峰、岡本綺堂、竹久夢二など、迷...
明治30年代、不味い甘酒屋を営む弥蔵のところに馴染み客の利吉がやってきます。 坂の下の鰻屋に、徳富蘇峰が来て本屋を探していると。 甘酒屋のある坂を上った先に、あらゆる本が揃うという書舗があるらしい、名を “書楼弔堂(しょろうとむらいどう)”。 徳富蘇峰、岡本綺堂、竹久夢二など、迷える者達が、自らの一冊を求めて訪れる。 「扠、本日はどのようなご本をご所望でしょう――」 6年ぶりのシリーズ第3弾。 前作も、今作も、時代考証、人物像などが丁寧に描かれています。 すごい作品です。
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今回も有名人が続々と登場!(o゚Д゚ノ)ノ訳ありな雰囲気が漂う甘酒屋の爺と利吉(常連客?)の掛け合いから始まり、本を求める客(←これが有名人)を爺が弔堂へ案内するというパターンが怪し過ぎて好き(* ̄∇ ̄*)そして最後には爺の正体が明らかに!(;゜0゜)弔堂の主人と小僧は全然年をと...
今回も有名人が続々と登場!(o゚Д゚ノ)ノ訳ありな雰囲気が漂う甘酒屋の爺と利吉(常連客?)の掛け合いから始まり、本を求める客(←これが有名人)を爺が弔堂へ案内するというパターンが怪し過ぎて好き(* ̄∇ ̄*)そして最後には爺の正体が明らかに!(;゜0゜)弔堂の主人と小僧は全然年をとっていなさそうだから、現代でも出会えるかも?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
甘味屋の主人の物語で弔堂の通り道にお店があるためなかなか辿り着けない人達の道案内をする道中の会話が主になっている。 なのでテンポよく進むため今までのように随所に疑問がなく益々意味不明の会話になる。 そして弔堂は後半の数ページしか書かれていないので自分にとっては残念。 甘味屋の主人が坂本龍馬を暗殺し、その事でずっと悩んで世捨て人ごとく生きる価値がない、 罪を贖うために死ぬ事も富むことも許さないと思っている事を何十年も秘め、やっと告白する事ができた。あと何年も生きていられない、もしかしたら告白できた安堵で亡くなったかも知れないし、自分の名前を取り戻して弔堂から一生本を受け取ったかも知れない。どちらにせよ幸せに亡くなってほしい。 内容とは関係ないが大江健三郎の特集をテレビでみる。 大江氏の作品を読んで人生が変わったという人たちの本はぼろぼろになっていて何度も何度も読み込んでいた。これが一生本なのだと羨ましく思う。 美容院を営んでいるひとり親家庭の息子は障害を持っていて同じ行動しか取れず時間がかかり息子が施設から帰る時間は予約は取らない事にしている。息子中心でしかも父親が育てている。自分の時間が取れないし、無償の愛。 大江氏の作品に出てくる障害を持った人の小説を読み込んでいる。 私にも読み込むほどの人生が変わる一冊が見つかるといい、というか、本当にあるんだって改めて分かった特集と、この本。
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前2作はもっと読み応えあった印象だが、こちらは鵼同様あっさり味。 自分のことを語ろうとしなかった弥蔵がついに過去を語り、そこから生まれた疑問をぶつけたのに、さらりと流して「そんなことじゃなくこっちが本質でしょ」と個人的な問題にすり替えられてしまったのがなんとも残念。
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書楼弔堂シリーズ第3弾。 今回は甘酒屋の弥蔵が客引き&語り手・聞き手として、徳富蘇峰、岡本綺堂、宮武外骨、竹久夢二、寺田虎彦、斎藤一と永倉新八、そして自ら(堀田十郎)のエピソードが明かされる。 探書の一冊による憑き物落としもやはり面白い。 23-18
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あれ?読んだことある?と思ったら、前回期限内に読み切れず1度返却をしていました。 今回の語り部は弥蔵さんという元人斬りが、文明開花に取り残され寿命を待つと言いながらも、弔堂と関わる中で、徐々に心を開いていっています。 その都度の登場人物は歴史に名を残している御仁ばかりで、Wi...
あれ?読んだことある?と思ったら、前回期限内に読み切れず1度返却をしていました。 今回の語り部は弥蔵さんという元人斬りが、文明開花に取り残され寿命を待つと言いながらも、弔堂と関わる中で、徐々に心を開いていっています。 その都度の登場人物は歴史に名を残している御仁ばかりで、Wikipediaでついつい調べながら読んでいました。 前作と空いているので定かではないのですが、弔堂と客が長く対話するスタイルはではなく、弥蔵が弔堂に案内する前に色々と話を聞いている感じで、少し弔堂の影が薄い感じでした。 それにしても、しほる君も弔堂も年齢不詳です。 次作はまた期間が空いてしまうと思うと待ち遠しいです。
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京極作品の中でも好きなシリーズの1つ 今回は弥蔵という人物を主人公に仕立てて 幕末から明治にかけての出来事を物語に仕上げている 弔堂はいつもより出番が少なかったように思うが また違った味に仕上がってて 違う角度から楽しめました
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