犬も食わない の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
男女の恋愛に対する考え方の違いが如実に表現されているなと思いました。章ごとに作者が変わりばんこに男女それぞれの主人公目線で話が進められて行きますが、食い違いがすごい。これも作者たちの思惑なら、やはりお二人ともさすがだなと感嘆しました。 「いぬも食わない」喧嘩なのか、別れ、なのか。読み終わった後も2人の関係性がどうなっていくのか全くよめずモヤモヤも残りましたが、それもご愛嬌ということでしょうか。
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本当に「犬も食わない」笑笑 尾崎世界観さんと千早茜さんの相性が良いのか、感性が似ているのか、どっちが書いた文章と思うくらい。 今度は「犬も食う」ほどの純愛?を読みたい。
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だらしなくてだめな男と、めんどくさい女の喧嘩ばかりの恋愛の本音を描いた作品。 男側:尾崎さん、女側:千早さんが描かれている共作ですが、物語の空気感や温度が同じで違和感なく読めました。 尾崎さんは初読みでしたが、大輔の不器用さを上手く描かれていますね。千早さんはさすがで、福の心情が...
だらしなくてだめな男と、めんどくさい女の喧嘩ばかりの恋愛の本音を描いた作品。 男側:尾崎さん、女側:千早さんが描かれている共作ですが、物語の空気感や温度が同じで違和感なく読めました。 尾崎さんは初読みでしたが、大輔の不器用さを上手く描かれていますね。千早さんはさすがで、福の心情がとてもリアル。別れることを考えたときに、『1人になりたかったのではなく、期待しないという状況が楽だったのだ』という一文に、しみじみわかるなぁと感心してしまいました。 千早さんの作品をまた読みたくなりました。
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仕事も恋愛も憤りがちな女と言葉数少ない不器用男の話。また喧嘩してると少し呆れながら読みました(笑)お節介だけど別れた方がいいよと言いたい...でも、当の本人たちにしか分からない"何か"が垣間見えるたび恋愛ってややこしいよな〜と思う。
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大輔思ってることなんも言わんからめっちゃもどかしいけど大輔目線で描かれてるとこはめっちゃ可愛くて推せる、 感性が似てる人と付き合いたいなと思いました良い本でした
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犬も食わないというタイトル通り、カップルの痴話喧嘩の話。 男女の目線が交互に出てきて、男目線を読んでいると「なんだこの女」となるし、女目線を読んでいると「このクソ男〜」となる。 世の中の揉め事って大抵そういうことなのかな、と思った。
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恋愛小説では逆に珍しい? 出会ったきっかけは覚えていても惹かれ合った理由は覚えていない。 いや、正確にはちゃんと惹かれあって確認して始まったわけでもないので思い出せる部分が無いのかもしれない。 始まりが燃え上がって始まった訳ではない不細工な恋愛は散り際が一番、色濃くなったりも...
恋愛小説では逆に珍しい? 出会ったきっかけは覚えていても惹かれ合った理由は覚えていない。 いや、正確にはちゃんと惹かれあって確認して始まったわけでもないので思い出せる部分が無いのかもしれない。 始まりが燃え上がって始まった訳ではない不細工な恋愛は散り際が一番、色濃くなったりもする。 二人のだらしがない恋愛のような感情には、類似する経験をした事があり、どこにでもあるリアルな恋愛ってこうかもな。 と時折り共感しながら読み進めることが出来た。 --------- カップルの変哲もない日常を男性目線(大輔)と女性目線(福)で書かれる尾崎世界観と千早茜の共作の作品。
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同棲ケンカップルの日常が、彼女と彼氏それぞれの視点から綴られています。 作家さんお二人の共作ということで、お話によって文体が全く違うのが、なおさら福(彼女)と大輔(彼氏)が別人格であるという実感がありました。 特徴が無い絵柄のジグソーパズルを何となく惰性で嵌め込むような、微妙に...
同棲ケンカップルの日常が、彼女と彼氏それぞれの視点から綴られています。 作家さんお二人の共作ということで、お話によって文体が全く違うのが、なおさら福(彼女)と大輔(彼氏)が別人格であるという実感がありました。 特徴が無い絵柄のジグソーパズルを何となく惰性で嵌め込むような、微妙に食い違う二人の生活は、主義も習慣も噛み合わなくて、それがどんどんストレスになり、最後にドカンと爆発(彼女のほうが)してしまいます。 読者は喧嘩する二人の間に挟まれて、それぞれの話を聞かされているような感覚に近いといいますか。 喧嘩に至った理屈が交互に語られるのですが、ほとんどの場合は大輔のズボラさが福をキレさせているので、概ね福に同情の余地ありかもしれません。 でも、どうしてか、大輔の面倒臭がりでダメな性格が どこか憎めず、最後のエピソードで彼女に宛てて書いた手紙が予想外に切なくて、目で追いながらつい泣きそうになりました。 福が大輔に絆されてしまう理由が少しだけ、分かった気がします。 全体的に、人間同士のぶつかり合いが泥臭く身近に描かれているようなお話なので、恋愛小説らしからぬ、ぜんぜんキラキラしてないところが、逆に私には好ましいと感じました。 そんなわけで、恋愛のキラキラした心の機微ではなく、圧倒的に不平不満やイライラが描かれていますので、それが面白いと感じるかどうかは個人の好みかなと思われます。私は最後まで楽しく読むことができました。
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最初に言っておくが、これは純愛を描いた小説ではない。変わらなきゃと思いつつ変われないまま続いてしまう日々、これが現実だよなという。 最後、これで終わり!?と少しモヤモヤしたけれど、福と大輔らしいのかなと思い納得した。
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今目の前にある肉体は有限だった。 きれいと言っても良かった。 この先老いて、潤いをなくしていくだろう男の肌や髪を想像しては、残念なような、ほっとしたような感傷的な気分になった。 あたしにとってのきれいは、最後の景色なのだと思った。
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